原作は原田康子の1956年に出版された同名の長編小説。爆発的ベストセラーになり、釧路在住の原田康子の名を全国に知らしめた作品です。
舞台は北海道の釧路。
厳しい道北の自然を背景に、男女3人が繰り広げる愛の葛藤劇です。
主人公は関節炎を患って以来、硬直した左肘にわずかな障害がある若い兵頭怜子(久我美子)。彼女は父親とばあや(浦辺粂子)との3人暮らし。母親は他界しています。
父親はそんな娘を不憫に思い、お見合いの話を持って来ては、優しく甘やかしてくれる存在でした。彼女の挙動を制するのはばあやの小言くらいです。怜子はそんな環境の中でコンプレックスと鼻柱の強さをないまぜた性格の女性になっていました。
怜子の救いはアマチュア劇団です。彼女はそこで美術部員としての仕事を担当。近くのカフェ、バーが団員や近くの住民のたまり場になっています。
ある日、怜子は中年の建築・設計技師で愛犬と散歩していた桂木節夫(森雅之)と知りあいます。油断したすきに犬が怜子の手を噛み、怪我をしたのが切掛でした。桂木は怜子に謝り、親しくなります。
桂木も妻、あき子(高峰三枝子)と娘の三人暮らし。夫婦関係は冷えきっています。そういうこともあって、桂木と怜子の関係は一気に縮まります。仕事で桂木が札幌に長期出張になると、怜子も追いように札幌へ。
ここから悲劇的結末まで、ストーリーは波乱含みで展開しますが・・・。
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