数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク (105)  ひっつめ髪の未亡人

2017-06-26 21:19:24 | 漫画のシナリオ
(105)ひっつめ髪の未亡人

四百字詰原稿用紙換算12枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

里香(17) 165㎝。修一と同クラス。清楚な美人でアニメ声。

長尾秀介(70)スラッとした体形。穏やかな表情に知的さが滲み出ている。大地主。

今子(30)170㎝、髪をひっつめてお団子にした超美人。

真菜(3) 今子の娘

石川翔(17)170㎝で痩身、黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。

119話で里香にガソリンを掛けられ顔に火傷して包帯を巻いたA(18)とB(18)

米田(25)凶相

米田の子分C(20)人相悪し
米田の子分D(20)人相悪し
N=ナレーション


   あ然と今子に見惚れ、
修一(キリっとしてなんて凛々しい顔・・・)

   赤面し、慌てて股を閉じ、
今子「い、いらっしゃいませ、お客様だとは知らず・・・」

   池の前に屈んだままのんびり振り向き、
長尾「事故で死んだ一人息子の嫁さんじゃよ」

   池を覗く長尾の背中の絵に声、
  「まだ30だし、実家に帰って新しい人生を歩むように何度も勧めたんだがね」

長尾「私が家事ができないからと心配して同居してくれてるんだ」

   あ然と今子に見惚れ、
修一(俺は小さい時から、髪をひっつめた女に惹かれるタチだった・・・)

   髪をおだんごにした今子のうなじのアップに修一の呟き、
  (なぜなのかいくら考えても分からなかったが、この人を見てその理由が分かった・・・)

   乳首が浮き出た胸のアップに呟き、
  (そもそも顔の形が良く、目鼻立ちが整ってなければ、ひっつめ髪など出来ないのだ)

   今子の顔のアップに呟き、
  (つまり、髪をひっつめられる女は元から美人だって事だ)

    尚も今子の顔のアップに呟き、
修一(ストレスフルだった毎日に、楽しい記憶が上書きされまちた・・・)

   まだ両膝をついてる今子の足のアップに呟き、
修一(いや、それより何故ノーブラでノーパンなん・・・?)

《修一の夢想》
   応接間の畳に仰向けになった夫(普段着、顔はのっぺらぼう)にスカートの中を覗かれ「もっと腰を落として足を卑猥に開いてごらん」と言われ「うぅ、恥ずかしい・・・」と立ったまま腰を降ろす今子(ノースリーブ、タイトスカート)の絵に修一の夢想のN『もしや死んだダンナの嗜好で、その習慣がまだ抜けきれてない・・・とか?』
《夢想終わり》

   立ち上がりかけながら長尾に、
今子「お義父さま」

今子「お客様にお出しする冷えたスイカを買ってきます」

   ズボンが破れそうなほど股間を起てて照れ、
修一「あ、お気遣いなく。すぐ帰りますから」

   今子、修一の勃起に気づいて恥じらう。

   振り向き、
長尾「ああ、すまないね、今子さん」

   応接間から出てゆく今子の後ろ姿を見て、
修一(えぇぇ、ノーパンで外へ?・・・)

   今子のパツパツの尻が揺れる絵に呟き、
  (お爺さんは息子の嫁がノーパンだって知ってるのか?・・・)

  修一、ふと床の間の刀架けに掛けてある大小の刀に気付く。

   包平(かねひら)のアップ。

   感嘆し、
修一(ほおー、さすが庄屋さま。とんでもない業物をもっちょるわい・・・)



