労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

バイオレンスアクション 橋本環奈だけで、だんだんもうお話なんてどうでもよくなっていくって…いや、話がどうでもいいから橋本環奈になるのか…ま、ええんか🤣

2022-08-29 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦25 2022/08/20鑑賞】 日商簿記検定2級合格を目指して専門学校に通う菊野ケイ(橋本環奈)は、キュートな印象とは裏腹に、殺し屋のアルバイトで指名ナンバーワンの実力を持つすご腕の殺し屋だった。ある日、学校帰りのバスでビジネスマン風の青年と出会った彼女は、胸をときめかせながらアルバイト先へ向かう。そこへある人物の殺害依頼が舞い込む。そのターゲットは組織内抗争の渦中にいるヤクザの金庫番で、ケイがバスで出会い心惹かれた青年・テラノ(杉野遥亮)だった。

 浅井蓮次と沢田新によるコミック「バイオレンスアクション (ビッグコミックススペシャル)」を、橋本環奈主演で実写映画化、キュートな少女が日商簿記検定2級取得を目指して専門学校に通いながら、指名制の殺し屋としてアルバイトに励む日々を描くという映画。


 わっはっは~😓
とにかくピンク髪でゆるふわだけど理屈抜きに強い殺し屋の橋本環奈が大活躍していて、だんだん橋本環奈が可愛いだけで満足していって、もうお話なんてどうでもよくなっていく…。
いや、話がどうでもいいから橋本環奈になるのか…。
しかししかしもしかしたら、めっちゃ百歩譲ったら、ポップでカラフルなアクション任侠映画という、新しいカテゴリーを誕生させてしまった斬新的な作品かもな💦💦


 橋本環奈が昼は日商簿記2級合格を目指す学生、夜はデリヘルに扮したヒットガールという設定ってのは、つかみとしては最高やってんけど、会員制ラーメン屋ってな流れのところでもう台無しのぐだぐだ…。


 血は激しく飛び散るものの、リアリティがなさ過ぎて痛みはほとんど感じさせない撮影技術と演出、コメディに持って行こうとするがまったく笑えるところがないキワキワな脚本がけっさくやねんけど…←褒めてる?
みちたかくんを演じる城田優のぜったいにぶれないあの演ビシッとした演技(?)がなかったら完全に終わっていたかも…😆(いいスチールが公開されていないのが残念)
続編あるよ~ってな終わり方が最後最後まで苦笑させてくれたわ~、ってか…まじかいな…💦💦💦


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TANG タング いったい誰に観てもらいたくて創ったんやろ、この作品…😢

2022-08-26 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦24 2022/08/15鑑賞】 無職でゲームばかりしている春日井健(二宮和也)は、弁護士の妻・絵美(満島ひかり)に家を追い出されてしまう。人生の迷子状態になっている健は、ある日、記憶を失った迷子のロボットと出会う。健は「タング」と名乗るそのロボットと、冒険の旅に出る。

 デボラ・インストールの小説「ロボット・イン・ザ・ガーデン」にアレンジを加えて映画化したヒューマンドラマ、キャリアウーマンの妻に家を追い出された無職の主人公が、記憶をなくした迷子のロボットと出会うという映画。


 「人生の宝物をさがす感動ファンタジー」だとか「ダメ男と記憶のないロボットのロードムービー」ってな触れ込みながら…。
いや、原作は読んでないが、「アレンジを加えた」ってところがどれくらいなんやろ、どうなんやろっ!?
ファンタジーにもなっていないし、ロードムービーにもろくすっぽなってない。
まったく感情移入できないし、子供が観ても面白くない気がするし、説得力のないすっとぼけたご都合主義の展開で、テンポが遅い割に掘り下げもないので、眠い眠い。


 自分は満島ひかりが大好きで意外とニノも好きなんでそれはそれとして、しかしキャスティングもちょっとキャラと俳優が合っていない違和感。
いったい誰に観てもらいたくて創ったんやろ、この作品…😢

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PLAN 75 かなりの現実感をもって迫ってくる…その点で本作の恐ろしさは尋常ではない。

2022-06-24 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦19 2022/06/17鑑賞】【🏃Run6-45 6.19km 41:43 高槻城北町~今城塚古墳】 超高齢化社会を迎えた日本では、75歳以上の高齢者が自ら死を選ぶ「プラン75」という制度が施行される。それから3年、自分たちが早く死を迎えることで国に貢献すべきという風潮が高齢者たちの間に広がっていた。78歳の角谷ミチ(倍賞千恵子)は夫と死別後、ホテルの客室清掃員をしながら一人で暮らしてきたが、高齢を理由に退職を余儀なくされたため、「プラン75」の申請を考える。


 2015年に香港で公開された映画『十年』をもとに日本、タイ、台湾の国の若手映像作家がそれぞれの国の10年後を描く国際共同プロジェクトによるオムニバス映画『十年 Ten Years Japan』の一編『PLAN 75』を、監督の早川千絵が新たに構成したヒューマンドラマ、75歳以上の高齢者に自ら死を選ぶ権利を保障・支援する制度「プラン75」の施行された社会が、その制度に振り回されるという映画。
オリジナルの方は、「『PLAN75』とは高齢化問題を解決するために制定された75歳以上の高齢者に安楽死を奨励する制度の名称。伊丹(川口覚)は公務員として、貧しい老人たちにPLAN75の適用を勧誘する仕事に携わっている。伊丹の妻・佐紀(山田キヌヲ)は出産を間近に迎える一方で、認知症の母親を抱えていた。」ということだったので、設定は違うのか。

