冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

晩秋の奥多摩 高水三山と御岳渓谷のハイキング

2017-11-23 19:35:24 | 息抜き
高水三山の縦走路は、山登りというよりは軽いハイキングコースです。それなりに経験ある人が一人で歩くなら、8時半頃に出発して急がずに歩いても12時前には余裕で下山可能。それでもほぼコースタイム通り。この日はお天気が良かったので、そんなに簡単に歩き通してしまうともったいないくらいですが、紅葉も盛りを過ぎて少し寂しい奥多摩を気軽に半日楽しんで、午後は別のことに時間を使えるという意味ではよいかもしれません。
4年前に山歩きを始めた年の11月後半にも高水三山に行きましたが、その時は紅葉のタイミングがバッチリでした。
それにしても、4年前の方が写真が上手なような気がする。。。

まあ、あまり気にせずに今回のハイキングの記録です。今回も軍畑から御岳までのコースで、高水山(759m)、岩茸石山(793m)、惣岳山(756m)の順に回ります。8時15分頃に軍畑の駅に着いたら軽くおにぎりなどでいつも通りの栄養補給をしてから出発です。駅から出発だとトイレにも困らなくて便利です。


最初は20分ほど一般道を歩きます。このピンクの花、里の花ですね。我が家の近くでも見ます。名前は不明。そもそも外来種なのかもしれません。これだけ咲いていると迫力あるので思わず写真に収めました。




この標識は見落とさないと思いますが、ここで曲がります。


柿の実が少し残っているのが晩秋感を演出。


高源寺というお寺の脇を少し行くと登山道に入ります。


その手前には柚子の木が多いです。前回来た時には農家の方が直売で3個100円などで売っていましたが、今回は見当たらず。


ウグイスでしょうか。野鳥が道路上を飛び跳ねていたので急いで写真を撮ったのですが、後姿だけで微妙。ホントに小鳥さんの写真は難しい。


で、高水三山へのハイキングです。奥多摩らしい急登、そして安定の杉の植林帯です。


急登&杉の植林帯と書くとあまり面白くないように聞こえてしまうのですが、序盤の急登は体が温まるので嫌いではありません。この時期には。気温は5度くらいだったと思いますからね。杉は、流石に晩秋ではあまり香りません。針葉樹林帯は香りがよいのですが、それも春から秋の序盤までですね。
暫く行くと、大きなススキ野に出ました。ここはこの時期は見ごたえがあると思います。




ススキ野を越えていくと、暫くは杉の植林帯が続きます。




注意して見ると、杉の根元には広葉樹の幼木やシダが多く見られます。間伐のおかげで日光が入りやすくなっているんですかね。徐々に本来の山の姿を取り戻してくれればいいです、が、それには何十年もかかるんだろうなあ。私が見ることはできないのかなあ。


ところで、この高水三山の縦走コースには、写真のような看板が立っていて目安になります。


針葉樹の中には、檜と思われる大木もあります。これは恐らく植林ではなくて天然林なのだと思います。


展望はないものの、さらに歩いていると稜線と思われるゾーンに入ります。そうすると樹種が変わり、広葉樹が増えて登山道にも落ち葉が増えてきます。当然、紅葉した木も。






やはり赤い葉が美しい。山モミジですかね。




この日は何故か高水寺の山門の方には行かず、高水山の山頂に直接行く道を取ってしまいました。お寺と紅葉のコラボが魅力的なのに。後から気づいたのですが、取って返すのも面倒なのでそのまま山頂へ。その途中でも紅葉は見られます。




で、高水山の山頂に到着。ほぼコースタイム通りというゆっくりハイキング。


山頂にもカエデやミズナラなどの広葉樹が多いです。カエデはイタヤカエデですかね。ミズナラは、樹に付いている葉は緑~黄色っぽい感じですが、落ち葉はすべて完全に枯葉状態。本来は黄葉する樹ではないのかもしれません。






さて、まだ1時間20分程度しか歩いていないので疲れもなく、ちょっと水を飲んだりしたら直ぐに岩茸石山に向かいます。すると、大量の霜柱ゾーンが。低山でも冬になりつつありますな。


高水山の山頂直下の道はちょっと急で険しいです。これは、岩茸石山と惣岳山にも言えることで、奥多摩らしい急峻な道です。奥多摩はルートの距離的にはそれほど長くないものが多いのですが(石尾根縦走とかは別)、登山道の斜度はきついですね。
まあ、それをやり過ごせば、高水三山の縦走路はアップダウンのほとんどない優しい道です。尾根道では広葉樹もだいぶ葉を落としていました。


