冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

「妻を帽子とまちがえた男」

2013-09-15 20:26:40 | 息抜き
1985年の著作ですが、脳とか神経についてはこの30年ほどは理解がそれほど進まなかったのでしょうね。今でもとても刺激的な本です。
今後30年、あるいは今世紀の終わりごろまでには、脳についての理解ももっと進むのでしょうかね。

オリバー・サックスは言わずと知れた神経学者で医師でベストセラーエッセイストですが、この人が患者を見る目は温かいですね。
音楽を理解する人なので、芸術と人間の脳の関係についても深く考察できるのだと思います。
ものを総合的に認識する能力を失い、妻と帽子を取り違える音楽家の話から始まり、10ケタの素数を言い当てる自閉症の双子や見たままのイメージを絵に表わす知能障害の男まで、24編のエッセイはいずれも驚きのケーススタディであると同時に正常とは何か、異常とは何か、我々の世界観ってとんでもなく間違っている可能性があるのではないか、といったことを考えさせられます。


妻を帽子とまちがえた男 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

脳の不思議について、精神病的な側面から一時関心が高まった時期があったと思います。20年ほど前。「24人のビリー・ミリガン」とかが出た頃。
でも、このブームは犯罪心理のプロファイリングなどの方に移って行ってしまって、人間の脳や神経の医学的・解剖学的な関心にはつながらなかったですね。
実はこっちの方がずっと面白いと思うけど。

この連休は八ヶ岳に行こうと思っていたのに、台風が来るということで中止。
月曜が休みなのは、開幕したばかりのNFLのライブ中継を見るチャンスだからよしとして、今日はだらだらと読書して過ごしたのでした。
中継は午前2時からなのだけど。

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