人情に厚い熱血漢であり大工の技術は超一流の棟梁、川崎信吾(長渕剛)。年ごろの娘(山口まゆ)としっかり者の妻、美沙希(飯島直子)と暮らしています。
彼は困っている人を見捨てておけない心持ちが常にあり、そのことで、家族の事情はやや複雑になっています。それというのも、かつて両親がいなく身寄りのなかった河井高史をひきとって、将来の棟梁に育てようとしていたものの、彼に部下をたばねる能力が無いと判断すると、左官として技術をもたせるために縁をきって独り立ちさせた過去がありました。
成人した高史(瑛太)と信吾とが対峙するシーンは重要です。
その信吾の欠点は一度惹かれた女性にとことん弱いこと。
ある日、建築現場を仕切っていた信吾の前を通りかかった保険会社の営業ウーマン・池田芽衣(広末涼子)。彼女はひとり息子の龍生(潤浩)と暮らすシングルマザーでした。
自宅でのお茶に誘う芽衣。川崎はそこで父親を知らずに育った龍生が気になります。そんな龍生を「俺が男にしてやる!」と、強引に触れ合おうとする川崎。以来、龍生の男同士の距離はどんどん近くなります。
その矢先、芽衣にガンが見つかります。しばしの病院生活。信吾の家族はこの間、隆生をあずかることになります。その後、芽衣のガンがかなり進んでいることがわかり、それを知った信吾は芽衣と龍生のために家を建てようと思い立ちます。
そこへ、龍生の父親と名乗る男が現れ・・・。
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