 高齢化社会が問題と言われているが、それは高齢者じゃない世代から見た社会問題であって、高齢者にとってはきっとまったく別の問題だ。
この映画では、75歳以上で自ら死を決意すれば安楽死させてもらえる、希望すれば使途不問の10万の給付金がもらえ、その日までは電話で心のケアもしてもらえるサービスもあり、そして火葬埋葬も生前の住まいもちゃんとやってもらえる。
もちろん気が変われば、いつでも撤回できる…。


 制度は、突飛な近未来SFのようでみえて、システムがかなり細部まできちんと描きこまれ、現在の超高齢化社会、自民党の高齢者対策、吉村大阪府知事などの大阪維新の会のコロナ禍におけるあたかも「高齢者は死んでくれてもいいのだ」という政策…。
そんなことをもろもろ考えると、この映画はかなりの現実感をもって迫ってくる。その点で本作の恐ろしさは尋常ではない。


 台詞に頼らず、情景とカメラワークですべてを語ってしまう演出で、年齢による命の線引きというセンセーショナルな題材を細やかな演出とともに描きった監督の早川千絵は、初長編監督作にして第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品。初長編作品に与えられるカメラドールのスペシャルメンション(次点)に選ばれた。
圧巻だ…。
さてさて、自分はいつまで生きるのだろう…、日々が充実していて楽しすぎて「今夜このまま笑いながら寝てそのままで…」って考える頻度が徐々に増えている今日この頃。


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流浪の月 どこまでも不穏な描写、そして鑑賞後いつまでも心がざわつく…素晴らしい作品ながらとんでもなく問題作だ…

2022-06-10 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦18 2022/06/04鑑賞】【🏃Run2-41 5.76km 34:43 生コン】 雨の公園で、10歳の少女・家内更紗がびしょ濡れになっているのを目にした19歳の大学生・佐伯文。更紗に傘を差し出した文は、引き取られている伯母の家に帰りたくないという彼女の気持ちを知り、自分の部屋に入れる。そのまま更紗は文のもとで2か月を過ごし、そのことで文は誘拐犯として逮捕されてしまう。被害女児、加害者というらく印を押された更紗と文は、15年後に思わぬ再会を果たす。


 「2020年本屋大賞」で大賞を受賞した凪良ゆうの小説「流浪の月 (創元文芸文庫)」を原作にしたドラマ、10歳の少女を自分の部屋に入れたために誘拐罪で逮捕された男が、15年後に成長した彼女と再会するという映画。


 家に帰れない事情を抱えた少女を自宅に住まわせた大学生が誘拐犯として逮捕され、それから15年後に彼らは再会を果たす。
緩やかなリズムながら、李監督の妥協なき演出と、光と影のバランス、雨のやるせなさ、風を感じさせるなど映像も美しく、そして、これ以上でもこれ以下でもない完成度高い脚本。
丁寧な作りがほんとにほんとに際立っており、150分と長尺ながら、長さをけっして感じさせない。


 ロリコン青年とメンヘル少女の関係と、スキャンダラスな内容であるはずが、松坂桃李の徹底した「淡い」演技と、広瀬すずの強さと儚さの両方を醸し出す達観した演技が、リアリティとなって、観る者を引きつけて放さない。
決して小児性愛を肯定しているわけではないことはもちろんだが、ただ、その微妙なラインが不穏さを増長する。
けっきょく、純愛映画として着地したと思っていいのか…鑑賞後もいつまでも心がざわつく。

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大河への道 地図が完成したときに伊能忠敬が生きていなかったことはみんな知ってるよ~ってな映画

2022-06-06 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦17 2022/05/29鑑賞】 千葉県香取市役所では町おこしのため、日本初の実測地図を作った郷土の偉人・伊能忠敬を主役にした大河ドラマの制作プロジェクトを発足させる。ところが脚本作りの途中、忠敬は地図完成前に亡くなっていたという新事実が発覚し、プロジェクトチームはパニックに陥ってしまう。一方、江戸時代の1818年。忠敬は日本地図の完成を見ることなく世を去り、弟子たちは悲しみに暮れる中、師匠の志を継いで地図を完成させるため、壮大な作戦を開始する。

 立川志の輔の落語「大河への道 (河出文庫)」を中井貴一企画で映画化、現代と200年前の江戸時代を舞台に、日本で最初の実測地図を作った伊能忠敬を主役にした大河ドラマ制作プロジェクトの行方と、日本地図完成に隠された秘密を描くという映画。
伊能忠敬の亡き後、その志を受け継ぎ日本地図の完成に向けて尽力する伊能隊の様子が映し出されているのだが、この映画では「伊能忠敬の亡き後」に日本地図が完成したことを、衝撃の新事実として、または秘密の暴露として取り上げられてしまっている…。
そんなん学校で習ったからみんな知ってるでしょ(笑)

 この映画で問題になったのは、伊能忠敬の年表で言うと、このあたりか。

文化8年 1811年 67 第8次測量 甲府‐小倉‐鹿児島‐屋久島‐種子島‐九州内陸部‐長崎‐壱岐‐対馬‐五島‐中国内陸部‐京都‐高山‐飯山‐川越 913日間
文化12年 1815年 71 第9次測量 忠敬は参加せず。東海道‐三島‐下田‐八丈島‐御蔵島‐三宅島‐神津島‐新島‐利島‐大島‐伊豆半島東岸‐八王子‐熊谷‐江戸
文化13年 1816年 72 第10次測量 江戸府内 
文化15年 1818年 4月13日 74 死去、喪を秘して地図製作を続行。
文政4年 1821年 没後 『大日本沿海輿地全図』完成、三ヶ月後喪を公表。


