8月6日(水)
加計呂麻から帰ってインターネットを覗いていたら、
5日14時から文化会館でクラシックコンサートがあるという。
クラシックを生で聴くことなんか滅多にないチャンスとばかりに
姉を誘い出かけた。
観客は会館の前4分の一程度。
平日の昼だからかな?と思いながら席に着いた。
コンサートが始まった。
外国人の年配の男性と、小柄な日本女性が登場しすぐにコンサートは始まった。
男の方がピアノ伴奏、女性が歌う。
おぉ~~っ、その声の素晴らしさ。
鈴を転がす声とはこういう声なのかと思いながら聴く。
ドイツ語なので意味は全然分からない。
マイクなしで歌い手の声はホールの隅々まで響く。
モーツアルトの歌曲を3曲歌い終えると二人は舞台の袖に下がり、
今度は男の人だけが登場しシューベルトの曲を2曲演奏した。
次ぎ歌い手の方も登場しシューベルトの歌曲を7曲歌って
10分間の休憩。
第2部はショパンのバラード演奏で開演。
そして女性がブラームスの歌曲を8曲歌った。
なにせ、演歌とか、普段聞き慣れた曲なら拍手のしどころも分かるのだが
ブラームスの歌曲となると、何処が終わりなのか分からない。
伴奏の方がピアノの鍵盤から手を放し、歌い手さんが口をつぐんで
ちょっとポーズをとった時が曲の終わりかと観客は一斉に拍手をしようとする。
すると、歌い手さんが口に指を当て「シィ~~~」とゼスチャーで拍手を止める。
そんなことが何回もあって8曲歌い終わった
そして、いよいよ日本の歌曲。
「中国地方の子守歌」・「平城山(ならやま)」・「この道」
ここに来ると、みんなのよく知っている曲なので、ばばの横の年配の方は
小さな声で口ずさみ始めてびっくりした。
今までにもまして大きな大きな拍手の中でコンサートは終わった。
ばばが、コンサート会場へ行って驚いたことは、聴衆のほとんどが
伊仙町の方だったこと。
それにしても徳之島町、天城町の方が少ない。
不思議に思って伊仙町からきていた友人に聞いてみると、
今日の歌い手さん堀江麻美さんは、
伊仙町鹿浦出身の方のお嬢さんだということだった。
道理で、堀江WEBAR麻美帰郷コンサートと書かれていたわけだ。
麻美さんは東京の渋谷で誕生、
武蔵野音楽大学院を経てドイツ国立音楽大学を声楽科を修了し
現在はコンサートの傍らドイツバーントルツプ市立音楽学校の講師を
されてるそうだ。弱冠まだ30才である。
一方伴奏なさったのが麻美さんのご主人でRAINER WEBERさん。
ドイツ生まれ。現在ドイツデトモルト国立音楽大学教授で、
ドイツでは有名な歌曲歌手ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウの
伴奏者として有名な方なのだそうだ。
今回、麻美さんのおばあちゃんたちを訪ね帰省されたご夫妻に
急遽お願いして実現したコンサートだったらしい。
ばばは、クラシックコンサートなる物を生で聞くのは初めてのことで
歌の意味などは全く分からなかったけれど、麻美さんの表情豊かな歌声と
ご主人の素晴らしい演奏を聴けたことを光栄に思った。
観客の中には幼稚園生もいたが、誰一人おしゃべりをする子もなく、
ばばは感心した。
隣の奄美市まで行けば、文化的な行事も多く、
ライブ・講演会・コンサートなども多くある。
これからは徳之島でも色々な
文化的なイベントなどがあればいいなあと思いながら帰途についた。
若き島人が、外国で活躍しているということ嬉しいですね。