笠幡駅発行 金額式乗車券

昭和59年5月に川越線笠幡駅で発行された、金額式150円区間ゆきの乗車券です。



   



東京印刷場調製のB型金額式券で、菅沼式ダッチングで印字された、個人的に好ましく思われる券です。



そんな笠幡駅の金額式乗車券ですが、以前ある先輩コレクター氏より頂いたものが手元にあるのですが、どう見ても様式が違います。



   



昭和51年11月14日に同駅で発行された、60円区間ゆきの乗車券です。


硬券ではなく、鶴見線や水戸局管内の委託駅で使用されていたような千切り軟券式となっています。
裏面は真っ白で、「下車前途無効」の右にある数字が、冊単位の券番と思われます。



この券が日常的に使用されていたのか、それとも何らかの理由で一時的に使用されたのか不明ですが、考えられることが一つあります。


それは当時、この券の発券された8日前の11月6日に、国鉄はそれまで発乗り区間が30円であったものをいきなり100%値上げして60円にしており、この券は値上げの際の過渡期、新運賃の硬券の印刷が間に合わなかったために一時的に使用された可能性があるという仮説です。



   



同日に発売された、小児用の60円区間ゆき乗車券です。こちらも、大人券同様、千切り軟券式となっています。

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