一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

12月7日の大野・植山教室(中編)

2014-12-13 00:16:01 | 大野・植山教室
Fuj氏によると、1局目に私が「Hon氏が優勢」としたあとでも、私が指せる局面があったという。
それは確かにそうなのだが、あのときは私に指す気力が失せていたのだから、それを論じてもしょうがない。今回は負けるべくして負けたということだ。
3時休みが終わり、対局再開。4局目は、とてもガタイがいい男性と指すことになった。彼、さっきは植山悦行七段に四枚落ちで挑んでいたが、定跡をしっかり勉強し、将棋に真摯に取り組んでいるのが分かった。
私とは二枚落ち。戦前に銀多伝宣言をされたので、私も奇を衒わず、大人しく駒組を進めた…といいたいところだが、△2二銀をこっそり△4二銀と上がったのが上手の工夫。これを咎められなければ、相当上手がトクをする。
ここをうまくすり抜けて中盤戦に入ったのだが、このあたりからW氏とFuj氏が相手の加勢に入った。
中央で銀交換になり、私は△6九銀の割り打ち。それをしばらく見ていたW氏、
「…ウン、これは待ったしようか」
ええっ…!?
これを待ったされては上手の楽しみがない。じっと▲5九飛と引かれてクサッタが、どうもこの将棋、私が負けるように仕組まれているらしい。
男性は銀桂交換の駒損を甘受し、▲5五角と出る。私は△6四歩。これに▲同角△同玉▲5一飛成はさすがに無理だ。
△5四歩▲9九角に、私は堂々と△6六歩。敵角を封じて次に△6七歩成の狙いで、正直、これで勝ったと思った。…が、周りから悲鳴が上がった。
何と、「二歩」だった。しかも一間飛びだ。むかし中井広恵女流六段に教えていただいたとき、やはり「一間二歩」をやったことがあるが、私にはときどきこれがある。
慌てて△6六銀打と指し直したが、これも疑問だった。とりあえず△7七歩と叩き、下手の応手を見るのだった。
この後は、さらにFuj氏の助言がひどくなる。何だか一公―Fuj戦のようで、Fuj氏が巧みに正解へ誘導するのだ。最後はどうにも受けがなくなり、私が投了した。
…ところが、Fuj氏は終わらせてくれない。最後は一手詰みまで指させられた。
私も負けはしたが、意外と上手は抵抗できることを実感した。こうやってお互いが勉強になれば、こういう形の対局も悪くはない。

5局目もあまり知らない人と。駒落ちの手合いだったらしいが、先方の希望で、平手となった。
男性の四間飛車に、私は棒銀。私は棒銀をときどき採用する。
定跡通り進むが、▲5七角~▲6八金寄りが男性の工夫。よく勉強しているようだ。
私が△7六歩と取り込んだ手に、男性は▲6五歩と突いて△8四銀取りとしたが、これが好局をフイにした悪手だった。私は手順に△7五銀と出て、優勢を意識した。以下も私の勝ち。
感想戦で調べたのはこの局面だけで、ここは見る聞くなしに▲7六同銀の一手。それで先手が十分だったと思う。
▲7六同銀が当然と思える感覚。これを養うには、ひたすら実戦を重ねていくしかない。

私はどんどん指す。次はHos氏と飛車落ち戦だ。以前は私が飛車香を落としたらしいから、Hos氏が強くなったということだ。
Hos氏は定跡通り仕掛け、▲4五同銀から▲2二角成。私は△4二銀と引く。▲5六桂△4三歩を利かし、ここでHos氏が▲8六角と打ったのが味わい深い好手だった。
私は△3二金と寄るが、ここでHos氏が誤る。▲6四銀とかぶせたのがそれで、ここは俗に▲3三銀と打ち込む手があった。
これに△同銀は▲同桂成△同金▲4二角成で下手優勢。上手もほかに変化のしようがなく、こう指したら下手が勝っていただろう。
本譜は私が一息ついた形になり、以後下手の時間切迫もあって、何とか私が幸いした。
Hos氏も将棋に対して真面目で、すぐに強くなるだろう。大野・植山教室の生徒はみんな熱心である。

きょうは生徒が意外に少なく、現在は1局行われているのみ。そこでOg氏が「指しましょうか」と誘ってくれた。
Og氏は元奨励会の有段者で、私から見れば雲の上の存在である。とても私から将棋をお願いできる立場ではないので、こうした申し出はありがたい。
もちろん私の先手で、対するOg氏のは十八番の三間飛車。
これには急戦、がモットーなのだが、きょうはじっくり指したかったので、玉頭位取りを採用する。しかしこれがマズかった。
Og氏に3筋の歩を容易く交換され、美濃にガッチリ組まれ、早くもこちらの作戦負け。私は▲7七桂から▲6五歩とし一歩を持駒にしたが、この構想も疑問で、劣勢に拍車をかけた。

この局面で、指す手がまったくないことに愕然とした。
(つづく)
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