労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

2.29「ライドシェア解禁の問題を考える院内集会」と日本労働弁護団の「ライドシェア」解禁に反対する緊急声明

2024-03-01 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

【1 💪1 -10 LiFETiCK Cinning(asist32kg) RowM58.5kg RateralRaize10kg ShoulderPress30kg LegRaize Crunch】 2月29日、交通の安全と労働について考える市民会議~ライドシェア問題を考える~は、衆議院第一議員会館大会議室にて、「ライドシェア解禁の問題を考える院内集会」を開催。
一般参加者に加えて、多数の衆参国会議員(森屋隆参議院議員・辻元清美参議院議員・近藤昭一衆議院議員・福山哲郎参議院議員・枝野幸男衆議院議員・吉田はるみ衆議院議員・鬼木誠参議院議員・小宮山泰子衆議院議員・芝慎一参議院議員・田村まみ参議院議員・大河原まさこ衆議院議員・岸まき子参議院議員・落合貴之衆議院議員・堤かなめ衆議院議員・野田国義参議院議員・水野もと子参議院議員・小沼巧参議院議員・阿部とも子衆議院議員・牧山ひろえ参議院議員、など)と秘書の皆さん、東京都の区議会議員(遠藤みほ墨田区議会議員・久家しげる荒川区議会議員・門脇翔平葛飾区議会議員・青木のぶえ北区議会議員、など)が参加、国民の安全や従事する者の権利を置き去りにしたまま拙速に議論が進められている「ライドシェア解禁の問題」について、複数の視点から考えた。


 内容的には、前回1月16日に横浜で開催した集会と同様で、(「ライドシェア解禁の問題を考える市民会議集会@神奈川」で、拙速なライドシェア解禁論の問題を共有した。
①趣旨説明・情勢報告を木下徹郎弁護士(市民会議事務局)、②ライドシェア問題を考える~海外の事情と日本の課題を浦田誠国際運輸労連(ITF)政策部長、③ライドシェアと労働法について菅俊治弁護士(日本労働弁護団常任幹事)、④ライドシェアと利用者を主婦連合会の木村事務局長(消費生活アドバイザー)、⑤持続可能な公共交通とライドシェアを戸崎肇桜美林大学教授(ビデオメッセージ)、からの問題提起を行った。
議員発言では、田村まみ参議院議員、柴慎一参議院議員、岸まき子参議院議員、阿部知子衆議院議員、森屋隆参議院議員からのそれぞれの視点からの課題について思いや決意、そしてこれからの政治的取り組みについて言及していただき、最後に辻元清美参議院議員が、総括的に「ライドシェア解禁の問題」についてどう運動を展開するかについて発言していただいた。

 ところで、冒頭の情勢報告でも、触れられていたが、2月26日に、日本労働弁護団が「『ライドシェア』解禁に反対する緊急声明」を発表したので、ここに掲載しておく。
まさに、正鵠を得ている!

「ライドシェア」解禁に反対する緊急声明

2024年2月26日
日本労働弁護団 幹事長 佐々木 亮

1 はじめに
 政府の内閣官房において、 2023年10月6日に設置されたデジタル行財政改革会議は、同年12月20日、中間とりまとめを公表した(以下、「中間とりまとめ」という。)。その中では、ライドシェアに関して、タクシーが不足する地域や時間帯において「タクシー事業者が運送主体となり、地域の自家用車・ドライバーを活用し、アプリによる配車とタクシー運賃の収受が可能な運送サービスを2024年4月から提供する(道路運送法第78条第3号に基づく制度の創設)」としている。
 このような動きを受けて、一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会は、2024年1月10日 、東京23区・武蔵野市・三鷹市において、2024年4月から「ライドシェア」を実施すると発表した。報道によれば、普通第二種運転免許いわゆる「二種免許」を持たなくても、普通第一種運転免許を取得して1年以上の運転者であれば、タクシー事業者との間で雇用契約を締結することで、自家用車を用いて行うことができるとされ(以下、「東京版ライドシェア」という。)すでにタクシー事業者により運転者募集も始まっている。
 このような現在急速に進んでいる「ライドシェア」解禁の動きは、既存のタクシー運転者の労働条件を悪化させるだけでなく、公共交通 であるタクシーの安全性をも脅かすものである。

2 タクシー運転手の労働条件の悪化を招くこと
 もともと、タクシー事業は、2002年に道路運送法が改正され規制緩和政策に舵を切って以降、タクシ ー車両の供給過剰とこれによる運転者の賃金減少が問題となっていた。そのため、2009年には「 特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法」(タクシー特措法)が成立し、さらに2014年には同法が改正されてタクシー事業の適正化が指向され、タクシーの供給過剰により生じてきた一台あたりの売上減少によるタクシー労働者の労働条件悪化を改善する政策が採られてた。
 しかし、「東京版ライドシェア」含め、あらゆる「ライドシェア」解禁は、これまでのタクシー事業の適正化に対する政策に対して逆行し、「白タク」によりタクシーの供給過剰を招いてタクシー労働者の労働条件を悪化させるのであり、断じて容認できない。

3 公共交通としての安全性を脅かすこと
 また、「東京版ライドシェア」では、二種免許を持たぬ運転者も認める。しかし、二種運転免許は、道路運送法において旅客自動車運送事業を実施する際に求められるものであり、よりによって交通量の多い都内で、二種免許を持たぬ一般の運転者に有償旅客運送を許すことは、利用者の利益の安全(道路運送法1条)を減殺させ、これによって確保されてきた公共交通の安全性を脅かすものである。

4 「東京版ライドシェア」も道路運送法の要件を充足しないこと
 さらに、中間とりまとめは、自家用車による有償旅客運送(白タクを可能とするため「道路運送法78条3号に基づく制度の創設」を目指すとされ、「東京版ライドシェア」も同号によって実施するとされている。
 しかし、同号は、「公共の福祉を確保するためやむを得ない場合において、国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供するとき」という例外的な場面に限定し自家用自動車による有償旅客運送を許容しているのであり、安易に適用されるものではない。「公共の福祉」の確保に必要であるとの実証的な裏付けもないまま、東京都内のタクシー不足を理由に開始されようとする「東京版ライドシェア」は、「公共の福祉を確保するためやむを得ない場合」との要件を充足し得ないのである。

5 タクシー事業者との雇用契約締結では弊害防止できないこと
 「東京版ライドシェア」は、運転者とタクシー事業者との間で雇用契約を締結することを要件とするようだが、これは、タクシー事業者の利益確保にはなり得ても、労働者の労働条件悪化と公共交通の安全を脅かすことの歯止めとはならない。
 事業者の看板で「白タク」の算入を許してしまえば、同じタクシー事業者の下で働く既存のタクシー労働者においては競争が激化して一 台あたりの売上減少を招き、タクシー労働者の労働条件を悪化させるのは必定である。
 また、とりわけ交通量の多い都内で、二種免許を持たない一般の運転者に有償旅客運送を許すことは、公共交通の安全性を大きく脅かすものといえる。

6 将来的にも雇用契約締結が確保され運用される保障はないこと
 中間とりまとめは、「ドライバーの働き方について、安全の確保を前提に、雇用契約に限らずに検討を進める」としているのであり、雇用契約締結の要件が将来的にも維持されるのか大いに疑問がある。世界各国で、「ライドシェア」に関して、本来は「労働者」として扱われるべきドライバーを「労働者」と扱わず労働法の保護を及ぼさないとしていることが問題となり、訴訟にまで発展している。日本でも、当初から「東京版ライドシェア」を足掛かりに して、遠くない将来、雇用契約ではない法形式による「ライドシェア」を拡大しようと意図されているのである 。

7 まとめ
 以上の通り、あらゆる「ライドシェア」は、タクシー運転者の労働条件を悪化させ、公共交通であるタクシーの安全性を脅かし、何よりも、プロフェッショナルとして日本の公共交通を日夜支えるタクシードライバーの労働者としての誇りを踏みにじるものであって到底容認できない。日本労働弁護団は、タクシー事業者を運営主体にするものも含め、あらゆる「ライドシェア」解禁の動きに断固反対し、労働運動・市民運動と連帯してこれを阻止するために取り組みを進める 。
以上

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パブコメ入れました! 「法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・ドライバーを活用した有償運送の許可に関する取扱い」

2024-02-20 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!
案件番号: 155240909
案件名:「法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための 地域の自家用車・ドライバーを活用した有償運送の許可に関する取扱い」 に係るパブリックコメントの実施について
 ⇒ https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155240909&Mode=0
所管省庁・部局名等: 物流・自動車局旅客課
意見・情報受付開始日時: 2024年2月9日17時0分
意見・情報受付締切日時: 2024年3月9日23時59分

 昨年 12 月に決定された「 デジタル行財政改革会議の中間とりまとめ 」 において、タクシー事業者が運送主体となって、地域の自家用車・ドライバーを活用し、タクシーが不足する分の運送サービスを供給すること(道路運送法第78条第3号に基づく制度の創設)が決定されました。
今後、タクシーが不足する地域・時期・時間帯におけるタクシー不足状態を、道路運送法第78条第3号の「公共の福祉のためやむを得ない場合」であるとして、地域の自家用車や一般ドライバーによって有償で運送サービスを提供すること(自家用車活用事業)を可能とする許可を行っていく予定です。その許可に当たっての基準や取扱いについて、「法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・ドライバーを活用した有償運送の許可に関する取扱い」として定めることを検討しており、今般 、 パブリックコメントを開始いたします。
なお、今般示す制度案はあくまでもたたき台であり、広く国民の皆さまの意見・情報を集したうえで、その内容を決定する予定です。


 と、言うことなので、私も本日、以下の通り、パブリックコメントを入れた。

【意見】
 道路運送法第78条第3項に基づく制度の創設について、条件付きで「賛成」である。

【理由】
 「法人タクシー事業者による交通サービスを補完するための地域の自家用車・一般ドライバーを活用した有償運送の許可に関する取扱い」について、公共の福祉を確保するためやむを得ない場合として、国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供する範囲においての「タクシーが不足する分の運送サービスの供給」について、賛成である。

 ただし、以下の点については問題があるので、対処されたい。

1.新制度によるタクシー不足解消の効果を検証し「タクシー事業以外の者がライドシェア事業を行う」新制度を検討するための期間として、2か月というのはあまりにも拙速、且つ、乱暴であり、「ライドシェア」導入ありきが前提となっていることは問題であるため、効果の検証期間について、十分な期間を確保すること

2.タクシー運転者資格のない一種免許の運転者が、事業用自動車(緑ナンバー)で、有償運送を行うことは、利用者に対する欺瞞であり、緑ナンバーに対する利用者からの信頼を崩壊させる行為であることから、禁止すべき

3.ドライバーの選任については、運輸規則第36条を適用し、雇用契約によるものとすること

4.道路運送法第78条第3号による「公共の福祉を確保するためやむを得ない」事由が消滅した際には、速やかに供給を停止すること


 条件付きで「賛成」である、としたのは苦渋である。
「ライドシェア阻止」についてこれまで通り、自分は、一貫している。
しかし、「デジタル行財政改革会議 中間とりまとめ」 (令和5年12 月20 日デジタル行財政改革会議決定)において、タクシー事業者が運送主体となって、地域の自家用車・ドライバーを活用し、タクシーが不足する分の運送サービスを供給すること (道路運送法第78 条第3号に基づく制度の創設)が決定されたことを受けて、地域の自家用車や一般ドライバーによって有償で運送サービスを提供すること (自家用車活用事業)を可能とする制度を創設することとなった。
この新たな制度案では、安全・安心を確保する観点から、旅客運送分野において事故防止対策のノウハウを有するタクシー会社が、一般ドライバーの教育、運行管理や自家用自動車の車両の整備管理を行うとともに、運送責任を負うこととなることから、絶対に導入を阻止しなければならない「いわゆるライドシェア」とは異にする、道路運送法に基づく制度であると考えざるを得ない。
また、タクシーが不足する分の運送サービスの供給確保対策に対して、「二種免許」やプロドライバーとしての矜持という点で納得はできないが、タクシー事業者が運送主体となったとしても、地域の自家用車・ドライバーの活用を否定してしまうと、私たちが絶対に阻止しなければならない「いわゆるライドシェア」推進派への対案がなくなってしまう。
推進派は、この制度改正を「なんちゃってライドシェア」だとして、すでに反対意見を多数投じている。
したがって、今回の道路運送法第78 条第3 項に基づく制度の創設について、条件付きで「賛成」であるとした。


