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たいせつなもの。すきなこと。

ジャン・ヴァルジャ~ン

2011-11-25 | 本 のこと



うちの世界文学全集のなかにも「レ・ミゼラブル」はあるのだけれど、
ストーリーもなんとなく知っているミゼラブルな話を上下巻みっちり読む気が起きずにお蔵入り。

ある日、4年生の娘が、担任の先生が毎日少しずつ読み聞かせをしてくれる本が面白いんだよ、と
ストーリーを聞かせてくれた。
「一切れのパンを盗んで19年間も牢屋に・・・」

あ~、「レ・ミゼラブル」だね。と言っても娘は題名が違うと言い張る。
なんていうの?と聞けば、「アーム・ジョン」っていうんだ、と娘。
でもさ、ジャン・ヴァルジャンが主人公でしょ?と聞くと、そうそう!と言う。

う~~ん。わかりました。「勘違い」が多いのはわたしの遺伝だ。
彼女が耳で聞いた題名は「アーム・ジョン」でも、それはきっと、翻訳された題名の「ああ無情」ね!
なぜカタカナに聞こえたかねえ?
先生に「ああ無情」かどうかよく聞いてきてごらん。と言うと
後日、そうだったそうだった!と納得の様子。

今日は可哀想で泣いちゃったよ、とか、コゼットが助かった~とか、ファンティーヌが死んじゃった!とか
いろいろ報告してくれていたのだけれど、とうとう本が終わってしまって、
自分でも読んでみたいと図書館へ。

子ども向けに要約された「ジャン・ヴァルジャン物語」を見つけて借りてきたのだけれど、
ちょっと4年生には難しかったみたい。(中学生向きかな)

結局、わたしが読んじゃった。
娘に、今どこ?コゼット引きとった?と横やりを入れられ、「言っちゃだめ!」と遮りながら
すっかり娘同様物語に引き込まれてしまった~。
ラストでは、ボロ泣き。

そういえば、自分が小学生の時、学校の体育館にどこかの劇団が来て
「ああ無情」の劇を上演してくれたことを想い出した。
髭面でボロを着た役者さんの姿が甦ってきたよ。
記憶っていろんなものがその上に積もって見えなくても、
キーワードがココロに打ち込まれると、ムクムクとその姿を現すんだなあ。オモシロイ。

担任の先生のお陰で、彼女のココロに根を張ったこのお話。
大きくなったら、うちにある分厚い「レ・ミゼラブル」上下巻、読破してね~。
母は、岩波少年文庫「ジャン・ヴァルジャン物語」で満足しちゃいましたが!




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