日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

中町信著「模倣の殺意」

2013-05-10 | 読書
2009年に亡くなった作者、中町信「模倣の殺意」創元推理文庫刊
連休前に新聞に書評が掲載されていた推理小説
発表は1972年だから、もう11年になる。



帯には
「これはすごい!」
「騙されずに見破れますか?」
「時間を忘れてのめり込みます」と・・

マンションから飛び降り自殺した売れない作家だが、自殺する筈のない人物
殺人とすると、内鍵がかけられ完全なる「密室」
だが、この設定はすぐにクリアー出来た。

高名な推理小説家の娘でジャーナリストが恋人
恋人の割りには、悪い所ばかりに目が行き、心が伴わない。

一方、小説家破れのライターが自殺に不振感を抱く

恋人とライターが調査を進め擦り合わせが出来る寸前に
真相が明らかになる。

連休前に少し読み進んでいたが、もう一度初めから読み返した。
齟齬が、齟齬でなくなり、時の断層が明らかにされる。

私は騙されていました。

本を手に取り、「模倣の殺意」を見た時に
宮部みゆきの「模倣犯」のヒント本かと妄想したが
(模倣犯の初版は2001年)これも間違いだった。
(模倣の元が違った)

この10年で通信機器や、医療機関の変遷があったが
所々「えっ」と思う点はあるものの
「幻の傑作が蘇り、あなたに挑戦します!」
2004年の初版から21版を重ねたようだ。
コメント
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