数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク (79)  優柔不断

2016-12-26 18:21:40 | 漫画のシナリオ
(79)優柔不断

四百字詰原稿用紙換算13枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

宮田卓也(50)ポワ―とした天然。一見サラリーマン風で男前ではない。

三田聖子(28)美人。ぶっ飛んだ性格。

久美子(45)卓也の元妻で妖艶な熟女。

陽子(35)下着売り場の清楚な美人店員。

猫のハナ(エキゾチック種の子猫)

探偵(30)

卓也の祖父(80)慈愛に満ちた眼差しの穏やかな顔。

執事(60)穏やかな顔。

N=ナレーション


   ラブホテルの外観

   同、室内

   室内の絵。

注、裸に試着したパンツを履いた陽子とトランクス一枚の卓也がベッドの上で正坐して向かい合っている。

   恥らう陽子の股間を卓也が無心に凝視している。

陽子「・・・オチ○コがムズムズしてきましたか・・・?」

卓也「ぼくね、無職なの」

陽子「あ、大丈夫です。わたし貯金ありますから」

卓也「アワビを嗅いでもいい?」

   赤面して俯き、
陽子「・・・」

   恥ずかしそうに足を斜めに崩してパンツを降ろし、
陽子「どうぞ召し上がれ・・・」

注、ここから二人とも全裸

   卓也が仰向けになった陽子の足の指の股を舐めてる絵に陽子(快感に身悶えしている)のN
N『こんなに慈しむように愛撫されたのは初めて・・・』

   卓也が太腿に舌を這わせてる絵に、
N『敏感なところに触れる前にどれだけ他を舐められるかがプロとアマの差だけど、なんと二時間も太腿を愛撫され続け・・・』

   快感に身悶えする陽子の顔のアップに、
N『体の芯をもっていかれそうな快感の波に何度も襲われ・・・』

   性器を舐められ悲鳴(無音)を上げてる絵に、
N『最後に舌先でクリトリスを舐められた時には失禁して悲鳴をあげてしまった・・・』

   卓也に正常位でそっと重なられ、
陽子(ああ・・・)

   動かぬ卓也の尻を引っ掴むように抱きしめ、
N『技巧を駆使するでもなく、ほとんど動かず秘めやかに粘膜を密着させてるだけなのに・・・ 』

   顎をのけ反らせ、腹の底から快感を絞り出すかのように、
陽子「・・・ぐはっーー・・・」と呻き声を吐きだす。

   
   事後。天井の絵。

   ベッドに大の字になって凝然と天井を見つめ(卓也はベッドにいない)、
陽子「はぁ、はぁ、はぁ」(頭が真っ白になって・・・脳までイってしまった・・・)

   陽子の丸まったパンツの絵に、
N『こんな恐ろしいほど深いエクスタシーに達したのは初めての経験だった・・・ 』

   卓也、素っ裸でテレビの前の床に正坐してリモコンをカチャカチャ変え一心にテレビを見ている。

   卓也、突然陽子の方にクルッと振り向く。

   ベッドに正坐して卓也を慈愛に満ちた目で見つめてる陽子に、
卓也「ぼく、自分でも変だと思うのに君はぼくに違和感を感じないの?」

   優しい表情で、
陽子「天才肌の方ってみなさんそんなものじゃないでしょうか?」

   テレビを見つめる卓也の背中を、ベッドに正坐して慈愛に満ちた目で見つめ、
陽子(一瞬で私の母性と身体を鷲掴みされてしまった・・・本当に不思議な人・・・)