樹幹からは秩父方面が見渡せます。


開けたところから見るとこんな感じ。里山の風情があります。


で、20分程でこの日の最高峰、岩茸石山に到着。


この山頂は北側の眺望が利きます。あまりメジャーな山がある訳ではないので山座同定は難しいですけど。お天気がいいのでとても気持ちのいい景色ですね。空の青さが都心とは違うように思います。


秩父方面だけでなく、はるか東の方まで見渡せます。スカイツリーや新宿は簡単に確認できます。


これは筑波山でしょうね。


北の方には日光の男体山まで見えました。寒い日だったから空気も綺麗だったでしょう。


岩茸石山の山頂付近は紅葉の最終版という感じ。




山頂から見る山肌の紅葉は綺麗です。写真だと、実際よりも緑が強く出るようです。実際に目で見た感じは、もう少しオレンジとか黄色の印象が強いです。




ここからは、高水三山の縦走ということで惣岳山に行くこともできますが、埼玉県方面に尾根をつないで棒の嶺に至ることもできます。その道は2014年の春に歩いたことがあります。まあ、今日はサクッと惣岳山の予定です。
さて、やはり山頂直下の道は距離的には短いもののかなり険しいですが、慎重に下って縦走再開です。安定の杉の植林帯が続きます。


ちょっと開けたところからは、歩いて来た山が見えます。それにしてもいいお天気。


この日は小鳥の声はあまり聞こえませんでしたが、やはり時々聞こえてくると嬉しいものです。姿を求めて立ち止まって探してみても、まったく見つからないんですけどね。
さて、更に進んで北側に開けたところから見えるのは棒の嶺ですかね。ちょっと平らな山頂の方。違うかもしれないけど。この辺りの里山が簡単に同定できるようになると、ベテラン感が出て格好いいと思う。アルプスの山だとメジャーなので、同定できて当たり前感があります。




さて、10時40分頃に惣岳山到着。予定通り午前中には縦走終了して下山できそうです。


山頂には祠があります。惣岳山は、登山道にご神木があったり縄がかけてあったりして、信仰の山であることをうかがわせてくれます。


さて、下山です。下山中に出てくるこの大木がご神木です。檜ですかね。大きすぎて一枚だと入り切らないので二分割。




大きな木を見ると何となく安心するのはなぜでしょう。それはともかく、惣岳山から御岳駅までの下山路は基本的にずっと杉の植林帯です。写真だと明るく写っていますが、実際は日光が遮られていてかなり暗いです。信仰の山には針葉樹が似合うような気もしますけど、やはりもう少し広葉樹が欲しいと思ってしまう。


11時50分頃に下山完了です。お腹が空いていたら蕎麦でも食べようと思っていたのですが、縦走中におにぎりやパンを食べたせいでお腹いっぱい。素直に御岳渓谷に向かいます。


紅葉は最盛期をやや過ぎていたように思いますが、多くの人で賑わっていました。まあ、十分綺麗でしたからね。






途中、直売で柚子やお手製の梅干しを売っている農家があったので、購入しました。柚子は3つで200円、梅干しはパックにいっぱい入って300円でした。柚子は、もう少し形の悪いものを3個100円で売っている所もあったので、お風呂に入れるならそっちがいいでしょう。鍋物の薬味的に使うなら200円の方がいいと思いますが。
で、最後は沢井の駅近くにある酒蔵、澤ノ井です。ここにはレストランや試飲&販売所があるのですが、既に経験済みなので今回はパス。12時50分台の電車に乗って都心に帰りました。


高水三山、物足りないと思う人も多いと思いますが、軽く短時間のハイキングでリフレッシュするにはいいコースだと思います。多くの人が歩いているのも安心ですし。今週は冷たい雨も降ったので、今年の紅葉シーズンはもう終わりかもしれませんが、冬でも危険度は少ないので凛とした空気を楽しむには悪くないコースではないでしょうか。

秋の奥多摩 紅葉散策

2017-11-09 21:22:00 | 息抜き
11月5日の日曜日、快晴で気温が比較的低くてハイキングしやすいお天気だったので、半年ぶりに奥多摩に繰り出しました。ちょっと膝の調子が悪かったので無理せず、御前山だけを登るコースです。
週末の朝の奥多摩駅は相変わらず登山者がたくさん。バスは2台とか3台とか出ますが、それでも今回は座れませんでした。


