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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

折田アマの選択は正しかったか

2020-01-26 00:11:02 | 将棋雑記
折田翔吾アマの棋士編入試験五番勝負の第3局が27日(月)に迫ってきた。第3局の相手は山本博志四段。
ここまで折田アマの1勝1敗。第4局に棋王戦挑戦者の本田奎五段が控えているので、実質は第3局がカド番みたいなものだ。折田アマは結構崖っ淵に立たされている。
ところで折田アマは受験料の50万円(+消費税)を、クラウドファンディングで調達したことで話題になった。
昨今流行りのアイテムであるが、これが第1局開始前までに500万円以上も集まったというから驚いた。ちなみに私は送金していない。
私はあまり詳しくないのだが、同システムは、金銭の返還のない「寄付型」、金銭の返還がある「投資型」、何らかを購入する「購入型」があるらしい。
私は「投資型」の募集と捉えていたのだが、「寄付型」だったようだ(いや、送金者にはサイン色紙の返礼があるというから、「購入型」ともいえる)。
これだけのお金が一度に入ってきたら、大抵の者は天下を取った気分になるのではないか。
果たして折田アマは盤駒、パソコンを購入し、アマ強豪と練習将棋を行ったようだ。これらが結構な金額になったらしい。お金はあればあったで、遣ってしまうものなのだ。
ただ私のようなひねくれ者は、ついイヤミを言いたくなってしまう。
人生の大勝負にヒト様のお金でトライして、いい結果が出るだろうか、と。
私は米長邦雄永世棋聖の会長としての手腕を高く評価していて、連盟内で何かあるたび、もし米長会長が存命だったらどんな見解を持つか、と考える。
今回は「人生の一大事にヒト様から借りを作るのは、運を逃がしてよくない。貸し方に回るべきである」とか述べる気がしてならないのだ。
折田アマがプロ公式戦で10勝2敗の成績を収めたのは、奨励会時代のプレッシャーから解放されて、伸び伸び指せたことにあると思う。
今回も再びプレッシャーが懸かるわけだが、そこに「寄付をしてくれた人の期待にも応えねばならぬ」と、新たなプレッシャーは加わらないのだろうか。
もちろん、多くの人から施しを受けることで、運も同時にいただく、という考え方もできる。しかし今回は、それが当てはまらない気がする。
また今回折田アマは、潤沢に時間を使って将棋の勉強をしているようだが、人間、時間があれば何でもできるというわけではない。私のようなクズがいい例で、まあそれは措くにしても、時間がないほうが余計なことを考えずに物事に集中できる、ということもある。
よって折田アマは、少しはあるであろう貯金から受験料を捻出し、少ない自由時間をやりくりして、いままで通りの方法で勉強をするべきだったと考える。
受験に際してこれまでのペースを変えるのは、逆に自分を見失うことにもなると思うのだが、どうだろうか。
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新生谷川将棋

2020-01-25 00:11:46 | 男性棋士
23日に行われた順位戦B級1組は、菅井竜也七段が斎藤慎太郎七段に勝って10勝1敗とし、ぶっちぎりの成績でA級昇級と八段昇段を決めた。
一方、降級争いのほうは谷川浩司九段が千田翔太七段に敗れ2勝9敗となり、B級2組への降級が決まった。
注目の去就だが、谷川九段から、来年度も現役続行の表明がなされた。まずは一安心というところだが、他者に人一倍気を遣う谷川九段のこと、順位戦が終わるまで周りを落ち着かせ、年度末にドカンと爆弾表明があるかもしれない。
しかしそれをやったら相当ヒトが悪い。とりあえず来年度も谷川九段の将棋が見られると考えていいだろう。
さてB級2組だが、ここが谷川九段にとって安住の地になっては困るわけで、すぐに昇級してもらわなければならない。
そこで、過去にB級2組に降級した棋士がB級1組に復帰した例を調べてみた。なお、赤字は1期での復帰、青字は2期での復帰を示す。見落としはあるかもしれないが、ご容赦ください。

