今朝(11/25)は北海道で
-20℃以下まで冷え込んだところがありました。
下川(上川支庁)-20.9℃、美瑛(上川支庁)-20.8℃など、
アメダス4地点で、-20℃以下となりましたが、
11月に-20℃以下まで下がったのは、じつに20年ぶりのことです。
1988年11月20日に和寒(わっかむ)で、-21.8℃を記録して以来で、
平成になってからは初めてなんです。
では、この寒さの理由は? と皆さんは思うことでしょう。
①先週からの季節はずれの寒波と、
②晴れて放射冷却が進んだ
と答えて、納得してくれればよいですが、そうもいきませんね。
じゃ、この時期、
どうして、これほどまでに強い寒気が南下したのでしょうか?
明確な答えはいえませんが、一つの可能性としてあげると、
地球温暖化が関係しているかもしれないのです。
地球温暖化によって、北極海周辺の海氷は年々減少傾向にあり、
昨年の夏は観測史上、最も海氷面積が減少した。
今年も9月に海氷面積が昨年についで少なったようです(たぶん2番目)。
以下、日本大学の山川教授に伺った話ですが、
北極海の海氷が少なくなると、
北極周辺で低気圧が発生しやすくなる。
すると、シベリア高気圧が南に押し下げられるというのです。
シベリア高気圧が南下すれば、
日本にも寒気が南下しやすくなるわけで、
すなわち、温暖化が進んだことで、
記録的な寒さがやってきたということになります。
もちろん、大気の流れは北極周辺だけで決まるものではなく、
低緯度の影響など様々な要因も考えないとなりませんが、
氷が減少して、寒くなるというのは、とても興味深い理由です。
ただ、今年、このまま寒くなるとはいえません。
寒気の南下する位置がずれれば、気温が高くなってしまいます。
ですので、今年どうなるかということはわかりませんが、
寒くなる要因(背景)に、海氷の融解が
関係している可能性があるんだということを
知っていただければと思います。
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