数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(12)   おちょくり修一

2016-02-17 18:07:19 | 漫画のシナリオ
(12) おちょくり修一

四百字詰原稿用紙換算16枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

岩城修一(17)170㎝。2年生。
超匂いフェチ。情に厚く恐ろしく喧嘩が強いが二枚目ではない。

北条愛(17)170㎝。2年生。主人公。清楚な美少女。

桜田優子(25) 170㎝。
2年2組の担任教師で超匂いフェチ。上品かつ妖艶で超グラマーな美人。

北倉エミ(17)165㎝。2年生。
ショートヘアーのキリッとした美人でクラスのリーダー的存在。

久美子(16)165㎝。1年生。新体操部。キリッとした美人。

栗栖(18)3年生。2mの巨人で見るからに恐ろしい人相。

副将(17)190㎝。恐ろしい人相。

その他悪相の部員多数

宮田(18)3年生。空手部主将

脇谷(18)3年生。副将

玉木(17)空手部の後輩

植岡(40)空手部の顧問教師

司会者(40)

審判(40)

N=ナレーション

○体育館

   控え室ドアの横に「安西高選手控室」と書いた紙が貼ってある絵。

   同、控え室内

   道着を着た宮田、脇屋、顧問の植岡の三人が重苦しい雰囲気で木の長椅子に座っている。

   脇屋、横で震えてる宮田をちらっと見る。

   両の拳を見つめ、
脇屋(ひょっとしたら殺されるかも・・・くそっ、なんでこんな事に・・・)

宮田(もし逃げたら、明日から学校に来られなくなるか・・・それでもぶっ殺されるよりは・・・)

