(87) 矢沢永吉
四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
桜田優子(25) 170㎝。修一の担任で超匂いフェチ。上品かつ妖艶で超グラマーな美人。
香山京子(16)165㎝。一年、キリッとした美人。
京子の父(50)名目上の社長
若頭(50)温厚そうな顔
靖男
N=ナレーション
こちらに背を向けて冷蔵庫を覗き、
優子「今日は疲れすぎてなにも作る気がしないな・・・」
中にラップしたおかずが数種入ってるのを発見して歓喜し、
優子「きゃっ、修ちゃ~ん」
修一「ほい、お呼びでござるか?」
優子「ぎやーーっ!」と腰を抜かさんばかり驚く。
尻もちをついた優子に呆れたように、
修一「帰ったらいつもクローゼットに話しかけるんか?」
優子「ああびっくりしたー」「だってえ、真っ暗な部屋に帰ってくるの怖いんだもん」
修一「しかもオッサンみたいな声で。てっきり間男かと思って焦ったぞ」
探るような目で見つめ、
優子「もしほんとに間男だったらどうする?」
修一「黙って去り、二度と優子と関わらん」
優子「・・・でしょうね」
優子「ほんとに修ちゃんって怖い・・・」
優子宅をベランダの外からの視点で描いた絵。
同、室内
ベッドの下の丸まったティッシュ(事後という意味)の絵に修一の声、
「今日の匂いは最高に興奮したでござる」
テーブルで食事しながら(修一はトランクス一丁。優子はタンクトップにパンツ)、
優子「(恥じらい)喜んでくれると思った・・・」
優子「食事の用意をしてからずっとクローゼットに隠れてたの?」
優子の手を取りながら、
修一「うん」
そして手の甲にキスし、
修一「優子の服の匂いに興奮してつらかったわ」
優子、薄ら頬を染め修一を見つめる。
軽く頭を下げ、
優子「ご飯の用意してくれてありがとう。いつも感謝しています」
優子「修ちゃんが来てくれなかったらラーメンで済ますとこだったよ。もやしが少し残ってたし」
修一「ところでまた試合でござる」
テーブルの下の優子の下半身の絵に声、
「えっまたー?!」「どれだけ私を心配させたら気がすむのよ」
ベランダの外からの視点で優子の部屋を描いた絵に声、
「ええー、私達がランジェリーショーのモデルにー?」
もう一コマ同様の絵に無音。
夜空の絵に優子の声、
「・・・分かった。メンバーは私がちゃんと仕切るから任せといて」
快晴の空の絵。
京子宅の外観に声(表に修一のバイクあり)、
「若、いらっしゃい」
「あ、今から修ちゃん家にいこう思うてたんよ」
同、事務所内
ゴルフバッグを担ぎ出かけるとこだった社長が、入って来た修一に、
社長「お、若、わしちょっと出るからゆっくりしていってんか」
修一「どこ行くんな?」
社長「ちょっと約束があって」
修一「京子に大事な話があって来たんじゃ。お前も一緒に聞け」
社長「せやかて約束が・・・」
修一「やかましわい。お前は京子よりゴルフの方が大事なんか?」
テーブルの前のソファーに社長がしぶしぶ座り、横にMとボンド。対面のソファーに修一と京子が座る。
天井の絵に修一の声、
「今は会社が順調で結構じゃが、いつまでも金の出入りを人任せにしとったら今に裏切られて痛い目に合うぞ」
京子、社長達驚く。
修一「(京子に)それを防ぐために今日から経理の勉強をせえ」
京子「(驚き)え、なんで?」
修一「今まで経理や番頭を信用したばっかりに、金を持ち逃げされてどんなけの会社が吹っ飛んだと思う?」
京子、ぼう然。
修一「お前は上にアホがつくほど純粋じゃけん人に騙されるのは目に見えちょる」
修一「お前を騙したヤツは地の果てまで追うてもブチ殺しちゃるが、それよりも・・・」
修一「俺は、京子が人に裏切られて傷つくのを恐れとるんじゃ・・・」
社長達驚く。
京子、目尻を少し濡らす。
文庫本をテーブルの上に置き、
修一「この矢沢永吉の『アー・ユー・ハッピー?』を読んでみい」
目尻を拭い、
京子「なんで永ちゃんの本を読むの?」
