9月の10日と11日の土日で北アルプスは後立山連峰の五竜岳と唐松岳を、テントで1泊のプチ縦走しました。
2年前の秋には後立山の盟主とされる名峰で百名山の一角、鹿島槍ヶ岳にテント泊初心者として臨み、お天気に恵まれて北アルプスの大絶景を楽しみました。鹿島槍ヶ岳の北側にあるのは同じく百名山の一角である五竜岳。ただし、この2つの名峰の間には八峰キレットと呼ばれる難所があるので、安全第一の私としては避けていました。まあ、今なら小屋泊装備であれば恐らく問題なく歩くことができるように思いますが、今回はテントでまったりしたかったのもあるのでここはパス。代わりに五竜岳のさらに北側にある唐松岳との縦走プランです。唐松岳は北アルプスの中では珍しく厳冬期でも一般登山者が登ることのできる山なので、いずれ冬季にも行ってみたいと思っています。
さて、いつもの毎日アルペン号ですが、山行を決めたのは何とバスの出る当日の金曜日。予想天気図がコロコロ変わる週で、当日まで土日の天気に自信が持てなかったのが最大の理由。いつもより大分早めに退社して慌ててパッキングしてバスに乗り込みました。
そして、問題は白馬五竜のエスカルプラザ前でバスを下されてからの2時間。と言うのは、5時頃にバスを下されてから7時半頃に動き出すゴンドラを待つことになるからです。もちろん、ゴンドラを待たずにゲレンデ脇の道を登って行けば時間を無駄に過ごすことはないのですが、体力を無駄に削ることになります。ここは体力温存重視でベンチでウトウトしたり、小さい植物園で花を見たりして過ごしました。幸い、お天気は悪くなさそうだ。
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そして、ゴンドラの運行開始です。この頃までにはかなりの数の登山者がマイカーで到着していました。
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早速リフト越しに五竜岳~唐松岳が見えます。真夏に行った南アルプスとは明らかに山容が異なる。緑多き南アルプスに対して、やはり岩稜の迫力が北アルプスの魅力。
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ナナカマドの紅葉はまだまだですが、実は赤くなっていました。いい天気です。今のところ。
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五竜山荘への道は遠見尾根という尾根を行きます。遠見尾根には小遠見、中遠見、大遠見などの小ピークがあり、そこからの眺望がいいので、天気がよければ敢えて巻かずに全部登るのがいいと思います。それほどアップダウンもなくてよい登山道だと思いました。が、序盤から終盤までずっと階段が多く設置されていて、これが地味に体力をけずる。
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まあ、階段で削られる以外は快適です。まだ標高的に森林限界を抜けないので時々見晴らしのいいところから眺める程度ですが、白馬三山方面も見えます。
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そして五竜岳。なかなかゴツイですね。
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五竜岳と唐松岳。今回のターゲット。
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Google+がいつものようにパノラマ化してくれた写真。このような眺望だけでも十分楽しめると思うので、無理やりピークハントする意味は実はほとんどないと思う。
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もう一度白馬三山方面を見ると、徐々に夏雲が上がってきています。もう9月なのですが、気温が比較的高かったこともあり、雲の上がりが急でした。
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なお、遠見尾根は比較的楽なようなことを先ほど言いましたが、ゴンドラを下りたところから五竜山荘まで標高差は960メートルあります。累積では当然1,000メートル以上の標高差があるので、テント泊装備だと楽ではないはずです。死にそうに苦しくはなくても。そして、その苦しみは後半に一気に訪れます。ちょっと地図を見落としていて、後からかなり苦しみました。
高山植物は、時期的にあまり目立ったものはありませんでした。季節外れのアカモノ?
