飛騨と信濃の境、野麦峠に雪が降る 槍ヶ岳にも雪が降る 遙か北の五竜遠見尾根にも積もる
雪解け水は尾根を南に下り 合わされ小川になり湿地に水芭蕉を咲かせ
上高地 河童池 大正池を経て梓川の流れになる
野麦峠からの雪解け水は北上して奈川を経て、梓川に合流する
更に遙か南の木曽駒から流れ出た水は中山道に沿って、奈良井川となって梓川に注ぐ
安曇野で出会った二つの川は、犀川と名を改めて長野県の北部に向かう
やがて武田信玄と上杉謙信が激戦を繰り広げた善光寺平らの川中島で
甲信国境の山岳地から出でし、千曲川に流れ込み犀川は吸収される
千曲川は長野市を通り、北信濃を流れ飯山、野沢温泉、栄村を最後に越後新潟県にバトンが渡る
同じ流れは新潟県最初の町、津南で信濃川と名を変える
そして北上を続け、ついに新潟平野の最南端にたどり着く
越後川口付近で谷川岳を源流とする大河、魚野川を合わせていよいよ貫禄を増していく
それから越後平野のの中を悠々と、新潟市の河口まで約100kmほどの旅を続けるのだ
そして夕日が佐渡に落ちていく日本海でその旅を終える
間もなくこの「千曲川」は信州栄村から越後津南に入り「信濃川」となる