修一「永ちゃんが人を信用しては何回も裏切られてズタズタに傷つく顛末が詳しく書いてあるけん参考にせえ」
修一「人は金が絡んだら裏切るもんなんじゃ。今のお前にゆうても分からんじゃろうが・・・」
社長、納得ゆかぬ顔の京子を切なげな目で見つめて小さく二度頷く。
修一「とにかくどんな不正も見抜ける知識を身につけて、京子が会社の金の管理が出来るようになれ」
京子「それって・・・」
京子「いま会社の経理をやってる人も高畑さんの事も信用するなゆう事?」
修一、苦渋の表情。
社長達、切なげな顔で修一を伺う。
修一「京子が傷つくけん「うん」とはよう言わん」
京子、真顔で修一を見つめる。
京子「(笑顔で)分かった。修ちゃんのゆう通りにする」
修一「(ほっとし)えらい素直じゃのう」
京子「修ちゃんはいつでも、うちのためになるように考えてくれてるんやもん」
京子「どんな無茶な事でも修ちゃんのゆう通りにしてたら間違いないんやから」
社長達、ほっとする。
修一「ところでまた試合じゃ」
京子「えーーっ!話の順番としてはそっちの方が先やろー?」
京子「ほんで、こんどは誰をブチのめすのん?」
忘れたので首をかしげ、
修一「えっと・・・」
京子「えーーっ!対戦相手がだれか覚えてへんのー?」
修一「(呆れ)お前も、えーーっ!が多いやっちゃのう。親父のが移ったんか」
修一「試合の段取りに忙殺されて、それどころじゃなかっただけじゃわい」
天井の絵に修一の声、
「・・・たしか元レスラーの力王なんとか・・・」
社長「(驚愕)げーーっ、力王山!?」
修一「(嬉しそうに)おう、それじゃ!ハの字眉のバカ面したヤツよ」
社長「(戦慄し)・・・若は分かっとらんわ・・・」
修一「うん。おれアホじゃけんね」と言ったので京子、M、ボンド凍りつく。
社長「(焦り)いやっ、そおゆう意味やのおて・・・」
社長「若が今まで戦ってきたヤツらとは全く次元の違う恐ろしい相手やとゆうてるんや」
修一、無表情で社長を睨む。
京子、たじろぐ。
M、ボンド、たじろぐ。
社長「(焦り)そ、そない睨まんでも若が心配やさかい・・・」
社長の顔を覗き込み、
修一「どんな顔して喧嘩のプロの俺にゆうとるんか、よお顔を見せてみい」
鼻がつかんばかり顔を近づけて睨まれ、社長は恐怖で悶絶せんばかり。
突然バッと社長を抱きしめ、鼻水を垂らして泣き、
修一「ありがとうーー!!」
修一「俺の事をそんなに心配してくれるのはオヤジだけじゃ。ほんまにありがとおーー!」
社長、涙を流してほっとする。
M、ボンド、ほっとする。
修一「うぐうぅぅ・・・」とむせび泣いてティッシュで涙を拭いてる修一に、
京子「(怒り)今のはほんまに怖すぎるでー」
京子「高血圧のお父ちゃんをビビらして血管が破裂したらどないしてくれるのん」
京子に抱きつき、
修一「うぐうぅぅ、感動しただけじゃのに香山家のみんなが寄ってたかって俺を苛めよる~」
京子「(呆れ)はいはい。もお分かったから」
M 「若、ほんまに力王山のこと知らんかったんですか?」
修一「テレビは「ガイアの夜明け」しか見んけん、そんなヤツのこと知らんわ」
社長「ほなユーチューブで力王山の試合みて研究せな」
社長「おい靖男、ちょっとパソコン持ってこい」
修一「いらんいらん」
修一「弱点を発見して一瞬で勝ったら客をがっかりさせてしまうじゃろうが」
全員あ然。
修一「おれ、エンターテナーじゃけん、俺がキレる寸前までやられるフリして山場を作らんと盛り上がらんじゃろ?」
修一「そんな事より、京子、今度は前座でランジェリーショーに出演じゃ」
京子「えーーっ、うちが下着のモデルになるのん?」
京子「もしその日が生理やったらどうすんの?ナプキンしてテレビでアップになったらモロバレやんかー」
修一「タンポン入れりゃええだけじゃろ?」
京子「(頬を染め)うちタンポン使うた事ないからなんや怖いわ~」
修一「タンポンよりでかい俺のが入るんじゃけん問題ないじゃろ?」というのを聞いて社長、M、ボンド俯いて赤面。
つづく