   空の絵に米田の声、
  「おやおや、家が火事にでもなったか?」

   昔ながらの喫茶店の外観に米田の声、
  「二人そろって火傷とはどういう事だ?」

   同、店内

   店内奥の椅子にふんぞり返った米田の両脇にC、Dが掛けており、その前に立ったAとB(火傷して包帯を巻いている)が怯えて言い淀む。

   天井の絵に、
  「なに、女にやられたー?!」

   米田、激怒しテーブルの上のガラス製の大きな灰皿をバッと掴む。

   それでAの額を「ガヅッ」と殴り、
米田「馬鹿か、てめえらは」

   Aが血を流して倒れており、その横で震えて立つBに、
米田「女のツラは覚えてるだろうな?」

B 「た、たぶん高校生で、ベスパ946に乗ってました・・・」

米田「(少し驚き) ベスパ946に?」

米田「(Bに)お前、それがいくらするか知ってるか?」

B 「いえ、高いのは知ってますが・・・」

米田「120万はする超高級スクーターだ」

米田「たぶん大金持ちの親父が我儘娘にねだられて買ってやったんだろうな」

   Bを睨み、
米田「美人だったか?」

B 「百人の男とすれ違ったら百人全員が振り返るほどの美人でした」

米田「(思案げに)・・・すぐその女を探せ」

米田「大事な商品だ。見つけてもぜったい怪我させるなよ」

米田「お前の言葉通りの美人ならアラブの皇族たちに高値で売れるぞ」

米田「日本人は肌が綺麗で、アソコが狭いのが知れ渡ってるからな」

B 「はい」



   里香宅の外観。

   同、寝室

   ベッドで里香が素っ裸で「はぁ、はぁ・・・」と喘ぎ自慰をしている。

   チェストの上にミッキーの縫いぐるみがあり、その横に畳んだブラとパンツが重ねて置いてある。その横にB1(ブンちゃん)が里香の方を向いて止まっている。

里香「うぅ、しゅうちゃん・・・里香、いっちゃうぅ・・・」

   B1の目のアップ。


   
○石川宅

   石川宅外観。

   同、研究室内

   里香の股間が60インチの大画面にアップで映しだされている。

   椅子に掛けた石川、赤面して画面に釘づけになり、
石川「(汗)り、里香ちゃん・・・」

石川「(汗)B1の目がカメラになってること言わなかったっけ・・・?」(いまさら死んでも言えないけど・・・)という絵に里香の絶頂の声「ああぁ、い、いくーーっ」


   同、里香の寝室

   昇り詰めて胸を喘がせながら、
里香「はぁ、はぁ、すっごくいいのがイケた・・・」


   同、研究室内

   赤面して画面の里香を見ながら、
石川「(汗)お、お疲れ様でした・・・」



   同、里香の寝室

   里香が大の字になり余韻に浸っている。

   右手で「クチュ」と膣をなする。

   うっとり指を嗅いで頬を染める。


   同、研究室内

   里香が指を嗅いでる画面を見て石川が赤面して、
  (・・・里香ちゃんも嗅ぐんだ・・・)と呟く。


   同、里香の寝室

   上体を起こし、左手を後ろにつき、右手のティッシュで股間を拭きながら、
里香「ブンちゃん、パンツを取って」

   B1、パンツの縁をくわえる。

   里香を背後から描いた絵に声、
  「よし、こっちに持ってきて」

   パンツをくわえて飛んできたB1からパンツを受け取り、
里香「はい、有難う」


   同、研究室内

   画面を見て愕然とし、
石川「もう言葉を理解してる・・・」

石川「僕でも最近やっと声で命令できるようになったのに・・・」


   同、里香の寝室

   床に立ってパンツを履きながら、
里香「ブンちゃん、パンツと言ったら次は?」と言われ里香の顔の横でホバリングしてたB1がハッと気付く。

   B1、ヒュンと飛んでゆく。

   ブラをくわえてきたB1に、
里香「はい、おりこうさん」と受け取る。

   ブラをつけながら、
里香「もうかなり言葉を理解できるようになったね」と言われB1が、うんうんというように頷く。

里香「ブンちゃんは日々進化するから訓練のしがいがあるよ」

   B1がパンツ越しに性器の上に止まったので股を見下して、
里香「きゃっ。どこに止まってんのよ」

里香「甘えるんじゃない!」と怒られポタッと床に落ちて死んだ振りをする。

   あっと思い当たり、
里香「ひょっとしたら・・・」

里香「里香のあそこからブンちゃんの好きなフェロモン臭が漂い出てるって事?」

   死んだ振りしてたB1がバッと飛び上がり、里香の眼前でホバリングしながら激しく頷く。

里香「(思案顔でB1に)って事は・・・」

里香「もし里香が誘拐されてもあそこのフェロモン臭を追跡して発見できるってこと?」

   B1、激しく頷く。

   指先に止まったB1に、
里香「一度匂いをおぼえたら絶対に忘れない?必ず探し出せる?」

   B1、激しく頷く。

   里香、恥じらいを含んだ顔で宙を見て思いを巡らす。

   パンツを下し、
里香「(頬を染め)じゃあ、じかに嗅いでしっかり匂いを憶えなさい」

   B1、恥骨の上の陰毛に止まる。

   B1、陰毛にもぐり陶酔したように体をなすりつける。

里香「(頬を染め)毛も匂うの?」

   里香、指で毛をなする。

   指を嗅ぎながら頬を染め、
里香(たしかにアソコと同種の匂いが・・・)

