あれはいくつの頃だったのだろう。
母と一緒にバスにゆられていたあの頃。
小さい子は運転のお邪魔になるからと、
決して運転席の後ろの席には座らせてもらえなかった。
あのバスの座席の色は明るいキミドリ色。
伊丹のちゃこのおばちゃんの家に行くバスだ。
ある日、母がもうおねえさんだからと
あの憧れの席に座ることを許してくれた。
あの時の誇らしいきもち。
あの気持ちは今でもそのまんま想い出せる。
できるだけおねえさんらしくいられるようにと
微動だにせず、きちんと座っていた。
右側の隙間から見える、スイッチを操る運転手さんの右手。
魔法使いの手のように見えたっけ。
弟が産まれて「おねえさん」になった頃だったのだろうか。
4才か5才の小さなワタシ。
明るい日射しのバスの中、
キミドリ色の座席の上、
目に見えるほど、ひとまわりこころが大きくなった瞬間の記憶。
母と一緒にバスにゆられていたあの頃。
小さい子は運転のお邪魔になるからと、
決して運転席の後ろの席には座らせてもらえなかった。
あのバスの座席の色は明るいキミドリ色。
伊丹のちゃこのおばちゃんの家に行くバスだ。
ある日、母がもうおねえさんだからと
あの憧れの席に座ることを許してくれた。
あの時の誇らしいきもち。
あの気持ちは今でもそのまんま想い出せる。
できるだけおねえさんらしくいられるようにと
微動だにせず、きちんと座っていた。
右側の隙間から見える、スイッチを操る運転手さんの右手。
魔法使いの手のように見えたっけ。
弟が産まれて「おねえさん」になった頃だったのだろうか。
4才か5才の小さなワタシ。
明るい日射しのバスの中、
キミドリ色の座席の上、
目に見えるほど、ひとまわりこころが大きくなった瞬間の記憶。