冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

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初冬の奥多摩 榧ノ木尾根から鷹ノ巣山、石尾根で下山

2017-12-10 22:05:06 | 息抜き
本当は紅葉シーズンに歩けばとても美しい道だと思いますが、2度目となる今回もこのルートは冬に歩くことになりました。榧ノ木尾根は鷹ノ巣山登山では比較的マイナールートだと思いますが、広葉樹林がとても綺麗で気持ちのよい道です。お天気が良ければ西側には南アルプスも見えますし。そして、石尾根は言うまでもなくメジャールートで、ここも広葉樹林が見事です。今年2月の積雪期に歩いた時には野鳥がたくさんいたのですが、今回は鳥は比較的少なかったのが少し残念でしたが。

12月2日の土曜日、気温は低めでよく晴れるという予報を信じて奥多摩にハイキングです。一時痛めていた膝の状態も大分良くなったので、今回は鷹ノ巣山に行きました。奥多摩駅からは峰谷行きのバスに乗り、朝8時05分頃に倉戸口のバス停で下山。ほとんどの人は小河内ダムを横切って御前山に行くか、鷹ノ巣山でも峰谷ルートを取るようで、倉戸口で降りたのは私だけでした。この日は気温が低かったせいで奥多摩湖の湖面から霧が立ち上っていました。


奥多摩湖の周囲はまだ紅葉が綺麗な木々も残っていました。いろは楓でしょうか。






さて、まずは倉戸山に登らなければいけません。倉戸山の山頂から石尾根方面に向けて北に伸びているのが榧ノ木尾根ですから。晴れていはいますが、霧がガスのようになって山を登って行くのが気になる。


本格的な登山口の前の舗装された道で、セキレイと思われる小鳥さんがいました。直ぐ逃げてしまうので写真を撮るのは至難です。


さて、倉戸山です。奥多摩湖畔からは山頂までの標高差600メートル弱ですが、これが奥多摩でも有数の急登なんですよね。落ち葉がふかふかなシーズンですが、斜度が急なところでは足を滑らさないように注意が必要です。それ以上に、写真のような状況なのでルートを見失って道迷いのリスクがあります。


ブナと思われる落ち葉。紅葉という感じではないですが、晩秋~初冬の感じで、木々に少し残っている濃いオレンジ~茶色の葉がよい雰囲気だし、落ち葉の香りもよくて気持ちのいいスタートです。


樹幹から倉戸山が見えます。まだ遠いな。


徐々に高度を上げていくと、木々は完全に葉を落としていました。冬の装いとなった広葉樹の森の先に青空が見えているシーンは好きです。


前日・前夜に少し雨が降ったのか、濡れた落ち葉の道が綺麗。濡れると色が濃くなりますから。


登山道に入ってから約1時間で倉戸山の山頂に着きました。急登続きでやれやれといった感じ。


奥多摩湖を見下ろす。少しだけ見えます。湖面に朝日が当たっている。


目指す鷹ノ巣山はまだまだ先です。あと2時間はかかるでしょう。


さて、ここからはいよいよ榧ノ木尾根です。幾つかの短めの急坂を除けば、全体としては比較的緩やかな尾根道が続きます。この日は霜柱が凄かったですが、その上に多くのドングリが。


広葉樹林の尾根道なので、明るくてとても気持ちがいいです。紅葉シーズンに来たかった。


見上げると空が美しい。空の色が冬ですね。


それにしても、榧ノ木尾根は道迷いの注意書きがあるのは頷けます。落ち葉のせいでルートを見失う可能性は高いでしょう。この日は、バス停で降りたのが自分一人だったこともあり、比較的慎重にピンクテープを探したりしながら進みました。


途中、ちょっと開けたところに出ます。開けてしまうと余計にルートが分かりません。まあ、2月に歩いた時の感覚があったので素直にまっすぐ進むのを基本として、確実にルートを追うようにしました。初めて歩くのだったらもっと緊張したでしょう。


西には大菩薩嶺が見えます。その奥には南アルプスも見えているのですが、樹幹からズームして写真に収めるのは難しく、この段階では眺めるだけ。


これは雲取山でしょうかね。


とっとこ歩いて、10時15分頃に水根分岐に到着。もう道迷いの心配はないですが、榧ノ木尾根の美しい広葉樹林帯ともお別れです。


ここからは針葉樹が増えます。カラマツが見事です。やはり黄葉は終わっていて、葉は落としてしまっていましたが。


更に行くと別の針葉樹の森です。これは自然林ですね。杉ではないし、檜ともちがう感じ。木肌が松とはちがうので何の樹か分かりませんが、推測するに槇の木か、あるいはコメツガでしょうか。


西の方角には南アルプスも見えているのですが、樹幹からコンデジで撮影しようとすると手前の木にピントが合ってしまうので難しい。やっと撮影できた甲斐駒ヶ岳。甲斐駒だけは雪が目立ちません。


北岳と間ノ岳こちらは真っ白。仙丈ケ岳も真っ白でしたが、上手く写真を撮れず。


さて、石尾根と交差するところに来ました。10時40分くらい。やはり鷹ノ巣山までは全体で3時間くらいのコースですね。


この日は富士山は見えませんでした。と言うのも、石尾根に合流して鷹ノ巣山山頂を目指し始めたところから、急にガスが出てきたのです。湖面からの霧が夏雲のように上がってきたのでしょうか。遠くは晴れている感じなので、この一帯だけがガスに包まれつつあります。


それでも南ア方面は何とか見えている。頑張って撮った北岳。


最後の滑りやすい急坂を登り切り、鷹ノ巣山に登頂です。11時少し前でした。


歩いて来た榧ノ木尾根方面を見るものの、急速にガスに巻かれつつある。まったく、ここまでは青空で気持ちよかったのに、山頂に着いたらガスとは。天気図的にも天気予報でも一日晴れだと思っていたのに。