まあ、いいんです。どうせ小河内ダムまでの15分程度ですから。さて、小河内ダムのバス停についたら放水を見ながら渡り、御前山の登山口へ。




このサス沢山ルートは、私が山歩きを始めた2013年の春に初めて奥多摩の山に登った懐かしいルートです。ある意味原点。
登山口から急登なのは奥多摩らしいです。まあ、実は奥多摩を余裕で歩くだけの体力があれば、登山道の整備された北アルプスや八ヶ岳は問題なく歩けるでしょう。奥多摩の急登を舐めてはいけません。
それはともかく、紅葉シーズンですからね。ゆっくりペースで景色を楽しみましょう。




植林の杉も多いですが(杉は紅葉しませんが、香りがよいので好きです)、奥多摩らしいブナやナラの広葉樹は素敵です。






そして足元にはドングリ。熊さんの冬ごもりには欠かせないドングリ。つまり、広葉樹林帯では熊さんに出会うリスクはあります。


1時間くらいでサス沢山に到着です。ここは奥多摩湖の展望が良いところです。


左奥に見える一番高いのが大菩薩嶺です。何だかんだで一度も登っていません。10月に行きたかったのですが、雨が多かったのと膝が悪くて断念。


なお、ここからは雲取山は位置的に見えません。手前の山に隠れてしまいます。
さて、このサス沢山コースのよいところは、アップダウンがほぼ皆無なところですね。急登続きなので体力がないと息が切れるでしょうけれど、アップダウンでやられるよりは精神的に楽だと思います。そうは言っても急な坂は厳しいですが。


まあ、紅葉に癒されつつ進めばいいんです。落ち葉の香りもいいものです。小鳥さんも鳴いているし。正面に太陽を臨む感じで進みました。








大きな木。ブナでしょうかね。とても写真に納まりません。


ということで2分割。上部はこのように見事な紅葉。オレンジ色の紅葉も綺麗ですね。


黄色い葉を持つ樹もたくさんあります。いろは楓でしょうかね。


紅葉を拡大。


更に拡大。


道は結構広いところも多く、広葉樹林帯は日差しが入ってキラキラして明るいのでとても気持ちがよいです。気温が低いので汗だくにならないのも秋のよいところ。


縦にして見るとこんな感じ。


やや開けたところに出ました。


落ち葉がふかふか。登山道は踏み跡があるので、ある程度固く踏み固められていますが、それでも落ち葉の感触を楽しむことができます。独特の香りもよい。熟成した赤ワインの香りは森の香りや木の香りなどに例えられることがあると思いますが、そんな感じ。


自分の影も。


いろんな紅葉を楽しめます。






道の左右で紅葉の状態が異なる。いろんな種類の広葉樹が生きている証拠です。


カラマツも少し出てきました。落葉する針葉樹。黄色く燃え上がる感じで、群生しているとこの時期は大迫力です。


これは大きな広葉樹。やはりブナでしょうか。


標高1,200メートルくらいの紅葉が一番見頃だったようです。






空を見上げると、快晴の青が美しい。


さて、御前山山頂から15分ほどにあるチェックポイント、惣岳山に到着です。ここからは道が分岐しており、御前山の山頂へ向かう道と小河内峠への道があります。小河内峠を越えて陣馬尾根を下るルートは2年前の10月後半に歩きました。紅葉とドングリを楽しみました。今日は御前山の向こうに回って湯久保尾根を下りるつもりです。


惣岳山の辺りには赤色が目立つ樹が幾つかありました。


カエデの中には赤くなるものや黄色、オレンジ色など、いろんな色になるものがありますね。同じ種類のカエデが日光や水の関係で違う色になるのか、違う種類のカエデが違う色になるのか、私は知りません。


この葉も赤いですが、樹の種類は特定できず。


御前山の山頂手前には、北側の展望が開けるところがあります。奥多摩の名峰である鷹ノ巣山が見えます。




更に進むと、南側の展望が得られるところがありました。当然富士山が主役です。


そして、登山口からちょうど2時間くらいで御前山の山頂に到着です。奥多摩三山では、御前山と大岳山は何度も登頂しています。ルート的にいろいろと行きやすいんですよ。三頭山は一度登っただけ。10月に考えていたのだけど、お天気的に行けずでした。