 交通の安全と労働について考える市民会議~ライドシェア問題を考える~は、2月29日(木)18時~19時30分、衆議院第一議員会館 多目的ホールにて、「ライドシェア解禁の問題を考える院内集会」を開催する。
※17時45分頃より、衆議院第一議員会館1階ロビーにて入館証配布。
※会場でのリアルと、zoomによるハイブリッド開催ですので、zoomでの参加の場合は、こちら⇒ https://forms.office.com/ より参加申し込みしてください。

 昨年12月20日、デジタル行財政改革会議が中間取りまとめで、2024年4月より、タクシーが不足する地域・時期・時間帯の特定を実施。これに基づき、タクシー事業者が運送主体となり地域の自家用車・ドライバーを活用し、アプリによる配車とタクシー運賃の収受が可能な運送サービスの提供を開始することとした。またタクシー事業者以外の者がライドシェア事業を行う法制度について2024年6月に向け議論するとしている。12月26日の規制改革推進会議は請負契約の推進などさらに踏み込んだ法改正の内容について答申している。「ライドシェア」とは何なのか。ライドシェア解禁が公共交通、働き方、利用者の安全にどのように影響を及ぼすのかについて、複数の視点から考える。

プログラム
情勢報告 木下徹郎弁護士(日本労働弁護団常任幹事)
ライドシェアの実際 国際運輸労連(ITF)浦田誠政策部長
ライドシェアと労働 菅俊治弁護士(日本労働弁護団常任幹事)
ライドシェアと乗客 発言者は調整中
ライドシェアと公共交通 戸崎肇教授(桜美林大学)
議員らと意見交換



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

引き続きサントリーの個人的不買運動を継続します…経済同友会のライドシェアに関する提言への反論

2024-02-13 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 経済同友会が「わが国における効果的なライドシェアの導入に向けて〜なんちゃってライドシェアで終わらせないために〜」という提言を、2月1日に政府に提出している。
意見のポイントとして「各論点における課題と検討の方向性を提示」していて、その内容は以下の通り。
〇柔軟な供給を確保し、イノベーションの創出を促すためには、既存の旅客自動車運送事業者に限定することなく、さまざまな主体が参画できる制度とすべきである。
〇現代社会における技術発展の状況を踏まえれば、これからの安心・安全は技術によって担保されていくことになる。新規参入・普及の促進にも考慮しながら、現実的な安全基準を設けるべきである。
〇事故の際には(車両設計上の欠陥による場合などを除き)事業者が責任を負う主体であることを明確にすべきである。
〇需給に波があるライドシェアの特性上、運転者に雇用契約だけではなく、業務委託契約の選択肢も提供すべきである。
〇変化する交通需要に対応するには、タクシー業界の規制改革とライドシェアの導入を通じて、柔軟な価格変動制および供給体制を確立し、労働市場の効率を高めることが求められる。これにより、乗務員の労働条件改善とサービスの質の向上を同時に実現すべきである。


◆今さらライドシェアが「イノベーションの創出」などとほざいている時点で時代遅れ。
 ここで言われている「イノベーション」は技術革新の意と思われるが、ライドシェアとは日本語で言えば古くからある「白タク」だ。
ライドシェアのビジネスモデルは新興諸国どころか発展途上国でもとっくに行われており、一方で、このビジネスモデルには問題があるとしてヨーロッパをはじめ多くの国や地域で禁止や規制の強化がされていて、過去の遺物となりつつある。
日本でもライドシェアのシステムなんて簡単に構築できるので、そんなものが技術革新=イノベーションでも何でもない。

◆「さまざまな主体が参画できる制度とすべき」とは、反社会的勢力のことを指してるのか?外資に日本を売るということなのか?
 日本で「白タク」が厳しく禁止されてきたのは、暴力団などの反社会的勢力の資金源となってきたということも重要な歴史。
運転代行業も、所轄の警察署(公安委員会)の認定を受けなければ事業が出来ないのは、同様の理由だ。
もちろんタクシーなどの旅客運送事業は、反社は参入できないのは言うまでもない。
ライドシェアと言えば世界的に「UBER」だが、UBERは日本ではUberEatsでフードデリバリーでは日本で勢力を大にしており、DiDi(中国)・フードパンダ(ドイツ)はすでに日本から撤退、この業態では残るはWalt(フィンランド)と出前館。
経済同友会は、日本の交通市場を外資に売ろうと考えているのか。

◆「これからの安心・安全は技術によって担保されていく」という期待では困る。現に安全を担保しなくてはならない。
 なにを原子力発電所の「安全神話」みたいなことを言っているのだ、人の命が懸っているのだ。(利用者だけではなく、同じ道路を共有する他人も含めて)
医者が足りなかったら、医学生や看護師に、診察や治療をさせるのか?
海外である病気に効くという薬を、治験もせずに日本で導入するのか?
我々プロのタクシードライバーが運ぶのは食料品ではないのだ、人の命なのだ!

◆「現実的な安全基準を設ける」「事業者が責任を負う主体」はいいとしてそのコストはどう償うのか。
 タクシーなど公共交通事業にとって、安全を確保するためのコストは莫大なものであり、事業者にとってその投資負担は大きい。
そのためにタクシーなどの公共交通では安全コストを償うために、そのコストは運賃設定の根拠となり積算されており、結果、利用者から収受している。
経済同友会の提言では、おそらくライドシェアでの運賃は、タクシー運賃よりさらに高価なものにならざるを得ないだろう。

◆「業務委託契約」とは結局は安く人を使いたいだけだ。
 ライドシェアやフードデリバリーで働く人の労働者としての権利(労働者性)は日本でも世界でも問題なっている。
イギリス最高裁「Uber運転手は『従業員(労働者)』だ」と判断し、こうした判断は、欧米では大きな流れとなっている。
東京都労働委員会が「ウーバーイーツ」配達員は労働者だとして団交権認める命令を出した。
アマゾンジャパンの商品配達を個人事業主(フリーランス)として委託された配達員を、横須賀労働基準監督署(神奈川)から労災認定された。
日本でもすでにエビデンスがある。
また、過労運転を防止するためには、運転時間(労働時間)の管理も重要で、これを運転者自身の自己責任とすることは、利用者に対してあまりにも無責任だ。

◆「副業・兼業が前提となるライドシェアの場合、ワーキングプアの議論は関連が薄い。」というが、問題は、ライドシェアに従事しているときのドライバーの権利保障だ。
 提言本文では「個人事業主としての働き方には、労働関係法令の適用や労働者としての権利行使、団体交渉による待遇改善などの権利保護が不十分な点がある」と指摘しているが、まさにその通りであり、「副業・兼業」はいいとして、その副業・兼業としてライドシェアドライバーとして従事しているときに、本業の際に保障されていた、労働基準法、最低賃金法、労働者災害保険法、労働組合法などの労働諸法制の保護が受けられないことが問題なのだ。

◆「柔軟な価格変動制」とは金のないやつは移動難民に甘んじろということ。
 高い運賃でも払える人のための供給体制を確保するには、柔軟な価格変動制(ようは繁忙時に高い運賃設定をすること)により金持ちを優遇しろということ。
経済同友会のいう「需給ギャップ」の解消とは、金のないものは甘んじて移動難民になれということ。
そもそも移動難民の解消という責任は、営利企業であるタクシーやバス・鉄道事業者の責任なのか?
自治体や国など「公助」の責任が、先ではないのか?

 経済同友会 代表幹事である新浪 剛史氏は、サントリーホールディングス取締役社長だ。
氏のこれまでの、マイナンバーカード一体化保険証(マイナ保険証)による健康保険証廃止について廃止時期を「納期」と発言したこと、サラリーマンの「45歳定年制」を提唱したこと、世界に誇る日本の国民皆保険制度を民間にと提起したこと、さらに安倍晋三元首相の後援会が主催した「桜を見る会」前日の夕食会に、サントリーが飲料を無償提供していたなどなどの大いに憤ることがあって、新浪剛史氏、経済同友会に腹が立っていてちっとも収まらないのに、さらに「なんちゃってライドシェアで終わらせないために」という馬鹿げすぎている提言を出しているのやから、引き続き「サントリーの個人的不買運動」を継続します。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

危険なライドシェアを許さず安全な公共交通を守る! ~ハイタクフォーラム請願署名提出行動 過去最多220,917筆を提出~

2024-02-09 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 ハイタクフォーラム( 私鉄総連ハイタク協議会・自交労連・ 交通労連ハイタク部会)は、2月8日、2023 年10 月から取り組みを行ってきた「危険なライドシェアを許さず安全な公共交通を守るための請願署名」の提出行動を実施した。ハイタクフォーラムから22 名 内(私鉄総連10 名)、タクシー政策議員連盟から衆参議員42 名が参加。集められた署名は過去最多となる220,917 筆 (内、私鉄総連46,732 筆)にものぼり、拙速にライドシェア解禁を進めている岸田政権に対する危機感を大いに反映した結果となった。


 冒頭、溝上ハイタクフォーラム代表幹事全自交労連)は「今回の取り組みでは、ライドシェアは雇用によらない働き方であり、労働者全体に影響することを広報した。その結果、連合からも協力をいただき、昨年の約15 万筆を大きく上回る220,917 筆という最多の署名を集める事が出来た。この署名をしっかり届けて、岸田政権のデタラメな政治を正していただきたい」と挨拶。続いて、辻󠄀元清美タクシー政策議員連盟会長が「先日、ライドシェアの全面解禁を主張する議員に、身近な人へライドシェアの利用を勧められるか、働くことを勧められるか、と尋ねたところ返答に窮していた。この問題は日本の社会を守るための闘いだと思っている」と述べた。その後、溝上代表幹事、石橋私鉄ハイタク協副議長らから、議連に署名を手交、衆・参両院議長への提出を託した。


 意見交換では、「 ライドシェアのために新法を作る動きがあるがこれは絶対に許せない」「ライドシェア推進派は配車アプリが進化して既存のタクシーが利用しやすくなり、ライドシェアに利便性で劣らないことなど認識のアップデートができていない」「配車アプリの普及で流しのタクシーが減少しており、高齢者などがタクシーを捕まえられないことにより車両不足と言われることもあるなど、様々な課題特性があるにもかかわらず、ライドシェアがあれば解決するという乱暴な議論が行われている」「 地方の問題と首都圏や観光地の問題を分けて考えなければならない。地方の問題に対してはまず自家用有償運送で対応すべきであり、首都圏や観光地では、労働環境の改善を以ってドライバーを確保することが優先である」( 安易にライドシェアを導入し、需要のピーク時に白タクが出てくると事故や渋滞のリスクが高まる。それも踏まえて議論すべき」、久松私鉄ハイタク協事務局長からは「大阪では万博開催を理由としてライドシェア導入を強引に推し進めようとしている。大阪の現状のタクシー供給量で万博輸送は可能だ」、森屋隆タク議連事務局長(私鉄総連組織内国会議員)からは「ライドシェアによって2種免許を保持していない人が参入すると個人タクシーの定義が根底から崩れてしまうのではないか」など様々な意見が交わされた。


 閉会に際して、小川ハイタクフォーラム幹事( 交通労連)が「政策の失敗で地方が疲弊し公共交通が崩壊している責任を民間企業であるタクシー事業者に押し付け、人気取りのためにライドシェアを進めている状況だと認識している。ライドシェアは労働問題でもある。生活が安定しないなかで、政府は少子化対策、賃金を上げると言っているのにライドシェアの導入は一貫性がない。22 万以上の署名は現場の労働者の悲痛な声である」と述べた後、小宮山泰子タクシー政策議員連盟幹事長が「なぜ法律で様々な規制を作ったのか。事件・ 事故・ ぼったくり等を防ぐために法律で規制してきた。人を大切にする社会を創るためには、プロのタクシー・ハイヤーが必要である。また、地方の首長は地域の足を守るためにライドシェア導入に期待しているが、昨年12 月に経済同友会でヒアリングをしたところ、儲かる地域でしか参入するつもりがなく、過疎地では自家用有償輸送でやってほしいとはっきりと言い切られた。安心して国内を移動できる公共交通を守るために共に頑張りましょう」と締めくくり、署名提出行動を終了した。


