よかよか写真&カメラ

 撮影できて良かった写真・楽しいカメラ達を記録していきたいと
思います。

プラナー80mmF2.8 HFT

2012-11-22 08:06:47 | ローライ交換レンズでワンダフル

  プラナー80mmF2.8 HFT


 ものの値段というものには「これぐらいならこんなもんじゃろう」というものと
「これでこの値段はないで」と「これでこの値段なら安いや!の3パターン感じることがあります。

ローライと駒村商会とのコラボで2003年に発売されたプラナー80mmF2.8HFTです。
それまで中判のレンズだったプラナー80mmをLマウント鏡筒に実装してMマウントアダプターも
標準装備です。鏡筒はどっからみてもボディの35RFと同じくコシナ製なのですが真鍮製でずっしりと
重たいです。カタログには誇らしげに「レンズの研磨から組み立てに至るまで、ドイツ・ローライ本社工場で行っています。
中判カメラRolleiflexに搭載されているレンズを製造している同じドイツの工場で製品化されています」
とうたわれています。

あのプラナー80mmがライカでも使えますよ!35mm判でも撮影が楽しめます!しかもカナダやシンガポールや
長野ではなくちゃんとドイツでつくっています。コーティングはローライの誇るHFTコーティングです。
ヘリコイドが外れるようになっていてオプションのニコン用ヘリコイドをつけていただければニコン一眼レフ
でも使えちゃいます!というのがウリだったのです。

そこで問題なのが値段です。当時フォクトレンダーでぶいぶいいわしていた本家のコシナアポランター90mmF3.5
がブラックペイントで58,000円なのにプラナー80mmのブラックは155,000円です。
ドイツの人件費の高さや長野のコシナからドイツまでの往復輸送費や生産量を考えても
もう少しなんとかならんかったのかなというところですね(^^;)。

もともとレンジファインダーのレンズは実用というよりもあくまで趣味のものなのでみかけと雰囲気に
お金を払うところも大きいわけです。ライカのようにレンズの彫りこみ文字を独自のフォントにするというのは
なかなか的を得ていますね。あまりにもお里が知れるローライ35RFシリーズはなんとも微妙な立場に
なってしまったようです。

この値段なら80mmのファインダーかニコンFマウントヘリコイドのどちらかを標準装備するべき
だったでしょうね。私も80mmの外付けファインダーが欲しかったのですがなかなか見つからず
やっと見つけたのはニコノス用の80mmファインダーでした(^^)。


ローライ35RF プラナー80mmHFT F2.8 開放 1/60 ベルビア50

 ローライ35RFはプラナー80mm用ともいうべきフレームをもっていますので
このレンズを安心して使える唯一のボディといえるかもしれません。
実際他のレンジファインダーボディにニコノスのファインダーをつけて撮影してみたこともあったのですが
パララックスが大きくてなかなかうまくいきませんでした。結局ローライ35RF専用レンズというわけです(^^;)。

他のカメラに使えるかどうかはともかく、なにしろ天下のプラナー80mmですから
写りはいわずもがなで素晴らしいです。開放だと少しフレアがかったしんなりとしたコントラストの出し方で
国産にはない優しい雰囲気です。私がローライが大好きなのはどのカメラもどこか人をほっとさせるような
あたたかさを持っているからですが、このプラナーもその例にもれません。

ただ、開放では被写界深度が浅いのでピント合わせは慎重なうえに慎重さが求められます。
またレンジファインダーの機構の限界もあってピントの相性がもひとつのボディもあります。
安全をみればF4ぐらいに絞って使いたいところです。でも、そこまで絞ったとしてもプラナーならではの
立体感のある描写というのは如実に感ずることができますので心配ご無用です(^^)。

ファインダーも90mmの外枠を使うという感じなら実用に耐えるでしょうし、
またデジカメをお持ちの方もアダプターで装着できてピント合わせも楽になりますから
ぜひ中判用とちがった雰囲気のプラナーの描写でほっこりしていただきたいと思います。

