冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

Jazz現代の名盤 その30

2011-07-24 12:00:55 | 息抜き
暑い夏の夜に熱き情熱のアルバムを。

Giovanni MiravassiのDal Vivo!。迫力のライブアルバムです。

この人は現在のイタリア(活動拠点は主にフランスのようですが)ではピカ一なんではないでしょうか。日本の澤野商会が1990年代の終わりに才能を見出したのだと思いますが、鮮烈な印象でした。
テクニックはいわゆるバカテクですが、とにかくロマンティックな表現をします。イタリア人って羨ましいと思いますよ。たとえ私が技巧的に同じように有能なピアニストだったとしても、こんな表現はできないでしょうな。恥ずかしい。
また、このトリオのドラムは素晴らしいです。Louis Moutinという方ですが、情熱的ライブ演奏にあって、しっかりとリズムを支えて盛り上げながらも出過ぎません。
ちなみに、実兄のFrancois Moutinはベース奏者で、こちらも全盛期のJean Michelle Pilcトリオなどに参加しているつわものです。

1曲目の"Jean-Paul Chez les Anges"の美しいメロディとラテンヨーロッパのピアニストらしい熱い演奏が極めてキャッチー。このライブの場に居合わせたかったと思わずにはいられないパワーとリリシズムの競演。
2曲目のバラードも、静かに始まり、主旋律が物悲しく響き、、、最後には情熱が高ぶり、、、そしてまた物悲しく主旋律が奏でられて幕を閉じる。ロマンティックですが、男性的なパワーがあり、男性の踊るフラメンコのような迫力と美しさがあります。
その後もバラード主体の選曲で進行しますが、感情的に盛り上げるところは相当パワフルで、退屈しません。
5曲目の"Requiem"、6曲目の"Memento Mores"など死をイメージしたタイトルが続きますが、暗さはなく、極上のメロディを奏でるピアノにベースとドラムがよく絡みます。この演奏からは、死よりも愛を感じられると思うのですが、そんなのは私だけでしょうか。

Amazonでは売っていませんね。まあ、どこかで入手可能と思います。
まだ人気のあるピアニストだし、活動も活発に続けているので、どこかのCD屋さんで彼のコーナーがあるでしょう。

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冷たい風のような火を燃やすものたち


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