日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

原田マハ著「風神雷神」

2023-01-10 | 読書
今年初めに読んだ2冊
原田マハ著 「風神雷神」上 「風神雷神」下 PHP文庫刊

上下巻の表紙は以前読んだ柳広司の風神雷神と同じ
2021年4月blog「風神雷神」

しかし読み始めてびっくり仰天

まだ幼い俵屋宗達が織田信長の面前であの象の板絵を描き
(見たことがあった)
狩野永徳の洛中洛外図屏風(見たことある)の中の一部を描き
時の寵児の永徳を驚かせ、
伊藤マンショ達の
天正遣欧少年使節団の中に紛れ込んでいたとは、、
物語とはいえでども程が過ぎる。

一気に心拍数が上がり、
それでもズンズン先を読みたくなってくる。

これは紛れもない冒険小説なのだ。

さらに時のローマ法王と謁見し
あのカルバッチョと自作の絵画を交換したなんて!

どこまで想像の羽を広げちゃったのだろうか!

キューレーターとしても活躍した原田マハ
ひょっとしたら何処かに文献にあった?
なんて考えも首をもたげてしまう。


(クロガネモチ)

そこを現実に引き止めたのが
美術史家佐々木城氶平氏の解説
足を引っ張るでなく、現実を受け止めさせてくれる。

マハさんの人脈の厚さに感心させられる解説と
想像力の豊かさに敬服させられる一冊(上下)です。
コメント
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