日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

猫に小判・コニャック1928年\0

2006-02-15 | その他
 昨日のバレンタインデーはディナーに出かけた。
歩いて10分の小さなレストラン「アマレット」
母と娘二人でやっている、たった8席のこじんまりしたところ。
昼は松花堂弁当、夜はフレンチになる。
営業していない昼間は本当に目立たない。
昨夜だってひっそりと暖かい光が漏れ、
道路際の植木鉢でどうにか格好がついている程度。

「アマレット」のファンのカナさんは大事そうな包みを抱えている。
私とフクさんは気楽な手ぶら・・
レストランはお食事時だというのにお客はゼロ。
たしかこの前も私達だけだった。

カナさんが大事に抱えていた包みは
「アルマニャック」(写真左)1963年もの
「持ち込みもいいのよね」「もちろんです」
ロウで封印されている栓を慎重に温めながら、開けて出してくれる。
「この前お預かりしたコニャックも残っています」
こちらは驚きの1928年物(写真右)
「誰も生まれていなかったね」
製造から78年も経た貴重な1本。

「残しておいても仕方ないから美味しく頂こう」
肝臓に障害が出て沢山は飲めないカナさん
お相伴に預かる私は幸せ者ながら
ちょっともったいない
ブランデーは元より、お酒に疎い私には「猫に小判」

「コニャックはやさしいから食前酒にして
お肉の時はパワフルなアルマニャックにしよう」
カナさんのいう通り、コニャックは柔らかい香りと舌触り
「だんだんと香りが変わるから、香りを楽しんでね」

前菜はサーモンと生野菜のサラダ
パンは自家製のバターの入らない天然酵母
適度な歯ごたえでお代わりをしてしまう。
メインは3人ともばらばら「牛の香酢ソース煮」
「スペアリブのバーブ焼き?」「ヒラメの・・」
どれもお味は抜群、
名前はお料理とともにお腹に入ってしまった(忘れた)
3人で均等に分け合って3種類を味わう贅沢さ。
しっかりした味のお料理にアルマニャックは相性ピッタリ。

ここでお腹はぱんぱん・・
それでもデザートを所望
大食漢のカナさん(失礼)はチョコレートケーキ
ブランデーを3杯頂いたフクさんと私は手作りチョコレート
小指ほどのチョコレートでブランデーの2種を飲み比べる
どちらもいい感じ。

「また来ようね」
飲みかけををまたキープ
これで一人5千円でお釣りを辞退。
私達以外のお客はなし、よくやっていけるのものだ。
「趣味なのか・ランチは混んでいるのか?」
謎の多いレストランの大満足な夜だった。

今日午前中までブランデーの香りが漂っている気分だった。
(二日酔いではないのに・・)

何事もお金に換算しがちなご時世
大事なブランデーを惜しげもなく出してくれる
カナさんに乾杯!! 
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