   ベッドに仰向けになってパンツを下し、
里香「(頬を染め) なんだか興奮してきちゃった・・・」

   B1、陰毛に覆われた膣から垂れ流れる蜜をチューチュー吸う。

里香「(悶え)あぁぁ、ぜったい刺しちゃだめだからねぇ・・・」


   同、研究室内

   画面に釘付けになって欲情してツバをゴクリと飲む石川の顔のアップ。

     つづく
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愛がイク(104)   ランチュウ

2017-06-19 17:53:49 | 漫画のシナリオ
(104) ランチュウ

四百字詰原稿用紙換算9枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

長尾秀介(70)スラッとした体形。穏やかな表情に知的さが滲み出ている。大地主。

今子(30)170㎝、髪をひっつめてお団子にした超美人。

真菜(3) 今子の娘

N=ナレーション


   夏の日差しが照りつける中規模の公園、セミがミーンミーンと鳴いている。

   「ドゴッ」という音と共に大樹が大きく揺れる様を上から俯瞰した絵。

   尚も同様の絵で「ドゴッ」「ドゴッ」という音と共に大樹が揺れる。

修一(最近クソ共を殴っちょらんけん・・・)と汗だくで呟き、蹴られ続けて半分えぐれた直径30㎝の木に「ドゴッ」と回し蹴りをくれる。

修一「おおーりゃーっ」と憤怒の形相で横蹴りをくらわし(ストレスでイーーとなりそうじゃ)と呟く。

   メキッと倒れる木に背を向け、
修一(マジ、今すぐクズを2、3匹ブチ殺さにゃ気が狂いそうじゃわい・・・)

   甚平を着て麦わら帽子を被った長尾秀介(70)と手を繋いだ孫の真菜(3)。麦わら帽子、ランチュウをプリントしたTシャツ、短いスカート、セミ採り網を持っている)が倒れた木を見て驚嘆している。

   二人揃って「パチパチ」手を叩く。

   修一、振り向く。

長尾「いゃはや、こんな太木を素手で倒すとはあっぱれ・・・」

真菜「すごい、すごい」

   慈愛に満ちた表情で真菜の前に片膝をついてTシャツを見つめ、
修一「おっ、ランチュウが好きなん?」

   慈愛に満ちた目で孫を見て、
長尾「孫娘の真菜です。お兄ちゃんに何歳か教えてあげなさい」

真菜「(指を三本立て)さんさーい」

   真菜の一方の手を取ってかしずき、
修一「真菜ちゃんは何て美人さんなんだ。もうお兄ちゃん一目ぼれ」

修一「大きくなったらお嫁さんになってください」

真菜「(嬉しそうに)いいよ」

真菜「真菜が大きくなるまでまっててくれたらね」

   歓喜の涙を流し、
修一「ひ~ん、お兄ちゃん嬉しくて頭の中がわあああっとなりそうー」

   苦笑交じりに微笑み、
長尾「ところで君はランチュウに興味があるのかい?」

   鼻を膨らませ、威張ったように、
修一「犬と言えばブルドッグ。ネコと言えばエキゾチック。金魚と言えばランチュウでしょう。わかる?」

   我が意を得たりと歓喜し、
長尾「おー、わかるとも。わかるとも」

長尾「(鼻高々に)実はランチュウを飼ってるんだけど見に来ないかね」

修一「(少し迷い)・・・この近く?」

   長尾、微笑んで頷く。

   真菜と手を繋いで歩く長尾を後ろから眺め、
修一(背中に独居老人の哀愁が・・・)

修一(妻に先立たれ六畳一間のぼろアパートで、小さな水槽で飼う貧弱なランチュウと・・・)

修一(週に一回会う孫娘が唯一の生きがいと見た・・・)

   空の絵に修一の呟き(結構歩いたけど全然近くないじゃん・・・)

   尚も空の絵に修一の驚愕の呟き(え、えええーー・・・)

注、屋敷の回りは広大な畑と林。その遥か向うには住宅やビルが乱立している。

   広大な敷地に平屋の豪奢な日本家屋の屋敷の門に入ってゆく二人を後ろから見て驚愕し、
修一(な、なんじゃこりゃ、大名屋敷か・・・?)