(第31期~第35期は名人戦と期数を同一にしたため、なし)
山田道美七段 第14期降級→第15期復帰
長谷部久雄七段 第17期降級→第18期復帰
大友昇七段 第17期降級→第19期復帰
内藤國雄七段 第18期降級→第20期復帰
原田泰夫八段 第19期降級→第22期復帰
広津久雄八段 第20期降級→第21期復帰
長谷部久雄七段② 第20期降級→第25期復帰
本間爽悦七段 第21期降級→第22期復帰
宮坂幸雄七段 第23期降級→第29期復帰
松田茂行八段 第24期降級→第29期復帰
木村義徳七段 第25期降級→第37期復帰
西村一義七段 第29期降級→第36期復帰
佐藤大五郎八段 第30期降級→第37期復帰
田中魁秀八段 第30期降級→第44期復帰
宮坂幸雄八段② 第41期降級→第42期復帰
板谷進八段 第41期降級→第42期復帰
西村一義八段② 第43期降級→第44期復帰
大内延介九段 第43期降級→第45期復帰
福崎文吾七段 第45期降級→第46期復帰
森安秀光九段 第45期降級→第47期復帰
田丸昇七段 第46期降級→第47期復帰
森安秀光九段② 第48期降級→第49期復帰
桐山清澄九段 第51期降級→第52期復帰
中村修八段 第54期降級→第55期復帰
内藤國雄九段② 第56期降級→第57期復帰
森雞二九段 第59期降級→第64期復帰
中村修九段② 第63期降級→第68期復帰
先崎学九段 第64期降級→第73期復帰
藤井猛九段 第70期降級→第71期復帰
畠山鎮七段 第75期降級→第76期復帰
丸山忠久九段 第76期降級→第78期復帰

過去、延べ131名のB級1組昇級者のうち、第78期の丸山九段まで、復帰者は25名。そのうちタイトル経験者は10名。また、2度の復帰が6名いる。つまり復帰は延べ31名である。この数字は多いのか少ないのか。
降級後1期で即復帰は15名。そのうち7名がタイトル経験者である。2期で復帰は7名。最高齢の復帰は第57期の内藤九段で、当時59歳だった。
以上の調べから、B級1組に復帰するには早ければ早いほどいいということが分かる。そして現在57歳・永世名人の谷川九段が復帰する可能性も十分ある。
谷川九段の将棋は、勝つ時も負ける時も格調が高い。これは天性のもので、ほかの棋士が真似しようにもできないことである。
幸いB級1組は、来期から昇級枠がひとり増える。順位もいい来期が最大のチャンスだ。
令和の時代になって、谷川将棋を鑑賞できることが奇跡である。最近は谷川九段も、AIを用いて将棋の研究を始めたという。来期からの、新生谷川将棋に期待したい。
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4代目を買いに

2020-01-24 00:16:46 | プライベート
私のノートパソコン、というかキーボードがいよいよ危篤状態にある。
昨年秋ごろからキーボードの「K」の調子が悪かったのだが、最近は「W」「D」「H」「F」「J」そして「スペースキー」がほとんど反応しなくなってしまった。
まあどのキーが壊れてもマズイのだが、とくに「W」「H」はパソコン立ちあげ時のパスワードで使用しているので、まずパソコン自体が開けないのだ。恐ろしいことである。
何度も再起動を繰り返して奇跡的に開けても、今度は肝心の文章が書けない。「は」という簡単な文字すら出せない。「H」「A」と押しても「あ」になってしまうのだ。
仕方がないからワードの時は、過去の文字をコピペする。たった1文字にこれだけ時間がかかってはお手上げである。
さらに困るのがスペースキーの無反応で、漢字の変換ができない。だからある程度の文字を書いて、過去使用の候補字が浮かんだらタッチパッドで確定する、という按配である。まったく気の遠くなる作業だ。
この故障の原因は、キーボードに水滴が染み込んだことにあるのではないか。
すなわち、このパソコンの購入時に、ホコリ侵入防止用にキーボードカバーを買ったのだが、その裏側は気温の変化からか、つねにじめじめしていた。これがキーの間から染み込み、中の機械を故障させた気がするのだ。
キーボードのコンディションを慮って購入したのに、裏目?に出るとは、私もよくよく運がない。
ブログの記事も大事だが、今後履歴書や職務経歴書を書く時にキーボードが死んでいたら話にならない。とにかく早急の買い替えが必要となった。