○同時刻

   卓也宅の前にロールスロイスが停まっている。

   卓也宅のドアがガチャと開くのを室内からの視点で描いた絵。

   男(黒スーツの執事。顔は明かさない)が冷蔵庫をガチャと開ける。

   百万円の札束を札束の上に置く。

   「ニャーン」と足に擦り寄ってきた猫を撫で、
  「はいはい、ハナちゃん元気だったかい?」

   空の絵。

   執事(60)、ロールスの運転席に乗り込んでドアをバムッと閉める。

   後席に座った卓也の祖父(80。背広)が、
祖父「少しは金を使ってくれてたかい?」N『卓也の祖父。80歳』

   不可解げに、
執事「それがまったく手つかずで・・・」

執事「卓也様は知らぬ間に冷蔵庫にお金が入ってても不思議に思われないのでしょうかね?」

祖父「その浮世離れした無欲さと人を疑う事を知らないのが卓也のいいとこでもあり心配なとこなんじゃよ・・・」

祖父「幼い時に事故で両親を失った卓也をわしが引き取って真綿で包むようにして育てたのがアダになったか・・・」

   走るロールスの外観に祖父の声、
  「わしがあれ程反対したのにろくでもない女に騙されて結婚した挙句に浮気され・・・」

祖父「女房の浮気に気づかせるために、わざと女にレクサスを買い与えて自滅させ、手切れ金までやって別れさせたとほっとしてたら・・・」

祖父「あの性悪女がまた孫に接近しとるそうな・・・」


○卓也宅

   卓也宅の外観。

   ベランダでパンツ一枚の姿で陽子が洗濯物を干しているのを外からの視点で描いた絵。

   室内に背を向けた陽子の尻のアップ。

   陽子の後ろ姿を室内から卓也がトランクス一枚の姿で正坐して凝視している。

   干し終えた陽子がベランダから室内に入る後ろ姿を外からの視点で描いた絵。

   彼女を凝視してる卓也に気づき頬を染め、
陽子「私をずっと見てらしたんですか?・・・」

   子供のように嬉しそうに、
卓也「太もも太もも!!」

   卓也の眼前で頬を染めてパンツを降ろし、
陽子「はい、召し上がれ」



   空の絵に聖子の声、
  「別れたくないなー・・・」

   卓也宅のエントランスに入ってゆきながら、
聖子「優柔不断なオジサンに振り回されるのチョー楽しいや」

   エレベーターの前に立ち、
聖子(こないだは婆あが雇った探偵に邪魔されたけど、今日は絶対やって私の虜にしてやる・・・)

   エントランス前にタクシーがキッと停止する。

   タクシーのドアがガチャと開き久美子が降りる。

   スーと停止したロールスのフロントガラス内から去るタクシーを描いた絵。

   ロールスの車内からエントランスに入ってゆく久美子を見つめ、
祖父「この期に及んではもはや看過できんな・・・」

   ロールスの外観に祖父の呟き、
  (これ以上傷つけられたらあの子は本当に壊れてしまうじゃろう・・・)

   背広の内ポケットからスマホを出し、
祖父「その筋の者を使ってあの女を海に沈めるしかないようじゃのう・・・」



   エレベーターの前に立ち、
久美子(爺さんにもらった手切れ金がもう底をつくし・・・)

   エレベーター内で、
久美子(今日こそ押し倒してでも既成事実を作って入籍させてやる・・・)



   聖子がガチャとドアを開けるとヒールがきちんと揃えてあったので驚き、
聖子(げっ、また婆あが来てやがる・・・)

   奥の部屋に続く廊下をそっと歩きながら、
聖子(もしオジサンとやってたら婆あをぶっ殺してやる・・・)

   驚愕した顔のアップに、
聖子(・・・下着売り場の人がなんで・・・?)

注、マットレスで二人とも裸で事後の充足感に満ちた表情でスースー寝息をたてて眠っている。卓也は陽子の乳に吸いついたまま彼女に抱き抱えられるように眠り、二人の腹の間に挟まれたハナも腹を見せ万歳して眠っている。ベッドの横に丸まったティッシュが山盛りになっている。


   その光景を見て顎が外れるほど驚愕し、
聖子(な・・・なんとも面妖な光景・・・後頭部をガツンとやられちまった・・・)

聖子(二人のこの幸せそうな顔・・・私が入る余地など一ミリもございませぬ・・・)

   肩を落として玄関に向かい、
聖子(また出直します・・・)

   玄関で靴を履きながら、
聖子(あの性悪女に邪魔さえされなきゃオジサンの横には私が寝てたのに・・・)