   驚いてる修一に門の中から振り向き、
長尾「さ、遠慮せずにお入んなさい」

修一「あの、もしかしたら先祖は大名か庄屋さんだった・・・?」と言う修一の手を引っ張り、
真菜「お兄ちゃんはやくー、真菜の金魚をみせてあげるからー」とせがむ。

   遠い目で彼方を見て、
長尾「相続税を払うのにかなり手放したが・・・」

長尾「昔はここから視界に入る土地は全てうちのものだったんだ」という絵にN『長尾秀介、70歳。不動産王』

   修一、あ然。

   庭内を進みながら巨大な航空機用格納庫に気づき、
修一「もしかしたら農薬散布用のセスナの格納庫?・・・」

長尾「いや、飛行機はもってないよ」

修一「じゃ、高価な農機具がずらりと並んでるとか?」

長尾「よかったら見てみるかい?」と格納庫に小さなリモコンを向けてピッと押す。

   格納庫の扉がスーッと開く。

   中には全てヴィンテージのスタッツ・ブラックホーク。アストンDB5。タッカー。ロールス。ブガッティ等がずらりと並んでおり、大ゴマで各車を舐めるように描く。

   放心したようにうっとり見惚れ、
修一「・・・シブい。シブすぎる・・・」

   あ然と見惚れ、
修一「一台十億はするコレクター垂涎のヴィンテージカーばかりよくぞこれだけ・・・」

修一「一体どんなけ金持ちなん・・・?」

長尾「私の死後、孫が相続税で土地を切り売りしなくて済むように投機をかねての収集なんだ」

   ヴィンテージカーの絵に長尾の声、
  「だから私は純粋なコレクターとは言えないんだよ」

注、応接間の縁側の少し前あたりにコンクリート製の畳一畳分の広さの池が約二十あり、それぞれにランチュウが泳いでいる。

   屈んで池を見た修一が「ひええええーっ!」と驚愕した絵を上から俯瞰した絵。

   立派なランチュウを見て、
修一「色も形も肉瘤の盛りも完璧。ひょっとしたら大関とか・・・?」

   嬉しそうに、
長尾「当たり!よく分かったねえ」

   ランチュウのアップに修一と長尾の声、
  「前から不思議だったんだけど、なぜ金魚には横綱がいないのかな?」

  「それはだね、完璧な金魚など存在しないという謙虚な考えから大関が最上位とされてるからなんだよ」

   尚もランチュウのアップに長尾の声、
  「ただし三回大関を取ったら横綱に認定される決まりになってて、ここにいるのはすべて横綱ばかりだよ」

   屈んでランチュウの背を撫で、
真菜「これ真菜の金魚で横綱なんだよ」

修一「おおお、真菜ちゃんは横綱のオーナーなんだ、羨ましいなー」

   長閑な周りの風景の絵。

   今子がお盆に麦茶のグラスを2つ乗せて応接間に入って来る。

   今子のスカートの中を下から煽って描いた絵。

注、ひっつめ髪の超美人。170㎝、ノーブラでノースリーブ、膝丈のスカート。顔は見えず、ノーパンのようだが影ではっきりしない。

   麦わら帽子を被って縁側の近くに屈んで後頭部しか見えない修一を義父だと思い込んでる彼女は大きな座卓の横に片膝をついてお盆を置きながら、修一の背に向かって、
今子「お義父さま、冷たい麦茶をどうぞ」

