日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

庭園美術館茶室

2019-12-19 | 仕事・建物
日曜日の忘年会イベントの美術館見学

思い入れのある美術館だが
長年の間に忘れていた事を思い出した。

本館よりいち早く茶室に向かった。
とても綺麗になっていたが、建物は当時のまま
1938年建物の調査と測量を行ない、図面を作っていた。


(今年12/15日撮影)

東京都庭園美術館wikiによると
1933年新築 現在はアールデコ様式の国の重要文化財だが
1971年当時所有していたプリンスホテルが高層ホテルとして建替えを計画した。
当時美術館は結婚式場として使われ、
門の近くにあったプールが一般開放されて近隣に愛されていた。

高層ホテルの建替えに近隣住民の大反対にあい
1981年東京都が買い取った。

引き渡しの際に美術館本館と茶室の保全改修を行なう事になり
1983年、改修するに当たり図面が必要で
当時西武系列で設計の仕事をしていた私が茶室の調査を行う事になった。
その頃はまだ30代、怖いもの知らずで引き受けた。
たった一人で寒い中、守衛さんに鍵を借り調査をした。

茶室を見学して徐々に思い出し、当時の資料を探してみた。
写真と当時の手帳が見つかったが、図面の第二原図は処分済み
(昨年5月に廃棄・・残念!)


1983年1月28撮影の広間

3月末で図面(平面・立面・展開・天井伏図)を引き渡して仕事が終了した筈が
5月には門の設計も依頼されて、月末には終らせていた。

何回か調査に行った筈だが・・細かい事は記憶の外
調査に通う中で本館の玄関から中を覗いてビックリ
床のタイルといい、ドアのガラスと言いただならぬ気配に驚いた記憶がある。
(この時の驚きは今だ新鮮に思い出すが)

その後茶室は海外の貴賓の接待に使われると聞いていて
見学はかなわないものと諦めていたが
本館の完成時には見学する事が出来た。
まだ、壁が生乾きの状態で、湿気ムンムンだったが・・

     

で、一般公開された美術展、行っていました。
(手帳にチケットが挟んであった)

今回公開された茶室の係の人に話を聞いて
2年前から公開され、外壁を蜂がつつくので毎年塗り替えを行なう
残念ながら奥の小間は公開されず、お茶会などの際に来てくださいとの事。


茶室から眺める庭園は素敵です



さらに今の特別展



杉山 寧(すぎやま やすし)さんにも多少の縁があった。
目黒の四面道から少し入った所に弟さんの家を設計させてもらっていた。
グラフィックデザイナーを止められて悠々自適の方
「兄とは付き合いがない」とおっしゃっていたっけ。

私が関わった当時から、さらに2011年〜2014年にも大改修され
すっかり綺麗になった美術館
今日探し当てた1983年の改修前の写真を美術館は受け取ってくれるかしら?
今度行く時に持っていこう!

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