   久美子、エレベーターがスーと開いた瞬間、眼前に立ってた聖子を見て驚く。

   久美子を見て怒り、
聖子「こーのークソババアーっ!」

   聖子、久美子に掴みかかって髪を引っ張る。

久美子「な、なにするのよー」と突っぱねて聖子を通路の柵の上に仰向けに押し付ける。

   聖子、久美子の髪を掴んだままズルっと落ちかける。
   
   久美子、髪を掴んでぶら下がった聖子の重みで上半身を柵の外側まで乗り出す。

   久美子、爪先を柵に引っかけて抵抗するがズルっと外側に引きずられる。

   2人とも落下する。

   突然ドガッと大きな音と共にロールスが揺れて屋根が内側にめり込んだので祖父と執事が驚くのを車内からの視点で描いた絵(女達の様子は描かない)。



   夜空の絵。

   朝。空の絵。

   卓也の部屋をベランダの外からの視点で描いた絵。

注、髪を後ろで結んだ陽子、パンツの上にエプロンだけの姿。卓也は寝起きのボサボサ頭にトランクス一枚の姿。

   台所で味噌汁の味をみる陽子の後ろ姿。

   背後から陽子の尻を鷲掴みし、
卓也「今日の朝ごはんは、な~~に?」

陽子「(笑顔で)お目覚めですか?」

陽子「今朝はアジの開きと冷奴とホウレン草のおひたしに卵焼きです。あっ、それとキノコ入りのお味噌汁も」

卓也「(無表情で)ぼく、お茶漬けね」

陽子「(笑顔で)はい、受け賜わりました」

卓也「ぼく、料理や食事のときに髪を結ぶ君を尊敬するな」

陽子「(頬を染め)私もそういう価値観をもった貴男を尊敬しています」

   テーブルの上のおかずとお茶漬けのアップ。

   卓也がテーブルの下で対面に掛けた陽子の太腿を足の裏で撫でてる絵に声、
  「君の太腿、ハナちゃんの肉球よりも気持ちいいね」

   パンツの上から性器に爪先をクチュとめりこませた絵に陽子の悶え声、
  「あん~・・・」

   茶漬けを食べながら、
卓也「ぼく君の太腿を剥製にして毎晩抱いて寝たいな」

陽子「剥製なんかにしなくても生の太腿とアワビをセットで差し上げますよ~」

   満面の笑顔で、
卓也「欲しい欲しい!!」

   嬉しそうに濡れた目尻を小指で拭い、
陽子(も~う、その笑顔は卑怯です~)

   茶漬けをさらさら食べる卓也を両手で頬杖して幸せそうに見つめる陽子のN『心がふわふわになる不思議ちゃんワールドでこの人と一緒に暮らせて私は超幸せだ~』

        つづく
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愛がイク (78)   太腿フェチ

2016-12-19 17:07:35 | 漫画のシナリオ
(78) 太腿フェチ

四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

宮田卓也(50)ポワ―とした天然。一見サラリーマン風で男前ではない。

三田聖子(28)美人。ぶっ飛んだ性格。

久美子(45)卓也の元妻で妖艶な熟女。

陽子(35)下着売り場の清楚な美人店員

栗栖(18)3年生。2mの巨人で恐ろしい人相。

舞(18)165㎝。3年生。ごく普通顔。

探偵(30)

N=ナレーション


   某デパートの外観。

   同、店内

   腕を組んで歩いてると多くのすれ違う男達に見られ、
卓也「さっきからジロジロ見られてるんだけど全員お得意さま?」

聖子「気にしな~い。クラゲはなんにも考えちゃダメなんだよ~」

卓也「ねえ、子供の代わりに盆栽を買って二人で育てようか~」

聖子「大賛成―。盆栽なら反抗期もないし親を虐待する事もないもんね」


   下着売り場の外観。

   パンツを履いた下半身だけのマネキンの股間を無心に凝視する卓也を美人の店員、陽子(35)が興味深げ(好意的)に見ている。その向うで栗栖と舞がこちらに背を向けてパンツを物色している。

   Tバックを広げ、
舞 「これなんかどう?」

   恥ずかしそうに、
栗栖「わしは股の部分がパカッと開いてるのがええんじゃが・・・」

舞 「(頬を染め)・・・わかった・・・」

   離れた所の影から下着売り場にいる卓也を見て、探偵に、
久美子「あの小娘と夫を別れさせるいい手はないかしら・・・」

探偵「私に任せてください」と話す二人の前を栗栖と舞が楽しそうに腕を組んで通り過ぎる。

舞 「下着くらい私のお小遣いで買えたのに」

栗栖「そない遠慮すな。他に欲しいもんがあったらなんでもこうたるで」

舞 「バイトもしてないのにほんとに大丈夫なの?」

栗栖「この前の試合のギャラやちゅうて岩城に一千万もろうたさかい心配せんでもええんじゃ」

舞 「(驚き)えーっ、一千万も・・・?」

栗栖「テレビ局のえらいさんを脅して無理やり出させたらしい・・・」

栗栖「無愛想なやっちゃが男気があるちゅうか、憎めんヤツじゃわい」

舞 「へー・・・優しい人なのは分かってたけど、なんか私達とは何もかもスケールが違う感じがする・・・」

栗栖「あいつにはえげつない目に合わされたが、そんなわしでも惚れてしまうもんのー」

   腕を組んで去る二人の後ろ姿に、
栗栖「昼は十階の名店街で舞の好きなもんを思いっきり食わしたるで」

舞 「わーい」



   同、下着売り場内。

   卓也がマネキンの股間を指でツンツンしてるのを陽子が微笑ましそうに見ている。

   少し離れた所から卓也に黒のブラを見せ、
聖子「これなんかどう~?」

   陽子、興味津々で卓也の反応を伺う。

卓也「ぼくねー、チョー太腿フェチなの~」

   陽子、口を押えて吹くのを堪える。

聖子「(むっとし)・・・だから?」

卓也「ブラジャーには興味ないし、乳もなくてもいいぐらいなんだよ~」

   顔を真っ赤にして腹を押さえて屈み、
陽子「・・・も、悶絶・・・」

聖子「(あ然)あ・・・了解しました~・・・」

   二本の指でマネキンの股間を無心に擦る卓也を見て、小指で涙を拭い、
陽子(なに、この突き抜けたキャラ・・・?)