というわけで、22日はヨドバシAkibaに行った。昨年の一時期は営業マンとして何度も足を運んだから、いまでは複雑な思いが加味されてしまった。
1階のパソコン売り場に行く。ちなみに私はSONYのVAIOユーザーで、初代はだいぶ昔に買った。だが2008年8月21日、落雷によって自宅が停電し、そのショックでインターネット機能が破壊されてしまった。この日付を何で憶えているかというと、その日は甥の1歳の誕生日で、家を留守にしていたのだ。それで帰宅したら壊れていた、というわけだった。
このパソコンはその何年か前にもHDDが故障して、5万円余を出して修理していたが、さすがに買い替えとなった。
2代目はWindows Vistaがインストールされていたが、この作動はひたすら重かった。しかも途中で突然シャットダウンして、ブルースクリーンになることが何度もあった。
数年経つとネットを見るのにも最大30分かかるようになり、しかもシャットダウンができなくなっていた。妙な表示も頻繁に出るようになり、こりゃダメだと買い替えとなった。6年くらい前のことだったろうか。
そして3代目が現在の17インチ型というわけである。
そんなわけだから今回もVAIOを探したが、まず、17インチがなくなっているのに驚いた。現在の主流は15.6インチらしいのだ。2代目と同じサイズだ。
さらに肝心の値段が高くなっていたのに驚いた。15。6インチで19万円余もする。確か3代目は17インチでも、15万円前後だった記憶がある。
店員に聞くと、VAIOは国内生産だから値段が高めだという。同様のスペックでDYNABOOKだと4万円くらい安いと教えられた。
しかも現在はHDDよりSSDが売りで、HDDに比べるとスピードが早い、電力消費が少ない、熱をあまり持たない、頑丈、などいいことづくめだという。
ただし容量が小さいので、HDDと併用しているものが多かった。だがSSDも取り付けると22万円くらいになってしまう。これは私の予算を大幅に越えている。
VAIOにはオーダー制度があって、自分の搭載したいスペックを選べるのだが、どちらにしてもかなりの出費となり、購入まで踏み込めない。
だがパソコンのモニターには「2020年1月22日(水)まで購入に限り5%割引」の文字が躍っている。1月22日って、今日じゃねえか!!
だが焦って買っても、あとで後悔しそうな気がする。
あぁ、もうVAIOに拘る必要なないのではないか?
だが現在のネットやメール機能はそのまま引き継ぎとなる。これは同じメーカーのほうがいろいろ便利ではないのか?
記憶装置も、HDDにSSDを付けるか、迷うところである。Akibaに行く前はサッと購入するつもりだったのに、こう選択肢が増えては、踏ん切りがつかない。
そのうち陽も暮れてきて、とりあえず帰宅となった。ああ!!
だがブログの文章をどう書こうか。23日アップ分の文章が書きかけである。
そこで、2代目のパソコンを立ち上げてみた。だが、Internet Explorerはもう接続不可能となっていた。幸いGoogle Chromeは生きており、どうにか自分のブログまで辿り着くことができた。
だが2代目キーボードの調子もおかしい。というか、ネット環境では作動が極端に重くなってしまうのだ。やはり2代目もポンコツと化していた。
仕方がないから、23日分の記事の後半は、寝床でスマホから書いた。
だがスマホは文章全体を俯瞰できないこと、文字をすらすら打てないことから、頗る時間がかかる。なんで1円にもならない作業をしているのかと、イヤになった。
その夜はとりあえずアップできたが、今後のことを考えると憂鬱である。面倒臭くて、毎回スマホからアップできない。
23日の午前中、私はもう一度「2代目」を立ち上げる。
試しにワードを開けて文字を入力すると、今度は何の瑕疵もなく、スラスラ入力できた。この感じ、本当に久しぶりに味わう。キーボードカバーもないほうが、キーの感触が直に伝わってくるからよい。ワードだけの使用なら、サクサクと問題ないようだった。
そこで、このワードでしこたま書いた文章を、ネットのブログにコピペすればいいと気付いた。そしてその方法で、今回も何とかアップすることができた。窮すれば通ず、とはよく言ったものである。
なお万が一ネット接続ができなくなっても、外付けHDDにコピーして、3代目からアップすればよい。
ボロボロの老いぼれの2代目が、土壇場にきていい仕事をしてくれた。貴重なワンポイントリリーフだった。
というわけで、4代目はもう少し情報を収集してからとし、購入はほんの少し先となる。
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将皇との3局

2020-01-23 01:51:29 | 将棋雑記
将棋アプリ「将皇」との将棋で、最近印象に残った3局を掲げよう。

まずは19日深夜に戦った将棋。

第1図以下の指し手。▲2五桂△1八竜▲2八銀△2七香成▲4九玉△3二金(第2図)