 その後、選挙区などに関係する都道府県の署名を各議員が持ち帰った。今回の署名の集約にあたり、各地連・単組の取り組みに感謝申し上げる。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ライドシェア解禁の問題を考える市民会議集会@神奈川」で、拙速なライドシェア解禁論の問題を共有した。

2024-01-22 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 交通の安全と労働を考える市民会議は1月16日、「ライドシェア解禁の問題を考える 市民会議集会@神奈川」として横浜市中区のかながわ労働プラザで集会を開催、120人が参加した。
冒頭、全自交労連の津田光太郎書記次長が、昨年夏の菅前首相発言が端緒となって以降のライドシェアに関する日本の動きについて説明。
続いて、国際運輸労連の浦田誠政策部長が「『ライドシェア』とは~その現状と問題~」として、世界で何が起こってきたか、そこから得られた教訓と課題について、UBERの事例を中心に説明、拙速なライドシェア解禁の動きに警鐘を鳴らした。

 日本労働弁護団常任幹事の菅俊治弁護士は、日本のウーバーイーツ・アマゾンフレックスなどの働き方を例に「『ライドシェア』と労働」について「労働者ではない契約形態で旅客運送サービスを拡大していくことの重大性」についてお話しされ、「最初は赤字覚悟で経営するが、5年経つと牙を剥いて来る。団交無視、労働条件を何の説明もなく一方的に変えてくるのが彼らのやり方だ」と警戒を呼びかかけた。
 菅氏は「ライドシェア最大の争点は、そこで働く人々が労働者であるか否かということだ。働く者が労働者扱いされないとはどういうことかを考えなければならない」と前置き、内閣府・デジタル業財政改革の「中間取りまとめ」には「まるでおまけのように、目立たないように書き込まれている。
1)「公共の福祉を守るためにやむを得ない」78−3には、こっそりと「雇用契約に限らず」検討を進める。と書いてある。
2)78−2の自家用有償旅客運送のほうは、もともと非営利でやる。これを営利の株式会社が受託。運転手に「謝礼」を払う。賃金とは書いていない。これは雇用に限らないな。請負を入れるつもりであるな。
3)その先のタクシー事業者以外の事業者の参入によるライドシェアについては書いていない。書いていないのは、請負を入れる気が満々であるなと受け止めるべき。
この、雇用契約ではやらない、運転手を労働者扱いしないということが、たいへん重大かつ危険。」と指摘。


 また、ライドシェアの導入について、世界中で大反対運動が起きて裁判や法改正が行われている点について、「なにがいちばんの争点になっているか?最大の争点は、労働者か否か。労働者の権利侵害であると同時にコストを下げての不公正競争を招く。既存のタクシー会社が安全を確保しながら経営責任を果たすことが困難に(両立不可)。一度入れてしまうと、あとで引き返すことが困難。」として、いま、反対をと呼びかけた。

 そして、菅弁護士自身が、ウーバーなどの配達員やアマゾンの配達員の労働組合の事件を担当している立場から。「もし労働者でなかったら、どうなるか?」について、実例あげて紹介。
ポイントは5つとして、①はじめは赤字覚悟で、5年経ったら牙を剥く、②労働条件はブラックボックス、③究極の細切れ労働、場当たり的な働き方、④団体交渉は無視、機械が答えます、⑤本当は労働者、を挙げ、
 
①はじめは赤字覚悟で、5年経ったら牙を剥く
 フーデリ。注文すると。配送料金を支払ってる。配達員のもらう報酬と、どっちが高い?配達員の報酬の方が、高い。差額は誰が持っているのか。飲食店でしょうか?ちがう。ウーバーが被っている。
配送料無料キャンペーンなどをしている。誰が負担しているのか。飲食店でしょうか?ウーバー。
はじめから大赤字を覚悟で、シェアを拡大しようとしている。できるだけアプリを普及して、消費行動のパターンを植え付ける。フードだけでなく、ノンフードも。スーパー、コンビニと連携or鎬(しのぎ)を削る。そして、貨物だけでなく、人間も。タクシー会社と連携or鎬を削る。
 前半戦は、配達員という労働力の確保。赤字覚悟でそれなりの労働条件を提示する。
・配達員に対して時給2000円などの最低保障をする。
・最低限の配達員が確保できた段階で、出来高払いに切り替える。最初は、運んだ回数や運んだ距離によって計算式が決まっている。臨時に人手を確保したいときには、地域の割増賃金を提示する。一定の時間帯・一定のゾーンの賃金が1割、2割増やす。「ひつじ飼い」さらに熱心な稼働を促すために、「クエスト」。所定期間内に目標回数を達成。基本報酬に対して、その3―4割程度が場当たり的に支払われるもの。
しかし、ある段階で「黒字化」に着手する。労働条件の相次ぐ不利益変更を行う。時間単価が低下傾向にある。時給1400−1600円程度。
 労働契約法には8−10条まで条文がある。労働条件は労働者の同意なく、一方的に不利益に変更することはできない。そのなかでもとくに賃金は極めて重要な労働条件なので、厳格な条件を満たさないと変更できない。変更の必要性が必要、変更後の契約内容も合理的でなくてはいけない。変更の必要性や変更後の条件も労働者や労働組合に丁寧に説明を尽くさなくてはいけない。
 労働者扱いしないことになると、このような手続きが不要。自由に上げ下げする。変更に同意も手続きも不要にしておきたい。ウーバーイーツの配達員、ある日とつぜんに変更が伝えられる。変更の回数も夥しい。
報酬の変更だけではない。呼び出しに対する応答時間の制限(60秒→30秒→15秒)(配達依頼を拒否したと扱われる)

②労働条件をブラックボックス化
 不利益変更が自由自在なだけでなく、労働条件そのものが、どうしてそのような条件が設定されるのかブラックボックス化されている。不利益かどうかも確認不能。
ウーバーイーツ配達員の給与明細をみると、基本給と調整給からなる。でも基本給が半分くらいしかない。基本給の計算式もよくわからない。調整給が基本給と同じくらいあったりする。働き方がどう評価されているか、なにと調整しているのかもわからない。
 アルゴリズムが勝手に決めている。アルゴリズムの判断要素を開示せよといっても、秘密にされたまま。
労働がギャンブル化している。との指摘あり。同一労働同一賃金の原則を破壊している。との批判あり。
労働契約の場合、使用者は労働条件を明示しなければならない。明示義務を免れるために、労働者扱いしない。

③究極の細切れ労働へ
 「何時から何時まで働くかは、自由。それがいいのだ。」このような考え方に、私は批判的。
アプリにログインしても、仕事の割り当てがあるかどうかは、アルゴリズム次第。仕事が割り当てられなければ、当然、収入にならない。
それもアルゴリズムに常に評価、監視されている。
労働法は、長時間労働を規制している。配達員の中にも長時間労働あり。短時間労働は労働法のもとでも可能。
仕事の割り当て、スケジュールに見通しがあること、収入が安定していること、は極めて重要。
世界的には、労働条件をいかに透明化し、予見可能なものにしていくかが課題になっている。副業をしなくても、まっとうに生活できる賃金、労働条件が重要。
 アマゾンの配達員。アマゾンフレックスの配達。シフト労働をしている。勤務成績がいい労働者は1ヶ月前からシフトを入れられる。 成績が悪いと1週間前にしかシフトが入れられない。シフトを入れてくださいという告知がくると、一斉に労働者がアプリでエントリーをする。早い者勝ちの状態なので、先を争ってシフトをいれなければならない。
日雇い労働者がその日の仕事をもとめて行列する人たちの姿と変わらない、同じ場面が物流の現場では広がっている。

④団体交渉は拒否、機械がアンサーします
 ウーバーも、Amazonも、団体交渉を一切拒否している。苦情を受け付けるのは、サポートセンター。
たとえば、アカウント停止。
・まったく理由が説明されない。
・弁明の機会がない。
アプリでの問い合わせには、定型文言の答えしか返ってこない。機械が、規定違反があったのでアカウントを停止した、ということしか答えない。

⑤本当は労働者、労働法の保護をひろげよう
 私たちは、このような無権利な労働者を増やしてはいけない。
そもそも労働法は、形式的に請負や委託の契約であったとしても、働かせ方の実態をみて労働者であれば、労働法を適用しなければならないとしている。
世界では、労働者を独立契約者として偽装することを規制しよう必死に取り組んでいる。
無権利な労働者を増やしてはいけない。
日本は、現在広がっているこうした偽装雇用にたいして、適切な取り締まりを強化し減らしていくべきであって、ライドシェアのような働き方を増やすことではないはずだ。
これに逆行すること、ますます問題と被害を拡大するライドシェアの拡大には、断固として反対していかなければならない。



 続いて、地元神奈川からの発言を受けた。
牧山ひろえ参議院議員(神奈川県選出)
「私は世界でいろいろライドシェアに乗ってきたが、怖い思いもしたし目的地に到着しないことも経験した。世界には、ライドシェアはいろいろなものがあるが、多くの国で禁止されている。ウーバーでは多くの性被害が起っている。日本でライドシェアを解禁して、ひとりでも性被害があったり、ひとりでも誘拐事件があったり、ひとりでも命を落とすようなことがあったら、許されない。日本の安全安心を守るためにこれからも頑張っていきたい。」
篠原豪衆議院議員(神奈川1区)
「規制改革、一部の有識者が勝手に決めていく。始めてみて何か問題が起ったらどうするのか、そこをしっかりとみていかなくてはならない。今、タクシードライバーも待遇が上がってきている、その努力をちゃんと守らなくてはならない。」


 三上神奈川県タクシー協会専務理事から神奈川版ライドシェアの現状について説明を受けた後、日本労働弁護団常任幹事で、ブラック企業対策弁護団副事務局長でもある神奈川総合法律事務所所属の嶋﨑量弁護士
「神奈川版ライドシェア、反対していかなければならない、必要がない。既成事実だけ作って、やることを前提で検討していることに怒りしか感じない。利権、こういうところにお金が流れている。必要性がない、必要性がまずは基本であり、ドライバーが足りないのなら、労働条件を上げてくださいということ。そして海外の人が使いやすいアプリを政府が責任もって開発すれば良い。一度『ライドシェア』と名の付くものをどこかで入れたら、どんどん規制緩和がされて拡大していく。困るのは市民、困るのは利用者だ。」


 そして利用者の立場からの発言として、主婦連合会会長の河村真紀子さんからは、「大切な議論を拙速に始めようとしていることが問題。主婦連合の定例会でライドシェアを取り上げたときに、ライドシェアの定義をちゃんとわかっている人は少なかった。シェアリングエコノミーと混同していたり、乗り合いタクシーと混同していたりと、ライドシェアの実態が伝えられていないし、利用者消費者に共通認識もないのが今の状況だと。そのように国民が理解する前にライドシェア解禁を進めていこうとしているように見える。
 デジタル化を盲目的に進めようとしているのが今の政府で、それが本当に国民のためになるのか、社会のためになるのか、それを議論していくことが当然なのに、それがなく、デジタル化だから、規制緩和だから、と決められてしまうのは問題がある。利用者、労働者、あらゆる面から見ても私たちは反対する。航空機や船舶やその他の交通と同様に、消費者にとってタクシーは命を乗せるものであって、プロフェッショナルによることが大切で、もちろん安全が大切であり、過疎地の移動の問題や、都市部でもタクシーが不足している問題があるとしても、その課題の解決には丁寧な議論が必要で、けっしてライドシェアがその解決ではない。」「私たちも断固反対の声を上げていきたい。」と話された。