   修一がゆっくり振り向く(まだ顔は見えない)。

   振り向いた修一、顎が外れそうな程驚愕する。

   片膝をつき、もう一方の足をがばっと開いてノーパンの性器(陰毛)をむき出しにした今子が人違いに気付いて驚愕してるのを大ゴマで描く。

      つづく

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愛がイク (103)   ビヨンセの太もも

2017-06-12 18:01:57 | 漫画のシナリオ
(103) ビヨンセの太もも

四百字詰原稿用紙換算13枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

里香(17) 165㎝。修一と同クラス。清楚な美人でアニメ声。

石川翔(17)170㎝で痩身、黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。

メイド三人(共に25)。ダウントン・アビーのメイドと同じ服(丈は膝が隠れる長さ)を着ている。

執事(60)
N=ナレーション
   


   赤面して俯く石川を疑惑の目で見つめ、
里香「偶然あそこを飛んでたなんてのは通用しないよ」

   赤面して俯き、
石川「テレビで観て岩城君の事は前から知ってました・・・」

里香「ほんとは修ちゃんが目当てで転向したんでしょ?」

   脂汗をかいてしらばくれ、
石川「はあーーー?!」

   無表情で見つめ、
里香「君、女の直感をナメてない?」

   石川、驚愕。

石川「(脂汗)・・・メチャクチャ強い岩城君に心を惹かれてるのは事実です・・・」

   石川の耳元でいたぶるように、
里香「いつからドローンで修ちゃんをストーカーしてたの?」

石川「(汗)す、ストーカーなんてしてません!・・・」

   里香に冷たい目で見つめられ、
石川「(汗)そ、その冷ややかな目はやめて頂けませんか・・・」

里香「・・・ま、いいか」「はい、この話はこれでおしまい」

   石川、ほっとして手の甲で汗を拭う。

   ウエストポーチをさぐり、
里香「お願いがあるんだけど」

   テーザー銃を出し、
里香「これを二連発に改造できないかな?」

   テーザー銃のアップに里香の声、
  「カートリッジを交換してるスキに攻撃されたらお陀仏なんだもん」

   B1を持ち、
石川「そんなものを改造するより、これをあげる」

   B1の胴体を指し得意げに、
石川「胴体にはスズメバチの毒を千倍に濃縮した毒液が入ってて刺されたら一瞬であの世行き」

里香「おおー」

石川「検死しても八チの毒しか検出されないから疑われる事もありません」

   目を輝かせ、
里香「どうやって操縦するの?」

   そのとき執事(60)がうやうやしく側に来て、
執事「翔さま、デュポン社のハリス様がお見えですが如何致しましょうか?」
※デュポン社=米国の巨大兵器メーカー

石川「いま取り込み中だから待っててもらって」

   うやうやしく、
執事「承知致しました」

   去る執事を見ながら、
里香「いいの?用事があるんなら私達もう帰るけど」

   乞う様に、
石川「やだ、帰らないで!」と言ったので里香が少し驚く。

石川「君達より大事な客はいないんだから帰っちゃやだ」

   里香、無言で石川を見つめる。

里香「・・・うん」「帰らない」と彼を見つめて笑顔で言ったので石川がホッとする。

   里香に手を差し出し、
石川「操縦用アプリをダウンロードするからスマホをちょっと貸して」

   里香が差し出したスマホを石川が握るが里香が手を離さないので、
石川「(とまどい)え・・・?」

   ねっとりした目で見つめ、
里香「プライベートな部分に入れられてる写真があるから絶対見ないでくれる?」

石川「(頬を染めて驚き)あ・・・」

石川「(汗、赤面)・・・了解です」

   スマホをいじる石川の横顔を見つめ、
里香(彼の目的が修ちゃんであるらしい事はバカでも分かる・・・)

里香(いっそ、修ちゃんにブッ刺されてる写真を見せてやろうか・・・?)

   天井或いは家具調度品の絵。

石川「はい、ダウンロード完了しました」

   我に返り、
里香「え、もう出来たの?」

石川「使い方はカメラで敵をロックオンして赤いスイッチをタップするだけ」「満タンで十人殺せます」

里香「敵が十人以上だったら?」

   B1が人の眼球を食いちぎってる絵に声、   
  「毒液が空になったら眼球を攻撃するようにAIに組みこんであるから敵が何人いようとぜ~んぜん平気」

   尚も他の奴の目を食いちぎってる絵に声、
  「使い込むうちにどんどん進化して、そのうち声だけで命令出来るようになります」

   指先に止まったB1をぼう然と見てる里香に、
石川「それさえあれば敵の生殺与奪権は里香ちゃんが握ったも同然」

里香「本当にこんなすごい武器をもらっちゃっていいの?・・・」

石川「いいんです。お守り代わりに進呈します」

   掌に乗せたB1を感心して見つめ、
里香「君のあまりのハイスペックさに度肝を抜かれたちゃったよ・・・」と言った時に席に戻ってきた修一が、
修一「おっ、それもらったのか?」

里香「うん。これでクズの死体の山を作ってやるんだ」

   感心して石川に、
修一「巨万の富を手に入れて、石川君は17才でもう夢を適えちまったんだな」

   優しい表情で、
石川「岩城くんの夢はなあに?」

   腕組みして考え、
修一「夢ねえ、そうさのぉ・・・」

里香(里香と結婚する事に決まってるじゃん。はっきり宣言しちゃっていいよ)

修一「ビヨンセの太腿を舐めること」と言ったので里香が「はあーー?」と呆れ、石川は頬を染めて苦笑する。

修一「ビヨンセが無理なら稲村亜美の太腿でもいい」

   石川の両肩をガシッと掴んで揺さぶり、
修一「頼む!石川君の財力にものを言わせてなんとかしてくれ!」と必死に乞う。

   呆れて修一の肩をポンポンと叩き、
里香「はいはい。ビヨンセほど長くないけど私の太腿で我慢して」と言うのを石川が頬を染めて苦笑している。

石川「ねえ、他にも発明品があるんだけど見てくれる?」

注、研究室。広い室内には様々な精密機械あり。ドローンも大小、様々な大きさのものが大量に置かれ、人間が乗れる大きな物もある。そして机の前には96話に登場した六十インチの大型液晶画面のパネルが並んでいる。

