
修善寺にお参りした後は渡月橋を亘って少し散策した。
まず出会ったのは「湯掛け稚児大師」。
桂川で病んだ父の体を洗う少年を見た空海が「川の水は冷たかろう」と、
空海が手にした独鈷杵で岩を砕き霊泉を湧き出させたという独鈷の湯の故事にあやかって、
修善寺の旅館組合が建立したものだそうだ。 柄杓でお湯を掬って稚児大師にかける。
温泉宿や小さな店などが並ぶ静かな道を歩いた。渡月橋あたりの賑わいが嘘のようだ。
ちょっと脇に入ると竹林があった。歩く人は少なく静かな雰囲気が良かった。
竹を並べて作った大きな円形のベンチが置かれていた。
ここに座って竹の擦れる音を聞いたり静かに本を読んだりするのも良さそうだ。
この細い竹は茶庭などに植えられることも多いナリヒラダケだそうだ。
牧野富太郎先生の命名だそうで、ナリヒラは在原業平のことかと思われる。
竹林を出たところには石庭があった。由緒はよく分からない。
石庭の隣には、ギャラリーしゅぜんじ回廊があって、修善寺の花などの写真が飾られていた。
季節によって写真や絵画が入れ替えられるようだ。