冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz現代の名盤 その9

2011-02-27 17:59:15 | 息抜き
週末息抜きシリーズ。読んでくださる方々はどのくらいこれらのアルバムに興味を持っていただけるものなのか分かりませんが、まあ自分の書きたいことをメモしていきます。


Going to Meet the Man。Metta Quintetというバンド、というか一種のプロジェクト的にニューヨークを拠点に活躍するミュージシャンが集まって作ったアルバムです。
アメリカの黒人作家、James Baldwinにインスパイアされて作られたアルバムということですが、非常に抑制の効いた演奏でありながらメロディ・即興性ともに芳醇。個々のミュージシャンの能力の高さはもちろん、バンドとしてもお互いを生かしてまとまりがあります。
Mark Turner, Kurt Rosenwinkelといった有名どころが参加していますが、リーダーはドラムのBenjamin Schumanという方。NYの最先端のジャズシーンを見事なアルバムで表現してくれたことに感謝です。

Jazz 現代の名盤 その8

2011-02-20 16:50:04 | 息抜き
本当は別のアルバムについて書こうと思っていたんですけどね。
先週末にJazzとClassicalのCDを買おうとCD屋さんに行ったのですが、心惹かれるJazzのCDが特に見つからなかったんですね。
まあ、店の陳列の仕方などによって気に入るものが見つからなかったりするので、気にするようなことではないのかもしれませんが。
一方で、ワールドミュージック(Jazzと同じ階にある)でラテンアメリカの音楽のコーナーに立ち寄ったのですが、そこで見つけたのがこれ。

クリスタル・エリード~傷ついたクリスタル。ペルーの首都、リマのおじいさん達による民衆音楽の熱唱、熱演。
説明にはペルー版のブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとか書いてありますが、確かにそう言えなくもないかも。
ちょっとJazzから外れますが、似たようなものとして許してもらいましょう。

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブは10年少し前に映画が上映されたときにたまたま日本にいて、渋谷に見に行って、そこで感動してCDも買ってしまった覚えがあります。
キューバの老音楽家のすばらしいパフォーマンスで一世を風靡しました。
率直に言って、このペルー版にはそこまでの洗練は感じられませんでした。
ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブに喩えるのはマーケティング的なものだと思います。
しかし、それでも素直に心から楽しんでいる音楽が、エスニックな香りと共にもたらされると、結構聴き応えがある。
特に、ラテンのギターと歌声はよいですね。哀愁に満ちた、とか言うとありふれた表現になってしまいますが、心に響くものがある。
ラテンアメリカの空気が好きです。自然もそうですが、社会の空気がよい。そして、そこに溶け込んでいる音楽を聴くと、現地のイメージがよみがえってきます。
昨年メキシコを旅行したときも現地の音楽には惹かれました。
そう言えば、私は98年にペルーも旅行しているのですが、たった5日くらいでマチュピチュとクスコとその周辺を回っただけなので、音楽についての記憶はないです。
この音楽を聴いて、そこから感じるものがあったら是非中南米に旅してもらいたいと思います。とても楽しいと思います。
そして、私は21世紀の南米には超楽観的です。(こちら)

Jazz 現代の名盤 その7

2011-02-13 18:20:04 | 息抜き
週末息抜きシリーズです。


エイト・リトル・フィート(紙ジャケット仕様)。Randy Porter の2000年の作品。

1曲目だけちょっと変則的な入り方をしますが、あとは心地よいメロディの曲が続きます。
ジャケットに4人の子供の足が写っていますが、子供が裏庭で遊んでいるアメリカの平和な家庭のイメージがメロディからも感じられます。
前にアマゾンのレビューでも書きましたが、渋くて完成度の高い演奏で、安心して聴いていられます。
ピアノはもちろんですが、トリオとしてのまとまりがよく、安心して聴くことのできる1枚です。
昼聴いても夜聴いてもいいと思いますが、意外とそういうCDって少なくないですか。

寒い日のDVD

2011-02-11 17:41:56 | 息抜き
今日は東京も雪で、せっかくの連休だが外出することなく過ごしてしまった。
"Three Days of the Condor" という映画のDVDを見た。
古い映画だがタイトルだけ覚えていて、子供のころにテレビでやっていたのを父と見たという記憶以外内容はまったく忘れていたが、面白かった。
というか、十分現代でも通用する。新しい。
当時はウォーターゲイト事件などがあって、政府機関への信用も落ちていた時だと思うが、今もいろんな意味でこの映画で描かれているような不信はあると思う。
ラストシーンも私の問題意識と重なって、極端に言えば今のアメリカ社会、ひいては日本社会を舞台にしたものだと錯覚。

Jazz 現代の名盤 その6

2011-02-06 19:58:53 | 息抜き
週末息抜きシリーズです。


現代を代表するトランペット奏者、ウィントン・マルサリスのMarciac Suite
ウィントン・マルサリスはアメリカジャズ界のスーパースターで、グラミー賞も受賞しているある種の重鎮です。
テクニックなどは申し分ないということになると思いますが、何分堅いイメージで、ジャズらしい即興感というか楽しさに欠ける感じなのが玉にキズかなあと思っていました。
「いい演奏」ってこういうもんだ、というのを無理やり勉強するためのCDと言うと言い過ぎかもしれませんが、もっと暴れる演奏をするCDの方が楽しいと思います。

が、私的にはこのアルバムはウィントンの中でもちょっと違ったイメージで、もう長いこと楽しく聞いています。
私がアメリカニ住んでいる時に買ったと思いますので、90年代後半からかれこれ10年以上も。
ウィントンはフランス南部の音楽祭に毎年参加していたらしく、その関係でこのアルバムをレコーディングした模様。
南仏の暖かいイメージが、ジャケットの向日葵だけでなく音楽からも感じられて、心地よいのです。

アマゾンで690円と安いし、なんでもない時に流していても邪魔にならないのでよいと思います。

2011-02-06 13:08:02 | グルメ

鮨って何?

海外に長く住んでいましたが、鮨の人気はアメリカのみならずヨーロッパ、そして近年では中国を含むアジアでも盛り上がってます。

東京生まれの東京育ちの私から見ると、江戸前の鮨を頭に浮かべたときに鮨とは何かと問いたくなります。

築地は市場であり、港ではありません。つまり、鮮度が最高のものは河岸には存在しないのです。

それでも下仕事をしっかりして、1手間2手間かけた江戸前の鮨は、たとえ一人当たり2万円払っても食べる価値のあるものでしょう。

単なる生ものではない。恐ろしく計算された、手間のかかった料理であることに間違いはありません。

 

久しぶりにうまい鮨をいただきました。

銀座のはずれ。行きにくいところですが、実は回りにイタリアンや天ぷら、ビストロの名店が並ぶグルメ激戦区。

そこに敢然と昨年オープンした鮨屋です。

ずっと行ってみたいと思いつつ、事情が許さず昨日初めて伺いました。付き合ってくれたお方に感謝。一人じゃ夜はなかなか行かないよね。

若いご主人、腕は確かです。素材もよろしい。媚びていないし、妥協していないし、無理していない。

http://www.sushi-ishijima.com/index.html

 

そして今日はエコポイントでいただいたステーキを食べてます。

南仏のワインと合わせました。恐ろしい肉と恐ろしいワインでした。これは独りさびしく、でも美味しくいただきました。

(ワインは、La Baronne, Bruno Duchene, Corbieres le Noir Assemblageとかググると見つかると思います。安いです。若いです。熟成させて飲むと、おそらく7,000円くらいの濃い赤ワインと同等以上の至福の時間をすごせるでしょう。)

ちょっと贅沢が過ぎる2日間。