山頂にはカラマツが数本あり、綺麗に黄色く色づいていました。


結構大きくて迫力ある樹ですね。




時間的には10時半前で早いのですが、山頂なので行動食を食べたりして景色を楽しみつつ休憩です。南側は丹沢方面が見渡せ、紅葉の林も見事でした。




山頂付近はだいぶ葉が落ちている樹も目立ったので、紅葉を愛でるのであればこの週末が最後のチャンスだったかもしれません。もちろん、登山口から中腹まではまだまだ楽しめるでしょう。
さて、この日は膝に少し不安があったので、大岳山方面などに縦走することはせず、今まで歩いたことのない湯久保尾根を素直に下って檜原村方面に下山します。湯久保尾根は比較的斜度が緩い代わりに距離は長めですが、下山で急峻なルートだと膝への負担が大きいですから、この日はこれがベストな選択だと思いました。
で、湯久保尾根。特に上部は安定の杉植林帯です。奥多摩らしいですが、時期が時期なのでやはり広葉樹が欲しいですね。


ちょっと広葉樹が混ざるところもあります。


針葉樹の香りは好きなのですが、植林帯だと木と木の間が詰まっているので日光が入りにくくて暗いのが難点ですね。広葉樹が多いところに出るとホッとします。


左手を見ると、大岳山が見えます。紅葉しているブナ帯と緑の植林帯がくっきり分かれる山肌が奥多摩らしい。


進む道も、左右で広葉樹林帯と杉の植林帯が分かれています。


湯久保尾根でも、中腹の紅葉は綺麗でした。




そして、この日は数多くのリンドウを見ることができました。リンドウは晴れていて乾燥していないと花が開かないのですが、この日は快晴だったのでかなりの花が開いていました。




そして、不思議なのは登山道の脇に多くのリンドウが咲いているのに、どれだけ注意して見ても登山道から離れた林の中には見つけられないこと。道に咲いていると、登山者に踏まれてしまうリスクも高いと思うのですが。




時期的に花は少ないのですが、一輪だけアザミが咲いていてくれました。


シロヨメナは散りかけのものが大半で。これはその中でも比較的形のよかったものです。


里が近くなってくると、杉の植林に交じって違う種類の針葉樹が目立つようになりました。松の一種だと思います。それにしても、大木。最初に1,2本出てきてた時は、山の守り神のように保存されているのかと思いましたが、同じような巨木が結構見られました。奥多摩の自然もいろいろです。


午後1時ごろに小沢の集落に下山しました。


あいにく、1時台はバスがなく、2時20分頃まで待ちぼうけになってしまいます。それなら、数馬方面からもバスも合流する払沢の滝のバス停まで歩いた方が効率的と考え、一般道を45分くらい歩きました。天気が良かったのでこれもハイキングの一環として悪くなかったです。北秋川沿いなので沢は綺麗だし、途中に小さい滝とかたくさん出てきたし。


最後は、いつもの瀬音の湯で汗を流して終了です。


奥多摩はほどよい急登なので運動になるし、何だかんだで土の香りや樹の香り、小鳥の声など景色プラスアルファで楽しいところです。冬前にもう一度くらいハイキングに来てもいいですね。

秋の夜長の読書 「ねこ禅」

2017-11-06 20:16:03 | 息抜き
秋の夜長の読書シリーズ。変化球。空前の猫ブームに便乗。


世の中は犬派と猫派に分かれますが、私は猫派です。飼ってはいないですが。それにしても昨今の猫ブームは、動画にしても写真集にしても実際のペット数にしても、猫派が犬派を駆逐してしまいそうな勢いかと思われるほど。この本もそんなブームの一環で出てきたのでしょう。
ねこ禅」は、猫ちゃんの写真といっしょに見開きページにありがたい禅語が1つ載っています(禅語についての解説付き)。全部で50語。5つのセクションに分かれています。

1. ねこのように「しなやかに生きる」
2. ねこのように「自然体を忘れない」
3. ねこのように「愛し、愛される」
4. ねこのように「欲張りにならない」
5. ねこのように「やる時はやる」

それぞれ10語ずつ、行雲流水とか和光同塵とか禅語が紹介され、それを実践している猫ちゃんのありがたいお姿が写真で拝めます。
日は短くなるし年末に向けて忙しくなるしで、気は晴れずにストレスの多い方も多い秋。かなり和むこのありがたい本をお勧めします。