のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

1月17日(土)のつぶやき

2015-01-18 03:35:31 | その他

冬晴れの今日は1日で浅草歌舞伎の1、2部を制覇~♪と言っても、実は2部は都合により後半の猩々と勢獅子のみです。
写真は仲見世の入り口にかかってました。まねきって言っていいのかな?? pic.twitter.com/n9h1L628iq

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まず、1部最初のご挨拶。本日は巳之助さんと米吉さんでした。巳之助さんが進行も滑らかにトークもうまく、新たな一面を知った気分。
2人のご挨拶も掛け合いができていいですね♪


続いての春調娘七種。松也さんの五郎に隼人くんの十郎、児太郎さんの静御前。松也さんの五郎が、キッチリキビキビでこぎみよく、同じ振りでも役に合わせた三人三様の踊りの違いがわかりやすく面白かったです。


そういや、筋書き見て初めて知ったんですが、この演目に出てない、歌昇さん、種之助さん、米吉さん、隼人さんの4人はこの公演で名題昇進だそうです。
チラシとかでは、もう名題並みの扱いだから、何が変わるってわけでもないのかもだけど(^_^;)、でも、やっぱり、おめでと~ございます!


そういや、松也さんは、もう、とうの昔だろうけど、他のお二人も、既に名題なのかな?


さて二つ目は歌昇さんが作り阿呆にチャレンジの一條大蔵卿のお話。ただ、残念なことにで大蔵卿の阿呆ッぷりを印象づける檜垣の場なしで後半の奥殿からスタートなので、初めて見る人にはちょーっとわかりにくいことになってたのは、時間の都合があるにせよ、残念。


また惜しいことに、歌昇さんの大蔵卿は、素に戻った時のセリフが、リキ入りすぎたのか、ちょーっと聞き取りにくいというか、単調になってしまってたのか、残念ながら眠くなってきてしまった…(ごめんなさい歌昇さん(>人<;)


阿呆の方は力が抜けたのか、口跡もよかったし、表情もよかったしだけに、檜垣の場があれば、素の部分が対比で際立って、また違ったのではないかと思えたのが惜しいところ。あとは、阿呆と素の切替がうまく行ってる時と、ちょーっとイマイチだった時とムラがあったのももう一歩頑張れなところかと。


まぁ、ただ、今回これを見ながら思い出したのが、勘三郎さんと勘九郎さんと吉右衛門さんだから、初めてやる歌昇さんには、ちょっと厳しいチェックになってます、たぶん(^_^;)


今回、そうやって他の人の舞台を思い出してたら、このお役って、素と阿呆を鮮やかに切替えて、見る人に鮮やかに対比させるほど両方をきっちりと演じられる力量が必要なんだなと思いました。そして、阿呆の方を鮮やかに演じるのに必要なものは愛嬌なのかな。と思いました。


歌昇さんも、今は一生懸命な方が最前面に出てるけど、これから役者さんとして余裕が出てくると、愛嬌も出て来るだろうから、そうすると阿呆の方ももっと深みが出てきて鮮やかになるだろうし、素の方も年を重ねで、回数を重ねれば自然と同じく深みが出るのでは。


でも、今、この演目のこのお役にチャレンジしたのは、この先、絶対、いい財産になるだろうから、次にこのお役を演じる時が楽しみです♪その時は、ぜひ、檜垣もつけて!
あ、あと、歌昇さん、まろ眉も少し大きくてもいいかも。


あと、松也さんの鬼次郎が、最初の踊りの五郎とまた違った良さ。松也さん、動作のキビキビさがここではスマートさのアップにつながってます。
ふと思い出したのは仁左さんの鬼次郎。あの時は玉さんがお京さんでしたが、今回は児太郎さんです。


児太郎さん、全体に品の良さがあります。が、前の踊りの時も気になったんですが、ちょっと口紅を小さくしすぎかな~と。なんとなく、口をツンととんがらせているようにも見えてしまうので、ちょっともったいないなと。


それから常盤御前が米吉さん。声よく、雰囲気も柔らかな中に、凛としたものもあり良かったです。
あと、実は今回のこの演目、芝のぶちゃんと吉之助さんが、なんと夫婦役でご出演!個人的には拍手喝采な配役で、とっても嬉しかったです♪まぁ、2人とも死んじゃうお役ですが…(T_T)


さて、1部のラストは巳之助さんと種之助さんの独楽売。
独楽とはまた違う物売り舞踊。独楽売りの2人の他に、芝のぶちゃんの茶屋の女将に、米吉さんの芸者、鶴松くんと梅丸君の雛妓…ん?雛妓ってなんて読むんだ?なんだ?と思って調べたら、要は半玉さんのこと。スウギと読むそうです。


ここでの米吉さんが、ひとつ前の演目の常盤御前とまた違った良さがあって、きれいでした~♪♪
あと梅丸君と鶴松君がこの公演に出てたのが、また嬉しかった♪ 普段あんまり同じ舞台に立つことはないだろうし、若手チャレンジなこの公演に一緒に参加できるのも、すごくいい経験になるだろうなぁ。


そして、この踊り、お獅子も出てくるし、なかなか面白い踊りでした。また、踊り手の巳之助さんも種之助さんも上手いので、気持ちよさもUP♪
60年もやってなかったなんて、もったいないなぁ。


さて、1部を気持ち良く打ち出され、浅草の街をウロウロして用事をすませてから2部の後半へ。
前半は種之助さんの猩々と隼人さんの酒売りで猩々。最後、幕外にお囃子さんが出て来ての猩々の花道の引っ込みがなかなか珍しく迫力もあって大きな拍手。


後半は他の5人による俄獅子。芸者二人に鳶頭3人。いずれもいい女にいい男揃いで、こちらもお獅子が出てきて立ち廻りもあり、華やか且つ楽しく劇場を後にできました♪
あ、そうだ、ここの松也さんの鳶頭見てたら、染五郎さんに似てるなぁと思いました。


総じて、今回の浅草歌舞伎。松也さんの成長っぷりと、お兄さんっぷりを、とても感じました。

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そして他の若手さんたちも、この先の舞台を観るのがますます楽しみになる、そんな公演でした。やっぱり観にきて正解♪
願わくば、来年も同じようなメンツで続けてくれるといいなぁ。他の同世代の若手さんも入ってくれるとまた面白いし。それで、またどんどん挑戦する舞台を見せてくれるといいなぁ♪


コメント
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