 忠敬とその弟子たちによって完成させた「大日本沿海輿地全図」は「伊能図」とも呼ばれている。
縮尺36,000分の1の大図、216,000分の1の中図、432,000分の1の小図があり、大図は214枚、中図は8枚、小図は3枚で測量範囲をカバーしている。
日本で初めての実測による日本地図であるが、測量は主に海岸線と主要な街道に限られていたため、内陸部の記述は乏しい。
測量していない箇所は空白となっているが、地図には沿道の風景や山などが描かれ、絵画的に美しい地図になっている点も特徴の一つ。
忠敬が測量で主に使用していた方法は、導線法と交会法で、当時の西洋で主流だった三角測量は使用していないそうだ。
そして、忠敬による測量の特徴的な点は、誤差を減らす工夫を随所に設けたことと、天体観測を重視した点が上げられる。
結果、「大日本沿海輿地全図」は、現行の日本地図と比較しても、その誤差はわずか0.2%といわれ、衛星も何もない江戸時代に、地球1周分の距離を歩いて測量し、驚異の正確性を誇る地図を完成させた。


 あ、そういえばこの記事は映画のレビューだった。
鑑賞した日は、観たい映画が4本あって、前後の自分の都合と上映時間が一番しっくりはまったこの映画を選んだのだが…こんちくしょう。
現代劇パートと時代劇パートを、役割は違うが同じ役者で演じさせているんやけど、どっちにしても中井貴一は中間管理職、北川景子は「目力」だった、以上。
ちなみにこの浜は、秋から春によく波乗りしに行った京都の琴引浜です、見てすぐに解ったし、エンドロールでも確認した。



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シン・ウルトラマン なんでカラータイマーがないの!?

2022-05-17 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦15 2022/05/14鑑賞】 謎の巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が次々に現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器が全く通用せず事態が長期化する中、政府は禍威獣対策の専従組織・通称「禍特対(カトクタイ)」を設立する。田村君男(西島秀俊)を班長に、さまざまな分野のスペシャリストから成るメンバーが任務に当たる中、銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため、禍特対には分析官・浅見弘子(長澤まさみ)が新たに配属され、作戦立案担当官・神永新二(斎藤工)と組む。

 1966年の放送開始以来親しまれている特撮ヒーロー「ウルトラマン」を、「シン・ゴジラ」などの庵野秀明が企画・脚本、樋口真嗣が監督を務め新たに映画化、謎の巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が現れ危機に直面した現代の日本を舞台に、未知の存在であるウルトラマンが出現した世界を描くという「空想特撮映画」。


 冒頭の「ウルトラQ」オマージュの応酬で否応もなく期待感が急上昇、最初にウルトラマンが登場するまでは、舞台設定に対して必死に説明するのだけど、文字数・言葉数が多すぎて付いてけないものの、それでもワクワク感は失速しない!
当時のウルトラマンを思い出してみて、よく考えたら変だってな数々の矛盾点を、オリジナルに敬意を表しつつなんとなく説得力あるように、アップデートしてくれてるんやから。
その上で、セリフの応酬が状況説明的になるが、それはそれでこの映画を個性的なものに仕上げている。



 特段、原作をしっかり知らなくても充分に楽しめる内容になっているし、独特なカメラワークと新解釈は斬新的。
ま、原作を知っていれば、細かいパロディやオマージュも追加で楽しめるってていどか。
一方で、原作原理主義者を怒らすかというと、そうでもないのではないかな。


 なんせ、身長40m、体重3万5千tというウルトラマンの質感はいい感じで出てるし、ウルトラマンのあのストイックさは存分に醸し出されているし、スペシウム光線と八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ)以外にあとは身体を張った肉弾戦しかないというウルトラマンの過酷な闘いぶりも忠実だ。
ただ、なぜカラータイマーをスポイルしてしまったのかその意味が伝わってこなかったし(そうするとゾフィーが帰ってきたウルトラマン化してしまう)、長澤まさみ演じる浅見弘子をあんな風にあつかった点が納得できていない。
エピソードを重ねるごとの失速感は残念だったが、しかしそれは映画の評価として充分に許容範囲であると言うことにしておきたい。


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ノイズ 物語としては一応の結論には至ったが、じゃあこの映画は何を伝えたかったのかということは観ている方にゆだねられているのか…。

2022-02-17 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦7 2022/02/09鑑賞】 猪狩島に暮らす青年・泉圭太(藤原竜也)。生産を始めた黒イチジクが評価され、島が5億円の地方創生推進特別交付金を受けられることになり、彼は過疎化に苦しむ島の人々に希望を与えられた喜びをかみしめていた。そんな折、小御坂睦雄という男が島に現れる。圭太と猟師の田辺純(松山ケンイチ)、警察官の守屋真一郎は、不審な言動の彼を警戒していたが、誤って殺してしまう。殺人を隠ぺいしようとする3人だが、殺人鬼で元受刑者だった小御坂の足取りを追っていた県警が島に乗り込んでくる。


 筒井哲也の「ノイズ noise」(ヤングジャンプ)を原作とした映画。
過疎化で衰退する日本の離島。故郷の復興を賭けた果物の栽培に成功し、島民の希望を一身に背負った農家の青年が、よそ者の元受刑者を誤って殺したことから窮地に陥る…平穏な島に暮らす青年たちが犯してしまった殺人が、彼らや島民の運命を大きく狂わせていくというサスペンス。