   ガチャとドアが開く。

   3人が修一を見て驚く。

   歓喜して立ち上がり、
宮田「おお、出る気になってくれたか?」

脇屋「お前が出るんなら、俺でも一人ぐらいは倒せそうな気がしてきた」

修一「無理せんでええ。俺一人で出るから」

宮田「え、俺達に棄権しろってのか?」

修一「栗栖と当たっても生き延びる自信があるんならいいけど」

   二人、押し黙る。

修一「その沈黙は棄権したいって事なんでしょ?」

宮田「すまん、出ても秒殺確実だし、主将じゃなかったらとっくに退部してる。それほど恐ろしいんだ」

脇屋「下級生のお前に恥じを晒すようだが、俺もちびりそうだ」

宮田「なぜ急に気が変わったんだ?」

修一「クリトリスが気にいらないから」

脇屋「(驚き)それ、栗栖のことか?」

宮田「ヤツに聞かれたら本気で怒らせちまうぞ」

修一「目の前にいもしない相手にビビル。それが先輩たちの限界なんすよ」

宮田「(赤面し)・・・返す言葉もない。不思議とお前には何を言われても腹がたたない」

脇屋「ほんとにいいんだな?」

   手を出し、
修一「道着。汗臭いの嫌ですよ」

脇屋「(歓喜し)お、おお、すぐに用意する」


   生徒でびっしり埋まった館内の絵。

   人だかりの中で見物している部員に、
宮田「おい玉木、綺麗な道着を持ってないか?」

玉木「あ、主将。道着って、ひょっとしたら岩城が出てくれる事になったんですか?」

宮田「そうなんだ」

玉木「それで主将たちは?」

脇屋「岩城に棄権するように勧められた。恥じも外聞もなくホッとしたよ」

玉木「そりゃそうですよね。あんな怪物相手じゃ」

玉木「こりゃ面白くなりそうだ。自分のは洗ってないから、すぐにましな道着を探してきます」

宮田「頼む。汗臭いのはだめだぞ。へそを曲げて棄権しかねないからな」



○教室

   誰もいない教室で愛の髪を編み込みながら、
エミ「愛さんってどんな髪型でも似合うからいいな」

   慌てて入ってきて、
優子「ちょっと、修一君が試合に出るって学校中大騒ぎよ」

愛 「えー」

エミ「やっぱり断れなかったのかしら?」

優子「ねえ、相手は強いんでしょ?」

エミ「空手部全員が恐れて退部した位ですから・・・」

優子「あなた達、なぜ止めなかったの?」

エミ「あんなに断ってたから出ないとばかり・・・」

エミ「愛さん、止めにいこう」と出ていきかける。

   思案げに、
優子「待ちなさい。修一君が一旦決めた事をやめると思う?」

   愛とエミ、不安げに顔を見合わせる。

優子「それよりも精一杯応援してあげた方が喜ぶんじゃないかしら?」

愛 「(はっとし)そうですよね」

優子「でしょ。さっ、チアリーダーの衣装を調達にいきましょ」

   ぽかんとした顔で、
エミ「なんでチアリーダーなんですか?」

優子「露出たっぷりの衣装で応援される方が喜ぶに決まってるじゃない」

   気色を浮かべ、
エミ「さすが先生。修一くんを熟知してる」



   人がびっしり入った館内の前の方に設営した放送席の絵。

   試合場の四角い白線の外で椅子にふんぞり返った栗栖が客席の上方に接地した大型モニターにアップになっている。

   そのモニターを見上げ、
司会者「さすがK1にスカウトされた栗栖選手。高校生とは思えない貫禄です」


○某病院の病室

   頭に包帯を巻いてベッドでテレビを観ている白井。松葉杖の裕也と信二も立って一緒にいる。

   テレビに映った栗栖を観て、
裕也「こいつ、マジやばそう・・・」

信二「いくら岩城でもこいつには勝てないだろ」

白井「(無表情)・・・そう思うか?」

   裕也と信二が白井の横顔を見る。



   同、体育館

   ふてぶてしい面構えの栗栖のアップ。

   栗栖と四角い白線で隔てた対面に体育座りした久美子。

   栗栖を眺め、
久美子(・・・なんぼ先輩が強いゆうても、こいつとは次元が違いすぎるわ・・・)

   泣きそうな顔で、
久美子(あんなこと打ち明けんかったらよかった。もし先輩が怪我でもしたら、うち、よお生きてられへん・・・)

   栗栖の耳元に、
後輩「向こうは全員棄権して部外者が一人出場するだけやそうです」

   不快げに、
栗栖「ちっ、なんじゃそりゃ?せっかくテレビが来とるのにシャレにならんのー」

栗栖「で、誰じゃ、その部外者ちゅうのんは?」

   栗栖、突然道着姿の修一に後頭部をべチンと平手で叩かれ、
修一「よおクリトリス」

   久美子、あ然。

   修道高の選手達、殺気立つ。

栗栖「く、クリトリスぅ・・・?」

   対面の待機所から宮元と脇屋がそれを見て驚愕し、
宮田(やっちまったー)

   脇屋、凍りつく。

久美子(この人には怖いゆう神経が無いんかいな・・・)

   栗栖の待機所の方を見て、
司会者「何が起こったのでしょうか?栗栖選手が突然頭を叩かれたようですが」

栗栖「わりやー」と飛びかかるのを部員に止められ、
部員「主将っ、テレビっ!」

   こちらに向いてるテレビカメラを見て、
栗栖「お、おう、分かっとるわい・・・」

   手渡されたメモを見て驚き、
司会者「なんと安西高は全員棄権したようです。戦わずして恐れをなしたか。こんな事は前代未聞であります」

   植岡、宮田、脇屋、赤面して俯く。

司会者「代わりにいま栗栖選手の頭を叩いた岩城君が一人で戦うようです。それにしてもなんと恐れ知らずな選手でしょう」

   栗栖の対面の待機所で首を回してウォームアップする修一を側で宮田と脇屋が不安げに見ている。

   修一を惚れ惚れ見て、
久美子(道着姿が板についてなんて凛々しいんや・・・)

   パンツがジュッと濡れる絵のアップに久美子の呟き、
  (次は中出しさしたげよ。うち、出来にくい身体やし・・・)

   何気なく道着を匂って、
修一「うっ、くさっ!」

   道着を床に叩き付けて、
修一「棄権!」

久美子「へ?・・・」

   泣きそうな顔で、
宮田「ま、待ってくれ、そりゃないだろー」

脇屋「それでも一番綺麗なのを持ってきたんだ」

   帰りかける修一の背後から大声で、
  「フレー、フレー、修ちゃーん」

   修一が振り返ると優子達三人がチアリーダー姿で応援している。

久美子「ひっ、またあの訳の分からん3人や・・・」

   側に来た修一に優しい表情で、
優子「どうしたの?」

修一「道着が臭すぎて失神しそう。先生、香水もってる?」

   ポーチを開けて、
優子「まかせて。修一くんはデリケートだもんね」

愛 「愛も持ってる」とポーチを開ける。

エミ「わたしも」とポーチを開ける。

   三人が、修一が広げて持った道着に香水をスプレーしている。

栗栖「(呆れて)なんじゃい、ありゃ・・・」



   同、病室

   テレビを見つめ、
信二「女が一人増えてる・・・」

裕也「(エミのアップを見て)この美人ともやったって事か?・・・」

白井「(優子のアップを見て)惜しかった。あと1分ありゃイけてたのに・・・」



   同、体育館

司会者「これはなんとも羨ましい光景であります。岩城選手、美女たちに囲まれてご満悦です」

   試合場の真ん中に立ち、待機所にいる栗栖に、
修一「おう、スクリ」

宮田(ひっ、また・・・)