 代表世話人の戸崎肇・桜美林大教授は「ライドシェアと公共交通」として、「ライドシェアを推進しようとする人たちは、『なんでやらないの、だめならまた変えたらいい』という。しかし、ビジネスの話しと行財政改革の話しは次元が違う、行財政改革の失敗は、それをやり直すのには、たいへんな負担(コスト)と時間が掛かる。例えば『がんに効くから』と医薬品を安易に認可する、そんなことはあり得ない。
 今、世界はプラットフォーマーに独占される状況になる、それに世界では気付いて、今、amazonなどのプラットフォーマの市場や情報の寡占が問題なっている。それを日本では、ウーバーなどのプラットフォーマーに許そうとしている。アルゴリズムの中身は秘密にされているので、しかしアルゴリズムを持っているプラットフォーマーが強い。
これまでせっかく築き上げてきた日本のタクシーの制度は、もちろん安全の確保を含めてコストが掛かっているが、ライドシェアによってこれを一瞬で崩すことになるのが大きな問題でだ。タクシーを含めて地域公共交通をどうしていくかということについては、様々な議論や、それを踏まえての様々な法律制定、そらにそれらの法改正により今の制度が出来あがっているのに、それを一首長や一政治家の判断で、一瞬で崩してしまうことも問題だ。
 ライドシェアを推進しようとしている勢力はすべてがビジネスの観点であり、これに対抗していくには、私たちはわかりやすく世論に説明していくしかない。」と今後の運動の展開について提起された。
 参加していただいた、すとう天信神奈川県議会議員ら神奈川の各級議員から一言ずつご意見をいただき、最後に事務局である山口広弁護士が「ライドシェアを解禁しようという今のこの動きは、単に交通の安全の問題というだけではなく雇用の危機でもある。慎重な検討が必要なはず。市民会議は引き続き運動を展開していく」と、横浜集会を締めくくった。

 交通の安全と労働を考える市民会議として、次回は国会議員会館での院内シンポを可及的速やかにの開催しようと予定しているが、ライドシェアを拙速に導入しようとしている地域において、受け入れていただけるなら開催したいと考えている。(例えば、函館、大阪や福岡など)
我々市民会議の関係者に、是非、お声掛けいただきたい。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

多くの国で禁止・規制されているライドシェアを世界で唯一水際で阻止してきた日本に、拙速にライドシェアが解禁されていくことを危惧する…

2024-01-13 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 交通の安全と労働を考える市民会議―「ライドシェア」問題を考える―は、1月16日(火)18時から、かながわ労働プラザ(エルブラザ 神奈川県横浜市中区寿町1丁目4)にて、シンポジウムを開催します❗
昨年12月20日、デジタル行財政改革会議が中間取りまとめで、2024年4月より、タクシーが不足する地域・時期・時間帯の特定を実施。これに基づき、タクシー事業者が運送主体となり地域の自家用車・ドライバーを活用し、アプリによる配車とタクシー運賃の収受が可能な運送サービスの提供を開始することとした。さらに、タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を行う法制度について2024年6月に向け議論するとしている。12月26日の規制改革推進会議も同じ内容を答申している。そもそもライドシェアとは何か、ライドシェア解禁は公共交通、働き方、利用者の安全などにどのように影響をしていくかを考える。
ぜひ、参加ください❗


 一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶ「ライドシェア」について、東京ハイヤー・タクシー協会は「断固反対」の方針を一転し、4月から導入すると発表した。
われわれ、タクシー産業で働く者の立場としては、今回の事業者が行う「日本型ライドシェア」については、諸手を挙げて賛成できるものではないが、これまで一貫して反対していた、いわゆるライドシェア解禁に向けたライドシェア新法に対抗するためにという点では、仕方がないのかと…。
忸怩たる思いではあるが…。

 ただし、中身について、遊休タクシー車両を前提とするようだが、白ナンバーの自家用車を使用する場合もあることで、その場合の自賠責保険・自動車賠償保険がどいうなるのか明確になっていないことに課題がある。
加えて、アプリ配車に限るとしても1種免許で有償運送が出来るとなると、2種免許の価値の低下につながり、プロドライバーの賃金労働条件などの下方圧力となるのではないかと危惧する。(利用者への安全の提供も低下するのは言うまでもない)
また、タクシーによる供給が回復するならば、こういった運用は廃止すべきだと考える。

 ちなみに連合の「ライドシェアにかかわる『デジタル行財政改革中間とりまとめ』に対する談話」を掲載しておく。

ライドシェアにかかわる「デジタル行財政改革中間とりまとめ」に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 清水 秀行
1.公共交通で保障される利用者の安心・安全が十分に担保されるのか見極めが必要
 政府は12月20日、第3回デジタル行財政改革会議において、「デジタル行財政改革中間とりまとめ」を決定し、「タクシー事業で不足している移動の足を、地域の自家用車や一般ドライバーを活かしたライドシェアにより補う」とした。具体的には、タクシー事業者の運行管理のもとで新たな仕組みを創設し、タクシー車両が不足する地域・時間帯に限って、アプリ配車とタクシー運賃収受が可能な運送サービスを2024年4月から提供するとしている。
 なお、この新たな仕組みは、国土交通大臣の許可(道路運送法第78条第3号)にもとづいて創設するとしているが、タクシー事業と同様に公共交通で保障されている利用者の安心・安全、ドライバーの安全確保、車両の管理責任などが十分に担保されるのか、重大な関心を持って見極める必要がある。

2.健康確保などに懸念がある働き方を広げることは容認できない
 特に、ドライバーの働き方については、「安全の確保を前提に、雇用契約に限らずに検討を進める」としているが、労働者でなければ労働関係法令が適用されず、結果的にドライバーが劣悪な環境での就労を強いられる懸念が拭えない。加えて、運行管理者に対して道路運送法等による健康診断などの健康管理や、副業・兼業を含めた過重労働の防止などの取り組みが課されないとすれば、事故などによって利用者や歩行者などの安全を脅かすことにもなりかねない。そうした懸念が多い働き方を広げることは容認できない。

3.タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を行うことは慎重であるべき
 また、「中間とりまとめ」では、2024年6月に向けてタクシー事業者以外の者がライドシェア事業を行うことを位置付ける法律制度の議論を進めるとしている。タクシー事業者以外が行うライドシェア事業は、先行する諸外国において様々な問題が指摘されていることに加え、タクシー産業の健全な発展を阻害しかねず、慎重な検討が必要である。

4.国民生活や経済活動を支える持続可能で強い交通・運輸体系の構築を求める
 連合は、わが国が直面する経済・社会の変化に的確に対応するとともに、国民生活や経済活動を支える社会基盤として、持続可能で強い交通・運輸体系の構築実現にむけて、構成組織・地方連合会とともに取り組んでいく。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【ライドシェア?】デジタル行財政改革会議で示された「中間とりまとめ案」の問題点

2023-12-24 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 12月20日、デジタル行財政改革会議において「地域交通における『担い手不足』『移動の足不足への対応』」と題した方針が発表された。
これをもって「ライドシェア限定解禁 4月から一部地域で」等の報道が相次いでいる。
しかし、今回の政府方針には多くの問題があり、このことがライドシェア阻止運動の全面的敗北を意味するわけではない。
2023年12月20日のデジタル行財政改革会議で示された「中間とりまとめ案」における「地域の自家用車・ドライバーの活用」に関する記載を引用し、問題点を詳述し、安易な規制緩和を強く批判する。


【引用「デジタル行財政改革会議中間取りまとめ」】
 現状のタクシー事業では不足している移動の足を、地域の自家用車や一般ドライバーを活かしたライドシェアにより補うこととし、すみやかにタクシー事業者の運行管理の下での新たな仕組みを創設する。
 具体的には、都市部を含め、タクシーの配車アプリにより客観指標化されたデータに基づき、タクシーが不足する地域・時期・時間帯の特定を行う。そして、これに基づき、タクシー事業者が運送主体となり、
地域の自家用車・ドライバーを活用(#1)し、アプリによる配車とタクシー運賃の収受が可能な運送サービスを2024 年4月から提供する道路運送法第78 条第3号(#2)に基づく制度の創設)。また、この制度の創設に向け、ドライバーの働き方について、安全の確保を前提に、雇用契約に限らずに検討(#3)を進める。
 さらに、この新たな仕組みと合わせ、従来の自家用有償旅客運送制度(道路運送法第78 条第2号)について、移動の足の確保に係る地方自治体の責務に照らして様々な障害があるとの地域の声を踏まえ、2023 年内から使い易い制度へ大幅に改善していく。
 このため、同制度の適用対象となる
交通空白地に夜間など時間帯の概念(#4)を取り込み拡大するほか、対価の目安の引き上げ(タクシー運賃の約8割)やダイナミックプライシングの導入(#5)等を実施する。また、地域公共交通会議等における協議において地方自治体の長が判断(#6)できるよう制度の改善を図る。
 さらに、自家用有償旅客運送への多様な主体の参画を促すべく、運送の実施主体からの受託により
株式会社が参画(#7)できることを明確化する。
 加えて、道路運送法の許可又は登録の対象外の運送(無償運送)について、アプリを通じたドライバーへの謝礼の支払いが認められることを明確化することで、利便性を向上する。
 上記の方策について、できるものから早期に開始し、実施効果を検証するとともに、
タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を行うことを位置付ける法律制度について、2024 年6月に向けて議論(#8)を進めていく。

#1 地域の自家用車・ドライバーを活用 二種免許の無視
〇安全性確保の観点から二種免許が必要であるという大原則を全く無視している。
〇二種免許は免許取得時に、一種免許より、実技ではより高度な運転技術と、筆記試験では安全確保に関しての知識を問われる。
〇さらに、免許更新時には、視力に関して一種免許より厳しい検査(深視力)がある。
〇タクシーが不足する地域では、人命軽視の輸送手段を提供してもかまわないと言っているに等しい。

#2 道路運送法第78 条第3号 「公共の福祉」の濫用
〇「道路運送法78条3号」は「公共の福祉を確保するためやむを得ない場合において、国土交通大臣の許可を受けて地域又は期間を限定して運送の用に供するとき」に自家用車による有償輸送を例外的に認める条文である。
〇「公共の福祉を確保するため」とは、災害時等のやむを得ない場合の緊急的な対応を想定したものであるはず。
〇「タクシーが不足する」ということで、半恒久的な制度を「公共の福祉」という名目で実施することは、安全確保などについて厳しい参入要件を定め「タクシー事業免許」を規定した道路運送法の趣旨にそむく。

#3 雇用契約に限らずに検討 公共交通従事者のワーキングプア化
〇日本のハイヤー・タクシーは、乗務員との雇用関係を前提として、運行管理や安全・接客に関する教育を実施してきた。
〇乗務員は、雇用関係にあることで最低賃金や割増賃金の適用、雇用保険や健康保険・厚生年金への加入、労働時間の制限の適用といった労働関係法令の適用を受ける。
〇公共交通従事者に請負契約(偽装フリーランス、ギグワーカー)の働き方を、認めれば、安全に関する管理・教育が疎かになるのは明白。
〇労働者としての権利をはく奪されることで、ドライバーの収入が低下・不安定化し、長期的にはさらなる人材不足と質の低下をまねくこととなる。
〇さらに不安定な収入と待遇で、長期的な人生設計が困難なギグワーカーへ、正規雇用を置き換えていけば、将来的に社会全体への悪影響をもたらすこともすべきだ。
〇海外においてもライドシェアのドライバーは、経費を自腹負担した上で、プラットフォーマーに50%もの手数料を搾取されるなど、ワーキングプア化が深刻な問題となっている。

#4 交通空白地に夜間など時間帯の概念 深夜に移動できない地域が「交通空白地」なのか
〇「交通空白地に夜間など時間帯の概念」を取り込むことは、実質的に全国ほぼすべての地域を交通空白地とみなすに等しい。
〇深夜時間帯においては、そもそも鉄道・バスは元々運行しておらず、公共交通において唯一の選択肢がタクシーであるが、大都市部ですら移動需要の少ない深夜に完全な供給の安定を図ることは難しい。
〇時間帯の概念を導入すれば交通空白地という定義自体が意味を失う。
〇深夜時間帯の稼働維持には、割増賃金の支給、運行管理者やオペレーターの24時間体制等の経費が必要であり、交通空白地を生まないよう、公共交通としてのタクシーが深夜の供給力を提供できるよう公助を行うことが先決ではないか。

#5 ダイナミックプライシングの導入 ダイナミックプライシングは成立しない
〇ダイナミックプライシングは供給過剰の時に安く、供給不足の時に高く、価格を設定する制度である。
〇一方で、交通空白地有償運送はバス・タクシー等の交通機関が存在しないか、需要をカバーしきれない地域で行われる制度であり、供給過剰のケースでは交通空白地有償運送をそもそも実施する必要がない。
〇しかるに原理的に供給不足の状態で行われる制度であり、ダイナミックプライシングを導入すれば常に高い運賃を取ることになる。