第1図は、△1九飛成と香を取られたところ。先手玉は△2七香成▲同玉△2九竜以下の詰めろ。
そこで私は▲2五桂と跳んだ。一応詰めろ逃れの詰めろで、美濃囲いで桂を跳ねて玉の逃げ道を開ける手はよくある。
対して△2五同桂は▲3三金以下詰み。将皇は予定通り?△1八竜から迫ってきた。
△2七香成まで利かしたが、一転して△3二金。ここで先手はどう指すか。

第2図以下の指し手。▲3三桂成△同金▲2四歩△同玉▲3五銀△同歩▲2五金△2三玉▲3四金打△1二玉▲3三金(第3図)

▲3三桂成は当然として、△同金に一本▲2四歩が好手だったと思う。△同玉に▲3五銀が継続の好手で、以下▲3三金まで将皇玉は受けなしとなった。
問題はここで先手玉に詰みがあるかどうかだ。

第3図以下の指し手。△2九竜▲3九角△3八成香▲5九玉△3九竜▲同銀△7七角▲6八桂△同角成▲同玉△7六桂▲6七玉△7八銀▲5七玉△6五桂▲同歩△3九成香▲2三金打(投了図)
まで、一公の勝ち。

将皇は△2九竜と迫ってきたが、私は▲3九角と引いて耐える。
幸い詰みはなかったようで、△3九成香に▲2三金打で私の勝ちとなった。


2局目は21日の将棋で、第1図は私の駒損がひどく、敗勢である。△6四桂に角を逃げていては楽しみなくなるが、どう指すか。

第1図以下の指し手。▲8七香△5六桂▲同歩△4七角▲9六桂△1八竜▲7九金△6七銀▲6八歩△7八銀不成▲同金△6九銀▲7九金打△7一金打▲8四歩(第2図)

私は▲8七香と据えた。もう敗勢なので、「8三」の一点狙いである。
対して将皇の攻めも強いが、△7一金打が意味不明の守りすぎ。その一瞬のスキに、私は▲8四歩。とりあえずとっかかりを付けることができた。

第2図以下の指し手。△7八銀成▲同金△6九角打▲7九銀△8四歩▲同桂△5六角成▲9二桂成△同馬▲8四桂△8三馬▲9二香△同馬▲同桂成△同玉▲8四歩△9一桂▲6五角(第3図)

▲8四同桂に△5六角成が悪手だったと思う。普通に△8三歩でよかったのではないか。
本譜は▲9二桂成から手順に馬を取り、▲6五角。これで明らかに逆転模様である。

第3図以下の指し手。△8三歩▲同歩成△同銀▲8四歩△7四銀▲同香△同歩▲同角△8三歩▲同歩成△同桂▲8四歩△7三金打▲8三歩成△同金寄(第4図)

将皇は△8三歩と受けたが、受けになっていない。私は▲8四歩の百叩きで、勝勢となった。

第4図以下の指し手。▲7五桂△8六歩▲同香△8二香▲8三桂成△同香▲8四歩△9一桂▲8三歩成△同金▲8四歩△8七歩▲同玉△8二香▲8三歩成△同香▲8四歩△8五歩▲同香△8二金▲8三歩成△同金(第5図)

▲7五桂は手が滑った。桂を手放さずとも、同じ狙いの▲8四歩でよかった。ただこれでもまあ、私の勝勢に変わりはない。
将皇は「駒損の受け」なのでもはや延命不可能である。後手は玉が逃げたくとも、穴熊の悲しさで逃げ場がないのがつらい。

第5図以下の指し手。▲8四歩△7八角成▲同銀△7五桂▲同歩△7四金▲8三銀△同桂▲同歩成△9一玉▲8二と(投了図)
まで、一公の勝ち。

8度目の▲8四歩でついに受けなし。将皇は△7五桂から形作り?に来て、私は▲8三銀から詰ました。まさに「角筋は受けにくし」。「▲8四歩」だけで逆転勝ちした将棋だった。


最後は21日の深夜に寝床で指した将棋。今度は相居飛車の乱戦である。△6七桂の王手にどう逃げるか。

第1図以下の指し手。▲6九玉△4七馬▲5八歩△同歩成▲同金△同馬▲同玉△5七金打▲4九玉△4七金上(第2図)

私は▲6九玉と逃げたが、失着。ここは怖いようでも、▲4九玉と寄っておけばそれまでだった。そこで△2二飛はあるが、▲3一飛成で先手勝てる。
本譜は△4七馬から△4七金上と迫られ、後手玉を詰ますよりなくなった。

第2図以下の指し手。▲3一飛成△6二玉▲4四馬△7二玉(途中図)