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いつものコゴメグサ。
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エゾリンドウでしょうかね。
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この辺りは名称不明。
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それにしても、だいぶ雲が上がってきてしまった。
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登山道も雲の攻撃を受けている。
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それでも、まだこの時点では白馬三山から五竜岳までの稜線は綺麗に見えていますね。
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展望のよい小遠見に着きました。階段で結構削られましたが、既に470メートルくらい標高を稼いでいるので、この時点では五竜岳の遠見尾根は楽勝なんじゃないかと思っていました。後でとんでもない反撃を受けますが。
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双耳峰の鹿島槍ヶ岳方面も見えます。この時点で鹿島槍の山頂にいれば、立山連峰から槍・穂高連峰まで前部見渡せたことでしょう。
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五竜岳。相変わらずゴツくて迫力満点ですが、背後が青空から白い雲に変わりつつあるのにお気づきでしょうか。
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中遠見に到着。
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ここではテント泊装備で楽しそうに3人で登山されているグループの方々と少し語らい、写真も撮っていただきました。ありがとうございます。この日は思いのほか暑かったので、シャツの2枚重ねは必要なかったですね。
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再び鹿島槍ヶ岳方面。
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そして五竜岳。同じモチーフの写真ばかりですが、高山植物の時期ではないのでどうしても山の写真が多くなる。
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中遠見から進む道でも階段に地味に削られていきます。まあ、まだこの頃は余裕あった。それがいけなかったような気もするけど。持っていたパンとか積極的に食べた方がよかった。今思えば。
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大遠見到着です。
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やはり眺望よろしい。
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が、ガスが確実に上がってきている。ガスとの競争には基本的に勝てないことを経験的に知っている人は多いはず。
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つかまってしまいました。
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ここからは西遠見と名付けられた場所まで、これまでとあまり変わらない比較的楽な道が続きます。途中には少ないけれどお花も咲いていました。
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西遠見からは登山道の状況は一変します。森林限界を越えてガレ場でかなりの急登。危険な感じではないですが、苦しい登りです。その序盤はガスの先にそれなりに眺望を求めたりして余裕があったものの、途中からバテバテ。
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バテすぎて写真も撮っていません。鎖場も登場するのでそれなりの岩場ですが、道の難度の問題ではなくてシャリバテでしょう。栄養補給のタイミングを失敗しました。ゴンドラを下りて登り始めたのが8時前というタイミングでいつもよりもかなり遅かったこともあったと思いますが、遠見尾根が意外と楽に行けてしまったので舐めていましたね。最後の登りは普通のアルプスの高山の厳しさがありました。シャリバテたタイミングでパンなどを口にしても、エネルギー化するのにある程度時間がかかるから遅いですし。
バテバテで14キロの荷物でふらつきながらも五竜山荘手前の白岳に登頂し、五竜山荘に向かいます。足がふらついていて、何でもないガレ場で軽くスリップも。南ア縦走をこなして自信過剰になったとは思えませんが、この日の山行は褒められたものではないですね。ソロなのでもっと気をつけないと。
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五竜山荘は鞍部に建てられていて、至近のテント場は稜線のテント場です。稜線は風にやられると怖いですが、幸いこの日は比較的弱い風で助かりました。
山の東側(長野県側)からは雲が上がってくるのですが、西側(富山県側)は比較的晴れていました。
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テント設営後はパンなどを食べて休憩。ウトウトと2時間くらい休む。
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五竜岳は雲の中。これでは登頂しても何にも見えませんね。と言うことで、疲れもあるし今回は山頂は諦めようかなと思いました。
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後立山連峰は、東京からの公共交通機関アクセスが比較的よい山域です。従って、天気のいい時に八峰キレットに挑戦する時に五竜岳に登頂すればいいや、などという弱気の言い訳が自分の中に響きやすいのです。が、意を決して3時頃にアタック開始。1時間弱で登頂できるはず。時間的にはこれより遅くなると日没も意識することになりかねませんから、ぎりぎりの決断。
山頂への道は、アルプスの岩稜帯の山らしい感じです。普通に岩場、鎖場で、それなりに注意が必要です。
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で、山頂までガスの中をよじ登って行くと、山頂直下で少し青空が見え始めたではないですか。
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そして4時前に登頂。