   同、十階食堂街

   食堂街の絵。

   藪そばの外観。

   同、店内

   ざるそばが置かれたテーブルに掛けて嬉しそうに下着の入った包みを見せ、
聖子「早く履いたとこを見たい~?」

卓也「(嬉しそうに)うんうん」と頷く。

   聖子が顔の前に広げた黒のTバックパンツを卓也が姿勢を正して無心に眺めるのを周りの女客達が興味深げに見ている。

卓也「(興奮して)もう辛抱たまらん・・・」

聖子「どうたまんないの~?」

   ぴっと手を挙げ、
卓也「質問!」

聖子「はいどうぞ」

卓也「Tバックってズブッとはまって痛そうだし衛生的にも不安なんだけど大丈夫なの?」という彼を見て周りの女客がドン引きする。

聖子「女のアソコはタフに出来てるから全然平気だよ~」

   その時突然両手でバンッとテーブルを叩き、聖子に、
探偵「またこんなとこで人様に迷惑をかけてるのか!」

   卓也、聖子、探偵を見上げてあ然。

   卓也に、
探偵「ちゃんと監視してたんですがちょっと目を放した隙に逃げられてしまって」

探偵「妻がなにかご迷惑をお掛けしなかったでしょうか?」

卓也「この人、あなたの奥さんなの?」

探偵「はい。中度の認知症で、もう子供が可哀そうで・・・」

聖子「(焦り)ち、ちょっとー」

探偵「先月やっと退院したんですが、虚言癖と徘徊は相変わらずで・・・」

卓也「あ、全部ウソだったんだ!」

卓也「信用しかけてたのにまた裏切られちゃった・・・」

   卓也に、
聖子「ちょっと待ってよ。私はこんなおじさん知らないし、ウソもついてないよ」

探偵「これ以上迷惑をかけたらまた入院させるぞ。さ、帰ろう」と腕を掴んで引っ張る。

   卓也に、
聖子「オジサン助けてっ」

卓也「もう僕に構わないで!ほっといて」

聖子「オジサン・・・」と悲しげに呟いて連れてゆかれる。

   店内の絵。

   人のいない階段の上で悲しげに、
聖子「本当に私は認知症であんたの妻なの?」

   呆れ、
探偵「ほんとに何も覚えてないのか?」

   聖子、俯いて超悲しげ。

聖子「(顔をあげ)そんな訳ないだろが!」

聖子「ボケ!」と横蹴りをくらわす。

探偵「ぎゃっ」と叫び階段下に転げ落ちた男を見ながら、
聖子「マジで認知症になっても、だれがあんたみたいなブサと結婚するか!」



   さっきの下着売り場の外観。

   同、店内

   陽子に下着の入った包みを手渡し、
卓也「これよかったら君にプレゼントしたいの」

   とまどい、
店員「・・・あの、先ほどの奥様は?」

卓也「彼女は妻じゃないしうそつきだった。ぼく今度こそもう女性は信じない・・・」

   陽子、興味深げに卓也を見つめる。

   頬を染め上目遣いで見つめ、
陽子「よく生々しい太腿をしてるって言われるんですが・・・」

   下着の入った包みを卓也の顔の前にかざし、
陽子「履いたとこを見たいですか?」

   超満面の笑顔で、
卓也「見たい見たい!!」

   あ然として、
陽子(なにこの無垢な笑顔・・・わけもなく涙腺が崩壊しそうになっちゃう・・・)

