シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

藤田敏八監督「妹」(1974年、92分)☆☆☆

2022-12-09 10:58:16 | 日本・1970年~


グループ「かぐや姫」の「妹 ♪ 」は1974年にシングル発売され、大流行しました。「神田川」「赤ちょうちん」に続くヒットです。
この映画はその「妹」からの発想で生まれた作品です。

舞台は西早稲田界隈(新宿区)、烏山(杉並区)、そして鎌倉。

小島ねり(秋吉久美子)は同棲中だった耕三と別れ、鎌倉から兄・秋夫(林隆三)のもとにもどってきました。秋夫は亡くなった両親が経営していた食堂に住み込み、小型トラックで、学生相手のモグリの引越し屋で生活。

そこへ、耕三の妹・いづみ(吉田由貴子)が訪ねて来ます。いづみは鎌倉でブティックを営み、耕三とねりはそこに住んでいたのですが、いづみはねりを心配してやってきたのです。

家出の理由を聞くいづみに、ねりはろくな返事をしません。とうとう口論となって、いづみは鎌倉に帰っていきます。

兄妹ふたりの生活が始まりましたが、ねりはやはり耕三が心配で彼の友人を訪ねたり、耕三の次兄夫婦(伊丹十三、藤田弓子)の顔色を遠くから垣間みたり、鎌倉の両親を訪ねたりします。

秋夫は、ねりを妹として、また一人の若い女性として可愛くてたまらない様子です。始終喧嘩をしながら、一緒に暮らしています。
そんなある日、ねりはテンプラ屋をやっている叔母の店を手伝うと言って秋夫のもとを去りますが・・・。それは哀しい結末の予兆でした。
コメント
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