京都国立博物館に行こう~
後期 王朝文化の華 陽明文庫名宝展
とうとう終わってしまいました~
さすがに最終週は、連日入場制限の出る時間帯があったようです。
今回は、大変堪能しました。
何回観ただろ~
まずは、読まず聞かずのまっさらな状態で観覧したり、あとはキャプションを読みながら観たり、音声ガイドを聴きながらみたり、講演や図録の知識を入れてからまた観てみたり、
そして、各分野をその日その日じっくり楽しんだりしてみました。
とっても充実しました~
もうアホじゃないの?ってほど、通ってしまいましたが、
やっぱり王朝の文化というものは、截金師にとってもっともっと深く知り、関わり、探りたいものなんです^^
ということで、今回は土曜講座も全日参加してみました。
とくに印象深くて、楽しかったのが
中周子先生
『歌合』のおもしろさ-王朝貴族の雅な闘い-
の講演でした。
皆で歌を詠み上げてみるという参加型の講座は初めてで、とっても面白かったです。博物館の土曜講座でこんなに笑ったのは初めてかも。。
いや?昔、狩野先生の講座で、先生が鼻血を出したとき以来です(笑)心配もしましたが。
まあ何せ、先生たちの情熱が伝わると楽しいのだと思います。
最近は女性の先生方の講演が熱くて、私は引き込まれることが多いです^^
なんかもう、好きで好きでたまんないんです~っていうのが、お話の中にあふれているんですよね。
今回展示はされてなかったのですが、もっとも有名で大規模だったという
天徳四年(968年)内裏歌合の名勝負
漫画にもあったという(陰陽師かな?)
左
恋すてふ(ちょう) わが名はまだき たちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか
右
しのぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで
この歌を、その場に居る気になって、左右に別れて歌合戦。みんなで詠んだり判じてみたりしました。
わたしは、しのぶれどを勝ちにしてしまったけれど、やはりこの歌は甲乙つけられないですね。
恋すてふは、後からじわじわきてしまう感じなんですよ~
本当に名勝負だったのですね~
つぎに
禖子内親王のお話が印象的でした。
歌合がたいそうお好きだったという。
禖子内親王(ばいし(みわこ)ないしんのう、長暦3年8月19日(1039年9月10日) - 嘉保3年9月13日(1096年10月1日)は、後朱雀天皇の第4皇女。母は中宮藤原嫄子(藤原頼通正室の姪。後に養女とする。)
わずか十一歳のころ 歌合に詠んだ歌。
待春
谷深く 住む鶯も わがごとく 心にかけて 春を待つらむ
なんだか胸がぎゅっとなり、泣けてきてしまいそうになりました。
不思議にも、たくさんある歌合の記録の巻物の中から、この方の歌が軸表装になっていて、折りしも9月13日。
九月十三夜
こよひしも などか光の まさるらむ いでそふ月は あらじと思ふに
十三夜の月を歌ったものです。
それは上記をみて頂ければわかりますが、この方の命日になります。
偶然か故意か、必然なのか?大変めずらしいことなのだそう。
栄花物語では、果ては御心もたがはせ給ひて・・などの節が書かれていて。
中右記にも、九月十三にち。十三夜死去。天喜六年(1058年)依病退斎院。以来、被責狂病、不知前後・・・
きっと感受性の強い方であったので。。あるいは。。などなどと、話しておりました。
賀茂の斎院として1046-1058年のあいだ、ご奉仕されていたようです。
加茂斎院とは、上賀茂・下鴨両社にお仕えする斎王のこと。
葵祭りで有名ですね。
当時は現代のようなセレモニーではないので、祭祀を執り行うための潔斎は、今とはくらべものにならないものだったろうな?と、思います。
やはり深くこころに映ったのは、下村観山『嵐山・賀茂川』前期だけだったので残念です。
もっと観ていたかったな~
重文 短刀 銘吉光 黒漆桜川蒔絵合口拵
写真ではよく見えませんが、桃の飾りなどが擦れたようになっているのですが、これはわざと他の金属をはめ込み更に他の金属で被せ、磨くことによって古色風に見せるという、とても高度な象嵌技術なのだと思います。
堂本印象 早蕨『春風春水』 かわいい『寒山拾得』
え~っと^^普通は化け物のような姿のおじさん二人組みで描かれるものですが、これはとってもかわいらしーです~
和漢色紙帖 近衛信尹
和漢抄の唐紙の料紙も美しかったのですが、こちらの金泥描きの料紙にも惹かれました。
金の発色と生き生きとした線は、下地ととても相性が良く、うまくくいついているようにみえました。
泥絵の具に胡粉?引き染め?それともつけ染めなのかな?
何だかとってもふっくらしていて、もしかしたら紙に土粉を入れて漉いているものとか?