 この作品で言う「ノイズ」とは、人の悪意ということなのか、邪魔者ということなのか…。
最初の殺人の時には、冷静に考えれば他に解決法はあったはずだが、その後、とことん泥沼に填まっていく様を、淡々と心理戦のごとく描くうちに、観ている方は非常に焦る。
そしていつしか邪魔者を排除しようとする展開になっていくうちに、救いようがないカオスに…。


 底意地の悪さを忍ばせる、もはや救いようがない物語。
欲を言えば、村社会特有の不気味さがもっと醸し出されれば良かったが、それは昭和なら通用したが、令和の今では説得力があったかどうかは微妙なので、評価からは差し引いておくべきなんだろう。
隅々まで実力派のキャストが各々でしっかりとした演技をしてくれていたおかげで、説得力のある映画だった。
物語としては一応の結論には至ったが、じゃあこの映画は何を伝えたかったのかということは観ている方にゆだねられているのか…。


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大怪獣のあとしまつ この着想はきっととんでもなく面白いはず、面白くないわけがないってめっちゃ期待して鑑賞したのに…

2022-02-08 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦5 2022/02/05鑑賞】 人類を恐怖の渦にたたき込んだ巨大怪獣が、突如死ぬ。人々は歓喜に沸き、安堵していたが、巨大怪獣の死体は腐敗と膨張が進んでいた。全長380メートルもの死体が膨張した末に爆発すれば、国家規模の被害が生じるということが新たな問題になる。その処理にあたる特務隊員として、3年前に姿を消したわけありの男・帯刀アラタ(山田涼介)が選ばれる。爆発までのカウントダウンが刻一刻と迫る中、帯刀は巨大怪獣の死体に挑む。

 三木聡が監督と脚本を務めた特撮ドラマ、腐敗と膨張が進んで爆発する危険のある巨大怪獣の死体処理に、1人の男が挑むという映画。
「この死体、どうする?」
遙か昔、円谷プロのウルトラQやらウルトラマンシリーズ、ゴジラにガメラ、その他、ジャイアントロボなどなど、日本では怪獣特撮映画が数多く作られてきたが、そう言えば、てんこ盛り倒してきた大怪獣のその後始末ってどうなってるんや❓
ってなことを改めて思い至ったこの映画の着想に、きっととんでもなく面白いはず、面白くないわけがないってめっちゃ期待して鑑賞。


 死体処理に当たる、政府直轄の特殊部隊「特務隊」と国防軍(自衛隊のパロディ)の面々の真面目ぶりと、西田敏行演じる西大立目完総理率いる内閣の目障りすぎる悪ふざけ演技(脚本)。
個性的な俳優が恥も外聞もなく役になりきり、政治的風刺も含めて小ネタ満載、特撮も含めて隅々までまぁまぁこだわった造形や映像で、真剣に作られた(?)本格怪獣特撮映画のはずが…。


 とはいえそんな俳優陣を生かし切れたとも思えないし(そもそもいかす気があったのか?)、ギャグの応酬や下ネタ垂れ流しも徹底的にダダ滑り、政治やコロナ禍への風刺もパンチ不足ってことでは、観客をおいてけぼりにすることに快感を覚えているとしか思えない三木聡監督(汗)
エンドロール後まで徹底しているから素晴らしい!(苦笑)
笑えそうで笑いきれないこの悲しさは、どうかどっかでほんの少しでも回収して欲しかった。


 庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」の際、巨大不明生物は、メルトダウンを引き起こした福島第一原子力発電所がモデルとされ、それに対処するのも当時の内閣をモデルとして、役所の仕事ぶりという点では真摯に緊張感持って描かれていた。
この作品でもその設定自体は似ているのだが、シン・ゴジラをオマージュしながらも、それを可能な限りの悪ふざけで笑い飛ばしてしまったのが悲しい。
しかも、今年の5月には、その庵野秀明監督の「シン・ウルトラマン」の公開が控えているってのに…、松竹が東宝にけんか売っているとしか思わないんやけど。
土屋太鳳ちゃんだけが、鉄板やったがな~😁

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明け方の若者たち 「花束みたいな恋をした」と被りがちながら、描きたいところはずいぶん違っていると思う…俺も昔は20代。

2022-01-06 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦1 2022/01/02鑑賞】今日から仕事始めながら、もういきなり全開で、そろそろ休暇が欲しい…😅

 明大前の沖縄料理屋で開かれた飲み会に退屈していた僕(北村匠海)は、彼女(黒島結菜)を見て一瞬で心を奪われる。やがて付き合い始め、本多劇場で観た舞台や旅行など、彼女と共に過ごすひとときは幸福に満たされていた。一方で社会人になった僕は、思い描いていた未来との大きなギャップに苦悩していた。

 ウェブライターのカツセマサヒコによる小説デビュー作「明け方の若者たち (幻冬舎文庫)」を、北村匠海を主演に迎えて映画化、20代の若者たちの喜びと苦しみが入り混じる青春を描くという映画。
就職が内定し大学卒業を目前にした飲み会で、彼女と知り合い、前途洋々たる未来への期待に胸を膨らませる若者が、しかし社会へ出てみると「こんなはずじゃなかった」という現実に次々とぶち当たり、やがて楽しかった青春時代も終わりを迎えていくことに気付いていくというあの人生の中で一番カオスな時代を描く。
友達や恋人と夜遅くまでダラダラと飲み明かし、仕事の愚痴や将来の夢などを取りとめもなく語りながら、まだ誰もいない明け方の街をトボトボと歩きながら始発を待ち家に帰る…やったやった~ww。

