町人に身をやつした江戸奉行、遠山金四郎が、将軍暗殺を企む老中一派の世直し党の陰謀を暴くという作品。
春の陽気が原因で突発性放浪病にかかった遠山の金さん(片岡千恵蔵)は伊勢路で花嫁(丘さとみ)を強奪した鬼金(進藤栄太郎)の身柄あずかり、桑名の三十石船にのって浜松に向かいます。
船中での二人の噂話は、江戸で不穏の動きを見せている世直し党のこと。
浪人風の男から素っ飛び小僧の安(東千代之介)がスリとった財布から、金さんは秘密の臭いをさぐります。
江戸に着いた金さんらは浪人の懐にあった紙切のあて先、料理屋八百松に下男として潜り込みます。
紙切を世直し党の連絡文とにらんだ金さん。世直し党は西丸老中駒木築後守が黒幕と目される将軍家慶を暗殺する隠謀を持っていました。
八百松の女将お蘭(青山京子)を恋しているスリの安ともども、これらのことをさぐり出した金さん。
金さんは駒木築後守の別邸にしのび込みますが、安が見張りに見つけられ窮地。一味の銃の狙い撃ちにあい、大川の暗闇に消えていったかのようにみえましたが?
将軍の上覧をあおいだ世直し党の資金源の一人、森田屋の華やかな舞台。そこで将軍を暗殺する計画がねられていました。そこへ現われた金さんは・・・。