#6 地域公共交通会議等における協議において地方自治体の長が判断 「地域の合意」の軽視は改正地域交通法と矛盾
〇2023年4月に成立し10月に施行されたばかりの「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律」には、「地域の関係者の連携と協働の促進」が最大のテーマとして明記されており、地域の関係者による協議や合意形成を軽視することは、同法とまったく矛盾している。
〇地域全体で交通を持続可能とするためには、関係者の協議と合意形成を欠かすことはできないはず。
〇一部の首長の独断と暴走により地域交通の衰退が加速することが強く懸念される。

#7 株式会社が参画 営利を目的とするなら、タクシー事業を行うべきだ
〇そもそも交通空白地有償運送は営利を目的とした輸送形態ではない。
〇仮に営利を目的として輸送サービスを提供したいのであれば、タクシー事業、バス事業に参入し輸送サービスを提供すれば済む話である。

#8 タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を行うことを位置付ける法律制度について、2024 年6月に向けて議論 ライドシェアありきの議論は百害あって一利なし
〇これまでも諸外国の事例等を具体的に示しながらライドシェアの危険性や、消費者への不利益、既存の公共交通に与える悪影響等を証明されている。
〇その上で、今般来年6月に向けて、つまりわずか半年間で解禁の議論を行うという方針には、開いた口がふさがらない。
〇一部の政治家やライドシェアを行いたいプラットフォーム事業者などの方を向いていることはあっても、国民や公共交通に携わるエッセンシャルワーカーに向いていないことは断言できる。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウーバー社が政府会議に提出した資料の印象操作を指摘する声明 ー交通の安全と労働を考える市民会議ー

2023-11-12 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!
 規制改革推進会議第1回地域産業活性化ワーキンググループにおける、Uber Japan社提出資料について、交通の安全と労働を考える市民会議―「ライドシェア」問題を考える― は、「表記資料を精査したところ、重大な印象操作が行なわれているので、注意喚起させていただきます。」として声明を公表した。⇒https://www.forumtsl.org/_files/ugd/000bb8_9c2d09f336fa492f8babece8044c86bc.pdf
このブログでも、その内容を共有しておく。

「規制改革推進会議第1 回地域産業活性化ワーキンググループにおける、UberJapan社提出資料について」

2023年11月10日
交通の安全と労働を考える市民会議

 ウーバージャパン社が11 月6日に開かれた規制改革推進会議第1回地域産業活性化ワーキング・グループに提出した資料である「諸外国におけるライドシェア法制と安全確保への取り組み」(以下、提出資料)を精査したところ、p17の「タクシーとライドシェアの利用者によるサービス評価比較(豪州シドニー、2019年)」に、重大な印象操作が行なわれているので、注意喚起させていただきます。
ウーバージャパン社の提出資料を見る限りでは、「利便性」、「接客サービス」など5つの項目で、タクシーよりもライドシェアの方が利用者から高い評価を得ています。タクシーの方が高い評価を得たのは、「地理に関する知識」と「運転技術」の2項目でした。


 しかし、同社が出典元とするPoint to Point Transport Independent Review 2020(Transport for NSW の発行)のp27を見ると、次のような異なるグラフが出てきます。


 まず、このTransport for NSW のグラフには、3つ目の業種として、タクシー、ライドシェアに加えて、リムジン・ハイヤー(Limo/Other Hire Vehicle Vehicle)があり、とりわけサービスの質(Quality Dimensions Dimensions)で、一番高い評価をすべての項目で得ています。全項目数も、こちらでは12項目あります。

 驚くべきは、Transport for NSWのグラフには安全性(safetysafety)という項目があり、ここでは、タクシー=31%、ライドシェア=12%、リムジン=41%という結果となっていますが、この項目はウーバージャパン社の提出資料では削除されているのです。また、そのように一部の情報を出典元から割愛したという注釈もありません。

 安全問題は、ライドシェアについて議論する上で欠くことのできない重大案件です。それは、ウーバージャパン社も十分承知していることであり、提出資料でも「サービス提供国の多くでは『安全性』が普及要因の一つ(p7)」などと強調しています。

 自社に不利な印象を与える数値のみを、意図的に隠ぺいした資料には客観的信頼性が全くなく、いやしくも政府の公認会議の資料として提出することは、言語道断です。果たして、このような情報操作はこのグラフのみに留まるものなのでしょうか。提出資料の全域にわたって、その信ぴょう性が問われても、仕方ありません。

 提出資料にはこの他にも、印象操作と思われても仕方ない情報があります。たとえばp1では、「33カ国でタクシーの配車事業を展開している」と主張していますが、その具体的な内容を記載せず、マップの色塗りという手法を取っているのです。マスコミ情報では米国の場合、2022年にニューヨーク市でこうしたサービスの提携を発表し、最近カリフォルニア州へと広まった程度に過ぎないと報道されています。

 残念ながら、21世紀の民主国家・日本では、ウソにウソを重ねても真実にはなりません。こうした体質の企業に旅客運送の責任を負わせることには、これまでも多くの懸念がありましたが、ウーバージャパン社は改めてその信頼性を自ら失墜させているのです。

 以上の点を鑑み、ウーバージャパン社に提出資料の全面撤回を、地域産業活性化ワーキング・グループにはこの提出資料の不採用を求めます。

交通の安全と労働を考える市民会議 事務局
Tel: 03-3341-3133
Fax: 03-3355-0445
Email: info@forumtsl.org
HP https://www.forumtsl.org/https://www.forumtsl.org/
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ライドシェアの危険性を議連で共有」~タクシー政策議員連盟~

2023-11-02 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 10月27日、超党派の国会議員で組織する「タクシー政策議員連盟」は役員会と緊急総会を開き、国会議員101人(秘書を含む)、ハイタクフォーラム(私鉄ハイタク協議会・全自交労連・交通労連)や全国ハイヤー・タクシー連合会(以下、全タク連)など関係者23人、報道関係者も参加した。  総会は、森屋隆事務局長(私鉄総連組織内国会議員)の司会で始まり、新役員と新加入議員の紹介と承認を行ったのち、辻󠄀元清美議連会長(私鉄総連準組織内国会議員)が挨拶。
 辻󠄀元議連会長は、「ライドシェアの問題が出てきた。議論に臨むためにも各立場の皆さんからヒアリングし、考えを聞かせてもらいたい。思い起こせば、小泉総理の行政改革で、タクシーの規制緩和で、街にタクシーがあふれドライバーが食べていけない状況に加えて、ダンピング競争があり、業界が大混乱し、働く者にしわ寄せがいった。またもや、タクシー業界を政治が翻弄している。この議連は超党派であることから、各党での議論も始まると思う。しっかりと臨んでいただきたい。」などとあいさつ。その後、「ライドシェアをめぐる対応について」についてヒアリングを行った。


 ヒアリングでは、専門家の立場から浦田誠国際運輸労連政策部長が、プラット・フォーム事業者が運営するライドシェアについて報道などが、海外でのライドシェアやアプリによるタクシー配車、法で認められた自家用有償旅客運送などと混同している点を指摘。「ライドシェアがないのは日本だけ、というのは、解禁を求める人の誤った主張だが、OECD諸国でライドシェアが認められているのは、全体の2割程度に過ぎない」との事実を指摘。「解禁を唱える人たちは、ポストコロナでタクシーが不足しているからライドシェアを導入すればよいと主張しているが、ライドシェアで解決した国はない」「ライドシェアを過疎地に入れれば良いという主張もあるが、一知半解(物事に対する理解度が中途半端)のまま、十分な検証をせず、世論をミスリードすることは許されない」と強調した。また、「ライドシェアには相互評価制度があるため、悪い運転者は淘汰されていくという主張がある。しかし事件が起きた後のことであり、被害者がいる。米国では、34件の連続レイプ事件で逮捕されたライドシェア運転者がいた。本当に相互評価制度は機能しているのか」「仮に、ライドシェアが全て優良な運転者になったとしても、それだけでは偽運転者の強盗やレイプなどの犯罪はなくならない。ライドシェアは一般車両を使うため、見分けがつかない。米国では事件が多発し、ロサンゼルスの日本領事館は、邦人に注意喚起をしている。危険と分かっていても使ってしまう人が事件や事故に巻き込まれた場合、自己責任なのか。これでは軽井沢スキーバス事故の教訓が活かされない」と、ライドシェアが許されている国での危険性も説明した。
 さらに「導入した米国の各都市では、交通渋滞の悪化、公共交通の利用者離れなど、社会生活に不便・不都合が起きている。ライドシェアは、呼べばすぐに来るという声もあるが、要するに不公平競争が前提のサービス。車椅子に乗った人を乗車拒否する事例が多く、裁判にもなっている」「運賃は安いも過去の話。これまで赤字覚悟でタクシーより低い運賃を設定し、事業を進めてきたが、ニューヨーク市では、ここ数年の間に5割も運賃が上がっており、タクシーとあまり変わらない」「労働の観点ではライドシェアの偽装請負をめぐる裁判でプラット・フォーム事業者が負け続けている。7つの最高裁判決では全て敗訴し、下級審では、100件以上の事件が欧州で審理中である。最低賃金に満たない人が、ニューヨークでは2016年に85%だった。米国の場合、ライドシェア運転者は平均で18カ月ぐらいしか続かないという統計も出ている。一部の人たちが便利と感じているライドシェアは、フードデリバリーにも共通するが、不安定な事業であり、持続可能性がない。日本では橋本徹氏が、『ライドシェア導入はリトマス試験』と言っているが言語道断。そうしたやり方では、日本はシステムエラーを起こす」などと述べた。

 続いて、舟本浩国土交通省物流・自動車局官房審議官が「公共交通の現場は、コロナ禍により運転者が不足している。都市部でも地域や時間帯によって、インバウンド需要の急回復により、タクシーの需要に対して供給が追い付かない状況」と現状を述べ、「まずはタクシー運転者の増加が急務。観光立国推進閣僚会議で、タクシー供給力の徹底的な回復に向けた施策を至急、進めていきたい。また、どうやって地方部の足を確保していくのかも検討していきたい。その際は、安全性の確保を大前提として進めていきたい」と言及。森哲也旅客課長が「ライドシェアをめぐる動向についての国交省の見解や方針」「自家用有償旅客運送制度の概要」について説明した。
 内閣官房からは、齋藤喬内閣官房デジタル行財政改革会議事務局参事官からデジタル行財政改革についての説明を受けた。事業者の立場からは川鍋一朗全タク連会長が「ライドシェアの議論よりも先に、タクシーの規制緩和を徹底的にやってもらいたい。そうすれば、タクシー不足の解決ができる」「二種免許取得期間の短縮と多言語対応、地理試験の見直しなどを求める」「利用者の安全・安心のため、タクシーには法的な義務が課せられている。毎日、出庫時、入庫時に、なりすまし防止のために顔写真、アルコール、健康状態のチェックに加え、車の状態を点検している。さらに3カ月ごとの定期点検、1年ごとに車検をし、これが全てコストになっている。タクシー事業者は法的規制があるのに、無法なライドシェアで良いという議論は辞めてもらいたい。タクシーに頑張らせてもらいたい。」などと訴えた。