   カーテンが閉まった更衣室の前に陽子と卓也の靴が揃えてある絵。

   同、更衣室内

注、陽子はブラとパンツだけの姿。

   卓也、恥らって立つ陽子の前に正坐し一心に股間に見入っている。

   恥じらって頬を染め、
陽子「・・・お気に召しましたか?」

卓也「うん、チ○コがムズムズしてきた・・・」

店員「(頬を染め)あ、良かったです。そのためにデザインされたものですから・・・」

卓也「ちがうの、君の艶めかしい太腿にムズムズするの」

   頬を染めて照れ、
店員「あ・・・ありがとうございます・・・」

卓也「太腿に触ってもいい?」

   頬を染め、
陽子「お客様なら太腿と言わずどこでも・・・」

   卓也、太腿に頬刷りする。

   陽子、快感の溜息をもらす。

   無心の表情で陽子を見上げ、
卓也「君の太腿、いい匂いするね」

   頬を染めて恥じらい、
陽子「お褒めいただき恐縮です・・・」

   卓也、股間に鼻を押し付けて無心に嗅ぐ。

   陽子、恥ずかしそうに赤面する。

   卓也、毛が一本はみ出てるのを発見する。

   陽子、それに気づき「はっ」とする。

   卓也、真剣な顔で、はみ出た毛をパンツに押し込む。

陽子「(赤面)お手数をおかけします・・・」

卓也「パンツ脱いで」

   頬を染め、
陽子「あの・・・脱ぐのは構わないんですがお客様のお体に障らないでしょうか・・・?」

卓也「足を広げてクパーってして」

   赤面し、
陽子「・・・クパーって・・・アソコをクパーって事ですよね?・・・」

   陽子が羞恥に赤面してる顔のアップ。

   ノーパンの陽子が両手で性器を開いた股間を、正坐した卓也が無心に凝視している。

   陽子、頬を染め切なげな顔。

   無心に性器を見つめ、
卓也「・・・アワビが食べたくなった・・・」

   赤面して照れ、
陽子「わたしの?・・・ですか?」

卓也「君のを食べさせてくれるの?」

陽子「(赤面)お客様に食べて頂けたらこの上なく幸せです・・・」

   卓也、無心で陽子を見上げる。

   恥じらい、
陽子「わたし、まだ赤い糸を探してる最中なんです・・・」

      つづく
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愛がイク (77)  レクサス

2016-12-12 16:43:48 | 漫画のシナリオ
(77)レクサス

四百字詰原稿用紙換算13枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

宮田卓也(50)ポワ―とした天然。一見サラリーマン風で男前ではない。

三田聖子(28)美人。ぶっ飛んだ性格。

久美子(45)卓也の元妻で妖艶な熟女。

探偵(30)

陽子(35) 165㎝。男好きのする上品な美人で下着メーカーの社員。

栗栖(18)3年生。2mの巨人で恐ろしい人相。

舞(18)165㎝。3年生。ごく普通顔。

N=ナレーション



   卓也宅の外観に、
N『それから一週間後――』

   卓也宅マンションのエントランスに入ってゆく聖子を車内から探偵(30)が見ている。

   探偵の顔のアップ。

   卓也宅のドアの前でチャイムを押し、
聖子(な~んか穏やかそうで心の琴線に触れるキャラなんだよね~)

   ガチャとドアが開く。

   ドアを開けて無表情で聖子を見て、
卓也「・・・またシャワー?」

   顔を凍りつかせ、
聖子「・・・心がヒューッと凍ったぞ・・・」

聖子「もっと他に言いようが無いのか?おい!」

   聖子、きちんと揃えたハイヒールに気付く。

   床に座って奥からこっちを見ている久美子(45)に気づき、
聖子「あの妖艶なマダムはだれ?・・・」

   玄関に来て卓也に、
久美子「そんなとこで立ち話もなんだし中に入って頂いたら?」N『久美子、45歳。卓也の元妻』

   天井或いは眠ってる猫の絵。

   床に座って久美子を凝視し、
聖子(艶やかな髪に豊かさが滲み出てて有閑マダム丸出し・・・)

聖子(ぜったいフランス製の黒いレースのパンツ履いてる・・・)

   聖子、ばっと顔を床につけて久美子の股間を覗く(久美子平然)。

   黒いレースのパンツを履いた股間の絵に聖子の呟き、
  (やっぱり・・・)