   研究室内に入って驚き、
里香「うわー、チョー本格的・・・」

修一「お茶の水博士が出てきそうな研究室だな」

   人が一人乗れる大きなドローンを見て驚き、
修一「これ、人が乗れるのか?」

石川「うん。まだ時速二百キロしか出ないから、目下改良中なの」

里香「発明品ってこれのこと?」

石川「これは遊びで作っただけ」

   研究室の天井或いは内部の絵に石川の声、
  「見せたかったのはこれ」

   プロパンガスのボンベほどの大きさのタンクが様々な装置の横に鎮座しており、その前で、
石川「ずばり、性欲を無くすガスです」

修一「(がっかりし)ものすごい兵器を想像してたのに、性欲を無くすガスー?」

石川「これを上空からまいたのを吸った瞬間に性欲がなくなり、出生がゼロになって十年以内に国は亡ぶだろうね」

   研究室内の絵に石川の声、
  「出生がゼロになったら病院、ベビー服やミルクを作る会社、そして保育園と幼稚園が倒産し、学校もなくなる。そしたら?」

里香「(あ然とし)みんな失業・・・?」

石川「(頷き)それがドミノ倒しのように拡大してゆき」

石川「失職した人が餓死し、あらゆる産業が崩壊して国が機能しなくなるよね?」

   あ然としてる二人に、
石川「人類から性欲を失くす事こそ究極の兵器なんだよ」

   感心し、 
里香(さすが前頭葉の稼働率が高いインテリは目のつけどころがシャープだわ・・・)

里香「(不安げに)こんな恐ろしい物をアメリカに売っちゃうの?」

石川「これは誰にも渡さない。日本が攻撃されたとき報復するために温存しとくの」

里香「(ほっとし)それを聞いて安心した」

修一「血を一滴も流さず敵国を亡ぼすなんて君は超天才でござるな」

   涙を流し、
石川「うぐ、岩城君に褒められた・・・」

   驚き、
里香(えっ、ここで泣く?)

石川「ぼく、もう死んでもいいぐらい嬉しい・・・」と涙ぐむのを里香があ然として見てる。

   二人に背を向けたまま涙を拭い、
石川「ぼく・・・」

石川「岩城君を喜ばせたいから家にビヨンセを呼んじゃおうかな」

   修一、ガビーンと驚愕する。

   石川の両肩をガシッと掴んで狂喜し、
修一「そ、それ、マジですかーー?」

   邸内に設えた舞台。バックでバンドが演奏し、椅子に掛けた、たった一人の客の石川(平然と笑顔)の顔にビョンセが股間をなすりつけんばかりにして歌ってる絵に石川の声、
  「半年前にも呼んでシングルレディを歌ってもらったんだよ」

   鼻血をタラッと流し、
修一「見ただけで射精しそうな・・・」

   レオタードで踊るビョンセの絵に修一の声、
  「あのハイレグレオタードで?」

石川「知ってる?ビヨンセは下着なしで、じかにレオタードを履いてるんだよ」

修一「(目を血走らせ)じ、直履き・・・?」

石川「(頷き)帰るときに記念にって汗まみれになったレオタードを・・・」

修一「(目を血走らせ)汗とマン汁がたっぷり染み込んだレオタードを?・・・」

石川「もらったんだけど・・・」

修一「(目を血走らせ)だけど・・・?」

石川「ぼくは興味ないし、欲しかったらあげるよ」

修一「欲しい!欲しいに決まってんだろー」

里香「(石川に)ストーッブ。修ちゃんの言う事なんか真剣にとりあわなくていいの」

   涙を浮かべ修一に、
里香「(悲しげに)修ちゃん、里香の前でほかの女のレオタードを欲しがるなんて・・・」

里香「(涙目で)それ笑えないよ・・・」

   驚いて凍りつき、
修一「ご、ごめん。もうレオタード欲しがらないから許して・・・」

里香「(涙目で)ほんとに?里香がいない時にこっそりもらったりしない?」

   里香の耳元にそっと、
修一「おれは里香のマン臭の奴隷でござるよ」

修一「さっきのは石川君を笑わすための冗談に決まってるだろ」

   嬉しそうにぱっと顔を輝かせ、
里香「だとおもったよー」

   ほっとし、
修一(この天然風味の単純さが里香の最大の魅力――)