 この作品は、RADWIMPSにキリンジ、フジロックといった音楽ネタに、京王線沿線と、どうしても「花束みたいな恋をした」という菅田将暉と有村架純の映画とどうしても比べがちな5年間のラブストーリー。⇒「花束みたいな恋をした おっちゃん観たらあかん映画やったのか~っめっちゃ恥ずかしかったで~😓
二人で仲良くお風呂に入っているシーンなんて被りすぎる(笑)


 しかし、あっちは「せつなくもどかしい」かったが、こっちは自分から見たらやけど「あの年代あるある」だけで、せつなくもなくもどかしくもなく、「ま、もう少ししたら良い思い出になるって」ってな程度で、感慨薄め。
ネタバレになるんで詳細は書けないが、この映画のような恋愛をしてしまった20代前半の初心(うぶ)な男達は、相当な精神的痛手を負って一度は確実に屍になる、友人にたくさんの実例がある、まさにあの頃、死屍累々やったな(笑)
ある意味、それを主題として描いた小説やドラマってあんまり記憶になかったから新鮮だ。
ちなみに自分は20代はすでに既婚者だったので該当はしないが…😅


 彼女(これが役名で名前はない)を演じていた黒島結菜、こないだまでテレビでリメイク放映していた「東京ラブストーリー」の赤名リカを演じる石橋静河と同様に、このキャスティングは見事だ❗❗
このキャスティングだけで、すべての年代の男は、みんな、この物語の本質を理解するための説得力を得る…🤣


 一緒に鑑賞した妻は「北村匠海のファンは生々しくてショック受けるんとちゃう」って言っていたが、男の自分としては、北村匠海だからこそこの役の深いところでの「むなしさ」を演じられたと思うねんけどなあ。
あいつ、なんか、リアルでもこんな目に遭いそうやし(爆)



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土竜の唄 FINAL はぁぁぁ、このシリーズ、やっと終わってくれてよかったわ~(爆)

2021-11-25 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦36】 警察学校を最低の成績で卒業した警察の問題児・菊川玲二(生田斗真)は、潜入捜査官(通称:モグラ)に任命される。下された指令は日本から麻薬を一掃するため極悪組織・数寄矢会に潜り込み、ボスの轟周宝(岩城滉一)を逮捕せよというものだった。最終任務として取引額6,000億円に及ぶ麻薬密輸を阻止しようとする玲二の前に、周宝の長男で後継者でもある轟烈雄(鈴木亮平)や、謎の美女・沙門夕磨(滝沢カレン)が現れる。

 高橋のぼるのコミックを、生田斗真主演、三池崇監督、宮藤官九郎脚本で実写映画化したアクションコメディーシリーズの完結編。
潜入捜査官(通称:モグラ)として犯罪組織に送り込まれた男が、巨額の麻薬密輸取引を阻止しボスを逮捕すべく奔走するという映画。
シリーズ3作目、もともとスタッフ・キャストの悪ノリが際立つシリーズ。
とにかくこれっぽっちも中身はないのは、相変わらず。
いやはや、まだやるのか、生田斗真(37歳)、よくやるよ三池監督(61歳)、ってな感じで、最後と言いつつもう1本よく作ったなってのが大爆笑。


 前作では、本田翼(29歳)が生田斗真の上で腰を振ってて「ええのか!?」ってなったが、今作でも沙門演じる滝沢カレン(29歳)もが生田斗真の膝でで腰ふりふり、まじか!?


 前作に続いて菜々緒(33歳)も出てきたが…


 あの衝撃パンツお披露目が、回想シーンで出てきてほんまかいな!


 ってな状況の中、1作目・2作目に比較して、仲里依紗(32歳)のエロさは「裸エプロン」ていどで(!)インパクト弱いが、彼女は彼女で、あいかわらずのいいキャラを醸し出していた。
で、当の生田斗真も、おなじみの脱ぎっぷりの良さだけでなく、セルフパロディや兄弟共演など、やりたい放題。
こんだけ遊びまくる映画は最近少なくなってて、観たあとにいっさいなんの教訓も得られないし、これっぽっちの感銘もないが、このシリーズは「な~んも残らない映画」って意味で完璧❕❕
はぁぁぁ、このシリーズ、やっと終わってくれてよかったわ~(爆)



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護られなかった者たちへ 最後まで観ることでタイトルの意味合いが理解できる…

2021-10-07 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦33】 東日本大震災から9年が経った宮城県の都市部で、被害者の全身を縛った状態で放置して餓死させるむごたらしい連続殺人事件が起こる。容疑者として捜査線上に浮かんだのは、知人を助けるために放火と傷害事件を起こし、刑期を終えて出所したばかりの利根(佐藤健)。被害者二人からある共通項を見つけ出した宮城県警の刑事・笘篠(阿部寛)は、それをもとに利根を追い詰めていく。やがて、被害者たちが餓死させられることになった驚くべき事件の真相が明らかになる。

 中山七里の小説「護られなかった者たちへ」を原作にしたミステリードラマ、宮城県で発生した連続殺人事件の容疑者となった青年と、彼を追う刑事の姿から日本社会が抱える格差の実態を浮き彫りにするという映画。

 東日本大震災から10年後の東北・仙台で、奇妙な手口の連続殺人事件が発生するが、その捜査を担当するのは震災時に津波で妻子を失ったベテラン刑事と、警視庁を希望したにも関わらず採用にこぎ着けたのは宮城県警であったことと震災を知らないことに屈託しつている若手刑事。
被災者たちの回想シーンが絡みつつ、捜査が進むにつれ、事件の背後に社会から見放された被災者たちの怒りと哀しみが浮かび上がってくる。
公助よりも自助を求めて弱者を冷たく突き放す行政、他人の悲劇すらも消費して簡単に忘れ去る大衆、そして名ばかりの復興で置き去りにされた被災者たち。


