日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

「住宅瑕疵担保履行法」講習会

2008-03-31 | 仕事・建物
先日講習会にでた。
財団法人住宅保証機構主催「現場検査員育成講習会」
会場は満員、これだけの人が現場検査員になるわけはなく
私同様、どんな検査がどんな内容で行われるかで受講したのだろうか?
関心と危惧・対策と興味にあわせて「無料」が利いた。

法の主旨は構造擬装問題から波及する「瑕疵担保」の消費者保護
しかし、内容を見ると
小さい工務店や一人親方がコツコツと信頼関係の元に作る住宅は念頭にいれず
利益目的(当たり前だが)で手早く作る大会社がターゲットのようだ。



それにしても額がただならぬ金額だ。
年間1軒の住宅を造る担保額は2000万円!の供託
年間10軒の場合は3800万円の供託金を必要とする
この金額は10年間供託しっ放しになり、使えないうえ、年々積みたさなければならない。
(1軒の場合はそのまま)
建築業者が倒産をした場合は供託金で補うことになり
建て主は保護されるが瑕疵担保はあくまでも「主要構造部」と「雨漏り」に限られる
それが1軒で2000万円とはかなりのベラボウ
一人親方や小規模の業者の淘汰を目的としているとしか思われない。
代わりに保険があり、2000万円相当は掛け捨てで年間8万円程度らしい。

今までにも同様な保険があるが
はいっている業者は非常に少なかった。
この当りの普及を計るのが良かったと思うが
一連の擬装の発覚であまりにも急激な改革を進めているようで、先行きが心配だ。

まず、供託先の汚職や汚染、年金問題の二の舞いにならないか?
保険会社だけが有利にならないか?
棟数計算でなく建築家賠償責任保険と同様に契約金額でないのか?
疑問が膨らむ

今までお付合いのあったあの会社この会社、
これを契機に廃業の憂き目に遭わないか、危惧される。
工事請負契約には現場災害に対する「保険」がすでにはいっている
さらに上乗せされることは必至
建材の値上げの上に追い討ちをかける結果になりそうで心配ではある。

検査員の検査項目は「住宅性能評価」の構造の安定に雨漏り加えたくらいだ。
木造住宅で基礎配筋時と構造完了時の2回、これもどこかと同じ。
品格法の検査や公庫の検査や瑕疵担保の検査など何人もの検査に立ち合いになる。
設計監理者の負担は増すばかりだ。

これがそのまま建て主さんの利益になるのなら文句はないが
どうなることやら・・・

写真は先週のボケ
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