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松虫草
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高原で風にそよぐまつむしそうの美しさは
ほかにたとえようがない
暑かった夏が終わり
秋を感じさせる窓の下で淡く青みがかった紫の花
あちこちに咲いて揺れているのを見ると
とても心が穏やかになる
この植物園にこの花が咲くと
ついつい昔の思い出にしばし時を忘れる
花の真ん中で咲くのを待つ粒粒の蕾が愛らしい
花を縁取るひらひらしたひだのある花びら
とても上品で美しい
ほっそりとした茎や柔らかな葉の薄緑色も
この花にはとてもふさわしく感じます
小さなミツバチたちが集まってきて
もくもくと蜜を吸います
シャッター切るのを忘れて眺めているのも楽しい
ヨーロッパでは紫色は縁起の良くない色
悲しみの色とされているので
花ことばもよいものがありません
例えば・・「悲哀の心」「失恋の痛手」とか~
でも まつむしそうには悲しみや寂しさに
黙って寄り添ってくれるやさしさがあります
今年は随分遅くまで花を楽しませてくれて
ブログに乗せる機会ができました
(画面隅のブックマークからも行けます)