日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

小説「白愁のとき」\0

2005-02-26 | 趣味・遊び
先日、夏樹静子の文庫本を読みました。
一時夏樹ファンになり読みあさりましたが、このところご無沙汰でした。
書店で腰巻きの「精神余命はあと一年です」で手に取り、裏表紙の「造園設計家・恵門」「アルツハイマー」で買ってしまいました。

あらすじは、売れっ子の恵門がひょっとしたことから、アルツハイマーのごく初期と診断され、その間の驚きと葛藤、諦観の過程に女性に救われたりする物語です。
妻に助けを求めずに、若い女性に救われるのが物語のゆえんでしょうが「夏樹さんいいの?」と思ってしまう俗物の私です。
アルツハイマーを自覚するのが、物忘れだけでなく「人が違ったよう」と他人に感じさせるようです。
我を忘れてしまうことが初期症状の様です。
この中の症状全てが、症例としてあっていないかもしれませんが・・

私も良く友達と「あれ」「これ」と思い出せないことを代弁してしまいますが、読みながら空恐ろしいく思いました。

夏樹さんが重度の鬱になる前の作品で「予感があったのか」の解説文も納得が行きました。
こんな恐い小説はめってにありません。
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