メリーちゃんの7年

人に比べてペットが老けるのは早い
築7年のお宅のメリーちゃん
工事中は元気いっぱい
近づくと全身で喜び飛びついてきた。
近所の小学生やお年寄りに人気で
大好きな散歩に連れ回してもらっていた。

ペット好きのお施主さんは
迷いイヌのメリーちゃんを大事にし
他にも賢く奇麗な老猫のポコちゃん
やんちゃ盛りのチビちゃんと暮らしていた。

7年後の今はメリーちゃんの目は少ししか見えず
近所の小学生はいなくなり、お年寄りは家から出ない
ポコちゃんは亡くなり、
チビちゃんは家出、ノラ暮らしになったそうだ
神社で見かけて声を掛けたら、振り向いたもののそれっきり。
「前より太って、ノラ生活が合っているみたい」

メリーちゃんは
一日一度の散歩とお施主さんだけが頼り
私が近づいてもまぶしそうに顔を上げるだけ。

築7年では家は変らず、
お施主さんと私にしわが少し増えたけれど
ペット環境はウンと変ってしまい目を見張る。
「夜は玄関に入れて、
昼間は日当たりの良い所に居るんですよ」
どおりで、玄関の1ヶ所だけが汚れていた。

7年は生きている半分くらいの時間だから致し方ないか・・

幸多かれ「薫風茶会」

昨日はお茶会に出かけた。
明治神宮で毎年開かれる「薫風会」
友人の母上の表千家の茶会だ。
母上のその母が始められて早30年
創始者は既に亡く、母上も喜寿を越えている。
お連れ合いは今年傘寿、
立礼（椅子席）の床飾りはで毎年の楽しみの手作り。
手前席の結界も手作り、今年は竹と杉板で八の字で傘寿を示唆
例年のことながら楽しいお席になっている。

友人カズコさんは受付
カズコさんの連れ合いは親戚の接待役
妹は何くれとなく働き
兄や弟のお連れ合いは、お弟子兼半東
一家総出のお茶会だ。

今年はここ10年以上もギクシャクしていた友人ヨウコさんが
何となく和やかな元の関係に戻った気がした。
若者の建築家をお供にしてきたせいかもしれない。

毎度の事ながら私の失敗談
建築家の若者に間違いを教えて赤面
流派の違いを再認識
「始めての茶会は緊張でしたか？」
失敗をもの供せずに質問を投げる
「何も知らないから緊張のしようがありません」
「お点前もお客もみんな面白かった」
前途有望ではある。

雨のち曇りのち雨時々風
お天気には恵まれず、こぼされるかと思ったが
「いつも最後は晴れるんですよ」
前向きの受け止める一家に幸あれ！！
「来年も楽しみにしています」
「その一言を励みに来年も頑張ります」

2年のお役目ご免

今夜は私的グループの幹事会があった。
一品持ち寄りで総勢9人
お腹が空いていると、決めごとはサクサクと決まり
来年度の行事予定は無事決定。

お食事会へとなだれ込んだ
持ち寄りはおなじものは無く、変化のある品々
私はサラダ2品とお漬物
御寿司と、手作りパンもありお腹は満腹
おしゃべりには花が咲いた。

お片づけも洗い方、拭き方、仕舞い方
どんどん進み、あっという間に10時半
皆さんご機嫌でお帰りいただいた。
たいして役に立たなかったがこの2年のお役目ご免
幹事長をスミさんにバトンタッチが出来た。

お気に入り「推理ロジック」

この所仕事が終わると即、クイズに取り掛かりたい。
縦軸と横軸を組み合わせて答えを出す、結構複雑なクイズだ。
写真のは、元彼からもらった品物を質屋さんに買い取ってもらう。
けいこ「バックを売却した人・・」
さちこ「売却先のお店と値段・・」
ひろみ「・・」
いくえ「・・」
それぞれ自分のことや他の人のことを断片的に話し
それをヒントに誰がいくらで何処に売ったか推理して行く。
かなりな神経戦になる。
何回も×○△を枡目に入れては消し、
放り出したり翌日続けたり・・

朝日新聞の土曜日にクイズがの掲載されている。
クロスワード、数独、迷路など楽しんできたが
漢字クイズの「ナンクロ」に手を焼いて（時間がかかる）
今の所この「推理ロジック」が一番のお気に入りだ。