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周囲はガスに覆われていて展望はないのですが、なぜか五竜岳山頂だけ日が当たっているという状況。空が格好いい。
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八峰キレット方面。キレットは雲の先です。手前に見えている尾根ではありません。
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他の登山者の方も4~5名いらっしゃって、皆で45分くらい雲が切れるのを願っていたのですが、結局ダメ。一瞬だけ剣岳の影が見えたものの、写真を撮る余裕すらないくらいの一瞬でした。鹿島槍方面が見えなかったのが個人的には残念。まあ、これはホントに八峰キレットに挑戦してリベンジですな。最後に山頂写真をもう一枚。
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テント場に戻ると、ガスに覆われていました。
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この日の五竜岳は、軽装でサクッと11時半頃までに登頂しない限り山頂はガスに巻かれていたと思います。その中では、比較的恵まれた時間帯に登頂できたのだと思うので、神に感謝です。
晩御飯はカレー。1泊テント泊の定番である。ソーセージを茹でて入れるのも定番。まあ、工夫はない。
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夜間は心配した雨も風もなく、比較的よく眠れました。そして翌日。天気予報では天気は下り坂だったのですが、私は午前中は北西の高気圧がそれなりに頑張ってくれると踏んでいました。夜明け前にテントを撤収し、白岳山頂でご来光を狙います。
夜明け前の五竜岳。
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そして唐松岳。
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白岳の先が既に明るくなり始めています。急がないと。
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長野県側は雲海。
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そして、雲海と高い位置にある雲のミルフィーユ状態の間から太陽が出てきました。
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まん丸の太陽ではないけれど、これはこれで幻想的で美しい日の出でした。天気予報に勝った瞬間。
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明るくなった後、五竜岳を見上げる。朝焼けにはなりませんでしたが、相変わらずゴツくて堂々としている。
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そして唐松岳。これから歩く縦走路も見えています。一回かなり下ってから登り返しますね。結構大変そうだ。
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少しずらして唐松岳から長野県側の八方尾根。今日の下山で使う尾根です。長野県側にある雲が早々に上がってこないことを祈るのみ。
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唐松岳山頂ズーム。山頂でご来光を狙ったと思われる多くの人がいますね。
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富山県側の景色。見えている山は毛勝山などでしょうか。この角度だと立山、剣岳は五竜岳の尾根に隠れてしまって見えません。
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さて、縦走です。アップダウンはそれほど厳しくなかったと記憶していますが、それでも北アルプスの縦走路ですから、200メートルくらいは下って登り返すイメージです。ハイマツ帯越しに五竜岳を振り返ったりしながら進みます。
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唐松岳がだいぶ大きくなってきました。唐松岳の手前は大黒岳。その後ろには牛首と呼ばれる岩場の難所があります。キレット状態ではないものの、昨夜テントで隣になった方の情報だと、かなり険しくて五竜岳直下の岩場以上に苦労する模様。しかもテント場からアタックザックで登った昨日の五竜岳とは違って、今日はテント泊装備のザックを担いでいますから気を引き締めてかからないと。
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途中、シラタマノキやヤマハハコがちらほらありました。
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この辺りまで来ると、五竜岳の向こうに剣岳、立山などの立山連峰が見えるようになります。
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ちょっと日も当たっていい感じ。
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剣岳にズーム。
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その先には立山。さらに奥には巨大な薬師岳。昨年の夏に登頂した北アルプスのビッグマザー。
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進行方向。雲海の上を歩くのは好みです。
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一方、牛首にたどり着く前には五竜岳は長野側からの雲に飲み込まれつつありました。
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そして、滝雲のように富山側に雲が落ち込んでいくという景色。稜線を挟んで上昇気流と下降気流なのか。
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牛首の難所に差し掛かりました。鎖場が多いです。
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ここで、50代後半の夫婦とみられる登山者から前に行くよう促され、こっちはテント泊装備で向こうは軽装だったのですが先に行くことにしました。ところがこの二人、どうやら女性の方はかなりゆっくりなのに男性は早いペース。私の後ろにピッタリついてきます。岩場で危険なので間隔を空けて欲しいところだし、何より自分から先に行くようお願いしておきながらピッタリ着いてくるのはかなり失礼。しかも、私が掴んでいる鎖を下から掴んだりして危険極まりない。思わずしかりつけました。安全を脅かすのはホントやめてほしいよ。