里香「でも冗談でも悲しくなるからもうやめてね」

   涙顔で猛烈に反省し、
修一「あい、二度と言いません」というやりとりを石川が微笑ましそうに見ている絵にN『間一髪、里香ちゃんのご機嫌が直り、ほっとしたでござる・・・』

     つづく

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愛がイク (102)   ダウントン・アビーの世界

2017-06-05 13:22:54 | 漫画のシナリオ
(102) ダウントン・アビーの世界

四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

里香(17) 165㎝。修一と同クラス。清楚な美人でアニメ声。

石川翔(17)170㎝で痩身、黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。

メイド三人(共に25)。ダウントン・アビーのメイドと同じ服(丈は膝が隠れる長さ)を着ている。

執事(60)

N=ナレーション

   
   茶店をロングで描いた絵。

注、茶店内。四畳半ほどの畳敷きの座敷の真中に囲炉裏があり、その周りに三人が座っている。
   同、茶店内

   不安げに石川に、
里香「ねえ、どっきりにしては大掛かりすぎない?・・・」

石川「さて、どっきりでしょうか?」と微笑んで天井から自在鉤(ヤカンを引っかけるために吊り下げられた物)を「グイ」と引っ張る。

↑自在鉤

   すると座敷ごと「スー」と地下に下がり、驚愕し、
里香「え、えーーっ!」

   座敷ごと長い地下トンネル内を横に進んでる絵に、
里香「(汗)一体どこまで行くの?着いた先に北朝鮮の兵士が待ってたなんてないよね?」

注、外観も中もトランプの別荘とまったく同じ大邸宅。

   邸宅内のエレベーターの扉がスーッと開く。

   豪華絢爛な部屋の真ん中に立って邸内を見廻して驚き、
里香「ひやーーっ・・・」

   大邸宅の外観に里香の驚きの声、
  「な、何これ、トランプの別荘―?!・・・」

   天井の絵に石川の声、
  「御明察」

石川「シャレで同じ物を作ったの」

メイド三人(各25)の内一人が「翔さま、お帰りなさいませ」と鞄を受け取り、もう一人が、
メイド「応接間にお茶のご用意が出来ています」

石川「ありがとう」

   そのやり取りを見てあ然とし、
里香(・・・まるでダウントン・アビーの世界じゃん・・・)

↑使用人の服装のイメージ
   

    同、応接間

   テーブルに掛け、各々の前にある豪華なアフタヌーンティーセットに目を瞠り、
里香「うわー、香港のペニンシュラホテルに来たみたいー」「行った事ないけど・・・」

石川「御明察。ペニンシュラから引き抜いたシェフが作ったんだよ」

里香「(驚き)マジで?!・・・」

   ケーキを食べながら、
里香「さっきの茶店といい、シャレを現実に出来るご両親って、どんなけ金持ちなの?」

石川「(無表情)両親は死んでいないの・・・」

   里香、驚愕。修一は無表情で石川を見つめる。

   絢爛豪華な室内の絵に里香の声、
  「じ、じゃ、この経済力は一体どこから湧いてくるの?・・・」

   スマホを操作し、
石川「これ」

   一匹のスズメバチが里香の前に飛んで来たので、
里香「きやっ、スズメバチ!」

   スズメバチが里香の前のテーブルに降りる。

   じーっと見つめ、
里香「・・・これ、ひょっとしたらロボット?」

   口がキバみたいになったロボットスズメバチのアップに石川の声、
  「羽がソーラーシステムになってて蓄電も出来るから永遠に飛び続けられるんだ」

石川「養蜂業者がスズメバチの被害に困ってたからそれを退治するためにこのB1を作ったの」

里香「ビーワンのBは蜂で、1は最初に作ったロボットって意味ね?」

石川「御明察」

   少し怒ったように、
里香「それもう飽きた」

石川「(あ然とし)え?・・・」

里香「今度から御明察くんって呼ぶよ」

   赤面して俯く石川の肩をポンポンと叩き、
修一「里香ちゃんは妖精みたいな顔してキツイとこがあるの。気にしないで続けて」

   宙を飛んでゆく2匹のB1の絵に石川の声、
 「スズメバチが出すフェロモンをどこまでも追跡して巣を見つけたら・・・」

  一軒家の軒先に作った大きな巣からぞろぞろ出てくるスズメバチの頭をB1が噛みちぎり、もう一匹が尻の針を巣に突き刺して「シュー」とガスを噴射してる絵に声、
  「尻の針から有毒ガスを噴射して・・・」

