シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

レニ・リーフェンシュタール監督「美の祭典(Fest Der Schonheit/Olympia Teil Ⅱ)」(ドイツ、1938年、104分)☆☆☆★

2021-04-14 21:16:39 | ドイツ


オリンピックが政治的利用された例としては、第11回ベルリン大会が典型です。聖火リレーは、ナチ政権下のこの大会から始まりました。

そして、オリンピック大会の記録映画化も、この大会からです。

本作品がそれです。女性監督・レニ・リーフェンシュタール(下記写真)が担いました。彼女はヒトラーお気に入りの監督でした。山岳映画で著名な監督でした。戦後、来日したことがあります。

1938年に公開されたこの作品は映像美と斬新さで称賛され、ヴェネツィア国際映画祭で最高賞を獲得。日本でもキネマ旬報1940年度外国映画ベストテンの第一位になっています。

しかし、第二次世界大戦後、彼女はナチに協力した映画監督として、その監督生命を絶たれます。

実際に本作品を観ると、ナチ礼賛のシーンはなく、記録映画としてよく出来ています。日本の選手がかなり多数、映っています。女性で初の金メダルを獲得した前畑秀子、棒高跳びで銀・銅の西田修平、大江季雄など。
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