しょうがないのでお湯を沸かしてカップ麺を食べつつ、少しでもガスが切れるのを待ちます。と言うか、寒い中ですが四方に目を凝らしてガスの薄いところからの景色を探す感じ。大菩薩方面へは山が重なる感じの山深さがあっていいんですけどね。写真はガスで何となく煙った感じになっています。




それほど本格的に曇っている訳ではないのでガスが切れる時間もあって、石尾根を少しだけ七ツ石山方面に下りて北側が開けたところから。左の高いピークが雲取山でしょうかね。


山頂から甲斐駒と仙丈ケ岳。


白峰三山。今年は南アはキタダケソウを見るために初夏に北岳に登っただけでした。来年は赤石岳とか南部に行ってみたい。


まあ、スッキリはしていない風景ですが、これだけ見られればよいでしょう。富士山は残念でしたが。お昼を食べ終えたら、石尾根で奥多摩駅方面に下山します。寒かったのにそれなりに頑張ったから汗もかいたし、やはり寒ければ暖かい温泉が恋しいということで、もえぎの湯を目指します。それにしても、下山はガスに突っ込んでいくような状況。


あっという間にガスの中。


見上げても榧ノ木尾根の時のような青空には恵まれず。


こんな状況なので写真もあまり撮らず。暗い感じになると小鳥さんも活動が鈍るのか、あまり声が聞こえませんでした。この状態ではわざわざ登ってもしょうがないので、六石山への分岐も素直に無視してひたすら下山です。石尾根の激下りゾーンも落ち葉が多くてこの時期ならではの趣がありましたが、青空がないと締まりませんね。




林道との合流地点を過ぎてしばらくいくと、流石に標高が下がってきたので紅葉が少し残っていました。このくらいまで来ると、ガスも逆に晴れてきました。標高の高いところに雲が滞留していた模様です。




最後は杉の植林帯を抜けて林道を歩き、奥多摩の集落に出ます。


もえぎの湯は小さい施設ですが、この時期は流石にそれほど混んでいないので十分にリラックスできます。





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秋の夜長の読書 「真珠湾からバグダッドへ」 ドナルド・ラムズフェルド回顧録

2017-12-04 00:03:08 | 息抜き
既に初冬ですが、この本はどうしてもご紹介したい。今年読んだ本の中では、「ジョージ・ケナン回顧録」と並んで共感し、自信を深めてくれ、自戒を促してくれた本です。


「真珠湾からバグダッドへ」 ドナルド・ラムズフェルド回顧録

子供の方の(2001-08年の)ブッシュ大統領、あるいはブッシュ政権は、あまり好かれていないというのが実態でしょう。2001年9月11日の同時多発テロ後、アフガニスタンとイラクに侵攻。対テロ戦争を始めました。しかし、テロはなくならないし(国家対国家の戦争ではないので、なくならないのはある意味当然)、独仏を中心としてヨーロッパの大国からもその戦争への大義を問われ、それが特に大量破壊兵器が発見できなかったことと収容所でのイラク人捕虜に対する米軍兵士の虐待問題などで炎上し、特にイラクでの占領政策が当初数年うまくいかずに米軍兵士の死傷者数がどんどん増え、予算の問題から民間の軍事サービス会社を使ったことがさらに現地の統制や米国内の利権とからんで批判され、政権内でも穏健派的な立場に見えたコリン・パウエルやコンドリーサ・ライスに比べて常に強硬派だったラムズフェルドは批判の矢面に立ちやすかった。メディアの攻撃も受けやすかった。

しかし、この人の人生は凄いです。シカゴのあまり裕福ではない家庭に生まれながら海軍の予備役訓練課程の制度を利用してでプリンストンで学び、レスリングではオリンピック代表寸前のアスリート。軍の支援を受けて学んだので卒業後は軍に入りますが、パイロットとしても教官としても優秀。そして30代に突入して直ぐにシカゴの選挙区から下院議員(当然共和党)に当選。フォード政権では史上最年少の国防長官。いったん政治を離れてからも大手の企業やベンチャー企業のCEOや取締役としてビジネスでも確固たる実績を残し、ブッシュ政権で史上最年長の国防長官として入閣。以後、他の閣僚は後退していく中で約6年の長きにわたって、史上まれに見る困難な時期の国防長官を勤め上げます。

とにかく芯がぶれない。保守の神髄が分かっている。単に右寄りなのが保守ではない。自由とそれに伴う責任を果たすという厳しい文化を守ることを徹底している。だから厳しい決断をする。だからフェアな議論をする。フェアな議論をふっかければ、それはPolitically Correctな余地がなくなることにつながるので、当然敵を作る。それが政権内や議会や司法や同盟国やメディア相手であっても、絶対にぶれない。

いろんな語録やエピソードをここで紹介してもよいのだけれど、それはこの本の中の文脈で味わって欲しい。もちろん、イラクの占領政策を含め幾つかの点については、既にある程度歴史的に政権側の判断の巧拙について評価が決まっている部分もあり、ラムズフェルドの主張を鵜呑みにできない部分もあります。しかし、芯の部分では共感できる。勉強になるし、勇気づけられるし、自戒させられます。

嫌いな人の回顧録を読むのは、考え方の幅を広げたり視野を広げる上で有効ではないでしょうか。特に、相手はこれほどの人物です。挑戦する価値のある本です。読まない決断をする前に、この質問にどう答えるか自問してみるのもよいでしょう。対テロ戦争をブッシュとラムズフェルドが始めなかったら、世界は今より平和だったのでしょうか。北朝鮮へのオバマ政権の柔和な対応が現状を生んでいることも忘れるべきではないでしょう。
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