   卓也に怒ったように、
聖子「この人だれっ!」

久美子「(微笑み)あらあら、鼻を膨らませて可愛いお嬢さんだこと」

   むっとして卓也に、
聖子「だれなのか説明してっ!」

卓也「別れた妻だけど何怒ってんの?」

久美子「(微笑み)こんな優柔不断な男に興味をもつなんて貴女も奇特な人ねー」

   はっとし、
聖子「微妙に反応が鈍いのは優柔不断だからなんだ・・・」

聖子「それで納得した」

卓也「(むっとし)チョー微妙な君に言われたくないね」

   久美子に、
聖子「顔勃起の超美人が何故こんなパッとしない人と結婚したんですか~?」

久美子「(微笑み)そうねえ~・・・」

久美子「もう当時の記憶はないけどきっと魔が差したんでしょうね~」

久美子「貴女はどうやって夫をたぶらかしたの?」

卓也「もう夫じゃない!探偵に家を探させたんだろうがもうほっといてくれよ」

   久美子に、
聖子「そうだそうだ、離婚したのに何故ここにいるんですかー?!」

卓也「(聖子に)ちょっと君はぼくの何なの?」

聖子「え?運命の女だけど・・・」

久美子「(微笑み)あなた情緒不安定でさぞや波乱万丈の人生なんでしょうね?」

聖子「(怒り)もおぉぉぉ、2人して私を馬鹿にしてーー」

聖子「もう別れる!永久に顔見たくない。ふんだ」と立ち上がる。

聖子「(玄関で)さよなら」と言うのを卓也と久美子が無表情で見ている。

   だーっと走って来て床を叩き、
聖子「ちょっとー、なんで止めてくんないのよおおおお」

久美子「思うがままに感情を噴出させてさぞや楽チンでしょ?」「私もそんな生き方してみたいわ」

聖子「え?・・・」

久美子「あなたはきっと感情を抑制する弁が飛んでるのね。私もマネしていい?」

聖子「あ・・・どうぞ・・・」

   卓也に、
久美子「浮気したのは不倫の背徳感に痺れただけで本当に愛してるのは貴男だけだからもう許してよーーっ!」

   卓也、聖子、あ然。

久美子「ああ、すっきりした・・・」

聖子「ちょっと聞いてえぇぇぇぇ」

聖子「昔の私はどうしてあんなにアホだったのかとものすごく後悔してる」

聖子「でも今はちょっとは成長したし、おじさんが動けなくなったら私が介護するって決心したんだから」

   卓也、久美子、あ然。

   久美子に、
聖子「教えて!私が来る前にした?」

久美子「そのつもりだったけど貴女の劇的な登場で諦めたわ」

   ため息をついて立ち上がり、
久美子「予期せぬ闖入者のおかげで面白かったー。今日のところは失礼するわね~」

   玄関でヒールを履く久美子の後ろ姿。

   久美子の後ろに這いつくばって股間を覗き、
聖子「私もレースの黒いパンツが似合う女になりたいな・・・」

   背を向けたまま無言、
久美子「・・・」

   突如くるっと振り向き、おどけ顔で、
久美子「そんなん知らんがな~」

   慄然とする聖子に、
久美子「ジョーダンよ。貴女のリアクションをまねてみただけ」

   聖子、ガチャと閉まったドアをムッとして見る。

聖子「な~んかモヤッとするから叫んでみようかな~」

   ドアから顔を出して、
聖子「離婚されたのは間男に股を開きまくった天罰で自業自得ですからねーー」

   エレベーターの前でむっとして振り向き、
久美子(チっ、小娘が。憶えてなさいよ)

   室内で正坐して卓也を見つめ、
聖子「さて二人きりになっちゃったね~」

卓也「今日はいい匂いするね」

聖子「あの時は制汗剤を忘れて焦った。今日は盛大にクンクンしても大丈夫だよ」

卓也「僕は50歳で子種がないの」

   ポカンとして、
聖子「・・・だから?」

卓也「だからエキセントリックな君との接点も無いと思うんだけど」

聖子「私は28歳。子供ができない訳有物件だけど互いに繁殖できない所が接点かと・・・」

聖子「今日の日は残りの人生の最初の日・・・」

聖子「ええ言葉やと思わへん~?」

卓也「(無表情)せやな」

聖子「(むっとして)私をおちょくってる?」

卓也「(首をこりこり曲げ)肩凝った」

   嬉々として、
聖子「はいっ」と立ち上がる。

   嬉々として卓也の肩を揉み、
聖子「旦さん、えらい凝ってはりますね~」

卓也「脱げ!」

   恥らって頷き、
聖子「・・・はい・・・」

   恥らってミニのファスナーを降ろし、
聖子「こんなにうちを夢中にさせてもうかなん人やわ~」

聖子「一度うちの味を知ったらもう手放せんようになりますえ旦さん」

卓也「もういい。飽きた」

   聖子、途中までパンツを降ろしたままあ然とする。

聖子「飽きた・・・?」(このトッチャん坊やがぶっ殺すぞ!)

卓也「うん僕、なにかにつけて飽きっぽいの」

卓也「君、住まいは?」

聖子「毎日替わる」

卓也「そう言うのもう飽きたんだよ~」

聖子「マジだよ。飛び込みでデリヘルやって、ピピッときた客の家に泊まるから」

聖子「この間は引きとめてくれなかったから次の客探すのに苦労したよ」

卓也「実にユニークな生き方だね。荷物はどうしてるの?」

聖子「貸倉庫に全部入れてるよ」

卓也「なんか憧れるな~そおゆうコンパクトな生活」

   卓也、ぼーと宙を見る。

   その卓也を見つめ、
聖子「もしかしたら・・・」

聖子「裏切った妻が実は生涯最高の女で、その後、女を変える度にレベルが下がってくんじゃないかと不安に思ってない?」

   卓也、首をかしげて考える。

聖子「考えなくてもいい!」

聖子「私は絶対に裏切らないし後悔させません!それだけは言っておきます」

卓也「(手を挙げ)質問」

聖子「はい、どうぞ」

卓也「夏なら腋ガは口実になるけど冬は何て言うの?」

聖子「お得意さんだけで1年回るから心配ないよ」

聖子「腋ガネタは新規開拓のときだけね」

卓也「身体を売るほど生活に困ってるの?」

聖子「全然」

聖子「不動産収入が年に八百万ほどあるし」

   スクッと立ち上がり、
卓也「黒いレースのパンツ買いにいく?」

聖子「(呆れ)・・・あのさ~」

聖子「私は分かってるけど、おじさんは自分の唐突さを自覚してる?」

卓也「ぼくね~妻に裏切られて心が壊れちゃったんだよね」

卓也「多分一生回復しないと思う・・・」

   聖子、あ然。

卓也「ぼく、君のマネージャーやりたいな」

聖子「ダメ!」

聖子「デリヘルからきっぱり足を洗っておじさんの介護をする事に決めたんだから」

卓也「僕をどうやって食べさせるつもり?」

聖子「不動産収入の範囲内でなんとかやりくりします!」

   空の絵。

   マンションから出てきた二人を少し離れた所で探偵の車に乗った久美子が車内から見ている。

久美子「探偵さん、礼をはずむからもう少しつき合ってもらえるかしら?」

探偵「御主人が簡単に見つかりすぎて気が引けてたからなんなりと・・・」

   卓也のレクサスの後をつけながら、
久美子(あんな小娘に夫を奪われてなるもんですか・・・)