 
コメント (2)
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ノクトン40mmF1.4MC

2012-11-14 22:53:17 | コシナ交換レンズでワンダフル

 ノクトン40mmF1.4MC


 いまからおよそ5年ほど前のことです。私は転勤になり新しい職場にうまくとけこめず
憤懣やるかたない日々をすごしておりました。開店時からいるメンバーとの折り合いがうまくいかず
今までの自分の経験から自信をもって省力化や効率化の提案をしても前例や慣習をたてに
受け入れてもらえず悶々とした毎日でした。

そんなこんなでストレスがたまっていたところに当時つきあっていた彼女から
「もう会わないほうがいいかも」というメールまで来てしまいました(TT)。
いま思えば職場で受け入れてもらえない不満を知らず知らずのうちに彼女にぶつけて
しまっていたのでしょうか・・。

彼女に振られた後に寂しさにかまけてネットを見るしかない日々が続いていました。
そこで「ノクトンクラシック40mmF1.4」の記事を見つけてしまったのです。
なにしろ私は40mmが一番好きな画角です。しかもF1.4という大口径ではありませんか!
ぽっかりと穴のあいた私のココロのスキマにずっぽりストライクです(^^)!。

さっそく購入を決めていつもの中古カメラ屋さんにくりだしました。
が、40mmのファインダー搭載カメラというと一番の選択肢はミノルタCLEなのですが
なかなか良いボディにめぐりあえません。なにしろココロのスキマをうめてもらうための
アイテムですから満足のいくものでないといけません。ひさしぶりにミナミまで足をのばすことにしました。

ミナミのお店でめでたく40mmをゲトできたもののやはり良い程度のCLEがみつかりません。
今日はレンズだけにしてボディはまたにしようか・・と思っていたところ新品の棚にローライ35RFボディが展示してあります。
「あ、これも40mmファインダーですよね?」
「そうですそうです」
「けっこう安いですねえ」
「ボディだけだとなかなか売れませんので・・」

たしかにベースはコシナのベッサR2丸出しですし、ファインダーが40mm・50mm・80mmとなんとも
微妙な設定なので一般的ではないです。が、今の私にはまさにこれまたストライクなボディです。
「これにさっきの40mmをつけてみると・・・おぉ!なかなかかっこいいじゃないですか!」
「そうですね。まあ、どっちもコシナ製ですし」
「古いCLEよりだんぜん新しいしメカニカルシャッターやしこっちにします!」

なんだかまんまとコシナのマーケティングに踊らされたような買い物でしたが
40mmのピカピカしたファインダーはまったくありがたいものでした。

傷心で失意のどん底から私を救い出してくれたローライ35とノクトン40mmなのですが・・その正体は
デジタルカメラの台頭でどんどんお手軽な値段になっていくフィルムカメラをハイエナのように買いあさるという
魔道に私を導いた、まさしく笑ゥせぇるすまんだったのでした(^^;)。
ここから私のカメラ集めがスタートしてしまったのです。


 ローライ35RF ノクトン40mmF1.4 1/125 F5.6 ベルビア50

 引っ越しして生活環境が変わったのでひさしぶりに喪黒 福造・・じゃなかったノクトン40mmを
取り出してみました。コシナがパロディでズミルックス35mmF1.4に似せにせでつくった
スタイルはやはりかっこよいです。結局コシナはノクトン35mmF1.4なんてまんま同じスペックの
レンズも出してしまいましたが40mmのほうがパロディの楽しさがありますね。

ノクトン40mmはマルチコート版とシングルコート版というすさまじきマニアックなラインナップで
発売されましたが私の購入したのはマルチコート版です。実際逆光を思いっきりいれても
がんばっているのはマルチコートの威力ですね。マルチコートのほうがお得な気がするのですが
人気があるのはコンセプトの「クラシック」に忠実なシングルコート版のようです。

もっとも開放で撮影するか逆光のような光源をいれてしまわないとマルチコートとシングルコートの
差はわからないというのがもっぱらのうわさですが(^^;)。

40mmという画角は非常に自然な遠近感で使いやすいです。Mマウント玉なのでアダプターを
使えばミラーレスデジカメでも遊べますのでぜひともデジタルユーザーの人にも
笑ゥせぇるすまんの顧客になっていただいてフィルムカメラの魔道にお入りいただきたいですね(^^)。

 







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