冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

尾瀬も暑かった その4 見晴~アヤメ平~鳩待峠

2018-11-15 22:04:21 | 旅行
海の日の連休に行った尾瀬の記録。1日目は燧ケ岳に登頂して尾瀬沼に下山、見晴のテント場に移動してテント泊。2日目は早朝に三条の滝を楽しんだらテント場に戻り、撤収してアヤメ平を通って帰ります。これまでは2回、鳩待峠からアヤメ平を通って見晴に来たことはあるのですが、今回は逆ルート。長沢新道という樹林帯の急登を500mほど登るのがキツそうです。この気温では。

さて、9時前に出発すると進行方向は至仏山が見えます。お天気がいいと楽園感の高い尾瀬ヶ原。しかし、実際には暑いです。まだ木道の平坦な道ですが、テント泊装備を担いで歩いていると汗が吹き出します。


振り返ると見晴の山小屋群の向こうに燧ケ岳。今日も山頂はジリジリと照らされている模様。


尾瀬ヶ原にはノアザミやコバギボウシ、ネジバナに加え、モウセンゴケの紫がかった白くて小さいお花も咲いています。が、ネジバナやモウセンゴケはピントが合わせにくい花の筆頭クラスで、ろくな写真がありません。可愛いんですけどね。
竜宮の十字路手前の川には魚が群れていました。いつも見かけますが種類は分からず。イワナなんでしょうか。


竜宮の十字路のベンチで一瞬休んで水分補給。これから長沢新道方面に行くとベンチなんかないし、汗だくになるのは分かっているので。ここでも近くにノアザミが綺麗に咲いています。


これから向かう方向。


と、樹林帯に入る手前、尾瀬ヶ原の切れ目の辺りで、昨日も遭遇したトキソウがあります。ここもかなりの群落。そして、嬉しいことにこの日は何故かピントが合う。やはり上品な色が素晴らしい。形もちょっと不思議で、湿原の花というよりは稜線の高山植物っぽい。






トキソウに感動していましたが、近くにはケナツノタムラソウも。湿原のこの辺りは森林が近いから栄養分が多いんですかね。以前からいろんな花を見かけるように思います。


そして、いよいよ長沢新道に入っていくと、直ぐに巨樹の森。








ここからは写真少な目。急な坂をテント泊装備で、しかも酷暑の中登っていくのはまさに修行。階段になっていればなっているでキツイし、岩やぬかるみは当然いやらしい。


こういう道ではギンリョウソウをよく見かけるような気がする。


木々の様子を見ているだけで暑さが思い出される。ギラギラ感のある尾瀬。




木道が出てきてからも自分の記憶と違って結構距離があって、暑さにかなり体力を削られました。2日目ということで体は多少は慣れているようで、1日目に燧ケ岳に登った時と比べると筋肉的なバテ感はあまりなかったです。脱水症状になるかと思ったものの、時間的にはコースタイムよりだいぶ巻いて1時間40分ほどで富士見田代という湿原に到着。きつい登りは終了です。


ここは池塘があり、その向こうに燧ケ岳が見えてなかなかの絶景ポイントなのです。富士見と言うのは実は燧ケ岳を見ているのだと思います。お花もタテヤマリンドウやワタスゲが多くてパラダイス。




ベンチもあるので少し休み、富士見峠の方に向かいます。それにしても、富士見峠方面に向かう道も灼熱感が出ている。




最新情報をちゃんとチェックしていなかったので誤解していたのですが、廃業された富士見小屋が営業していると思っていたのでそこで冷たい飲み物を補給したかったのです。実際には廃業されていたので、仕方なくその周辺で簡単にアルファ米の昼食。


まったく、尾瀬は涼しいイメージがあるのに。期待を見事に裏切ってくれます。お天気がいいので景色を楽しんでいるし、安全山行なので贅沢は言えないんですけどね。それでも、木道とワタスゲのコラボには癒される。


