首都・東京はかつて20年ほどの間に、二度焼け野原、灰燼に帰しました(1923年の関東大震災、1945年の米軍B29大編隊による東京大空襲)。それが戦後になって復興。この作品の冒頭でそういった説明があります。
舞台は1950年代初頭の東京、とくに銀座、上野、有楽町、日比谷公園のあたり。作品全体でこの頃の東京の街並み、人々の服装、人間関係(人情)がよくわかります。
現在とまるで違うのは言うまでもありません。
復興期の花形職業である新聞記者や同僚たちが織りなす人間関係、恋愛模様が描かれると同時に、主人公である新聞記者の真砂隆(高橋貞二)の小学校時代(銀座の泰明小学校)の友達5人のその後の人生が絡み、複雑な展開です。
真砂隆は都庁に勤める須田美代子(淡路恵子)とヒョンなことで知り合いになります。有楽町駅をでたところで彼女が通行人にぶつかり転倒したおりに、ハイヒールのかかとがおれ、そこにたまたまいあわせた真砂がそれに気づいて目と鼻の先にある庁舎までタクシーで彼女をおくったのがきっかけでした(当時の都庁はこのあたり[現在の東京国際フォーラム])。
同僚の女性記者、一ノ瀬文子(小林トシ子)は、真砂に好意をもっていますが、彼はそのことに気づいていません。
真砂は同僚文子と共同で汚職事件を調査。その汚職の主要人物が自分の小学校時代の恩師、須田昌平(須賀不二夫)と知って驚きますが・・・。
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