▲6一竜△同玉▲6二銀△同飛▲同馬△同玉▲3五角△5三歩▲3二飛△5二銀(第3図)

▲3一飛成に△6二玉はいいとして、▲4四馬には△5三歩だと思った。しかしそれは▲4二竜△7一玉▲5三馬で本譜より得をする。
それでも途中図あたりで投了しようと思ったのだが、せっかくなので指してみた。
となれば▲6一竜以下は当然の追撃。さらに▲3五角~▲3二飛と打って、意外に後手玉が狭い。

第3図以下の指し手。▲5一銀△同玉▲4二金△6二玉▲5二金△7二玉▲6一金△8三玉▲8四銀△同玉▲5七角△同金▲8二飛成△9五玉▲9六歩△9四玉▲9五歩(投了図)
まで、一公の勝ち。

私は▲5一銀と捨てたが、送りの手筋の▲7二金でもよかった。
本譜は5七金の質駒もあり、意外に簡単に詰んだ。

将皇とは面白い内容のものがいっぱいストックしてあるのだが、まあ発表するまでもないかと、つい後回しにしてしまう。
今回は最新のものを発表した次第。
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四段の挑戦者決定戦

2020-01-22 00:12:31 | 将棋雑記
今月10日、四段の棋士がタイトル戦に登場した例を調べたが、今日は四段が挑戦者決定戦に進出した例を見てみよう。

1977年 第18期王位戦 ●小林健二四段VS○米長邦雄八段→中原誠王位(防衛)
1989年 第55期棋聖戦 ○屋敷伸之四段VS●高橋道雄八段→中原誠棋聖(防衛)
1990年 第57期棋聖戦 ●郷田真隆四段VS○森下卓六段→屋敷伸之棋聖(防衛)
1991年 第58期棋聖戦 ●郷田真隆四段VS○南芳一王将→屋敷伸之棋聖(失冠)
1992年 第60期棋聖戦 ○郷田真隆四段VS●阿部隆五段→谷川浩司棋聖(防衛)
1992年 第33期王位戦 ○郷田真隆四段VS●佐藤康光六段→谷川浩司王位(失冠)
1993年 第7期竜王戦 ●行方尚史四段VS○羽生善治名人→佐藤康光竜王(失冠)
2009年 第80期棋聖戦 ●稲葉陽四段VS○木村一基八段→羽生善治棋聖(防衛)
2014年 第55期王位戦 ●千田翔太四段VS○木村一基八段→羽生善治王位(防衛)
2019年 第45期棋王戦 ○本田奎四段VS●佐々木大地五段→渡辺明棋王(?)

以上10回、7名である。
小林現九段は、1975年デビュー。1977年、王位戦の予選を勝ち上がりリーグ入りすると、そこでも5戦全勝し、米長八段との挑戦者決定戦を迎えた。
将棋は相矢倉になり小林四段にも勝機があったが、米長八段が制した。
もしここで小林四段が勝っていれば、棋戦初参加でタイトル戦登場という快記録を、本田五段より42年も前に達成していた。小林九段も、現在とはまた違った人生になっていただろう。
屋敷四段、郷田四段の項は10日に述べたが、「郷田四段」の実績は凄いと改めて思う。
行方四段の竜王戦も興味深い。行方現九段は1993年デビュー。その際、「羽生さんに勝っていいオンナを抱きたい」と語ったというエピソードがある。
果たして行方四段は竜王戦で勝ち進み、挑戦者決定戦で難敵羽生名人との戦いになったが、2連敗で涙を呑んだ。
稲葉四段は、棋聖戦一次予選で4勝、二次予選で2勝、最終予選(ミニリーグ)で2勝、挑戦者決定トーナメントで2勝したが、決勝戦で木村八段に敗れた。
千田四段は王位戦予選を5連勝でリーグ入り。リーグは4勝1敗で終わり、広瀬章人八段とのプレーオフに勝ち挑戦者決定戦に臨んだが、ここでも木村八段に敗れた。
そして本田五段は来月から、タイトル戦が始まる。

以上7名の現在だが、稲葉現八段までの5名がA級に昇っている。千田七段も現在B級1組で、近い将来A級に昇るだろう。
つまり四段で挑戦者決定戦に臨んだ時点で一流を証明したようなもので、本田五段にもバラ色の将来が約束されているのだ。
これは挑戦者決定戦の相手にも同じことが云え、こちらも全員がA級に昇っている。よって、佐々木五段も前途洋々ということだ。
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