さて、富士見小屋からいよいよアヤメ平方面に向かいます。この道は好きな道で、南側が開けて奥日光方面の深い森や山が見渡せるのが気持ちよいのです。


奥白根山(日光白根山)も姿を見せてくれます。


振り返って燧ケ岳。いや、快晴である。時刻は丁度正午くらい。


進行方向はこんな感じ。


ちょっと視線をずらすと、稜線と言うより上部は湿原で平らなのが分かります。


進行方向左手は深い森。暑いのですが、景色だけでなく森の香りとか気持ちがよい。




日光白根山拡大。


そしていよいよアヤメ平へ。


キンコウカの時期であれば湿原が黄色く染まるのですが、今回は快晴の青空の下で緑の湿原。夏って感じ。暑いし。


燧ケ岳方面。


アヤメ平の看板。一度は踏み荒らされて荒廃したものの、東京電力などの努力でかなり回復してきたのが今の姿。原発問題以降、印象があまりよくない会社の代表のようになっている感がありますが、尾瀬での貢献は認めなくてはならない。


至仏山方面に目をやると、その奥にも大きな山が見えますね。平ヶ岳なのかなあ。


至仏山拡大。貫禄ありますね。


平ヶ岳と思われる山も拡大。まだ雪が残っているところが上越国境らしい。


アヤメ平の湿原越しに、この方角に見える山々の感じはいつ見ても好きである。


お約束の池塘。そしてその奥に見える山々。




湿原にはタテヤマリンドウやキンコウカ、ワタスゲの残りなどがあるので、実は緑だけでなく結構色とりどりです。写真だと伝わりにくいですが。


キンコウカはこんな感じで、時期にはやや早い。


アヤメ平を過ぎて、チェックポイントの中原山も過ぎてどんどん行きます。基本的に平坦で歩きやすい木道で、快晴なので当然気持ちいいです。テント泊装備とはいえ、樹林帯の急な登りではなく湿原を中心とした開けた道なので、余裕もあります。こうなるととても楽しい。
これはどっちの方角だったかな。7月のことなのでよく覚えていないのですが、悪くない風景だと思います。


休憩ポイントがありますね。


ワタスゲは所々で結構いい感じに残っていました。




背景が決まるといい感じ。


笹の多いゾーン。元々北関東の山には笹が多いと思います。


更に進みます。進行方向には至仏山。


コバイケイソウが単体で頑張っていました。


平ヶ岳と思われる山の方もだいぶ大きく見えるように。時間的に余裕があるのと、快晴で景色がいいので写真撮りまくっています。


タテヤマリンドウ。


ワタスゲと木道。


至仏山。いい景色。今になって写真を見ても楽園感があって癒される。


ニッコウキスゲ。


キンコウカで黄色く染まりつつある湿原。ホントに、この花がいっぱい咲いている湿原は楽園なんです。


拡大するとまだまだ満開ではないことが分かる。


池塘。夏の尾瀬。


最後のチェックポイント。横田代。


コバイケイソウ。


ゴゼンタチバナ。


ここからは鳩待峠まで緩やかな下りになって、樹林帯に入っていきます。




そして、2時ごろに鳩待峠に到着。いやー、暑いし人が多い。あまりの暑さに飲み物はすべて売り切れ。新たに補給されているものはまだ冷えていなくて、飲む気になりません。ここは素直に撤退です。尾瀬戸倉のバス停まで乗り合いバスで運ばれていきます。


戸倉からは関越交通の路線バスとJRを乗り継いで東京に戻ります。その待ち時間で、土地の名産品である花豆を使ったアイスクリームを食べました。鳩待峠では花豆ソフトクリームが売っているけど、お客の列も長いし高いからこっちの方がいいと思います。


夏の尾瀬、暑かった。でも、今年の夏では唯一の山行。とても個人的にこの思い出は大事です。晴れると流石に絶景満載の尾瀬。そしていろんなお花で楽しませてくれます。何だかんだ言って、日本の山岳風景としては最高級の1つでしょう。アルプスや八ヶ岳の岩稜だけが日本の山ではないのです。


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