まあ愚痴っても仕方ない。折角のアルプスを楽しみましょう。牛首の難所からも、振り返ると立山連峰が見えます。
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ザ・五竜岳も。
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これを越えればそろそろ縦走も終わりかな。
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その通りで、やっと唐松岳頂上山荘到着です。かなり大きな山小屋です。ここから唐松岳山頂へは20分ほど。
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はい、到着です。標高2,696メートルの唐松岳は300名山指定を受けいます。この山が名山というよりも、この山からの景色が凄い。
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まずは南側に五竜岳。その奥には蓮華岳、針ノ木岳や水晶岳、さらには槍・穂高連峰も。
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針ノ木岳は既に雪渓がないですね。今年は雪不足だったので。いずれにしても、山頂近く以外は雲の下のようです。
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南西方面は立山連峰。薬師岳と立山から。
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そして剣岳のギザギザ。
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北側には不帰の嶮の先に白馬の峰々。
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北西は日本海が見えます。
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唐松岳頂上山荘方面。長野県側の雲海が迫力。下界は曇りだな。
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山頂では皆さん写真をそれぞれ撮りあっていますので、私も五竜岳を入れて撮っていただきました。
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五竜岳にも雲海が徐々に迫っている。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/38/acf1fb863dbbb1ede9beaac745a7f975.jpg)
白馬岳方面も。
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ということで、またまた45分くらい山頂で遊んでいましたが、雲の襲来を受ける前に下山することにしました。時間的には余裕なのですが、白馬八方の温泉でゆっくりするのも悪くないと思って。下山を開始するとすぐにホシガラスがいて、ハイマツの実を取って食べていました。
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下山中、上がってくる雲につかまる瞬間。こういう瞬間は格好いい景色ですね。
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ということで、丸山ケルンはガスの中でした。
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下山中は少しは紅葉が見られるかと期待もしましたが、まだまだでしたね。
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八方尾根は高山植物も豊富なようで、時期がよければ大お花畑なんだろうと思わせる場所も幾つかありました。
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まあ、ワレモコウの大群落とかあった。尾瀬よりずっと凄い密度。たいしたもんだ。
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白樺の道。大分標高を下げてきましたね。紅葉の時期は綺麗な紅葉トンネルになるのでしょうか。
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ウメバチソウやマツムシソウがちらほら。
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八方池まで下りてきました。人生初八方池はガスにやられることが決定。
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白馬三山をバックにした雑誌でおなじみの景色は当然望めません。まあ、稜線と山頂の景色を十分楽しんだので、今回の山行は既に勝利に終わっていますが。
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ここからは木道になり、観光客の方も多いエリアです。花の時期に晴れれば、高山植物&八方池と白馬三山の絵で十分感動できそうです。
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ノコンギク。水色の花が上品で、この季節では好みの花。
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このあたりも、紅葉シーズンには赤や黄色に染まるのでしょうか。
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そんなことを思いながら下山完了。と言うか、八方池山荘まで下りたら後はリフトとゴンドラを乗り継いで下界に戻ります。白馬の町を見ながらゆったり下山。これも悪くないです。体力の限界まで頑張って激下りするばかりが山歩きではありません。そう、農鳥岳から奈良田に下りる大門沢ルートなどは早めに忘れるべきです。
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高原の牧場。のどかなものだ。南アも下山する時にはこういうのどかさがあってもいいと思うが、全然ないのが南ア。こういうところが北アに人気で負ける所以か。
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白馬の町に下りてきました。15分くらい歩いて八方の湯に入ります。この温泉施設が帰りのバス停も兼ねています。
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アルカリ性の泉質のようで、ぬるっとした感じのお湯でした。この日はトレランの大会をやっていて混んでいたのが想定外。
昼食は、八方美人というラーメン屋さん。温泉の湯を使ったラーメンとのこと。味は可もなく不可もなくという感じでしたけど。