   死んだスズメバチが巣からボトボト落ちてる絵に石川と里香の声、
  「一瞬で全滅させられるんだ」

  「それって世紀の大発明じゃないの。養蜂業者が飛びついたでしょ?」

   里香の前のテーブルにあるB1のアップに声、
  「生産が追いつかないほど世界中で売れてて、今日の財をなす切っ掛けになった」

里香「その言い方だと、ほかにもドカ儲けした発明があるって事?」

石川「バードストライクって分かる?」

里香「鳥が飛行機のエンジンに衝突する事でしょ?」

   飛行場で音波を発するドローンに追われて鳥たちが逃げまどう絵に声、
  「それを防ぐために鳥が嫌がる音波を発生する装置を発明したらこれも大ヒットしたの」

里香「いやいや、それだけじゃこんな大豪邸は建たないでしょー?」

   上目使いで石川を見て、
里香「ほんとは何で儲けてるの?」

   石川がスマホをいじってなにやら操作する。

   里香の顔の前にオニヤンマより一回り大きなトンボが飛んできて、
里香「おおー、これもロボット?!」

石川「(すまして)一機三千万円」

   里香の人差し指に止まったトンボのアップに声、
  「片方の目は高性能カメラ、もう片方は暗視カメラで音声も拾えて二十四時間敵を追跡でき」

   飛んできたトンボが人の背中に止まった絵に声、
  「敵に接近したら・・・」

   トンボが爆発して人が跡形もなくなった絵に声、
  「胴体に詰めた爆薬で5m以内にあるものは跡形もなく爆破できるんだ」

石川「標的が地球の裏側にいても顔を認識させ座標を入力すれば自力で飛んでいって抹殺できる究極の兵器」

里香「わかった。これを防衛省に売り込んでドカっと儲けたと?」

石川「そのつもりで防衛省にメールで打診したけど無視されちゃった」

石川「ほんとにあいつら笑っちゃうくらい無能なんだから」

里香「じゃ、一体だれに売ったの?」

石川「ちょっとゾッとするけど・・・」

石川「防衛省にメールした翌日とつぜんCIAが家に来たの」

里香「(驚き)えええ、CIAがー!?」

石川「(修一に)この意味が分かる?」

修一「メールをハッキングされてた?」

石川「(頷き)そう。それがアメリカの諜報網の凄さなんだよね」

石川「で、 CIAを通じて国防総省の人を紹介されたんだけど」

   五人のアメリカ人国防総省職員がトンボを見て目を瞠ってる絵に声、
  「日本のバカ役人と違い彼らは一目でこのトンボの価値を見抜いたよ」

石川「ミサイルなんか使わなくてもテロや戦争の首謀者をピンポイントで抹殺できるし・・・」

   トンボが原発の建屋の内部を飛んでる絵に声、
  「人が入れない原発の建屋の調査や偵察にも使えるんだものね」

石川「結局、このトンボを含め、今後開発するすべての発明品を国防総省に売る条件で莫大な富を手にしたってわけ」

   石川を疑惑の目で見つめ、
里香「さっきから思ってたんだけど、ひょっとしたら・・・」

   スマホを操作しながら、
石川「聞きたい事は分かってる。これの事だろ?」

   後ろから「岩城くん逃げて!」と声がしたので里香と修一が驚いて振り返る。

   スマホを操作する石川の頭上に以前、爆弾を搭載してたのと同じドローンが浮遊しているのを見て、
里香「やっぱり君だったか。B1を見た時にピンときたよ」

   修一、向こうで壁に掛けた絵画のほこりを掃除してるメイドにふと気付く。

修一「ちょっと部屋の見学」と言って立ち上がる。

   側にきた修一にじっと見つめられたので頬を染め、
メイド「・・・お飲物のお代わりですか?」

修一「もうご主人様にヤラれた?」

   赤面して恥じらい、
メイド「翔さまはそんな方じゃありません」

メイド「女にはまったく興味がない方だから・・・」

   呆れ、
修一「あらま、なんともったいない」

   などと向こうで修一がメイドと話してるのを見ながら石川の耳元に、
里香「質問なんですが」

石川「え」

里香「なぜ修ちゃんの名前を知ってたの?それになぜあそこにドローンがいたの?」

   脂汗をかいて狼狽し、
石川「あ、う・・・」

      つづく

コメント
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