冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

体慣らしで奥多摩第2弾 奥多摩駅~鋸山~大岳山~馬頭刈山~瀬音の湯

2014-05-18 19:06:16 | 息抜き
5月11日の日曜は、先週の御嶽駅~棒の嶺に続いて奥多摩を歩いてきた。
新緑の季節の空気と景色、花を愛でるのに加え、夏のテント泊登山に備えて体慣らしするのも目的。まあ、既に今週は自宅近辺でダラダラしたり、銀座に飲みに行ったりしているので、こんな感じではテント泊に耐える体作りは遅々として進まずですが。
閑話休題、奥多摩。今回は、昨年の5月にも登った大岳山を違うルートから。行動時間6時間半以上で16キロメートルくらい歩くコースなので、それなりに歩きがいがあった。ヤマレコを見ると、このコースの累積高低差は2,000mを超えていると書いてあるけど、これは何かの間違いだと思う。まあ、1,500m弱ではなかろうか。大目に見積もったとしても。それでも最近の落ちた体力にはなかなか厳しく、後半はひたすら歩くことに専念して、あまり余裕はなかった。

この日も快晴。お天気に恵まれると山行は楽しいです。奥多摩駅に8時半過ぎに到着し、混雑するバスを尻目に多摩川にかかる橋を渡って鋸山を目指します。


すると、まず登場するのが愛宕山。山頂に愛宕神社があります。御前山や大岳山から奥多摩駅方面に下る人は結構いると思いますが、最後にキツイ下りの階段があるところですね。今日はそこを登ります。


前週の棒の嶺へのハイキングのおかげか、この日の方が体が軽かった感じです。階段もほとんど難なくこなし、先を進みます。
神社の狛犬。


とにかくお天気がよかったですが、暑さはそれほど感じず。まあ、それなりに汗だく状態でしたが、モンベルで買ったヘッドバンドが予想以上の効果があって、汗が滴り落ちてうざい状態をかなり回避できました。これはお勧めできる商品ですな。

途中、他の登山者に抜かれることもあったのですが、1時間くらい登っていると体が余計に慣れてきた感じであまり疲れを感じないで進めました。結果、一度抜かされた人も抜き返して結構いいペースで進みました。鋸山を超えて大岳山に着くころまではかなり余裕がありましたね。
で、新緑のブナやカエデ、ミズナラなどを撮る。






鋸山には2時間ほどで到着。眺望はないですが、ベンチがあります。少し休憩。


今回の山行では、花という点では前回見た花とあまり変わり映えしませんでした。
スミレやクサイチゴ、ツルキンバイなどが主。


その中でこの日のオリジナルはチゴユリ。6枚の細めで上品な花弁が印象的。


サルナシ。


あとは、鋸山にイワカガミが。1,000mちょっとの標高のところでも咲くんですね。


大岳山にはさらに1時間弱。結構アップダウンがあるのでバカに出来ないのが奥多摩。それでも、この日は富士山の眺望が期待できるのでそれを頼りに頑張ります。
そして、やはり山頂からはくっきりと富士山が。奥多摩3山は昨年すべて制覇していますが、曇りの日ばかりで1度も富士山を拝んでいませんでした。1年越しのリベンジです。


山頂は混んでいるので、大岳神社まで下りて昼食を取りました。杉の巨樹に囲まれた趣ある空間です。


そして、ここから今回の山行のハイライト。馬頭刈尾根へ。大岳山はすそ野が長く広がっているのが奥多摩のほかの山からも眺められ、格好のいい山です。奥多摩では唯一200名山指定も受けています。その大岳山の長い裾野を下って行く尾根道ですが、途中のアップダウンはかなりのものです。ロッククライミングをする人が多いつづら岩を経て、鶴脚山、馬頭刈山、光明山などを越えていく3時間ほどのコース。流石に後半は余裕がなくなり、ひたすら歩くことに専念。それでも、途中開けたところでは富士山が拝めたり、新緑の木々に癒されたりしたので辛い感じではなかったです。

青紫のミツバツツジはほぼ終わりでしたが、馬頭刈尾根には満開状態のものもありました。一方、赤いヤマツツジが盛りで見頃です。




光明山には神社跡がありますが(里に移築されている)、そこを越えるとヒノキや杉、栃などの大木がこれでもかというくらい出てきます。奥多摩は巨樹と清流の地なのです。


そして、やっと下山して温泉施設、瀬音の湯かと思ったら、最後に登り返しで20分くらい歩かされます。この最後の山はかなり精神的にくるものがありました。
瀬音の湯もシーズンたけなわで混んでいましたが、奥多摩の温泉施設の中では広めだし、露天風呂も気持ちが良くて私は贔屓です。
ここからはバスの便が少ないのが困るのですが、数分歩くと別のバス停があり、4時ちょうどくらいのバスで武蔵五日市に出て帰りました。
富士山も見られたし、それなりに長距離歩いて体慣らしもできたし、結構充実感ある山行でした。