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バスの時間までは、近くのカフェでビール飲んだりして過ごしました。
五竜岳~唐松岳、それほどきつくないルートですが岩稜帯の楽しさも味わえるし、眺望が利く日であれば北アルプスらしい稜線からの絶景がまっています。稜線のテント場のテント泊も、風雨の問題がなければ楽しいし。まったり系のルートで景色だけはしっかりアルプスというお得な山域ではないでしょうか。是非とも天気図をしっかり読んで行ってみることをお勧めします。
2年前の秋には後立山の盟主とされる名峰で百名山の一角、鹿島槍ヶ岳にテント泊初心者として臨み、お天気に恵まれて北アルプスの大絶景を楽しみました。鹿島槍ヶ岳の北側にあるのは同じく百名山の一角である五竜岳。ただし、この2つの名峰の間には八峰キレットと呼ばれる難所があるので、安全第一の私としては避けていました。まあ、今なら小屋泊装備であれば恐らく問題なく歩くことができるように思いますが、今回はテントでまったりしたかったのもあるのでここはパス。代わりに五竜岳のさらに北側にある唐松岳との縦走プランです。唐松岳は北アルプスの中では珍しく厳冬期でも一般登山者が登ることのできる山なので、いずれ冬季にも行ってみたいと思っています。
さて、いつもの毎日アルペン号ですが、山行を決めたのは何とバスの出る当日の金曜日。予想天気図がコロコロ変わる週で、当日まで土日の天気に自信が持てなかったのが最大の理由。いつもより大分早めに退社して慌ててパッキングしてバスに乗り込みました。
そして、問題は白馬五竜のエスカルプラザ前でバスを下されてからの2時間。と言うのは、5時頃にバスを下されてから7時半頃に動き出すゴンドラを待つことになるからです。もちろん、ゴンドラを待たずにゲレンデ脇の道を登って行けば時間を無駄に過ごすことはないのですが、体力を無駄に削ることになります。ここは体力温存重視でベンチでウトウトしたり、小さい植物園で花を見たりして過ごしました。幸い、お天気は悪くなさそうだ。
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そして、ゴンドラの運行開始です。この頃までにはかなりの数の登山者がマイカーで到着していました。
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早速リフト越しに五竜岳~唐松岳が見えます。真夏に行った南アルプスとは明らかに山容が異なる。緑多き南アルプスに対して、やはり岩稜の迫力が北アルプスの魅力。
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ナナカマドの紅葉はまだまだですが、実は赤くなっていました。いい天気です。今のところ。
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五竜山荘への道は遠見尾根という尾根を行きます。遠見尾根には小遠見、中遠見、大遠見などの小ピークがあり、そこからの眺望がいいので、天気がよければ敢えて巻かずに全部登るのがいいと思います。それほどアップダウンもなくてよい登山道だと思いました。が、序盤から終盤までずっと階段が多く設置されていて、これが地味に体力をけずる。
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まあ、階段で削られる以外は快適です。まだ標高的に森林限界を抜けないので時々見晴らしのいいところから眺める程度ですが、白馬三山方面も見えます。
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そして五竜岳。なかなかゴツイですね。
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五竜岳と唐松岳。今回のターゲット。
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Google+がいつものようにパノラマ化してくれた写真。このような眺望だけでも十分楽しめると思うので、無理やりピークハントする意味は実はほとんどないと思う。
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もう一度白馬三山方面を見ると、徐々に夏雲が上がってきています。もう9月なのですが、気温が比較的高かったこともあり、雲の上がりが急でした。
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なお、遠見尾根は比較的楽なようなことを先ほど言いましたが、ゴンドラを下りたところから五竜山荘まで標高差は960メートルあります。累積では当然1,000メートル以上の標高差があるので、テント泊装備だと楽ではないはずです。死にそうに苦しくはなくても。そして、その苦しみは後半に一気に訪れます。ちょっと地図を見落としていて、後からかなり苦しみました。
高山植物は、時期的にあまり目立ったものはありませんでした。季節外れのアカモノ?
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いつものコゴメグサ。
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エゾリンドウでしょうかね。
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この辺りは名称不明。
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それにしても、だいぶ雲が上がってきてしまった。
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登山道も雲の攻撃を受けている。
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それでも、まだこの時点では白馬三山から五竜岳までの稜線は綺麗に見えていますね。
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展望のよい小遠見に着きました。階段で結構削られましたが、既に470メートルくらい標高を稼いでいるので、この時点では五竜岳の遠見尾根は楽勝なんじゃないかと思っていました。後でとんでもない反撃を受けますが。
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双耳峰の鹿島槍ヶ岳方面も見えます。この時点で鹿島槍の山頂にいれば、立山連峰から槍・穂高連峰まで前部見渡せたことでしょう。
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五竜岳。相変わらずゴツくて迫力満点ですが、背後が青空から白い雲に変わりつつあるのにお気づきでしょうか。
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中遠見に到着。
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ここではテント泊装備で楽しそうに3人で登山されているグループの方々と少し語らい、写真も撮っていただきました。ありがとうございます。この日は思いのほか暑かったので、シャツの2枚重ねは必要なかったですね。