脇屋(よくもそんなおちょくり方、思いつくな)

栗栖「(怒り)す、スクリじゃあー?!」

修一「おう。カスを順番にぶちのめすのは面倒じゃ。最初からわれが出えや」

部員達「か、カスぅー?」

栗栖「(部員に)こいつ今、わしに、われって言いよったんか?」

   栗栖をなだめ、
部員達「ま、待って下さい主将。あいつ、わしらをカス呼ばわりしよったんですよ」

副将「このままおめおめと、わしら大阪には帰れんです」

副将「途中で反則負けで退場しますから、せめて2、3発殴らせてください。頼みますっ」

副将「絶対トドメは刺さんですから」

部員達「主将、お願いします!」

栗栖「うぅぅむ、そないゆうんやったら・・・」

栗栖「ただし絶対に倒したら許さんぞ。あいつはわしがあの世に送ったるんやからのお」

   耳に手を当てておちょくり、
修一「おう、リクス、あの世とか聞こえたが、われの行き先の事か?あ~」

栗栖「り、リクスぅ?」「われー?」と飛びかかるが部員達に「主将っ」と押さえられる。

   ぷっ。と吹き、
久美子(3連発。清々したわ)

脇屋「(呆れて)よくもまあ・・・」

   試合場の真ん中。審判がいて、修一と副将が睨みあっている。

優子達「フレー、フレー、修ちゃーん」と脚を上げて応援。

   修一、優子達の方に行きかける。

   副将、あ然。

審判「(慌て)ちょっと君」

   三人の前に来て屈んで、
修一「もうちょっとパンツをめくってくれたら頑張れるのになー」

優子達「えー、こおう?」とパンツをグーッと引き上げる。

   会場、「おーーっ」とどよめく。

司会者「な、なんと目を疑うような光景。この美しい方々をずっと中継したい位です」

   嫉妬心を燃やし、
久美子(ふん、うちかてスタイルは負けてへんわ)

エミ「どう、これで頑張れそう?」

   勃起した股間を突き出し、
修一「これが返事でちゅ~」

優子達「(頬を染め)いや~ん」

   怒り心頭に達し、
副将(な、なめるにも限度ちゅうもんがある)

副将(主将にどつかれても構わん、あいつはわしの手でブチ殺したる)

愛 「修ちゃん、ぜったい怪我しちゃ嫌だよ」

修一「うむ、心配無用」

   試合場の真ん中。審判が両者の間に立ち、修一と副将が睨みあう。

   香山京子(1年、165㎝。キリっとした美人。29話~に登場)が無表情でそれを見ている。

副将「(修一を睨み)もう限界じゃ」

修一「なにがじゃ?」

審判「顔面と金的への攻撃は・・・」

    副将、はっと足元を見ると両の爪先を修一に踏まれている。

   それに目ざとく気づいて感心し、
京子(やるもんやなあ・・・)

副将「(憤怒の形相で)おーどりゃー」

   修一、突然副将の両耳を掴んで「ゴズッ、ゴズッ、ゴズッ」と何回も頭突きを食らわし血シブキが飛ぶ。

   京子、驚愕。

   審判、あぜん。

   栗栖達、あぜん。

   司会者と観客達あ然。

   修一、後ろに倒れかける副将の胸倉をもって支えながら尚も頭突きを喰らわす。

   鬼の形相の修一、後頭部から倒れた副将に馬乗りになり尚も頭突きをくらわせる。

   宮田、脇屋、あぜん。

   歓喜し、
久美子「どひゃー、怒涛の先制攻撃。シビレてもうズルズルやー」

   会場に「ゴズッ、ゴズッ」と音が響く。

   呆気にとられ、
優子「つ、強いのなんの・・・」

エミ「うそぉー・・・?」

   死に物狂いに修一にしがみつき、
審判「た、退場―、即刻退場―っ!」

   修一、顔面陥没した血まみれの副将から返り血をあびた顔をぬっと上げる。

        つづく
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