四百字詰原稿用紙換算11枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
桜田優子(25) 170㎝。修一の担任で超匂いフェチ。上品かつ妖艶で超グラマーな美人。
香山京子(16)165㎝。一年、キリッとした美人。
京子の父(50)名目上の社長
若頭(50)温厚そうな顔
靖男
N=ナレーション
こちらに背を向けて冷蔵庫を覗き、
優子「今日は疲れすぎてなにも作る気がしないな・・・」
中にラップしたおかずが数種入ってるのを発見して歓喜し、
優子「きゃっ、修ちゃ~ん」
修一「ほい、お呼びでござるか?」
優子「ぎやーーっ!」と腰を抜かさんばかり驚く。
尻もちをついた優子に呆れたように、
修一「帰ったらいつもクローゼットに話しかけるんか?」
優子「ああびっくりしたー」「だってえ、真っ暗な部屋に帰ってくるの怖いんだもん」
修一「しかもオッサンみたいな声で。てっきり間男かと思って焦ったぞ」
探るような目で見つめ、
優子「もしほんとに間男だったらどうする?」
修一「黙って去り、二度と優子と関わらん」
優子「・・・でしょうね」
優子「ほんとに修ちゃんって怖い・・・」
優子宅をベランダの外からの視点で描いた絵。
同、室内
ベッドの下の丸まったティッシュ(事後という意味)の絵に修一の声、
「今日の匂いは最高に興奮したでござる」
テーブルで食事しながら(修一はトランクス一丁。優子はタンクトップにパンツ)、
優子「(恥じらい)喜んでくれると思った・・・」
優子「食事の用意をしてからずっとクローゼットに隠れてたの?」
優子の手を取りながら、
修一「うん」
そして手の甲にキスし、
修一「優子の服の匂いに興奮してつらかったわ」
優子、薄ら頬を染め修一を見つめる。
軽く頭を下げ、
優子「ご飯の用意してくれてありがとう。いつも感謝しています」
優子「修ちゃんが来てくれなかったらラーメンで済ますとこだったよ。もやしが少し残ってたし」
修一「ところでまた試合でござる」
テーブルの下の優子の下半身の絵に声、
「えっまたー?!」「どれだけ私を心配させたら気がすむのよ」
ベランダの外からの視点で優子の部屋を描いた絵に声、
「ええー、私達がランジェリーショーのモデルにー?」
もう一コマ同様の絵に無音。
夜空の絵に優子の声、
「・・・分かった。メンバーは私がちゃんと仕切るから任せといて」
快晴の空の絵。
京子宅の外観に声(表に修一のバイクあり)、
「若、いらっしゃい」
「あ、今から修ちゃん家にいこう思うてたんよ」
同、事務所内
ゴルフバッグを担ぎ出かけるとこだった社長が、入って来た修一に、
社長「お、若、わしちょっと出るからゆっくりしていってんか」
修一「どこ行くんな?」
社長「ちょっと約束があって」
修一「京子に大事な話があって来たんじゃ。お前も一緒に聞け」
社長「せやかて約束が・・・」
修一「やかましわい。お前は京子よりゴルフの方が大事なんか?」
テーブルの前のソファーに社長がしぶしぶ座り、横にMとボンド。対面のソファーに修一と京子が座る。
天井の絵に修一の声、
「今は会社が順調で結構じゃが、いつまでも金の出入りを人任せにしとったら今に裏切られて痛い目に合うぞ」
京子、社長達驚く。
修一「(京子に)それを防ぐために今日から経理の勉強をせえ」
京子「(驚き)え、なんで?」
修一「今まで経理や番頭を信用したばっかりに、金を持ち逃げされてどんなけの会社が吹っ飛んだと思う?」
京子、ぼう然。
修一「お前は上にアホがつくほど純粋じゃけん人に騙されるのは目に見えちょる」
修一「お前を騙したヤツは地の果てまで追うてもブチ殺しちゃるが、それよりも・・・」
修一「俺は、京子が人に裏切られて傷つくのを恐れとるんじゃ・・・」
社長達驚く。
京子、目尻を少し濡らす。
文庫本をテーブルの上に置き、
修一「この矢沢永吉の『アー・ユー・ハッピー?』を読んでみい」
目尻を拭い、
京子「なんで永ちゃんの本を読むの?」