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再び鹿島槍ヶ岳方面。
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そして五竜岳。同じモチーフの写真ばかりですが、高山植物の時期ではないのでどうしても山の写真が多くなる。
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中遠見から進む道でも階段に地味に削られていきます。まあ、まだこの頃は余裕あった。それがいけなかったような気もするけど。持っていたパンとか積極的に食べた方がよかった。今思えば。
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大遠見到着です。
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やはり眺望よろしい。
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が、ガスが確実に上がってきている。ガスとの競争には基本的に勝てないことを経験的に知っている人は多いはず。
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つかまってしまいました。
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ここからは西遠見と名付けられた場所まで、これまでとあまり変わらない比較的楽な道が続きます。途中には少ないけれどお花も咲いていました。
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西遠見からは登山道の状況は一変します。森林限界を越えてガレ場でかなりの急登。危険な感じではないですが、苦しい登りです。その序盤はガスの先にそれなりに眺望を求めたりして余裕があったものの、途中からバテバテ。
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バテすぎて写真も撮っていません。鎖場も登場するのでそれなりの岩場ですが、道の難度の問題ではなくてシャリバテでしょう。栄養補給のタイミングを失敗しました。ゴンドラを下りて登り始めたのが8時前というタイミングでいつもよりもかなり遅かったこともあったと思いますが、遠見尾根が意外と楽に行けてしまったので舐めていましたね。最後の登りは普通のアルプスの高山の厳しさがありました。シャリバテたタイミングでパンなどを口にしても、エネルギー化するのにある程度時間がかかるから遅いですし。
バテバテで14キロの荷物でふらつきながらも五竜山荘手前の白岳に登頂し、五竜山荘に向かいます。足がふらついていて、何でもないガレ場で軽くスリップも。南ア縦走をこなして自信過剰になったとは思えませんが、この日の山行は褒められたものではないですね。ソロなのでもっと気をつけないと。
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五竜山荘は鞍部に建てられていて、至近のテント場は稜線のテント場です。稜線は風にやられると怖いですが、幸いこの日は比較的弱い風で助かりました。
山の東側(長野県側)からは雲が上がってくるのですが、西側(富山県側)は比較的晴れていました。
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テント設営後はパンなどを食べて休憩。ウトウトと2時間くらい休む。
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五竜岳は雲の中。これでは登頂しても何にも見えませんね。と言うことで、疲れもあるし今回は山頂は諦めようかなと思いました。
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後立山連峰は、東京からの公共交通機関アクセスが比較的よい山域です。従って、天気のいい時に八峰キレットに挑戦する時に五竜岳に登頂すればいいや、などという弱気の言い訳が自分の中に響きやすいのです。が、意を決して3時頃にアタック開始。1時間弱で登頂できるはず。時間的にはこれより遅くなると日没も意識することになりかねませんから、ぎりぎりの決断。
山頂への道は、アルプスの岩稜帯の山らしい感じです。普通に岩場、鎖場で、それなりに注意が必要です。
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で、山頂までガスの中をよじ登って行くと、山頂直下で少し青空が見え始めたではないですか。
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そして4時前に登頂。
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周囲はガスに覆われていて展望はないのですが、なぜか五竜岳山頂だけ日が当たっているという状況。空が格好いい。
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八峰キレット方面。キレットは雲の先です。手前に見えている尾根ではありません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/2f/1fbf8aa744ffdfc423ee2163ce7e8db1.jpg)
他の登山者の方も4~5名いらっしゃって、皆で45分くらい雲が切れるのを願っていたのですが、結局ダメ。一瞬だけ剣岳の影が見えたものの、写真を撮る余裕すらないくらいの一瞬でした。鹿島槍方面が見えなかったのが個人的には残念。まあ、これはホントに八峰キレットに挑戦してリベンジですな。最後に山頂写真をもう一枚。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/04/2b7150145d062b17a424a30d82b36590.jpg)
テント場に戻ると、ガスに覆われていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/c5/8ef111fd44cff620accf5a9573e8dcd1.jpg)
この日の五竜岳は、軽装でサクッと11時半頃までに登頂しない限り山頂はガスに巻かれていたと思います。その中では、比較的恵まれた時間帯に登頂できたのだと思うので、神に感謝です。
晩御飯はカレー。1泊テント泊の定番である。ソーセージを茹でて入れるのも定番。まあ、工夫はない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/63/c60e261f101fe9b45fcc8ecea056ccdb.jpg)
夜間は心配した雨も風もなく、比較的よく眠れました。そして翌日。天気予報では天気は下り坂だったのですが、私は午前中は北西の高気圧がそれなりに頑張ってくれると踏んでいました。夜明け前にテントを撤収し、白岳山頂でご来光を狙います。