本屋さんにはちゃんと置いてあったので即買った。
頭を使い推理力を駆使し、達成感は抜群。
ナンクロと違い短い時間で（長くなることもあり）完結する。
せっかちで短気な私にはぴったり。
悩みは、時間を忘れること、読書の時間がなくなること
どちらもお遊びだからま、いいか・・
推理ロジック

アカシアの雨で死ぬ気？

この所友人から頻繁に電話が掛かる。

設計中のお宅のの話
窓の位置一つでも家相屋さんに相談しているらしい。
「家相屋さんの下請みたいでイヤだ」
私もこれでは引いてしまいそうだ。
ＦＡＸが壊れた・・など続いた後に
「ところで最近運動している？」
「していない！」
「水泳は？太極拳は？ウオーキングは？」
まとめて「していない！」
「したほうがいいよ」

ありがたい助言なので昼休みの軽い散歩にでた。
どうも近ごろ真面目に運動する気が失せている
いろんな花に目が行き、カメラを出し撮影
運動になりにくい

「そうだ、ミモザが咲いている頃」
散歩道から外れて横道に入る
盛大に真黄色！！
満開！！
住宅の狭い花壇にミモザとデージー
両方とも今が見ごろの風情

図鑑で見ると「ギンヨウアカシア」
ミモザは「フサアカシア」で少し違うらしい
小さい花壇のたった1本でこんなに派手な花

「あかしあ～の雨に打たれて、・・死んで・・」は
1本ではないなさそうだ。
この真黄色で死ぬ気になるのだろうか？
野暮なことを思いながら30分の散歩から帰った。

空に向かって背伸び桜

昼休みに近くまででた。
用事が中途半端で終わり、
川べりの桜ウオッチングに向かう。

毎年近所の桜開花の２番手
思惑通りに咲いている。
「小彼岸桜・コヒカンザクラ」
小振りのピンクの花が可憐で可愛い
染井吉野のように自己主張が強くなく
色気（？）もそこそこ
空に向かって背伸びをする女の子のよう

近くの神社では「サンシュウ」が咲き出し
あと半月もすると春爛漫
ひと足早い桜見物の昼休みだった。

ところで昨夜の夜空を見ただろうか？
真っ白い雲が帯を引き
丸い月の周りで乱舞していた。
見上げていて、気づけ寒さが身に染む寒気がやって来た。

バカチョンデジカメでは雲が今一つ奇麗にとれない。
ブログに期待して、あれこれ試したが残念至極！

リフォームの見極めと極意

数年前からリフォームの仕事が増えてきた。
建て主さんの意識も変ってきている
以前は、「此処とここが具合悪いので直したい」はっきり指摘され
違うカ所を提案しても受け入れられにくかった。
近ごろは「不具合以外は何処を直したら良いのか？」
耐震性や防犯性を尋ねられるようになり
予算もゆとりが出てきたようだ。
講座などでは見極めとして
１－築20年以下
２－耐震補強が出来るか
3－よい材料で出来ているか
４－建物に愛着があるか
５－・・・

続けてリフォームの極意を話すが
実際となると一概には決められない。

建て主さんは毎日見ていて違和感が無くとも
始めて見る人にはかなりな痛み方や
生活ぶりの不自由さが見える。
素直に聞いてくれる人、はねつける人様々だが
はねつけられた案は後で
「言う通りにしておけばよかった」や
「何故もっと強く押してくれなかったのか？」
言われてしまう。

はっきりしっかり言っても、
聞く耳が無ければ「馬耳東風」
言い続けて喧嘩になりそうになったこともある。
今日連絡が入ったお宅、「馬耳東風気味」で恐い気がする。

写真は盛りを過ぎた寒緋桜
花は盛りを過ぎても来年はまたリニューアルオープン（？）

（詳細は左のbookmarkの一葉建築アトリエ参照）

秘密の道の桜咲く

昨日は親戚が親子三代でやってきた。
娘にパソコンを教えている間ババと孫が遊んでいる。
おやつを食べ童話を読み、飽きたので公園に向かった。
一段落をした所で私も後を追う。

以前から話していたターザンロープの公園へ足を伸ばす。
運動神経抜群の小学1年生は飛びついて滑降し
気を良くして片手を放し格好をつける。
公園の寒緋桜はもう盛りを過ぎていた。

帰る頃には散々遊び回った後で1年生は疲れてきた。
「近道をしたい」
蛇行した善福寺川べりを離れて住宅街を進む
それでも「もう歩けない」母親のいない所では甘えが出る。
「ではおんぶ」元気が自慢のババは無謀にもおんぶを始めた。

