冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz 現代の名盤 その5

2011-01-29 21:05:10 | 息抜き
週末息抜きシリーズ。今日はいつもとはちょっと違ったCDです。


Next Stop Wonderland: Music From The Miramax Motion Picture。「ワンダーランド駅で」という映画のサウンドトラックですが、ボサノバのコンピレーションアルバムとして楽しめる1枚です。

映画もラブストリーとしては洒落たものです。淡々としていながら冗談が分かる感じ。無理なところがなく、力を抜いて楽しめます。
ブラジル音楽ならではのテンポと明るさがこの映画にマッチしているだけでなく、アルバムとしても統一感があって聞きやすい仕上がりになっています。
ボサノバというと夏の音楽のイメージかもしれませんが、あの旋律は室内でギターを弾いている時に生まれたもの(サンバとは対照的)ですから、冬の室内でゆっくりと耳を傾けるのも悪くないでしょう。
映画も音楽も女性向けかな。

Jazz現代の名盤 その4

2011-01-23 20:38:58 | 息抜き
週末息抜きシリーズです。すでに4回目になりました。


Progression: Art of Trio 5 ブラッド・メルドーの"Progression - Art of Trio 5"です。

メルドーはフランス出身の超メジャーピアニストなので、ちょっとJazzを聞く人は大体ご存知と思います。
Art of the Trioというシリーズを2000年代初頭まで出しており、スタジオ録音とライブ盤のCDがシリーズの中で出ていたと思います。
これはそのシリーズの最後のもので、ライブ盤。

テクニックは折り紙つき。トリオの息もぴったり。
現在のジャズピアノの一つの完成形と言ってもよいのではないでしょうか。
好き嫌いはあると思います。優等生的というか、技巧以上の驚きがないというか、ちょっと人工的に聞こえるというか。。。
が、まとまりのある、なおかつ野心的に技巧を凝らした演奏。そしてメロディーが大切にされている。
一聴の価値はあるでしょう。

2枚組み。まとまったよい時間が過ごせます。

Jazz現代の名盤 その3

2011-01-16 11:19:43 | 息抜き
休日息抜きシリーズです。


BAPTISTE TROTIGNON / SHARE [Import CD from France]。 バプティステ・トロティニョン。難しい名前です。フランスのピアニストです。

この人は1枚前の盤のほうが個人的には好みですが、前回ご紹介したJean-Michel Pilcとちょっと重なるところがあると思うので、敢えてこっちをご紹介。

重なる部分というのは、フランス的な毒だったのですが、トロティニョンはこの盤でそれを洗練させました。1曲目にそれがもろに現れています。相変わらずの技巧。そして鋭さを感じるメロディ。だが、毒と言うより雅。ベース、ドラムスとの協調感も増しました。大排気量の車が走り去るイメージから、LexusのスポーツクーペのイメージCMのようなイメージへの変化と思います。ゲスト参加のMark Turner (Tenor Saxophone), Tom Harrell (Flugelhorn)に生かされている部分も多く、そういう意味でも成長。ビックリすることはないけれど、安心してよい音楽と時間を共有できる盤になっていると思います。

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Jazz 現代の名盤 その2

2011-01-09 08:06:12 | 息抜き
休日息抜きシリーズです。



ウェルカム・ホーム。またしてもアマゾンは品切れ。アフィリエイト意味なし。まあ、自分のメモ書きとちょっとした情報提供のブログですから気にしないでいきましょう。

ピアノトリオです。これは、前回のChris Cheekと違って、かなり前衛的です。超対照的と言えるでしょう。
フランスのピアニストであるピルクは、物理学者だったという経歴を持つようで、インテリです。毒のあるインテリなのでしょう。相当にハイテンション、縦横無尽に弾きまくります。
1曲目の"So What"がすべてを物語ります。もともとはMiles Davisの名盤、Kind of Blue の1曲目ですが、現代的な解釈で演奏します。
好き嫌いが分かれるかもしれませんが、ロックを聴いてきた人にとっては受け入れやすいんではないでしょうか。
フランスはJazzの盛んな国ですが、こういう毒のあるピアニストが結構います。一時、そういうのにはまっておりましたが、音楽の広がりを感じられるし、ライブ的な楽しみ方もできるし、静かで落ち着いたJazzとは違ったよさがあります。
激しく、スピード感あるピアノを聴いてみたい方向け。


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Jazz 現代の名盤 その1

2011-01-03 08:19:39 | 息抜き
休みなので息抜き編を。
Jazzって、愛好家以外の人たちからどんな風に思われているんでしょう。
あんまり悪いイメージなさそう。それなりに格好良く、落ち着いたイメージ。バーなど、「大人な」雰囲気に合う。
問題は、情報が少なくてどれを聞けばいいのか分からん。Miles Davisとか、既にお亡くなりになった大御所ばかりが有名で、とっつきにくいし古臭い。
こんなところでしょうか。

私も、20代後半まではそんな感じ。
10代のころはRcok, Pop専門に聞いておりました。
その中で、Sting のNothing Like the Sunに参加していたサックス吹きの、Branford Marsalisに興味を持った。
ソプラノサックスが圧倒的に冷たい音で、夜のイメージにぴったり。なおかつ女性的に甘い感じ。このアルバムを支えていたと思います。
で、彼のCDをいくつか買った。
なかなかよかったけど、それ以外の奏者を見つけるのは大変で、トライしてはがっかりしたことも。
その後アメリカで生活する機会があり、そこで情報を仕入れ、自分の好みも分かってきて、だんだんJazzばかり聞くようになってしまいました。

90年代後半から2000年代は、基本的にピアノ、特にヨーロッパのピアノトリオが元気で、サックスなどのホーンはおされ気味だったと思います。
その中で、NYで活動するミュージシャンが出したこの1枚は、同時代のホーンにおける私の推薦版。


VINE。残念ながらアマゾンでは中古でしか手に入らないようですが。

リーダーのChris Cheekはセントルイス出身のアルトサックス吹き。ボストンのバークリー音楽院で学び、NY中心に活動。
脇を固めるのはPiano: Brad Mehldau, Guitar: Kurt Rosenwinkel, Base: Matt Penman, Drums: Jorge Rosseyという強力な面々。Brad Mehldauは、Jazzをあまりお聞きにならない方もご存知かもしれません。

Jazzの中には、妙に技巧的というか、メロディーを軽視しておかしな演奏をするものもあります。
この盤は対極。落ち着いており、クール。
ピアノとギターがサックスに上手く絡み、単純に格好いい。
落ち着いた夜を過ごすにはよい1枚でしょう。

このJazzエントリ、不定期連載にしたいと思います。
良質な音楽を求める人が増えれば、日本のレコード会社がプロモートする訳分からんJazzを駆逐し、よい音楽の輸入が増え、私自身がいいCDを見つけやすくなると思うので。

少しでもJazz人口を増やすために。。。


↓今日は経済エントリではないが、参加してしまったので。
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