 未だ傷が癒えることのない東日本大震災と、深刻な生活保護受給問題、そこを軸にして、猟奇犯罪サスペンスの形を借りながら、現代日本社会の在り方に強く疑問を呈すという、かなりヘヴィな社会派サスペンスだった。
最後まで観ることで、タイトルの意味合いが理解できる仕掛けだ。


 ヒロインを演じた清原果耶の存在感が際立っていたのは言うまでもないが、物語の中でとても重要であり、二面性を持つ難しいキャラクターを永山瑛太、緒形直人、吉岡秀隆の3人が巧みに演じていたことによって、見事にこの映画を説得力ある作品としていた。


 この映画の中でキーとなったのは「扶養照会」
生活保護を申請した人の3親等内の親族に、申請者への援助が可能かどうかを問い合わせるのが「扶養照会」だ。
この扶養照会があるがために、多くの人が家族との関係を悪化させてしまったり、DV加害者に住居がばれてしまったり、この映画のようにどうしても自分が生きていることを親族に知らされたくないために「生活保護」を辞退せざるをえなかったり…という現実がある。
今年の3月から扶養照会の運用が変わって、申出書で扶養照会を回避することが出来るようになったようだが…。⇒一般社団法人 つくろい東京ファンド「扶養照会の運用が変わりました!申出書で扶養照会を回避しましょう!」

 ちなみに日本国憲法第 25 条に規定する理念に基づき、「健康で文化的な最低限度の生活」を権利として具体化した「生活保護制度」について言及した国会議員などの発言を、何例かここに記録しておく。

菅義偉(自民党)「新型コロナウイルス感染拡大の影響で生活に困窮する人たちへの支援を巡り、菅義偉首相が『最終的には生活保護』と答弁、立憲民主党の蓮舫氏は『生活保護に陥らせないようにするのが総理の仕事だ』と指摘。菅首相は、自助・共助・公助の中で生活保護があるとした上で、『やはりまずは自分でできることは、やはり自分でやってみる。そうして家族や地域で、ささえてみる。それでもダメであったら、必ず国や地方団体がしっかりささえてくれる。そうした社会にしたい』と述べた。 」

片山さつき(自民党)「生活保護は、親族扶養や血縁者による支え合いなど日本の伝統的モラルを破壊している」「生活保護は、働けるのに働かない人々を生み出す」「不正受給こそが生活保護の大問題」「生活保護は、権利ばかり主張して義務を果たさない人々を生み出す」「外国人に生活保護を適用すべきではない」

世耕弘成(自民党)「生活保護者にフルスペックの人権は認められない」

高市早苗(自民党)「弱者のふりをして少しでも得をしよう、そんな国民ばかりがいたら日本は滅びる、」

吉村洋文(大阪維新)「吉村氏は、2018年衆院厚生労働委員会で、利用者の医療費負担が免除されていることについて『負担の感覚がなく、頻回受診や重複処方につながる』と主張。後発薬の原則化を歓迎し、『医療費の一部自己負担が必要』と述べた。」
橋下徹大阪市長時代の大阪維新の会の制度改革案では「現金支給をやめ、現物支給にする」「受給資格を期間限定とし、継続には再審の手続きを必要とする」などと示した。



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ドライブ・マイ・カー 179分もの長い時間を使って、主人公と女性ドライバーが、胸の奥にしまっていたわだかまりと対峙していく。

2021-09-06 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦28】 脚本家である妻の音(霧島れいか)と幸せな日々を過ごしていた舞台俳優兼演出家の家福悠介(西島秀俊)だが、妻はある秘密を残したまま突然この世から消える。2年後、悠介はある演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島に向かう。口数の少ない専属ドライバーの渡利みさき(三浦透子)と時間を共有するうちに悠介は、それまで目を向けようとしなかったあることに気づかされる。

 村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」に収録された「ドライブ・マイ・カー」を原作に描くヒューマンドラマ、妻を失い喪失感を抱えながら生きる主人公が、ある女性との出会いをきっかけに新たな一歩を踏み出すという映画。
セックスをしながら脚本のアイデアが浮かんできて、その物語をオーガズムに上り詰めるさなかに、音読する女性の裸のシーンから物語が始まる。
2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、日本映画では初となる脚本賞を受賞したほか、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの独立賞も受賞したという話題作。


 チェーホフやベケットを愛する寡黙な俳優兼演出家の夫、自由奔放で捉えどころのない脚本家の妻、そんな妻と密かに不倫をしていた人気俳優の青年。
その妻が、突然死亡してからの2年後、広島での演劇祭で舞台演出を任された夫は、因縁めいたその青年と再会し、そして暗い過去を抱えた女性ドライバーと出会う。
どんな方向へ物語が進むのか、まったくわからない。
本心を奥に隠し、その深い闇や炎まで静かに伝える俳優たちの表情によって、作品が有機的に変貌していく感覚の中、人生における後悔や罪の意識とどう折り合いをつけるのかをこの映画を摸索していく。


 車を走らせながら、カセットテープから聞こえる妻が読み上げる台本の声、ベッドでの脚本の構想でもある妻の口からあふれ出る寝物語、そう言えば妻と夫の会話もほとんどが妻の一人語りのようだった。
179分もの長い時間を使って、主人公と女性ドライバーが、胸の奥にしまっていたわだかまりと対峙していく。
いや、約3時間という尺がほんとうに必要だったのだろうか。
それともそれは劇中劇を終演させるために必要な過程だったのだろうか。
劇中で紡がれた「空き巣物語」、「彼の印や痕跡を欲望するとともに、自分の痕跡を残していく」というストーリーがあったが、この話しを完結させるための3時間だったのだろうか…。


