よかよか写真&カメラ

 撮影できて良かった写真・楽しいカメラ達を記録していきたいと
思います。

タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF) 176A

2016-12-03 00:16:54 | タムロン交換レンズでワンダフル

 タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)176A


 日本人なら誰でも知っている、かつて存在していた軍艦で戦艦大和というフネがあります。
現役当時「世界最大・最強」の戦艦であった・・というわけで、第二次世界大戦中の旧海軍のフネの
中でも圧倒的ともいえる人気を誇ります。私が一番好きな航空戦艦の伊勢と比べましても100倍は
知名度も人気も高いですね(^^)。

その大和さん、実は大きいことばっかりが喧伝されていますが、実は設計者の方々は最大限の努力で
フネを小さくすることに努めたんですね。軍艦ですから大きければ大きいほど戦闘時にはマトとしての面積が
大きいことになりますし、整備のときの入渠できるドックも限られてしまいます。

運動性もニブくなりますし、なにより建造にお金も時間も人手もよけいにかかります。ですから大和の評価としましては
「あれだけの攻撃力・速力・防御力をもたせながらよくぞここまでの大きさにまとめあげた」というのが
正しいのだそうです。といっても全長263m・全幅38.9mもあるわけですが(^^)ゞ。

 前置きが長くなりましたが、タムロンの戦艦大和とも言うべき大口径標準ズームの
SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)です。

最大径X全長は84mmX112mm:重量は905gもあります。
フィルターはΦ82mmですからレンズ保護にフィルターを装着しただけでたいがいの重さになります(^^;)。

当時の広告によりますと「複合非球面レンズ4枚、特殊低分散(LD)レンズ3枚を採用。
さらに28-200スーパーで実績のあるインテグレイテッド・フォーカス・カムにより全長の
小型化と最良の重量バランス、そして総合的な光学性能の最適化を達成」したのだそうです。

レンズは13群15枚でたっぷりこんと使われています。非球面レンズがそのうち4枚も使われていますから
一生懸命レンズ枚数削減に努力されたのでしょう。重さに関しては「最良の重量バランス」という表現です。
さすがに「軽量化」と言うにははばかられたのでしょうね。ほとんど1キロのレンズですから(^^)。

私はピントはマニュアルフォーカス派ですから、マウント交換のできるタイプにしました。
実際にレンズを手にしてみますとあまりにも太すぎてバランスのとれそうなボディといえば
ニコンF4Sくらいしかありません。ご自慢のインテグレイテッド・フォーカスのせいか
マニュアルフォーカスなのに予想外にピントリングがスカスカで、げんなりです(TT)。
こんなことならAFバージョンのほうが良かったかな?

 標準ズームとしてはあまりにも大きなレンズゆえ、購入以来ずっと持て余しぎみでした。
まさしく大きすぎて使いにくい・・大和と同じです(^^)ゞ。が、なんと
あの戦艦伊勢を神戸で建造した川崎重工が、同社が製造した旧日本軍陸軍の戦闘機「飛燕」を修復して
ポートターミナルで展示するとの情報が!

地元民としてはぜひとも見学に行かねばなりません!入場料も無料ですしね(^^)。
客船の待合であるポートターミナルでの屋内展示だそうですので、明るいズームレンズが最適です。
ついにわが大和レンズSP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)が
初出撃でございます。


 ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 F4 プロビア400X

 開館前からすごい人の列で驚きました。ただギャラリーの人の平均年齢が高めで最年少が私くらいです。
私より若い衆はガンダム世代になってしまいますからね。趣味的な仕事ではなく川崎重工の
「メーカー純正レストア」です。できるだけ当時のオリジナルに近づけるように苦労されたそうです。
欠品していたメーター類などはヤフオクでマニアから落札して揃えられたとか(^^)。
 

 ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 F4 プロビア400X

 搭載されていたハ140エンジンです。初期型エンジンのハ40のパワーアップバージョンです。
ハ40はドイツダイムラーのDB601エンジンのコピーということです。
ツァイスゾナーをコピーのニッコールにさも似たりといった関係ですね。
しかしよくオリジナルのエンジンが残っていましたね~。


ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 開放 プロビア400X

 隣に展示されていました同じく川崎重工製スーパーバイクH2Rのロゴです。
開放で撮影しますとアウトフォーカスはふわふわの滑らかなボケで、さすがはタムロンレンズです。
実はフレームがアルミではなく鋼管で微妙にコスト削減のような・・・(^^;)。
もっとも時速400キロも出るそうですから、並んで走れば飛燕と編隊を組んで走れてしまうという恐るべきバイクなのです。


ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/500 F8 プロビア400X

 川面の反射もきついのですが・・さすがは高級ズームレンズらしく逆光にも強いです。
コントラストも良く出ていますね。タムロンらしくトーン重視の描写のようで感度400フィルムですが
へちゃつぶれ感もありません(^^)。


ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 F5.6 プロビア400X

 高倍率のズームレンズで設計の妥協点といえば、やはり歪曲収差はやむを得ず諦めるといったところでしょうか。
阪神御影駅のホームです。ホームが曲がっているのはレンズの歪曲ではなくカーブ線路の上に駅があるからです。
屋根の支柱が曲がって描写されているのはダイレクトに歪曲収差ですが(^^;)。


ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 F4 プロビア400X

 昭和の香りの児童公園です。真ん中の木が大きく育ってしまい、昼なお暗い感じです。
せっかくの大木ではありますが、毛虫がうじゃうじゃとわくヒマラヤ杉なので
思い切って切ってしまったほうが今時の子供には良いのではないかしら?


ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 F4 プロビア400X

 兵庫県立美術館の南側に立つ「サン・シスター」です。右手に携えるトゲトゲがちょっと怖いです。
おじさんはついついスカートの中に露出を合わせてしまいました(*^^*)。
明部から暗部までなかなかにコントラストが良く出ているかと。


ニコンF4S タムロン SP 28~105mm F2.8 LD Aspherical(IF)
 1/125 F8 プロビア400X

 先ごろきれいに塗装しなおされた鉄人28号の塗り替え前の姿です。
足場の組んである状態も貴重ではないかと撮影してみました(^^)。

 タムロンらしく柔らかい優しい描写のレンズでした。ズームレンズではカリカリとエッジを
立てぎみのレンズが多いですから貴重ですね。頑張って長いほうの焦点距離を105mmまで伸ばしたのは
「ぜひ、この素晴らしいズームでポートレイト撮影も楽しんでください!」ということなのでしょう。

あまりにも大きくて重たくて、28mm・50mm・105mmのレンズをバラでもっていったほうが
軽いのではないか?というツッコミも聞こえてきそうですが・・・タムロンのプライドをかけた
大和レンズですから、ぜひ見せびらかし効果も考えて撮影会などで駆使してみねばですね(^^)。




コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする