マニー・パッキャオとファン・マヌエル・マルケスが4回目の対戦。
過去3戦はパッキャオの2勝1引き分け、多くの人はこの4回目を熱望してはいなかった。
そしてパッキャオとフロイド・メイウェザーとの対戦を望んでいただろう。
しかしこの4回目の対戦が、おそらく年間最優秀試合になるだろう「素晴らしい試合」となった。
簡単に試合の展開を言うと、パッキャオとマルケスがダウンを1度づつ奪い、徐々にパッキャオのペースになってきたところに、マルケスの右ストレートがジャストミートして、パッキャオが前のめりにダウン。失神して動けないパッキャオをレフリーが試合を止めた。
見ていた人のほとんどがこの展開は予想出来なかったはず。
そして「想定外」のことがおきた時、見ている人は大きな「驚き」と「感動」を感じた。
話は少し横道にそれるが、私の生涯(国内)最高試合は以下の3試合である。
1.畑山隆則vs坂本博之
2.シリモンコンvs辰吉丈一郎
3.カストロvs竹原慎二
畑山隆則の試合(No.1)は「坂本がダウンすることは思ってもいなかった」、辰吉の試合(No.2)と竹原の試合(No.3)は、対戦相手のチャンピオンが強く、多くの展開を予想するも「全く勝てる予想が出来なかった」。
どの試合も「想定外」が起こした「驚き」と「感動」の試合である。
さて、もう一度パッキャオとマルケスに戻るが、あらためてボクシングの予想の難しさを感じた一戦だった。
試合が決まった時に「もう4戦目なんて興味ないよ」なんて思っていた自分が恥ずかしい。
そう、予想が難しいから「ボクシングは面白い」のである。
そういえば、国内が誇る(?)某兄弟さんの試合はいつも予想通りである。
「◯◯とKOセットや!」と言っていた頃の勢いは無く、世界戦では警戒しすぎるあまり、手数少ない軽いパンチを当てては足を使って走り続け、だいたいが2−1の判定勝利。ノンタイトル戦では、無名の選手にだいたいがボディで(相手が戦意喪失)のKO勝ち。。。
某3階級制覇王者の試合と6階級制覇王者の試合が続けて行われたのは何か皮肉なようでそれはそれで面白い。