   久美子の艶めかしい脚のアップ彼女の呟き、
  (もう一回入籍して全財産を奪うまでは大事な金づるだから・・・)


   レクサスのエンブレムのアップ。

   走行中のレクサスの絵に二人の会話、
  「レクサスか・・・高級な車に乗ってんだね」

  「妻のだったんだけど慰謝料代わりに僕がもらったの」

   走行中の車内、
卓也「立ち入った事を聞くけど僕のどこが気にいったの?」

聖子「うーん、クラゲみたいにフワフワしたとこかな~」「腹に一物がないとこも高得点だし」

卓也「あー、それよく言われる」

聖子「奥さん、離婚した割に豊かそうだけど、夜の仕事でもしてるの?」

卓也「それ僕も不思議」

卓也「実家は貧しいし、そもそもどうやってレクサスを買えたのかがナゾ」

聖子「・・・」

聖子「ところで、どうやって奥さんの浮気に気づいたの?」

卓也「レクサスってエンジンを掛けたらパソコンに通知メールが来るんだよね」

聖子「へー初めて知った。高級車ってすごいんだね~」

卓也「そいで現在地の地図も表示されて、見てたらラブホテルに入っちゃったんだよね~」

卓也「相手は妻の上司だった」

卓也「結婚後も仕事を続けるって言うからおかしいなとは思ってたんだよね」

聖子「先に言っとくけど奥さんとヨリを戻したらわたし血を吐いちゃうよ」

   前方を見たまま、
卓也「ぼく、もう女性は信じられないと思ってたけど・・・」

   聖子を見て、
卓也「なんか君のこと気にいっちゃったのかな~?」

   聖子、頬を染める。

    つづく
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愛がイク (76)   わきが

2016-12-05 16:44:31 | 漫画のシナリオ
(76) わきが

四百字詰原稿用紙換算9枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

宮田卓也(50)ポワ―とした天然。一見サラリーマン風で男前ではない。

三田聖子(28)美人。ぶっ飛んだ性格。
N=ナレーション


   カーッと晴れた空の絵にN、
N『真夏のカンカン照りのある日――』

   卓也宅(1LDK高級マンション)の外観。

注、整然と片付いた十五畳の部屋。一切余計な物は無くマッサージ機、テレビ、小型ステレオ、隅にマットレスだけのベッドがあるのみ。

   綺麗に片付いたキッチン回りの絵にN、
N『宮田卓也。50歳。妻に浮気されて半年前に離婚したーー』

   Tシャツ、短パン姿の卓也が居眠りしてる子猫を腹に乗せマッサージ機にもたれて読書している絵にN『レクサスのエンジン始動通知メールで妻の浮気を知り探偵と弁護士を雇って一網打尽にしてやった』

   腹の上の猫(エキゾチック)の絵に、
N『相手は妻の上司で10年来の関係だったと知った瞬間ぼくの心は壊れて鬱になった・・・』



   指で猫のぺちゃんこの鼻を撫でる絵にN『今は退職してのんびり暮らしてるので体調は回復しつつある・・・と思う』

   ピンポーンという音にビクッと玄関の方を見てN『・・・半年前に引っ越してここは誰にも知られてないはず。もしや妻がまた復縁を迫りに・・・?』

   恐る恐るドアを開けると横から形の良い足がニューと出る。

   聖子(28。ノースリーブ、ミニ)が無表情で新体操の選手のように片足を垂直に上げて汗だくで立っている。

   無表情で、
聖子「シャワーを使わせてもらえませんか?」N『三田聖子。28歳』

卓也(うっくさっ!腋ガ・・・?)