美味しそうなかぶら『菜介』は竹内栖鳳、繊細な『菊図』は菊池契月。
選びだしたらきりが無いのですが、写真栄えしそうなものだけをアップしてみました。
図録がとっても充実しています^^
今回はとくにお勧めです~
京都国立博物館
さて、次回の展覧会は
<特別展覧会>
古事記1300年 出雲大社大遷宮
大出雲展
H24.7.28(土)~9.9(日)
これまた楽しみです^^
着付け教室をはじめたお友達たちがリンクを貼ってくれました。
「ふあふあくらぶ 奈良の生駒で着付け教室・苔盆栽・パン教室」
京女さとこはんは一陽の帯留めを身近に実際に使って下さっています^^
記事で紹介してくださいました。ありがとうございます。
さとこの着物まわり
にほんブログ村
後期 王朝文化の華 陽明文庫名宝展
とうとう終わってしまいました~
さすがに最終週は、連日入場制限の出る時間帯があったようです。
今回は、大変堪能しました。
何回観ただろ~
まずは、読まず聞かずのまっさらな状態で観覧したり、あとはキャプションを読みながら観たり、音声ガイドを聴きながらみたり、講演や図録の知識を入れてからまた観てみたり、
そして、各分野をその日その日じっくり楽しんだりしてみました。
とっても充実しました~
もうアホじゃないの?ってほど、通ってしまいましたが、
やっぱり王朝の文化というものは、截金師にとってもっともっと深く知り、関わり、探りたいものなんです^^
ということで、今回は土曜講座も全日参加してみました。
とくに印象深くて、楽しかったのが
中周子先生
『歌合』のおもしろさ-王朝貴族の雅な闘い-
の講演でした。
皆で歌を詠み上げてみるという参加型の講座は初めてで、とっても面白かったです。博物館の土曜講座でこんなに笑ったのは初めてかも。。
いや?昔、狩野先生の講座で、先生が鼻血を出したとき以来です(笑)心配もしましたが。
まあ何せ、先生たちの情熱が伝わると楽しいのだと思います。
最近は女性の先生方の講演が熱くて、私は引き込まれることが多いです^^
なんかもう、好きで好きでたまんないんです~っていうのが、お話の中にあふれているんですよね。
今回展示はされてなかったのですが、もっとも有名で大規模だったという
天徳四年(968年)内裏歌合の名勝負
漫画にもあったという(陰陽師かな?)
左
恋すてふ(ちょう) わが名はまだき たちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか
右
しのぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで
この歌を、その場に居る気になって、左右に別れて歌合戦。みんなで詠んだり判じてみたりしました。
わたしは、しのぶれどを勝ちにしてしまったけれど、やはりこの歌は甲乙つけられないですね。
恋すてふは、後からじわじわきてしまう感じなんですよ~
本当に名勝負だったのですね~
つぎに
禖子内親王のお話が印象的でした。
歌合がたいそうお好きだったという。
禖子内親王(ばいし(みわこ)ないしんのう、長暦3年8月19日(1039年9月10日) - 嘉保3年9月13日(1096年10月1日)は、後朱雀天皇の第4皇女。母は中宮藤原嫄子(藤原頼通正室の姪。後に養女とする。)
わずか十一歳のころ 歌合に詠んだ歌。
待春
谷深く 住む鶯も わがごとく 心にかけて 春を待つらむ
なんだか胸がぎゅっとなり、泣けてきてしまいそうになりました。
不思議にも、たくさんある歌合の記録の巻物の中から、この方の歌が軸表装になっていて、折りしも9月13日。
九月十三夜
こよひしも などか光の まさるらむ いでそふ月は あらじと思ふに
十三夜の月を歌ったものです。
それは上記をみて頂ければわかりますが、この方の命日になります。
偶然か故意か、必然なのか?大変めずらしいことなのだそう。
栄花物語では、果ては御心もたがはせ給ひて・・などの節が書かれていて。
中右記にも、九月十三にち。十三夜死去。天喜六年(1058年)依病退斎院。以来、被責狂病、不知前後・・・
きっと感受性の強い方であったので。。あるいは。。などなどと、話しておりました。
賀茂の斎院として1046-1058年のあいだ、ご奉仕されていたようです。
加茂斎院とは、上賀茂・下鴨両社にお仕えする斎王のこと。
葵祭りで有名ですね。
当時は現代のようなセレモニーではないので、祭祀を執り行うための潔斎は、今とはくらべものにならないものだったろうな?と、思います。
やはり深くこころに映ったのは、下村観山『嵐山・賀茂川』前期だけだったので残念です。
もっと観ていたかったな~
重文 短刀 銘吉光 黒漆桜川蒔絵合口拵
写真ではよく見えませんが、桃の飾りなどが擦れたようになっているのですが、これはわざと他の金属をはめ込み更に他の金属で被せ、磨くことによって古色風に見せるという、とても高度な象嵌技術なのだと思います。
堂本印象 早蕨『春風春水』 かわいい『寒山拾得』
え~っと^^普通は化け物のような姿のおじさん二人組みで描かれるものですが、これはとってもかわいらしーです~
和漢色紙帖 近衛信尹
和漢抄の唐紙の料紙も美しかったのですが、こちらの金泥描きの料紙にも惹かれました。
金の発色と生き生きとした線は、下地ととても相性が良く、うまくくいついているようにみえました。
泥絵の具に胡粉?引き染め?それともつけ染めなのかな?
何だかとってもふっくらしていて、もしかしたら紙に土粉を入れて漉いているものとか?
美味しそうなかぶら『菜介』は竹内栖鳳、繊細な『菊図』は菊池契月。
選びだしたらきりが無いのですが、写真栄えしそうなものだけをアップしてみました。
図録がとっても充実しています^^
今回はとくにお勧めです~
京都国立博物館
さて、次回の展覧会は
<特別展覧会>
古事記1300年 出雲大社大遷宮
大出雲展
H24.7.28(土)~9.9(日)
これまた楽しみです^^
着付け教室をはじめたお友達たちがリンクを貼ってくれました。
「ふあふあくらぶ 奈良の生駒で着付け教室・苔盆栽・パン教室」
京女さとこはんは一陽の帯留めを身近に実際に使って下さっています^^
記事で紹介してくださいました。ありがとうございます。
さとこの着物まわり
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6月1日から、申し込みはじまってますよ~
もちろん神話と神社の話もありけれど。
今回は、埴輪のお話もあるみたい♪
面白そうですよー
こんどの作品の大出雲展、参加してみようかなー。
出雲大社は日本の神様ですもんね。