 働く者の立場からは溝上泰央ハイタクフォーラム代表幹事が「私たちが働くハイタク産業の現場では、2002年の規制緩和以降、稼働台数が大幅に増え、1時間流しても利用者を載せることができない時期もあった。労働組合はこの間、タクシー特措法や改正法を議員の皆さんにお願いし、どうすれば利用してもらえるかを考え、身を切る思いもしながら20年間が経過した。そこへ追い打ちをかけるように現れたコロナの脅威とも戦ってきた。しかし地方では、倒産・廃業が止まらず、高齢化と人員不足によって、国民の移動の権利さえ奪いかねない現状もある。タクシーが足りないとの声は聞こえている。鉄道事故や異常気象など、タクシーだけで代替輸送問題を解決できないが、それをライドシェア導入で解決できるはずがなく、長年築き上げてきた安全・安心を崩壊させる引き金になると容易に想像できる。労働のあり方も問題。公共交通に従事する者として、国民の移動を担う使命と矜持を持ち、できることは何でもやる。法律を守る事業者とそこで働く労働者が報われる取り組み、ハイタク産業が持続可能な産業として、元気を取り戻せる政策をお願いしたい」などと訴えた。
 ヒアリングの後、辻󠄀元会長は政府に提出した質問主意書を説明し、参加者と意見交換を行った。
 意見交換では、道下大樹衆議院議員(北海道1区・議連事務局次長)が「タクシー事業者や働く者が元気になり、移動の足の不足を解消していくことが必要。国会で取り組む」、落合貴之衆議院議員(東京6区)からはライドシェアに関するロビー活動の状況について、渡辺周衆議院議員(比例東海)からは「EUの司法裁判所は、ウーバーが運輸サービス会社であり、タクシーと同様の規制を適用することを認めた。日本政府も当然その立場に立っているのか」と質問。これに対して、舟本審議官は「政府の立場としては、運行管理や車両整備に責任を負う主体をおかないままに自家用車のドライバーのみが責任を負う形態を前提としている限りは、安全確保優先の保護の観点から問題があるということは一貫している」と答えた。階猛衆議院議員(岩手1区)は「海外と、日本とはまったく実情が異なる。海外で進めているから良いという議論は、日本には当てはまらない」、辻󠄀元会長は「今の話と関連して、政府の答弁は変わっていないのか。そして、付帯決議の内容も堅持していくのか。4月に国土交通省自動車局長が特区という形でもライドシェアを認めることは考えていないという答弁もあるが、大阪をはじめ、一部地域などが特区の話を上げている。特区としても答弁を堅持していくのか。また、国交省の答弁の範囲で、内閣官房はこれから議論をしようとしているのか」と質問、舟本審議官は「国土交通省としては、スタンスは変わらない。特区も同様である。」、齋藤参事官も「国交省と同様のスタンスである。」と答えた。城井崇衆議院議員(福岡10区・議連幹事)は「実質の賃上げの確保が必要であるが、ライドシェアを入れた場合には、賃上げには繋がらず、むしろ賃下げ競争になる」、篠原孝衆議院議員(比例北陸信越)からは、「環境問題を考えれば、個人の車を走らせるのではなく、公共交通機関を大事にしていくべき。」との意見があった。
 住野敏彦交運労協議長は、「公共交通全体が崩壊するということと、そこで働いている人たちの生活を考えてほしい。その議論無くして、便利だから良いとか、規制緩和とかではない。私たちは怒りを持っている。私たちは本当にこの3年間苦しんで、仕事もできず、最低の生活をしてきた。ここにきて、便利だからライドシェアと言っている。日本の、安全・安心、そして信頼できる正確な交通というものを崩したらいけない。働いている人の立場、まじめに納税している人たちを大事にして、議論をしてもらいたい」などと強調した。


 閉会では、小宮山泰子議連幹事長(衆議院議員・比例北関東)が「イメージ先行で便利になると言っているが、日本で安心して乗れるという環境を崩しかねないということは、世界の事例を見れば分かる。イメージではなく、データに基づき、ライドシェアの現実を知っていただくために、私たちはこれからも声を上げていこう。」と締めくくった。


 総会ののちの記者会見では、辻元議連会長は「ライドシェアは労働という観点、バスや鉄道、総合的な日本の交通体系を考えてもいい点はなかなか見つからなかった。事実に基づき国民の安心安全を考えたい」と述べ、海外で発生しているドライバーによる犯罪にも懸念を示した。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ライドシェア解禁論を撃つ! 「ライドシェア導入に待った! ~解禁論の問題を斬る~」交通の安全と労働を考える市民会議

2023-10-26 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!
 交通の安全と労働を考える市民会議―「ライドシェア」問題を考える―は、10月24日、衆議院第一議員会館で緊急院内集会「ライドシェア導入に待った!~解禁論の問題を斬る~」を開催し、100名以上が参加(オンライン参加者も多数)した。
集会は、市民会議事務局の山口広弁護士(東京共同法律事務所)の挨拶で開会し、「 ライドシェアの現状と問題」について浦田誠国際運輸労連政策部長、「ライドシェアの労働問題」について事務局の木下徹郎弁護士(日本労働弁護団常任幹事・東京共同法律事務所)、「ライドシェアは必須か?」について市民会議代表世話人である戸崎肇桜美林大学教授(交通政策・観光政策)がそれぞれ報告。
タクシー運転手の声、利用者の声としてスピーチをいただき、参加いただいた国会議員を紹介したのち、森屋隆参議院議員と辻元清美参議院議員からライドシェア問題について発言をいただいた。
質疑応答では会場からも意見を多数いただき、最後に代表世話人である内田聖子アジア太平洋資料センター事務局長が閉会挨拶をおこない終了した。
緊急院内集会の模様は「弁護士ドットコム ニュース」さんがわかりやすくまとめてくれていますのでご参照を⇒「ライドシェアは結局、儲かる都会に流れてくる」交通環境の悪化に懸念の声 都内で反対集会(2023年10月25日 14時47分配信)


 「ライドシェアの現状と問題」について報告した浦田誠さん(国際運輸労連政策部長)の当日配布資料を抜粋して、ここで共有しておく。

<1>ライドシェア解禁論を撃つ!
❌世界でライドシェアを導入していないのは日本だけだ

 ライドシェアは、欧州連合(EU)や韓国、台湾、トルコ、イスラエルなどですでに運行されておらず、OECD 諸国ではその約8 割となる。9 月23 日のNHK 報道も、「アメリカや中国など海外では、さまざまなスタイルで普及が進んでいる」と欧州には触れず。

❌タクシー不足だからライドシェアがあればいい
日本より先に「ポストコロナ」となった欧州などもタクシー不足を経験してきたが、その解決策としてライドシェアが(再)導入された国はあるのだろうか。米国ではコロナ禍で、ライドシェア運転手もタクシー運転手も激減した。

❌運賃はタクシーより安い
 赤字覚悟でタクシーより安い運賃を設定してきたため。略奪的価格設定(predatorypricing)と呼ばれる。同時に、需要と供給の変動で運賃は何倍にも跳ね上がる。要するに、運賃ダンピングと便乗値上げを繰り返すシステム。
 しかしまた、ここ数年はコロナ禍で激減した運転手を呼び戻すため、運賃を上げ続けている。タクシーより高い場合もあることは、フジTV のPRIME も報道。ニューヨーク市では2019 年2 月から2022 年4 月の間に5000 万回のライドシェア配車を調査したところ、運賃は平均で5 割も増していた。一方、運転手の収入は31%増に留まっていた。


❌呼べばすぐに来る
 それもそのはず。例えば、米ニューヨーク市ではタクシー台数が13500 台に規制されているが、ウーバー・リフト車両は8 万台。数の上でタクシーを圧倒する不公平なやり方はタクシー産業を崩壊の危機に追いやると同時に、交通渋滞を悪化させたり、公共交通の利用者離れを起こしている。ニューヨーク市では水揚げの激減を受け、ハイタク運転手8人がわずか1年の間に自殺した(2017~18 年)。
 また、ウーバー・リフトの登場により、同市のマンハッタン地区では60 丁目以南の走行速度が15%減。サンフランシスコでも、2010~2016 年の間に交通渋滞が60%悪化しており、その半分以上は、ライドシェア車両によるものとされる。ボストンでは約1000 人を調査した結果、42%が公共交通の代わりにウーバー・リフトを使うと回答(2018 年)。
 さらに、ライドシェアについて全米8都市で約4000 人を調査したところ、①4~6 割の乗車は、徒歩、自転車、公共交通でも出来た、②バス利用が6%・通勤電車利用が3%減った、③9%が自家用車を処分、④飲酒運転は減、⑤利用者はより裕福な層が主流 などの結果が出た(2017 年)。ケンタッキー大学の研究者が米22 都市で実施した調査によれば、ライドシェアが登場した都市では、鉄道・バスの利用者が年間それぞれ1.29%・1.7%減少する。数値は累積しており、サンフランシスコではこの8 年でバス利用者が12.7%減(2019 年)。
 ウーバー・リフトとも、ライドシェアの登場によって自動車による走行マイル数(VMT)が米国で増加していることを認めている。


❌評価制度で悪質な運転手は淘汰される
 それはあくまで問題が起きた後のこと。被害者を補償すれば済ませるものなのか。米サンディエゴでは、逮捕されるまでに34 件の婦女暴行事件を繰り返したウーバー運転手に懲役80 年の実刑判決が言い渡されている。性犯罪を名乗り出る被害者は2 割程度という統計にも留意すべき。また、仮に「悪い運転手」が淘汰されたとしても、新規の運転手が同じ性犯罪などを繰り返していることは、ウーバーの安全報告からも明らか。
 さらに、仮に悪質なライドシェア運転手がすべていなくなったとしても、ニセ運転手による、強盗、誘拐、性犯罪等の目的とした犯罪はやまないのではないか。一般車両を使うので、見分けがつきにくく、サウスカロライナ州などでは乗客が殺害される事件も起きている。在ロサンゼルス領事館や在ボストン領事館の「安全の手引き」では、ニセ運転手に注意するよう邦人に呼びかけている。

❌乗りたくない人は乗らなければいい
 ウーバーは「安全報告」を2回出しているが、2017/18 年版によれば、死亡者が出た事故が一年に50 回ほどあり、このうち歩行者や自転車運転者など第三者が犠牲となった事故が31%を占めた。2019/20 年版では、この集約にバイク運転者を加えて42%と発表している。
 死亡事故数は、2019 年=59 件、2020 年=42 件。以後の統計については、ウーバーが報告書を出していないので、不明。なお、ウーバーの統計は実車中の事故のみ。
 タクシーとの不公平競争を前提とした「便利」で「安い」ライドシェアが普及すれば、その危険性を分かっていても使う人は出てくるだろう。そうした人がライドシェア車で事故にあっても「自己責任」なのか?
 また、交通渋滞の悪化は、一般ドライバーなどにも不便・不都合をもたらす。

❌訪日観光客がタクシー不足で困っている
 この点については、詳細な報道はほとんどない。ネット上でも、訪日観光客の不満等は見受けられない。菅前首相らの発言を受けても、直後の英字報道はほとんど見られなかった。
 rideshare(またはridesharing)と Japan あるいは ridehail(またはridehailing)とJapanこうした英単語を使ってネット検索して、どのような結果が出てくるか?
 むしろ、海外からのタクシー利用者は、①ドアの開閉が自動、②運転手がチップをせびらない、③忘れ物が戻る ことなどにサービスの魅力を感じているのではないか。


❌ライドシェアは過疎地で導入すると良い
 ウーバーは自ら、「郊外や過疎地で事業を広めることが課題」だと認めている。成功例もほとんどない。郊外や過疎地の運転手は概ね、稼ぐために都市部へ遠征するのが実態。平日は、車中で寝泊まりし、週末に帰宅するような事例が後を絶たない。実際、人口密度の高いボストン、シカゴ、ロス、マイアミ、ニューヨーク、フィラデルフィア、サンフランシスコ、シアトル、ワシントンDC での配車が全体の7割を占めている(2019 年)。また、右の表のような調査結果もある(2019 年)。


❌副業としてやればいい
 「よかったのは最初だけ」という声が世界中から聞かれる。ライドシェアと共にフードデリバリーでも実態は共通している。各社は事業を開始すると、最初は運転手(配達員)を確保するため、優遇する。しかし、一方的に労働者を増やし過当競争を生み出す一方で、手数料を引き上げる。また、個人事業主扱いなので、最低賃金や年次有給休暇の保障などはない。燃料費や保険料は自己負担。こうして85%が最低賃金以下の収入しか確保できない(ニューヨーク・2018 年)状況が各国で起きているが、会社は法的には問われない。米ウーバー運転手の勤続は平均で18 カ月。なお、シンガポールでは、本業の仕事を早朝から午後5 時まで働いた後、ライドシェアの運転を午前1 時まで半年続けていた男性が運転中に心臓発作で死亡している(2017 年)。
 「自由な働き方」をアピールする各社だが、アルゴリズムを使った労務管理で、特定の時間に設定された配車(配達)回数をこなすとボーナスが出るインセンチブなどを使い、運転手(配達員)がゲーム感覚で仕事をするように仕向ける。同時に、アルゴリズムによる労務管理は容赦なく、前述の評価制度も参考にしながら、一方的に運転手(配達員)のアカウントを停止(=解雇)する。理由を求めても会社は回答しないことが多く、車や自宅を手放すものも少なからずいる。このため、アルゴリズムの情報公開を求める裁判が欧州で起きたり、アカウント停止(解雇)に公平な基準を設ける法律をつくる動きが米国で始まっている。