   卓也、あまりの臭さにヨロッとなる。

   びっしょり濡れた腋のアップに聖子の声、
  「汗だくでもう限界なんですが・・・」

   ヨロッと壁に手をつき、
卓也「質問。僕がシャワーを断ったとします」

卓也「そしたらこのマンション中を一軒一軒そうやって回るつもりですか?」

   まじまじ見つめ、
聖子「・・・奥さんに浮気されて離婚した?」

卓也「(驚き)な、なんで?!・・・」

聖子「こんな非常時にそんな質問する性格なら愛想つかされて当然だから」

   臭さにわなわな震え、
卓也「た、たしかにその腋ガは周りの者には非常時だ・・・」

   風呂の戸の前でノースリーブを脱ぎ、
聖子「それを自覚してるから頼んでるんでしょ!」

   スカートを脱ぐのをぼう然と見ている卓也に、
聖子「おやおや?ガン見ですか?」

卓也「その・・・困る・・・」

   服を脱ぎ散らかした風呂の扉の前にあ然と立つ卓也(ジャーとシャワーの音)。

   猫が丸まったパンツに近づく。

   恐る恐る嗅ぐ。

  「ぐえー」とえずいた猫を見て、
卓也「ハナ!」と慌てる。

   クターとなったハナの胸を指で必死に人工呼吸し、
卓也「ハナちゃん、しっかりして!」

   カーッと照りつける空の絵。

   胸にバスタオルを巻いて部屋に入ってきて、
聖子「あースッキリした」

   服を脱いだはずの床を見て、
聖子「・・・私の服は?」

   ベランダに干した洗濯物の絵に卓也の声、
  「匂いが部屋に染みつくから洗濯した」

   無表情で、
聖子「こりゃまたハッキリおっしゃる」

   床に足を斜めに崩して座り、
聖子「じゃ乾くまで帰れないって事?」

聖子「それが目的で洗濯した?」と言う彼女の股に猫がくんくんしながらもぐる。

聖子「きゃっ、ザラザラの舌でぺろぺろしちゃダメ~」

卓也「こら、現物を舐めたら心肺停止だぞ」と猫を抱きあげた時に太腿に誠也命と彫った入れ墨に気づく。

聖子「ふーっ、危うくイキかけた・・・ネコの舌ってすごいよね~」

   入れ墨を見つめ、
卓也「その誠也なんたら言うのは?」

聖子「もう綺麗さっぱり忘れた」

卓也「男が変わる度に彫ってたら最後には耳なし芳一になっちゃわない?」

   聖子、無言で卓也を見つめる。

聖子「だったらオジサンが結婚してよおおおおーーーー」と突然豹変したかのように叫んだので卓也仰天してのけぞる。

聖子「私と結婚したかったら今すぐプロポーズして」

聖子「スリーツーワン、ブー。はい時間切れ」

聖子「腋ガに躊躇したんでしょ?」

卓也「(あ然)・・・展開が独創的すぎて思考が追いつかない・・・」

聖子「腋ガなんかエイトフォーで即解決なのに貴男はこんないい女を逃しました」

聖子「一生後悔してください」と言う彼女の股に再度猫が入ってゆく。

   股間をくんくんする猫に、
聖子「おいおい、そこの匂いの中毒になったのかい~」

   醒めた目で、
卓也「・・・君、将来の夢とかないの?」

   遠くを見るような目をして、
聖子「夢かぁ・・・」

聖子「出来たらヒヨコ鑑定士か夜市の金魚屋さんになりたいな~」

卓也「あ~それいいなー」

卓也「君、セックス好き?」

   嬉しそうに、
聖子「好きだよ~おじさんは~?」

卓也「セックスは疲れるから好きじゃないな」

聖子「(むっとし)じゃなんで聞いたのよ!」

   卓也、すくっと立ちあがる。

   卓也がステレオのスイッチを入れるのを聖子がじっと見ている。

   流れた♪に耳を傾け、
聖子「・・・あ、これいいかも。なんて曲?」

   台所に行きながら、
卓也「パリス・シスターズの『忘れたいのに』って曲。ぼく60年代の洋楽しか興味ないの」

   卓也、冷蔵庫を開ける。

   中には札束(百万円の束が十個)がぎっしり詰まっているが目もくれない。

   猫の鼻を触って、
聖子「この鼻ペチャの猫、なんていう種類?」

   氷をガシヤと出し、
卓也「エキゾチックって言うの。ぼくポヨョ~ンとした戦闘的でない顔が好きなのね」

   マッサージ機に掛けてスイッチを入れ、
聖子「血統書つきの猫に高価なマッサージ機とは優雅でござるな~」

卓也「ものすごい腰痛持ちでロキソニンとマッサージ機なしじゃ生きられないの」

卓也「はいアイスコーヒー」とアイスコーヒーを手渡す。

聖子「あ、優しい~」

   潤んだ目で卓也を見上げ、
聖子「この人たらしー」

卓也「え?・・・」

聖子「あぁぁぁ気持ちいい・・・」と目を閉じて股を開く。

   卓也、ぼう然と聖子を見ている。

   卓也、欲情の目で股間を見つめる。

   目を閉じたまま、
聖子(・・・)

   陰毛がはっきり見える股間のアップ。

   ゆっくり目を開け、
聖子「・・・この意気地なし。もう知らん!」

   ベランダの洗濯物を見て、
聖子「もう服乾いたよね?」

   手に持ったパンツを嗅ぎ、
聖子「あーいい匂い~。上等な柔軟剤を使ってんだね」

   卓也にパンツを広げて見せ、
聖子「パンツ履いてもいいのかな?」

聖子「こんなチャンスはおじさんの人生でもう2度と巡ってこないよ」

   卓也、ぼう然。

   聖子、パンツを履く。

   玄関から卓也を見て、
聖子「ほんとに帰ってもいいの?」

   卓也、ぼう然。

  「さいなら」と声を残してドアがバンと閉まる。

   猫を抱いてぼう然とドアを見つめ、
卓也(妻の浮気を知った時よりも衝撃的だった・・・)

      つづく

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