夜明け前の五竜岳。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/92/3e24a42f2ca45421900de256d0d4d93a.jpg)
そして唐松岳。
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白岳の先が既に明るくなり始めています。急がないと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/ea/fab60aa72e5605cb31f73000903513f5.jpg)
長野県側は雲海。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/9a/ef37533ba63aa032f458d0ed28cc1420.jpg)
そして、雲海と高い位置にある雲のミルフィーユ状態の間から太陽が出てきました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/a4/e276d646b6f5f8f0ac215d8f6b3e127a.jpg)
まん丸の太陽ではないけれど、これはこれで幻想的で美しい日の出でした。天気予報に勝った瞬間。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/db/2a4cc255d0986f1e999d2163a723ae7b.jpg)
明るくなった後、五竜岳を見上げる。朝焼けにはなりませんでしたが、相変わらずゴツくて堂々としている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/19/76f004b1c68cce98843ec8b1123649c4.jpg)
そして唐松岳。これから歩く縦走路も見えています。一回かなり下ってから登り返しますね。結構大変そうだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/73/56a88ee3286c678eaaf57a1401919ae9.jpg)
少しずらして唐松岳から長野県側の八方尾根。今日の下山で使う尾根です。長野県側にある雲が早々に上がってこないことを祈るのみ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b9/f6553ab6eeacef72aa116c5a11a57885.jpg)
唐松岳山頂ズーム。山頂でご来光を狙ったと思われる多くの人がいますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/49/47ecee9f081fd356c42197db620b3895.jpg)
富山県側の景色。見えている山は毛勝山などでしょうか。この角度だと立山、剣岳は五竜岳の尾根に隠れてしまって見えません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/b1/abada1bd38db53bff63a4072d95740d8.jpg)
さて、縦走です。アップダウンはそれほど厳しくなかったと記憶していますが、それでも北アルプスの縦走路ですから、200メートルくらいは下って登り返すイメージです。ハイマツ帯越しに五竜岳を振り返ったりしながら進みます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/87/b192f5cfc7fbd14dd0fa59cc6c975c42.jpg)
唐松岳がだいぶ大きくなってきました。唐松岳の手前は大黒岳。その後ろには牛首と呼ばれる岩場の難所があります。キレット状態ではないものの、昨夜テントで隣になった方の情報だと、かなり険しくて五竜岳直下の岩場以上に苦労する模様。しかもテント場からアタックザックで登った昨日の五竜岳とは違って、今日はテント泊装備のザックを担いでいますから気を引き締めてかからないと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/c3/5be3dbbba37b3abd0c63b9406dec21c2.jpg)
途中、シラタマノキやヤマハハコがちらほらありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/18/39d5130424ab32bad891dcea7b48a217.jpg)
この辺りまで来ると、五竜岳の向こうに剣岳、立山などの立山連峰が見えるようになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/8e/0e56bf09f30b07b4edf6b18f5b78c8c0.jpg)
ちょっと日も当たっていい感じ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/8d/0c5d89410ec207c077cbee566610ca69.jpg)
剣岳にズーム。
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その先には立山。さらに奥には巨大な薬師岳。昨年の夏に登頂した北アルプスのビッグマザー。
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進行方向。雲海の上を歩くのは好みです。
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一方、牛首にたどり着く前には五竜岳は長野側からの雲に飲み込まれつつありました。
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そして、滝雲のように富山側に雲が落ち込んでいくという景色。稜線を挟んで上昇気流と下降気流なのか。
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牛首の難所に差し掛かりました。鎖場が多いです。
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ここで、50代後半の夫婦とみられる登山者から前に行くよう促され、こっちはテント泊装備で向こうは軽装だったのですが先に行くことにしました。ところがこの二人、どうやら女性の方はかなりゆっくりなのに男性は早いペース。私の後ろにピッタリついてきます。岩場で危険なので間隔を空けて欲しいところだし、何より自分から先に行くようお願いしておきながらピッタリ着いてくるのはかなり失礼。しかも、私が掴んでいる鎖を下から掴んだりして危険極まりない。思わずしかりつけました。安全を脅かすのはホントやめてほしいよ。
まあ愚痴っても仕方ない。折角のアルプスを楽しみましょう。牛首の難所からも、振り返ると立山連峰が見えます。
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ザ・五竜岳も。
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これを越えればそろそろ縦走も終わりかな。
