久しぶりに本を読んでいて泣いてしまった。
厳密に言えばシェアハウスとはちょっと違うけれど、
それに似た感じで一軒の家に住む若者たちの話だ。
住人には、小説家、脚本家、画家の卵、漫画家の卵、監督の卵、
といったクリエイターが多く、作中、トキワ荘になぞらえられたりする。
各人にいろいろな出来事が起きはするが、どちらかと言えば
淡々とした日々がつづられていて、わりと軽い気持ちで読み進んだ。
最後までこの調子でいくんだろうな、と思っていた。
それが、終盤になって一変する。
スロウハイツのオーナーである赤羽環は、かなり不幸な生い立ちで、
それは現在の話の合間に、少しずつ明かされてくるのだが、
そんな暗い高校時代、何度か彼女が幸せを感じる瞬間があった。
一見、まったく関連性のないそれらのできごとが
別の人物の視点から語られたとき、たちまち頭がカーッとなって
涙があふれてきてしまったのだった。そして、その次にはおかしくて
笑い出してしまい、涙をぬぐいながら、笑っているという……
まさにカタルシス!
去年読んだ同じ作者の「ハケンアニメ!」についても
こちらにアップしてみた。
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