「もう歩こうよ」「いや！」ババ対孫のバトルが始まる。
見かねて「秘密の道を通ろうか？」
「秘密の道は歩く！」作戦成功！
「あんなに元気に走るなんて」ババの嘆くこと
めったに通らない細い裏道
クロッカスが咲き、菜の花やパンジーも満開
その先の幼稚園の園庭には
「さくら！」
汗ばむほどの陽気に満開までには間がありそうだが
たしかに桜の開花
詳しい名前は定かではないが、
今日の幼稚園では歓声が上がったのだろう。

帰り着いたらすぐに孫は爆睡３時間
夕飯も食べずに寝つづけて、
ぼんやりしたままの顔で帰った。

沈丁花の仲間「胡椒」

道路を歩いていると良い香り
フェンスの向こうに沈丁花が咲いている。
近づいて鼻を付けると、きつ～～い匂い
ほのかに漂うくらいが良い感じ

沈丁花は大概の所でよく育つ
挿し木で増えるが移植は苦手のようだ
図鑑で見ると隣には
「コショウの木」ジンチョウゲ属、お仲間のようだ。
６月に赤い実がなってその種子が胡椒になるのだろう。

今ごろの公園は見どころが沢山
椿、サザンカ、梅に寒緋桜、万作、ミツマタ、
ミモザ・・
ミモザってフサアカシアが本名（始めて知った！）
ニセアカシアしか知らなかったが
ニセとは言え、ミモザとニセアカシアはかなり違う
だれが付けた名前なのだろう・・
「樹木図鑑」には知らないことがわんさか載っている。

明日の日曜日は公園に春の花ウオッチングに行かなくては・・

熊谷達也マタギの世界「邂逅の森」

１月の読書の中の１冊
平成１６年春の直木賞受賞作だ
作品発表の文芸春秋を読んだが
「長文につき割愛」・・かなんかで中間が飛ばされていた。
その間熊谷達也の本４冊を読んでしまった。
「邂逅の森」の文庫化で中ぶらりんの気持ちが収まった。

まず最後の解説者に驚く
今NHKの朝の連続つドラマ「芋たこなんきん」の主人公「田辺聖子」氏
華奢で小柄でピンクのフリフリが好きな田辺さんが
どちらかというと大柄でフリフリが柄でもない藤山直美が扮している。
それはどうでもいいのだが
ピンクの田辺さんが対局の色をなす熊谷達也の
本の解説を書くほうが驚いた。
「強い酩酊を与えられる」と書いている。
私と同じくまるで別物の世界に驚き、荒々しい中に自然への畏敬と、
ハラハラどきどきが大好きなのだろう
勝手に思う。

物語は大正時代から戦前の物語
何処までも歩いて雪山を狩に移動した時代から
列車に乗って熊を追いかけていた時代まででも
熊が少なくなっている様子とマタギ達の有り様が新鮮だ。

主人公はマタギノ里に生まれ、マタギノ修業中に
女性問題で村を追い出され、炭坑で生き
チョットしたきっかけでまたマタギの世界に戻る。
その結果二転三転、ついには山の主の熊と死闘・・

雄大で、地の果てのような山奥でも時代を写し、
ドラマ・ドラマ
田辺さん曰「この本にめぐりあえてよかった！」
私もよかった！！

大事に住まってくれて感謝

先日引渡し後１５年のお宅に寄って見た。
お施主さん夫婦と成人されたお子達の５人家族の家
お嬢さん達の通勤に便利なように郊外から杉並に越された。

数年に一度連絡が入るくらいで他は年賀状のお付合いだった。
その間ご夫婦が無くなり、今はお子達２人の住まいになっている。
仕事先とおなじ駅なので寄り道をした。
一目見て胸をなで下ろす。
きれいに手入れされて、ゴミ一つ落ちていないアプローチ
私の計画したそのままに整備されている。
地下車庫は空なので車を手放したか通勤に利用しているのか
駅から３分の立地なので必要はなさそうだ。

車庫の上の狭い庭には金柑がたわわに実り
開いたスペースにはブドウか藤か棚に蔓が絡んでいる。
外壁は塗り替えたようで、完成当初の色合いとは少し違っていた。

子どもだけの住まいになって荒れてはいないかとの心配は無用。
建築中には若者だったお子達も中年にさしかかっているのだろう。

少しの間親になったような気分で眺めていた。
筑後何年経っても忘れる事は無い私のお施主さん達
大事に住まってくれて本当に嬉しい。
感謝感激な一時だった。

写真は今を盛りの「アケボノアセビ（曙馬酔木）」