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その通りで、やっと唐松岳頂上山荘到着です。かなり大きな山小屋です。ここから唐松岳山頂へは20分ほど。
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はい、到着です。標高2,696メートルの唐松岳は300名山指定を受けいます。この山が名山というよりも、この山からの景色が凄い。
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まずは南側に五竜岳。その奥には蓮華岳、針ノ木岳や水晶岳、さらには槍・穂高連峰も。
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針ノ木岳は既に雪渓がないですね。今年は雪不足だったので。いずれにしても、山頂近く以外は雲の下のようです。
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南西方面は立山連峰。薬師岳と立山から。
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そして剣岳のギザギザ。
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北側には不帰の嶮の先に白馬の峰々。
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北西は日本海が見えます。
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唐松岳頂上山荘方面。長野県側の雲海が迫力。下界は曇りだな。
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山頂では皆さん写真をそれぞれ撮りあっていますので、私も五竜岳を入れて撮っていただきました。
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五竜岳にも雲海が徐々に迫っている。
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白馬岳方面も。
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ということで、またまた45分くらい山頂で遊んでいましたが、雲の襲来を受ける前に下山することにしました。時間的には余裕なのですが、白馬八方の温泉でゆっくりするのも悪くないと思って。下山を開始するとすぐにホシガラスがいて、ハイマツの実を取って食べていました。
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下山中、上がってくる雲につかまる瞬間。こういう瞬間は格好いい景色ですね。
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ということで、丸山ケルンはガスの中でした。
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下山中は少しは紅葉が見られるかと期待もしましたが、まだまだでしたね。
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八方尾根は高山植物も豊富なようで、時期がよければ大お花畑なんだろうと思わせる場所も幾つかありました。
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まあ、ワレモコウの大群落とかあった。尾瀬よりずっと凄い密度。たいしたもんだ。
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白樺の道。大分標高を下げてきましたね。紅葉の時期は綺麗な紅葉トンネルになるのでしょうか。
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ウメバチソウやマツムシソウがちらほら。
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八方池まで下りてきました。人生初八方池はガスにやられることが決定。
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白馬三山をバックにした雑誌でおなじみの景色は当然望めません。まあ、稜線と山頂の景色を十分楽しんだので、今回の山行は既に勝利に終わっていますが。
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ここからは木道になり、観光客の方も多いエリアです。花の時期に晴れれば、高山植物&八方池と白馬三山の絵で十分感動できそうです。
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ノコンギク。水色の花が上品で、この季節では好みの花。
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このあたりも、紅葉シーズンには赤や黄色に染まるのでしょうか。
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そんなことを思いながら下山完了。と言うか、八方池山荘まで下りたら後はリフトとゴンドラを乗り継いで下界に戻ります。白馬の町を見ながらゆったり下山。これも悪くないです。体力の限界まで頑張って激下りするばかりが山歩きではありません。そう、農鳥岳から奈良田に下りる大門沢ルートなどは早めに忘れるべきです。
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高原の牧場。のどかなものだ。南アも下山する時にはこういうのどかさがあってもいいと思うが、全然ないのが南ア。こういうところが北アに人気で負ける所以か。
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白馬の町に下りてきました。15分くらい歩いて八方の湯に入ります。この温泉施設が帰りのバス停も兼ねています。
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アルカリ性の泉質のようで、ぬるっとした感じのお湯でした。この日はトレランの大会をやっていて混んでいたのが想定外。
昼食は、八方美人というラーメン屋さん。温泉の湯を使ったラーメンとのこと。味は可もなく不可もなくという感じでしたけど。
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バスの時間までは、近くのカフェでビール飲んだりして過ごしました。
五竜岳~唐松岳、それほどきつくないルートですが岩稜帯の楽しさも味わえるし、眺望が利く日であれば北アルプスらしい稜線からの絶景がまっています。稜線のテント場のテント泊も、風雨の問題がなければ楽しいし。まったり系のルートで景色だけはしっかりアルプスというお得な山域ではないでしょうか。是非とも天気図をしっかり読んで行ってみることをお勧めします。