❌無人自動車が普及するまでの「つなぎ」で導入すればいい
 カリフォルニア州で最近、完全無人自動車による配車サービス(ロボタクシー)が始まったが、前途は多難。「つなぎ」などと言ってライドシェアを導入したら、定着してしまう<参考資料C-⑥>。

❌タクシー産業は既得権益集団だ
 カミカゼタクシーの時代から、利用者の安全確保や事業の安定に取り組んできたハイタク労使の努力を「既得権」と称するのはいかがなものか。
 むしろ、ライドシェアが急成長した米国では、規制強化や労働者保護の動きが州や市で強まると、各社はロビイストを動員して反対し、首長に「このまちから撤退する」と脅す。これこそ立派な既得権益集団の姿ではないのか。

❌ライドシェアの市場規模は10 兆円
 結論から先に言えば、ライドシェアやフードデリバリー事業は今、曲がり角に差しかかっている。ほぼ全ての企業が株式上場を果たしたが、株価は低迷しており、各社とも赤字体質から脱却できておらず、投資家は以前ほど寛大ではない。リフトでは最高経営責任者が交代し、事業の立て直しをめざしている。ウーバーが最近初めて黒字を出したのは、「運転手から取る手数料を大幅に引き上げたから」と、同社の経営分析を長年してきたHubert Holan 氏は指摘。実際、この黒字報告を受けて、株価は下落。持続可能なやり方でないと市場は冷ややかな目を向けた。同社はまだ、配当を出していない。
 だからこそ、こうしたビジネスモデルをこの期に及んでなぜ日本で広めたいのか問うべきだ。同時に、こうした世界的な傾向があるからこそ、日本から新たな商機を感じ取るものもいるのだろう。いずれにせよ、推進論者は、ライドシェアの導入に成功したら、次は教育、医療、自治体業務、公共交通などだと言っている。「雇用によらない働き方」がライドシェアの解禁を通じて広まる危険性もある。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

緊急院内集会 ライドシェア導入に待った! ~解禁論の問題を斬る~

2023-10-16 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

緊急院内集会 ライドシェア導入に待った! ~解禁論の問題を斬る~

日時:2023年10月24日(火)17:00~18:30
場所:衆議院第一議員会館 多目的ホール(ハイブリッド)
主催:交通の安全と労働を考える市民会議―「ライドシェア」問題を考える―Forum for Traffic Safety and Labour
申し込み⇒こちらをクリック
なお、現地参加の皆さんには、衆議院第一議員会館1階正面玄関にて、16時30分より入館証をお渡しします。

 前総理大臣の発言を契機に、タクシー乗務員の不足を理由とするライドシェア解禁論が浮上している。解禁論では、ライドシェアの必要性と利便性が強調される一方で、ライドシェア企業の採用するビジネスモデル、労働法や公正競争、担い手・利用者の安全性確保との関係での問題点の検討がなされていない。ライドシェアではタクシー不足は解消せず、かえって新たな社会問題を生み出す。ライドシェアの問題と危険について訴え、ライドシェア導入に反対すべく、集会を開催する。

発言者
●浦田誠(国際運輸労連政策部長)
●戸崎肇(桜美林大学教授)
●木下徹郎(日本労働弁護団常任幹事) ほか
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

OECD加盟国の「ライドシェア禁止」状況(2023.09.21現在) OECD38か国中、30か国(78.9%)でライドシェアは禁止

2023-09-21 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 いわゆる先進国38か国中、30か国(78.9%)でライドシェアは禁止されている。(交通の安全と労働を考える市民会議―「ライドシェア」問題を考える―
これらの国でウーバーなどのアプリで配車される車両は自家用車ライドシェアではなく、ハイヤー(あるいはタクシー)などの許認可を受けた車両。
各国は、旅客運送事業制度に関する法令を定め、それらの法令に基づき、旅客運送事業者に対し、運行管理、資格試験、ライセンス等に関する規制を設け、法令、車両、労務健康、安全、労災その他に関する教育の実施を義務付けている。
ウーバーなどのアプリで配車される運送サービスは、すべてこれらの規制に従ったハイヤー、タクシーであり、ライドシェアではない。
EUにおける旅客運送事業・運転免許・教育制度については右を参照 ⇒ https://www.mlit.go.jp/common/001132675.pdf

禁止されている国
①日本 福岡の実証実験に国交省が即時停止命令(2015 年5月)
②イスラエル テルアビブ地裁の違法判決(2017 年11 月)
③オーストリア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
④ベルギー 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑤デンマーク 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑥フランス 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑦ドイツ 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑧ギリシャ 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑨アイルランド 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑩イタリア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑪ルクセンブルク 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑫オランダ 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑬ポルトガル 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑭スペイン 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑮スウェーデン 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑯フィンランド 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑰チェコ 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑱ハンガリー 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑲ポーランド 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
⑳スロバキア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
㉑スロベニア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
㉒エストニア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
㉓ラトビア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
㉔リトアニア 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)
㉕英国 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)2020年2月よりEU未加盟
㉖アイスランド 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)EU未加盟
㉗ノルウェー 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)EU未加盟
㉘スイス 欧州司法裁判所の判決(2017 年12 月)EU未加盟
㉙韓国 旅客自動車運輸事業法の改正(2019 年8月)
㉚トルコ 最高裁の違法判決(2023 年6月)

 したがって、ライドシェアが認められてるOECD加盟国は、㉛カナダ、㉜米国、㉝オーストラリア、㉞ニュージーランド、㉟メキシコ、㊱チリ、㊲コロンビア、㊳コスタリカの8か国だけ。

〇イスラエルではテルアビブ地裁の違法判決以降、タクシー会社と協業してきたウーバーだが、今年に入り同国を撤退。地場の配車アプリに競り負けたため。

〇欧州連合(EUEU)の最高裁にあたる欧州司法裁判所は2017年12月20日、「ウーバーは運輸業」と判決。「配車アプリを介して運転手と乗客をつなぐデジタルサービス」というウーバーの主張を退けた。原告は、バルセロナのタクシー運転手協会 Elite Taxi 。ウーバーはその3年前、アプリを提供する情報通信会社として同市に進出。タクシー営業ライセンスを申請せずに、一般ドライバーが自家用車で客を運ぶウーバーポップを始めた。同協会はこれを不公平競争だとして、バルセロナの商事裁判所に営業の差し止めを求めたが、ウーバーはタクシー業よりも規制の緩い電子商取引に関するEU 法令の適用を要求。このため裁判所は、欧州司法裁判所に判断を委ねていた。欧州司法裁判所の判決は控訴できず、欧州全域に適用される。今回の司法判断を受けたウーバーは、欧州でウーバーポップを断念。他社も含めて現在、主としてハイヤーサービスに専念している。

〇韓国で当局から事業の違法性が問われたウーバーは、トラビス・カラニックCEO(当時)が起訴されたり、厳しい罰金制裁を受けたため、進出から1年も経ずして2015年3月に同国から撤退。しかしその後、地場のカカオトークなどがライドシェア事業への進出を表明したため、タクシー労使による激しい抗議行動が展開され、旅客自動車運輸事業法の改正に至った。

〇トルコに9年前進出したウーバーは、税務登録をせずにライドシェアを広めたため、タクシー業界が「不公平競争」と強く反発。運転手協会などがイスタンブールの商業裁判所に違法事業の停止を求めた。一審は2019年10月、原告の訴えを全面的に認め同社のアプリ使用やホームページのアクセス権を差し止めた。このためウーバーは「タクシー配車に専念する」としてロビー活動を展開。控訴審は翌年末、ライドシェアを違法とした一審判決を支持する一方、差し止めを解除し、タクシー配車を認めていた。今回の最高裁判決で、ライドシェアの違法性が確定した。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ライドシェアを世界で唯一、水際で阻止しているのが日本ならば、入ってこられたけど完全に排除した台湾のビールグラスは143cc

2023-09-05 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 世界的に見て「今さら?バカじゃないの!」な、日本でのライドシェア解禁論が、管前総理の長野での発言以降、河野太郎や小泉進次郎、河野太郎や神奈川の黒岩知事など、神奈川連合でわーわー言い出して、橋下徹・堀江貴文・竹中平蔵など、規制緩和論者であり日本をぶっ潰してきたヤツらが乗っかり、最近、この問題が湧いてきた。
ライドシェアなんて、ヨーロッパや韓国・台湾では排除されてしまって、今、存在しているのはアメリカとか、アジアの南の方や南米など、タクシーはじめ公共交通がまともに機能していない国ぐらいで、まともな国ではオワコンやねんけど…。
解禁論者たちの脳味噌は完全に2016年頃で止まっているので、それをアップデートすべきでいろいろと運動を展開していこうと具体的に確認してきた今日。
まともな国で規制や禁止された直接的な原因ではないけれど、ライドシェアというライセンスを持たない車に乗って、レイプや性的被害、強盗や空き巣(送迎したことによって家に誰もいないことが運転者にばれる)が多発していることが、アメリカなどでは、社会問題になっているとことは、ぜひ、みんなに知っておいて欲しい。
日本のタクシーではあり得ない。

 ライドシェアを世界で唯一、水際で阻止しているのが日本ならば、入ってこられたけど完全に排除したのは台湾。
あのときの、ホテルの部屋以外まったく自由時間が無かった二泊三日の弾丸出張のなかでの、そのときの思い出を書いておこう…😊

 6月末に行った台湾は台北の飲食店で気になったのが、どこのお店もとても小ぶりな同じ形のビールグラスだったこと。
通訳の何さんに尋ねると、「昔、台湾は日本だったから」、何さんは昔の話しをするとき、よくこう言ってから話し出す。
台湾は、日清戦争の結果、下関条約によって清朝から日本に割譲された1895年(明治28年)4月17日から、第二次世界大戦が終結して日本の降伏後、中華民国政府の出先機関である台湾省行政長官公署によって台湾の管轄権行使が開始される1945年(昭和20年、民国34年)10月25日まで、日本が統治(占領)されていた。
彼の言い方に、日本を非難しているようにも感じるし、日本のままでよかったと思っている風に感じることもあったが、どちらなのか確かめることはあえてしなかった。
「日本統治されていた、第二次世界大戦中の頃、食料の供給が不足していたため、公的販売機関はわざとグラスのサイズを縮小し『143cc』で生産させた」とのこと。
おそらく、グラスが大きいとぐびぐび飲んでしまうが、小さいグラスだと飲み干すたんびにまたつぎ足さなくならなくなるので、ビールの消費を遅らすことが出来るということなんだろう。
(自分がジョッキや大きなビールグラスより、小さいビールグラスの方がビールを飲むペースが遅くなるから)

 そのほか、
〇143ccはビールの鮮度を保つのに最適なサイズと言われている。
〇小さいグラスで皆がビールを分けることによって、人と人の心の距離を縮めようというメッセージが込められている。
〇台湾の瓶ビールは600ccなので143ccならちょうど4杯分。
との説などをネット上で見つけたが、真偽は定かではない。


 台湾の記念にこの143ccビールグラスが欲しいなぁと思っていたが、食事の時は仕事関係の人がいつも一緒だったので、お店の人と交渉することが出来ず残念に思っていたのだが…。
一緒に行った全自交の津田書記次長が、帰りの空港で売っているのを見つけて、わざわざ俺のために買ってきてくれていた❗
たま~にこのグラスで🍺呑んで、台湾のことを思い出そうっと。
そして、絶対に日本にはライドシェアは入れないぞ❗

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ライドシェアってまともな国では禁止・規制されているのになんでいまさら?ライドシェア推進派の脳味噌って2016年頃で止まってるやんか😢

