シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

大曾根辰保監督「顔」(1957年、104分)

2024-06-12 19:44:07 | 日本・1950年~


原作は松本清張による同名の短編小説。

清張作品で映画化されたものは多数ありますが、本作品はその最初のもの。

東海道線の夜行列車内。男が転落死する事件が起きます。男は闇で堕胎手術を請け負う無免許医、飯島(山内明)でした。当初は事故による転落と了解されたものの、病院の霊安室に女性から花束が届けられます。刑事の長谷川(笠智衆)は、直感でこれは殺人との疑念をもちます。

匿名で花束を届けたのはファッションモデルの水原秋子(岡田茉莉子)。夜行列車から飯島が転落したのは、秋子との口論が原因でした。

秋子は少女の頃から孤独で苦労し、水商売から人気モデルにまで成った女性でした。
そんな秋子の前に、石岡三郎(大木実)が現れます。石岡は秋子と飯島が夜行列車で言い争う現場を目撃したのです。目撃情報を警察に売り、顔認証のため刑事とファッションモデル、水原が出演する会場をまわる石岡。しかし、秋子を認めても、石岡は刑事に事実を告げません。

警察から独自に秋子に接近する石岡。発覚をおそれて石岡の殺害を決意する秋子。しかし、石岡はトラックに轢かれて不慮の死にいたります。

刑事の長谷川は堕胎手術の関係者の線から捜査を進め、秋子が犯人と目星をつけます。行き場を失いモデル会場で立ち尽くす秋子でしたが・・・。
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