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映画 太陽の子 終戦の日に鑑賞 若い研究者たちの葛藤…三浦春馬の劇中の最後の台詞が「さよなら」…

2021-09-01 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦27】 1944年。京大物理学研究室で研究に励んでいた科学者・石村修(柳楽優弥)は、原爆の開発に参加する。核エネルギーの研究に没頭する一方で、科学者が兵器の開発に携わることに対する葛藤を抱えるように。そんな中、弟の裕之(三浦春馬)が戦地から一時帰宅し、兄弟がひそかに思いを寄せていた朝倉世津(有村架純)も、家を失ったために修の家で暮らすことになる。

 2020年8月15日にNHKで放映されたドラマ「太陽の子 GIFT OF FIRE」を異なる視点で描いた青春群像劇、太平洋戦争末期に原爆の開発研究に加わった若き研究者と弟、彼らの思い人が抱く苦悩と青春を描き出すという映画。
終戦の日に鑑賞したが、感染症対応で座席数が半分ではあるがほぼ満席だった。
海軍に原子爆弾開発を命じられた京都帝国大学の研究者たちを通し、戦争が人々にもたらす悲哀と虚しさを描いた実直な作品。
日本でも原爆の開発を目指していたということを自分は知らなかった。⇒「原子の力を解放せよ 戦争に翻弄された核物理学者たち (集英社新書)


 最先端の技術開発に意欲を燃やす若い研究者たちが、一方で学問を人殺しの道具にすることへの葛藤。
たいへん重いテーマながら、少し薄っぺらに感じてしまう演出がどうかと思ったし、予算的な制約があったのだろうか、ちょっと安っぽくかんじてしまったのは残念だ。
ま、そこは、テレビドラマとして制作され、映画版はある意味、スピンオフなんだからいたしかたないか。
しかし、戦争に巻き込まれた若者の等身大の姿がみずみずしくも切なく描かれていて、けっして悪い作品ではもちろんない。


 「そうやな。たくさん未来の話しよう」と劇中で笑顔で言った三浦春馬は、昨年の7月に自死した。
この映画が、彼の死後に公開される最後の映画となるそうだ。
実は、それもこの映画を見ておきたいと思った理由だ。
特攻隊の苦悩と葛藤も垣間見える演技は流石で、少しネタバレになるが、小さな声で「怖いよう」の台詞には胸が打たれた。
そして彼の最初の台詞が「ただいま」、最後の台詞が「さよなら」だったのだが、そのときになんで死んだんだって言いたくなった。(実際には最後のセリフは、それではなかったのだが)


 この作品は、作・演出を手掛けた黒崎博が約10年前に仕事で訪れた広島の図書館で、ふと目に留まった『広島県史』という資料集を開き、収録されていた京都大学で原子物理学を専攻する若き科学者の日記の残片を目にし、そこに何気ない言葉で綴られた、科学に情熱を注ぐ若者の当時最先端の学問・原子物理学に対する憧れと兵器転用への葛藤、一方で今日何を食べたか、どんな人が好きかといった等身大の青春に心を揺さぶられ、「この若者たちの物語を形にしたい」と思い立って作られたそうだが、その思いについては、十分に伝えられた作品であった。

 ところで、NHKのドラマは自分は知らなかったのだが、最初にこの映画のタイトルを見たときには、灰谷健次郎作の「太陽の子 (角川文庫)」の映画化なのかと勘違いしていた。


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キネマの神様 北川景子の堂々たる大女優っぷりが素晴らしい!(笑)

2021-08-17 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦23】【17 💪部屋3-40 BentOverRaw40kg DSwing20kg Crunch Situp BallLegRaize】 ギャンブル狂いのゴウ(沢田研二)は、妻の淑子(宮本信子)や家族にもすでに見捨てられていた。そんな彼が唯一愛してやまないのが映画で、なじみの名画座の館主テラシン(小林稔侍)とゴウはかつて共に映画の撮影所で同じ釜の飯を食った仲だった。若き日のゴウ(菅田将暉)とテラシン(野田洋次郎)は、名監督やスター俳優を身近に見ながら青春を送っていた。

 山田洋次監督が、作家・原田マハの小説「キネマの神様」を映画化、松竹映画100周年を記念して製作された、家族から白い目で見られるダメ親父の物語を紡ぐという映画。
実は、この作品は志村けんさんの初主演作品として進められてきた企画だったが、志村さんのCovid-19による急逝を受けて盟友・沢田研二が跡を継ぎ、映画を完成にこぎつけたらしい。
そのために脚本も大幅に変えて、コロナ前・コロナ禍のさなかのエピソードも加筆されたそうだ。
コロナの影響を受け、撮影中止および主演の交代という悲劇に見舞われながらも、様々な人々の思いから再始動し、ついに完成した映画なんだ。


 ギャンブル好き&借金まみれの主人公・ゴウが助監督だった過去を軸に、原作を往年の日本映画愛たっぷりに大胆脚色、山田監督の撮影所への思い、青春時代の情熱を生き生きと描いている。
映画が娯楽の王様と言われていた時代から現代までを描くことで、かつて映画が持っていた独特の輝きが今はもう無いことについても描いている。
日本版「ニュー・シネマ・パラダイス」とも言える物語を紡いだという作品のようだ。