修一「永ちゃんが人を信用しては何回も裏切られてズタズタに傷つく顛末が詳しく書いてあるけん参考にせえ」
修一「人は金が絡んだら裏切るもんなんじゃ。今のお前にゆうても分からんじゃろうが・・・」
社長、納得ゆかぬ顔の京子を切なげな目で見つめて小さく二度頷く。
修一「とにかくどんな不正も見抜ける知識を身につけて、京子が会社の金の管理が出来るようになれ」
京子「それって・・・」
京子「いま会社の経理をやってる人も高畑さんの事も信用するなゆう事?」
修一、苦渋の表情。
社長達、切なげな顔で修一を伺う。
修一「京子が傷つくけん「うん」とはよう言わん」
京子、真顔で修一を見つめる。
京子「(笑顔で)分かった。修ちゃんのゆう通りにする」
修一「(ほっとし)えらい素直じゃのう」
京子「修ちゃんはいつでも、うちのためになるように考えてくれてるんやもん」
京子「どんな無茶な事でも修ちゃんのゆう通りにしてたら間違いないんやから」
社長達、ほっとする。
修一「ところでまた試合じゃ」
京子「えーーっ!話の順番としてはそっちの方が先やろー?」
京子「ほんで、こんどは誰をブチのめすのん?」
忘れたので首をかしげ、
修一「えっと・・・」
京子「えーーっ!対戦相手がだれか覚えてへんのー?」
修一「(呆れ)お前も、えーーっ!が多いやっちゃのう。親父のが移ったんか」
修一「試合の段取りに忙殺されて、それどころじゃなかっただけじゃわい」
天井の絵に修一の声、
「・・・たしか元レスラーの力王なんとか・・・」
社長「(驚愕)げーーっ、力王山!?」
修一「(嬉しそうに)おう、それじゃ!ハの字眉のバカ面したヤツよ」
社長「(戦慄し)・・・若は分かっとらんわ・・・」
修一「うん。おれアホじゃけんね」と言ったので京子、M、ボンド凍りつく。
社長「(焦り)いやっ、そおゆう意味やのおて・・・」
社長「若が今まで戦ってきたヤツらとは全く次元の違う恐ろしい相手やとゆうてるんや」
修一、無表情で社長を睨む。
京子、たじろぐ。
M、ボンド、たじろぐ。
社長「(焦り)そ、そない睨まんでも若が心配やさかい・・・」
社長の顔を覗き込み、
修一「どんな顔して喧嘩のプロの俺にゆうとるんか、よお顔を見せてみい」
鼻がつかんばかり顔を近づけて睨まれ、社長は恐怖で悶絶せんばかり。
突然バッと社長を抱きしめ、鼻水を垂らして泣き、
修一「ありがとうーー!!」
修一「俺の事をそんなに心配してくれるのはオヤジだけじゃ。ほんまにありがとおーー!」
社長、涙を流してほっとする。
M、ボンド、ほっとする。
修一「うぐうぅぅ・・・」とむせび泣いてティッシュで涙を拭いてる修一に、
京子「(怒り)今のはほんまに怖すぎるでー」
京子「高血圧のお父ちゃんをビビらして血管が破裂したらどないしてくれるのん」
京子に抱きつき、
修一「うぐうぅぅ、感動しただけじゃのに香山家のみんなが寄ってたかって俺を苛めよる~」
京子「(呆れ)はいはい。もお分かったから」
M 「若、ほんまに力王山のこと知らんかったんですか?」
修一「テレビは「ガイアの夜明け」しか見んけん、そんなヤツのこと知らんわ」
社長「ほなユーチューブで力王山の試合みて研究せな」
社長「おい靖男、ちょっとパソコン持ってこい」
修一「いらんいらん」
修一「弱点を発見して一瞬で勝ったら客をがっかりさせてしまうじゃろうが」
全員あ然。
修一「おれ、エンターテナーじゃけん、俺がキレる寸前までやられるフリして山場を作らんと盛り上がらんじゃろ?」
修一「そんな事より、京子、今度は前座でランジェリーショーに出演じゃ」
京子「えーーっ、うちが下着のモデルになるのん?」
京子「もしその日が生理やったらどうすんの?ナプキンしてテレビでアップになったらモロバレやんかー」
修一「タンポン入れりゃええだけじゃろ?」
京子「(頬を染め)うちタンポン使うた事ないからなんや怖いわ~」
修一「タンポンよりでかい俺のが入るんじゃけん問題ないじゃろ?」というのを聞いて社長、M、ボンド俯いて赤面。
つづく