冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

奥多摩の三頭山で紅葉を楽しむ

2013-11-14 20:58:24 | 息抜き
東京都の西、面積にして都の15%以上は奥多摩町と檜原村の山の中です。
この奥多摩の山々への登山は、このブログでは「息抜き」に分類し、日本アルプスや八ヶ岳などにテントや山小屋に泊まって登るものは「旅行」に分類しています。都内ということもあり、週末に体を動かして楽しむという感じなのです。私にとっての奥多摩は。泊まりの登山は旅行のイメージ。子供の頃の旅行って、だいたい海か山だったと思うけど、海外旅行とかするようになってからは必ずしも自然を楽しむのが旅行の主目的ではなくなってしまっていた。でも、絶景とか固有種の植物とか見に行くのは、やっぱり旅行でしょ。息抜きを超えて。

閑話休題、三頭山。御前山、大岳山と並ぶ奥多摩三山の1つで、標高は中でも一番高く1,525メートルです(今回登るルートで着く、西峰のてっぺん)。
山域は都民の森に指定されて登山道もよく整備されているのですが、整備されすぎで登りごたえがない上に混雑が凄いという欠点もあります。そこで、マイナールートながら奥多摩三山で一番の高みに登る手ごたえも十分に感じられ、なおかつ自生するブナなど木々も楽しめるヌカザス山ルートを取ることにしました。相当の急な道を1,000メートル程度登るので、かなり根性を試されます。
そして、このルートは奥多摩湖畔から始まり、名物の浮橋を渡って行くことになるのも楽しみの1つです。

さて、私の住んでいる中央区からだと、JR奥多摩駅から浮橋近辺に行くバスで一番朝早いものでも峰谷行きの7時55分発。
これに乗るには朝5時23分初の地下鉄に乗ります。まだ寒くないけど、さすがに早くて起きるのが億劫になりますな。
ともかく、予定通り電車を乗り継ぎ、浮橋のところまでやってきました。


この浮橋、かなり揺れます。橋で釣りをしている人が数人いましたが、大丈夫なんですかね。ちなみに、橋からの風景は次の写真のようなもの。緑色の湖面と山の色、橋の橙色などが美しいですが、湖近くの紅葉はまだまだでした。


橋を渡って遊歩道を少し歩き、奥多摩湖の周りの道路(車道)を1km弱歩くと、三頭山登山口の標示があります。湖の対岸にオレンジ色の橋が見えるあたりです。
最初からかなり急な坂を登ることになります。奥多摩らしい樹林帯で、主として左側に杉の植林帯、右側に広葉樹の自然林の道です。
登り始めてしばらくは紅葉は余り進んでいなくて、ちょっとでも色の変わっている木が密集していると写真撮ってました。


カラマツが綺麗に黄葉しているところがありました。今年知ったことですが、カラマツは日本固有種なんですね。落葉する針葉樹、珍しいらしい。


それにしても坂が急だ。この日は天気予報で奥多摩湖の辺りの気温は10℃程度だったのですが、道がかなり急なせいか、フリースを着ていると直ぐに汗が噴出す感じでした。早々にシャツだけになって汗を乾かしながら進みます。
そして、1時間半ほどでヌカザス尾根に達します。厳しい登りが続くところですが、このヌカザス山のピーク周辺が一番紅葉が綺麗でした。


この辺りになると、杉の植林はほとんどなくなって、自然林のようです。標高で言うと800~1,300メートルくらいが見頃だったようですな。


赤い葉は皆大好き。


オレンジも捨てがたい。


レモン色のもあります。


1,500メートルを越える頂上が近づくにつれ、紅葉は終わって葉が落ちてしまった木々が中心になります。


11:30頃、山頂(西峰)に到着。何だかんだで2時間半で1,000メートル登ったのは、そんなに悪くないペースだったのかも。
頂上は、都民の森の登山道から来られた方々で満員。そして、残念ながらガスが出て眺望なし。奥多摩随一の富士山の眺望を誇る三頭山ですが、残念。5月の大岳山に続く富士山眺望敗退。リベンジは今年中に成るのか?

さて、混雑しているしガスで眺望のない山頂は早々に後にしますが、三頭山はその名の通り東峰、中央峰、西峰の3つのピークから成るので、一応すべてピークハントします。一番高いのは中央峰で1,531メートルですが、開けていないので地味です。
それが終わったら都民の森を、三頭大滝方面に下山します。

尾根道の山行という意味では、笹尾根方面に足を伸ばす方が面白そうだけど、今回は紅葉時期の滝を見たかったのでこちらに。
ただし、山頂直下にある滝に直接向かうルートは混雑しているので、大澤山を越えて西原峠方面に少し行った静かな大回りの道を選びます。
下山途中も、1,200メートルあたりまで下りてくると綺麗な紅葉が見られました。ブナの森で、茶色がかったオレンジ色の紅葉です。


三頭大滝は、ご丁寧に滝見の橋という吊橋がかけられていて、正面から眺められます。


30メートルくらいの落差があるらしく、確かに意外なほどの迫力です。秋川の源流らしいです。


そして、滝からの道は「セラピーロード」と名付けられたハイキングコースで、登山者だけでなく駐車場に車を停めて少しだけ山の空気を吸いに来た人たちも多い整備された道になります。
このセラピーロードから見える紅葉はなかなかよかったので、紅葉を楽しむだけなら登山しなくても十分でしょう。






セラピーロードを下りきると、森林館などの建物を要する都民の森の入り口に着きます。
ここでは、名物の三頭団子(300円)を味噌だれで楽しみます。ちなみに、醤油だれもあります。


ここから帰ってもよかったのだけど、どうせなら温泉にも寄りたい。次のバスが1時間以上先なので、温泉のある数馬(正確にはバス停で言うと数馬の少し先)に歩いて向かうことにしました。センターのおじさんに聞いたら、登山道はこの前の台風で崩れているかもしれないということで、素直に一般道を下ります。舗装された車道の側を行くのは面白みはないですが、車に轢かれないように気をつけながら景色を見ていると、結構な絶景スポットがありました。







で、45分くらいかかってやっと温泉に到着。


「檜原温泉センター数馬の湯」。入浴良800円ですが、同じ檜原村の「瀬音の湯」や「つるつる温泉」に比べると施設が狭くてお得感がやや下がる気がしました。付近には日帰り入浴可能な温泉宿もあるようなので、そちらを利用するのがいいのかもしれません。まあ、値段によりますが。

バスは1時間に1本もないので、結構遅くまで入浴して地元のお土産などを少し買って、4時過ぎに武蔵五日市駅行きのバスに乗りました。当然満員です。始発駅でない限り座れなくてもしょうがない。

全体的には、紅葉も登山の手ごたえもなかなかハイレベルで楽しめました。これで晴れていたら言うことなしだけど、まあ多くは望まずに次の機会を狙います。

↓記事がおもしろかったら、投票していただけるとありがたいです
にほんブログ村 経済ブログ 日本経済へにほんブログ村人気ブログランキングへ

↓お勧めの本のリストを作りました。
冷たい風のような火を燃やすものたち

Creative Commons Licence冷たい風のような火 by icyfire is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 2.1 Japan License