 というが、自分はその「往年の映画の華やかな黄金時代」というのは知らないからそこはちょっと共鳴出来ない。
そして、やっぱ山田洋次監督作品の、昭和臭さ満載なカット割りと脚本・演出、それに呼応する役者の演技が、単に古くさいとしか感じられないのが辛い。

 しかし、原節子ら、往年の名女優たちの要素が詰まったキャラクター「銀幕のスタア」を演じる北川景子の堂々たる大女優っぷりが抜群の存在感で素晴らしい!
永野芽郁も、北川景子に負けず劣らず、瑞々しい演技で、過去パートをしっかり支えていた。
役者のとても臭い、臭すぎる演技を、舞台を観ているかのように素直に受け入れて咀嚼できれば、きっと楽しめる良い作品だった、かな。



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パンケーキを毒見する シニカルな鋭い視点で、「ニッポンの本当の姿」を映しだす、かつてない政治バラエティ映画が誕生した!

2021-08-13 | いい映画観てますか?(邦画)

【🎦22】T・ジョイ PRINCE 品川で鑑賞したが、そもそも定員が少ない上に感染対策で席を絞っており、なかなかチケットが取れなかった話題作。
行ってみたら、客層は老若男女多種多様だったのが意外だった。

 菅義偉氏は秋田のイチゴ農家から上京し、国会議員秘書、横浜市会議員、衆議院議員を経て内閣総理大臣にまで登りつめる。内閣官房長官時代、記者会見における記者とのやり取りでも耳目を集めた菅氏は総理大臣就任早々、大手メディアの政治担当記者と「パンケーキ懇談会」を開き、携帯電話料金の値下げやデジタル庁の新設などに着手する一方で、日本学術会議の任命拒否や中小企業改革などを断行する。

 第99代内閣総理大臣に就任した、菅義偉氏の実像に迫るドキュメンタリー、安倍晋三政権下では官房長官として手腕を振るった彼の政策をはじめ、コロナ禍での施策の是非などにも切りこんでいくという映画。
パンデミックで馬脚を表した菅義偉の本質と彼を支える政治資金や人脈を追い、日本の政治に迫る、面白くてためになるドキュメンタリー。


 現職の首相のドキュメンタリーを製作して公開するってのは、それだけでも日本では異例なことであるが、アニメを駆使した映像はユーモラス。
観ているその瞬間こそ笑えるが、見終わってみると、笑えない現実があることに、血の気が引く思いがしてくる。
シニカルな鋭い視点で、「ニッポンの本当の姿」を映しだす、かつてない政治バラエティ映画が誕生した!


 石破茂(自民党)、江田憲司(立憲民主党)、村上誠一郎(自民党)、小池晃(日本共産党)ら現役の政治家や、古賀茂明、前川喜平などの元官僚、さらに、森功、鮫島浩などのジャーナリストや各界の専門家が、菅義偉という人物について、そして菅政権が何を目指して、日本がどこにいくのか、取材に応じている。
インタビューに応じた人々の発言は真を突いており、とりわけ政権与党に籍を置く人々の内閣への苦言は重い。
様々な角度から浮き彫りにされる菅政権ひいては日本の「変なところ」が明快で、「あはは~この国、大丈夫?」と爆笑してしまうが、いや笑って済ませられないはず…。
いやいや、ほんと笑えない。
映画の中でも紹介されているが、再生可能エネルギーの開発、労働生産性、男女平等指数、幸福度ランキング、あらゆる面において日本はG7中ダントツの最下位で、もはや先進国なんて言えない状況にずいぶん前から落ち込んでいる。
※G7…先進国というくくりの7カ国(米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、日本)。


 「ご飯論法」を駆使してごまかし答弁に終止した安倍政権だったが、「やぎさん答弁」で徹底的に噛み合わない戦術を駆使(?)している現政権と、それに忖度する大手メディア。
この映画では、五輪開催については軽く触れる程度だが、それでも権力のコメディとしか思えないグタグダぶりは伝わってくる。

 例えば実際の国会で、立憲民主党の山井和則議員が「『ステージ3』の感染急増、あるいは『ステージ4』の感染爆発、そういう状況でもオリンピック・パラリンピック、これは開催されるんですか」と菅首相の認識について、何度も表現を変えつつ問いただした際には、管首相は、
「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じ、安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく」
と繰り返すばかりだった。(17回繰り返したという報道もあった)

※ ご飯論法とは、質問に真正面から答えず、論点をずらして逃げるという論法。「朝ご飯は食べたか」という質問を受けた際、「ご飯」を故意に狭い意味にとらえ、(パンを食べたにもかかわらず)「ご飯(白米)は食べていない」と答えるように[2]、質問側の意図をあえて曲解し、論点をずらし回答をはぐらかす手法である。
※ 菅義偉首相の質問と噛み合わない答弁を繰り返す国会答弁が、手紙を読まずに食べちゃった「やぎさんゆうびん」みたいだとして、「やぎさん答弁」と名付けられた。


 選挙前に見ておきたい力作、これを観たら思わず「選挙に行きたくなる!」
自分は一度も棄権せず必ず選挙に行ってるけど…。
しかし現実的には、選挙への無関心があって、その問題については、政治的中立・完全学生運営の投票啓発団体「ivote」の声を取り上げて最後に切り込んでいる。http://i-vote.jp/


 既得権と利権にしがみつき、敵とみなした人間を追い落とす政治力はあるが、国会や国民には限りなく不誠実な菅義偉は果たして、国のトップに相応しいのか?
毒見のつもりが、たっぷりと毒を食べさせられた気分。
改めて、怒れる羊にならなくてはと肝に銘じた。



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