日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

大宮八幡の杜「薪能」

2006-05-22 | 趣味・遊び
 昨日は優雅な夜だった。

近くの大宮八幡の境内で催される
第3回「大宮八幡の杜薪能」に行った。
薪能は初めて、以前明治神宮に行ったもののあいにくの雨、
屋外のはずが「室内のお能」になってがっかり。
昨夜はここ数日のうちの一番のお天気
張り切って出かけた。
「薪能は寒いわよ」
初夏の陽気に上着と冬物のマフラーを持っていった。

境内は既に大勢の人たちが座ったりお参りをしたり。
主催のNPO「杉並で能楽を楽しむ会」
の人たちが赤いブルゾンできびきびと働いている。
ボランティアの小学生に案内されて折り畳み椅子に座ると、
私の後ろは「泉麻人」氏、
公園でもすれ違ったことがあるのでこの界隈の人らしい。
斜め横には時々テレビで見かける人。
みんな杉並の住人なのかしら?

友達が手配してくれた席は、舞台左手の最前列
砂かぶりならぬ、灰被り席

始まりは5時半、まだまだ明るい。
舞台の先に鯉のぼりが泳ぐのが垣間見られる。
先ずは舞囃子、舞い手の顔の皺までくっきり。
次は狂言「不子(ぶす)」太郎冠者次郎冠者が笑わせ、会場は笑いの渦。
声がよく通ることに驚き、お囃子の人たちにも興味津々・・

ここで中休み、少し暗くなってきた。

後半の最初は「火入れ」
本堂でお祓いを済ませた若手の神主さん(見習い?)が
道具をすり合わせて火をおこす。
「あんなんでつくの?」
心配をよそに、見る見るうちに白い煙
あっという間に和紙に火が移される。
松明に点灯すると辺りに火の粉が飛び散る。
ご丁寧にも私たちには火除けの白い布が渡されていた。
左右に篝火がともされ、にわかに暖かくなった。

空はとっぷり暮れて、奉納の「薪能本番」
題目は「葵の上」
葵の上嫉妬した「生き霊」を鎮めるお話。
お囃子の笛が物悲しく、周りは暗く、木々が揺れて
背筋が寒くなる。
豪華な衣装と、真迫の演技
引き込まれて会場はし~~ん
「野村四郎」師のシテ
般若の面が引き上げ、初めての薪能は終了。

寒さも忘れ、空腹も忘れ、
杜に舞台に篝火に、能楽師達に感激、時間を忘れた夜だった。

ゆっくり歩いてお寿司屋さんで夕食。
「また来年も行こうね」約束して分かれた。
カナさんありがとう。
第3回薪能のお知らせ
第1回薪能
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