軽く奥多摩 ~ 惣岳山から棒の嶺

2014-05-06 17:55:57 | 息抜き
GWの4連休は、東京都最高峰の雲取山でテント泊を考えていたのだけど、結局それは取りやめた。
理由は、1) 3日の土曜は天気が良かったものの、混雑状況と体調(ウィークデイに疲弊していた)を考えて土曜は休んで日曜・月曜で決行しようと思っていたが、月曜の天気予報が微妙だった、2) 前回の登山は3月中旬の天狗岳への雪山行だったのだが、それからろくに体を動かしていなかったので、急にテント装備を持って1,400メートルも登るのは厳しいという予感があった。
結果的にはこの判断は正しかった。月曜の天気は小雨ながら山域ではかなり強風だったようだし、私の体力もかなり落ちていた。
で、体力低下を思い知らされた(大げさ)のが今回のハイキング。
奥多摩でも比較的簡単なコースで人気のある高水三山には昨年の紅葉シーズンに行っているのだが、今回はそのコースを逆側から登り始めて埼玉との県境に位置する棒の嶺までの14キロメートルほどのコースで体を慣らすことにした。
ガイドブックなどによると春には花が綺麗らしいし、棒の峰は眺望もよく、下山コースは沢沿いでロープや鎖を使うような岩場も出てきてそれなりに歩きがいがあるらしい。
JR東日本も、奥多摩ハイキングを促進するために(?)ホリデー快速おくたま号を6:32新宿発で出してくれたりしているので、素直にそれに乗っかった。まあ、車両はGWらしく大混雑だったが。

まずは御岳駅から。多くのハイカーは御岳山を目指すものと思われるが、私は駅の逆方向に回って惣岳山へ。11月にはここに下りてきたのだが、今回はここから登る。
このコースは急な坂と広くて気持ちのいい平たんな道が交互に現れる感じで、最初のうちは急登も難なく進んでいい運動という感じなのだが、徐々に体力を奪われていく感じがする。
それでも天気がよいので、新緑を楽しみながら植物や土の香りを吸い込んで、気分良いハイキングが続く。


花も少し出てくるが、多くはスミレ。スミレには多くの種類があるようだが、見分けるのは難しい。
タチツボスミレ(と思われる)


色や葉の形状からフモトスミレ(と思われる)


クサイチゴ


ツルキンバイ


惣岳山、岩茸石山と高水三山のうち2つを2時間程度で歩き、軽くコンビニおにぎりの昼食。ペースは普通なのだが、どうも疲れる。やはり体がなまっている。
それに、雪山と比べて夏山(と言うか雪のない山)は厳しい条件であることを思い出させられた。
重装備と厳しい天候を強いられがちな雪山の方が、普通は厳しいとされるのだと思うが、私がこの冬に挑戦した程度であれば逆に雪のメリットが大きかったように思う。
まず、膝への負担が少ない。ある程度トレースのついた雪道ならラッセルの必要もほとんどなく、雪のおかげでむしろ歩きやすい。岩や石、しかもそれらが時々固定されていない夏道の方がむしろ歩きにくい。さらに、暑さ。雪山でも登っているときは暑いくらいだけど、常に汗がしたたる夏山とは違う。暑さは確実に体力を削る。

とか何とかネガティブに考えてもしょうがない。今年も日本の絶景を求めて南北アルプスに挑むのであれば、体力をつけるしかない。
そして、まずは新緑の奥多摩の景色を楽しむ。
イロハカエデ


ブナやトチノキ


ヤマツツジ


惣岳山から岩茸石山への道、あるいは岩茸石山山頂からは、周囲の山々の景色が広がる。


ここから約2時間かけて棒の峰を目指すのだが、これが地味にきつかった。細かなアップダウンが延々と続き、「関東ふれあいの道」として整備されているにも関わらず結構足にくる。
単純な標高差で言えば、登山口から今回のコースの最高峰(969m)の棒の折山頂の差は720mほど。しかし、これだけアップダウンがあれば累積では余裕で1,000メートルを超えていたと思われる。
今回はテント泊装備ではないので、荷物の重量が大したことないから何だかんだ言ってもコースタイムよりかなり早く進むのだけど、樹林帯のアップダウンには体を慣らす必要を感じた。
途中、針葉樹の植林帯やブナ・ミズナラなどの広葉樹林帯を幾つか抜け、黒山、コンジリ峠といったチェックポイントを通過。最後の急坂を登り切れば人気の棒の嶺山頂に着く。
山頂は広く、100人くらいのハイカーで賑わっていた。眺望もよく、少しかすんでいたから遠くは見えなかったものの気持ちのよい山頂だ。人気があるのも頷ける。


山頂にはミネザクラがまだ残っていた。


そして下山。沢沿いのコースを取ったので景色はきれいだったが、滑らないように気を付けて歩く必要があって時間がかかった。
まだ雪の残る所も。


岩場は鎖やロープが設置されていて結構注意が必要。


春の花々を期待してのハイキングだったのだが、ここまでのところ目立ったのはスミレだった。しかし、流石に沢沿いの道にはスミレ以外にも幾つかの可憐な春の花が見られた。
ミヤマキケマン


ムラサキケマン


タカオスミレ


ニリンソウ


ミヤマハコベ


他にも、ウツギがいくつか咲き始めていた。5月下旬までは色んな花がどんどん咲いていくのだと思われる。
今日のハイキングは、岩茸石山までで2時間、そこから棒の嶺までが2時間、下山が2時間という感じだった。
結構汗をかいたので、下山後は「さわらびの湯」で汗を流した。流石に混雑しており、イモ洗い状態だったが、施設は清潔で悪くなかった。

結果的には翌日は雲取山方面ではずっと曇りまたは雨で、風もあったようなのでこのハイキングは正解だった。新緑と花々も楽しかったし、体力的にも丁度よかった。
最近週末も忙しいことが多いけど、本格的なシーズンまでにはもう少し歩いて感覚を取り戻さないと。