2023-09-01 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 「菅前首相、ライドシェア解禁に意欲」って発言があって、急に、今さらながら「ライドシェア解禁」が話題になっているが…。
すでに世界中のまともな国ではライドシェアって禁止・規制されていて、なんで今さらそんなものを日本に導入しろなんて言ってんのか意味が分からん。
「タクシーが足りない」、だからライドシェアってロジックって、例えば医者が足りないから医大生に手術や診察をさせろと、弁護士が足らんから自分のような社労士や、司法書士・行政処理など法律に関係する弁護士資格がない士業に、専門外の裁判や法律行為で弁護をさせろとかというのと同じだと思うが…。
責任が取れないのよ。
ウーバーイーツみたいなフードデリバリーでは運ぶものが食品とかなんだが、ライドシェアの場合は運ぶものが「人の命」なんだが…。
しかも、今、「ライドシェアだーっ❕」って言っている菅義偉前首相・河野太郎・橋下徹・ホリエモン、そして日本をぶっ潰した張本人の竹中平蔵の頭の中って、どうも2016年ごろで停止しているようで…。

 全自交労連が2023​年8月16~24日にツイッターで「ライドシェアのここが駄目①~⑦」ってのを投稿しているので、ここで紹介しておく。

①「危ない」
②「低所得化の負のスパイラル」
③「ブラックボックス」
④「安定しない供給」
⑤「安定しない価格」
⑥「運営会社に遵法意識がない」
⑦「得をするのは誰か」


①「危ない」
 【1】輸送回数 日本タク=約5.6億回 米ライドシェア企業=約6.5億回【2】交通事故死者数 日本タク16人 米ライドシェア企業42人【3】身体的暴行による死者数 日本タク0人、米ライドシェア11人【4】性的暴行件数 日本タク19件、米ライドシェア998件!
日本のタクシーとアメリカの主要ライドシェア企業との比較(2020年のデータ)。これは国会で政府が答弁したデータです。
ソース:第211回通常国会 衆議院国土交通委員会 2023年3月22日


 よく「ライドシェアは相互評価だからタクシーより安心」っていう人がいますが、事実ではありません。アメリカのテレビでは「ライドシェアに乗ってトラブルに会った人は是非、わが社に」という法律事務所のCMがたくさん流れているそうです。ドライバーの身元照会がずさんなためです。
公共交通を担うプロの職業ドライバーと、バイト感覚の素人ドライバーでは技術も心構えも背負う責任の重さも違います。今度触れますが、その相互評価のアルゴリズムもブラックボックスで全く透明性がないんです。
そして、日本のタクシーには世界のタクシーの中でも、トップレベルの安全性と品質がありますが、それは会社にドライバーの体調を含めた運行管理、車両管理、保険加入などが法律で厳格に義務付けられているから。ライドシェアに同じことはできません。
いま日本でコロナの影響が薄れ、インバウンドが急増し「タクシーがつかまりにくい」という利用者の声が高まっていることは、タクシー業界の労使として真摯に受け止めて対応しなければなりません。でもその解決策はライドシェア解禁じゃない。
タクシードライバーの低賃金を改善し、公共交通を支える労働の価値に相応しいだけの賃金を確保することこそ最優先。そしてタクシーを進化させていくことが必要です。浅い考えでライドシェアを導入すれば、どんな弊害が起きるのか、投稿していきたいと思います。
全自交ツイッター 2023.08.16


②「低所得化の負のスパイラル」
 ライドシェア運転者は、個人事業主で社会保険も最低賃金も関係なし▽ガソリン代も保険も運転者の自腹▽海外の実例で、10年前は手数料20%⇒最近では売り上げの50~60%が手数料として引かれる。
こんな条件で働かされるのもイヤだし、こんな条件で働いてる人に命を預けるのもイヤでしょ。プラットフォーマーが手数料を上げてきても、労使交渉もできないんですよ。「個人事業主で労働者じゃないから」って。
どの国も最初だけはライドシェアドライバーの収入は良いんです。でもすぐに搾取されるだけの存在になります。例えば、2014年ニューヨークでタクシーからウーバードライバーに転身した人はこう語りました。
最初の1年は週に1500~2000ドル稼げたが、2年目からウーバー側の運賃値下げや手数料値上げ、ドライバーの増加によって収入が激減。2年間で最終的に運賃は35%引き下げられた。またウーバーは売上税をドライバーに払う金から違法に控除していた。
インドでは2015年の収入が2018年には4分の1になりました。日本のUberEatsも同じでしたよね
アメリカには約90万人のウーバーのドライバーがいるそうですが、毎月5万人ほどが入れ替わるそうです。それだけ定着率が低い。ちなみに日本のタクシー乗務員の平均勤続年数は10.8年。全自交組合員に限れば12.8年になります。
そもそも既得権益なんて攻撃されるけど、日本のタクシー乗務員の収入は低すぎるんです。年収は全産業平均と比べて135万円低く、男性の全産業平均と比べれば191万円安い。これのどこが既得権益なのか。
この現状でライドシェアが解禁されたらどうなるか。タクシーの運転者の賃金もライドシェアの運転者の賃金もドンドン下がる。時間当たりの収入が下がれば、働く時間を長くするしかありません。低賃金・過労・睡眠不足で運転する人の車にあなたは命を預けることができますか。


 実際に、ライドシェアの導入により、生活苦となって自殺したタクシードライバーはニューヨークで8人、台湾で12人、オーストラリアで4人、世界中で相次いでいます。人の移動する権利を守るタクシードライバーの仕事の価値はそんなに安いものなのでしょうか。
世界中でタクシーの台数と運賃には国の規制がかかっています。無制限に台数を増やし、市場原理だけの価格競争を導入すれば、過当競争を招いて、運転者の健康や利用者の命、交通の安全が損なわれることがわかっているからです。ライドシェアで車を増やせばいいというのは短絡的すぎます。
全自交ツイッター 2023.08.17


③「ブラックボックス」
 ライドシェアの問題点の一つに透明性のなさがあります。UberやLyftなどのプラットフォーマーは運賃や報酬を決めるアルゴリズムをブラックボックスにしており、公平性・透明性が担保されません。
また、同じ時間に同じ出発地から同じ目的地まで利用しても、よく使う客と初めての客で運賃が違う(初めての客に安くする)ことも。天気や需要で運賃を変動させるだけでなく、個人情報まで紐づけて運賃を決めるダイナミックプライシングを行っているようですが、詳細は非公開。
乗客に示した運賃とドライバーに示した運賃が違うこともあるそうです。イギリスでは、運賃や報酬の不透明性・不正を検証するため、ドライバーがスマホを2台使って、利用者側に提示された運賃を調べると、それが「不正行為」としてアカウント停止になった事例があります。
ひげを剃っただけで顔認証ができず一方的にアカウント停止された事例が報告されています。抗議しても門前払いです。一方的なアカウント停止=解雇です。こんなに簡単に解雇することが許されていいのでしょうか。
今年カリフォルニア州のライドシェアドライバー810人に行われたアンケートでは、①8割が専業ドライバー②3分の2の人が、一時的または永久のアカウント停止を経験③アカ停されたケースの3割で「理由が示されなかった」④アカ停された人の内、18%が商売道具のマイカーを手放し、12%は自宅も失った。
「ライドシェアが解禁されたら俺も働く」という人もいますが、運営側がどれだけ理不尽なことをしてくるのか。そのことを知らないとしか思えません。
ドライバー管理もアルゴリズムで行われます。本来好きな時間に好きなだけ働けるはずなのに、インセンティブ(何時間以内に何件仕事したら報酬アップ等)を駆使して、ドライバーをあおります。
ゲーム感覚で仕事をするドライバーは安全よりもノルマ達成を優先に。これって、日本のUberEatsでも「クエスト」って言って問題になりましたよね。自転車でも一部の乱暴運転が問題になってるのに、それを車でされたらって想像するだけで怖くないですか。
ちなみに日本のタクシーの場合は売り上げが上げるほど歩合率が高まる「累進歩合」という賃金体系は厚生労働省から禁止されています。
全自交ツイッター 2023.08.18


④「安定しない供給」
 日本のライドシェア推進派は「過疎地でライドシェア」なんて言いますが、おとぎ話です。今回は供給と価格の面でライドシェアの駄目なところを見ていきましょう。
まずは供給の面。日本の人口減少と高齢化は本当に深刻です。地方のタクシー会社は需要がなく、利益を出せない構造になっています。そこにライドシェアを導入すれば問題は解決するのでしょうか。いいえもっと悪化します。
お客さんがいない場所では、ライドシェアも機能しません。「副業で空いた時間に」なんてことを言う人もいますが、儲からない場所で待機なんてしません。需要のある場所と時間を選んで仕事をします。仮にボランティア精神でがんばってくれる人がいても、それって長続きしますか?
一方でタクシー会社は需要の少ない地域や時間でも、なんとか供給を維持しようと努力しています。深夜でも例え 1 台でも車を動かして無線がつながるように。それが公共交通の使命です。でもライドシェアが解禁されて美味しい仕事だけをつまんでいったら、会社はもちません。
またタクシーは採算の取れない地域でも自治体と協力しながらデマンドや乗合のタクシーを運行するなど、工夫して地域の足を守る努力もしています。同じことがライドシェアにできますか?
タクシーがなければ、市役所はどこに交通空白地対策の話をもっていけばいいのですか?仮にプラットフォーマーが市役所の提案する話に乗ってきても、ドライバーに指示することはできません。個人事業主で、雇用関係がないわけですから。
また今のタクシードライバーの多くは障害者や高齢者の送迎について研修を受けていますが、ライドシェアドライバーに同じことを求められますか?雇用されてないのに。
過疎地の交通を維持するために、魔法のような手段はありません。移動手段の確保は「交通税」といった目的税の創設も含め、国や自治体で考えなくてはなりません。こんなこと言うと「増税反対!」って言われますね。
でも、地域から交通手段がなくなれば、住民が減って地価は下がり、自治体全体の税収が低下していくジリ貧状態になります。総合的に考える必要があります。
全自交ツイッター 2023.08.21


⑤「安定しない価格」
 価格の安定性の問題を指摘したいと思います。ライドシェアが導入されたら、最初の内は「安い!」となるでしょう。投資マネーなどで潤ってますから、最初は損を覚悟の低い料金でタクシーの需要を奪いにきます。でもその後は?
ライドシェアのダイナミックプライシングは、時と場所によってはメチャクチャ高い料金を請してきます。「こんなに高いなら、タクシーの方がよかった。朝でも夕方でも雨の日も同じ運賃で乗れたのに」と思っても、もう手遅れ。もうタクシー会社は潰れてしまって存在しません。
海外では、テロや災害が起きて、急いで逃げたい人が殺到した時に、むちゃくちゃ値段が上がった事例もあります。ドライバーが共謀し値段を吊り上げるためにあえてアプリを一斉に切って、アルゴリズムに車が足りないと判断させて値段を上げるなんて事例もあります。
また以前にも書きましたが、よく使う利用者と初めての利用者で値段が違うなんてこともあるようです。でも詳しい仕組みはブラックボックス。価格に関して安定性も透明性も望めません。
全自交ツイッター 2023.08.22


⑥「運営会社に遵法意識がない」
 Uber創業者のトラビス・カラニックの発言「法律は後からついてくる」。違法だとわかっていてもまずはサービスを始め、裁判で争っている間に、既成事実をつくるのが元々のUberのビジネスモデルでした。
カラニック時代のUberは警察の捜査をあざむくソフトや利用者の個人情報を盗むソフトを開発して使用したり、他社の情報を盗むためのチームを社内につくったり、セクハラがまん延したり、人種差別を放置するという悪質な企業風土を持っていました。
カラニックは2017年に経営から引いていますが、その後も別のルール違反が明らかになっています。
最近は個人事業主と言っても労働者に対する権利が適用されるという判例が世界各地で相次いでいますが、Uberは負けるとわかっていても、裁判を最後まで引っ張り、負けた後もルールを守らないのです。
イギリスではドライバーへの最低賃金の支払いを命じる最高裁判決が出ましたが、判決後も運転中しか最低賃金を払わず、待機中は未払いというルール違反を続けています。
ちなみにヨーロッパでは、厳密に言うともうライドシェアは認められていません。欧州司法裁判所が2017年12月「ウーバーはマッチングサービスではなく運輸業」という判決を出したからです。
判決は欧州全域に適用されるので、いまヨーロッパで営業中のUberは、ハイヤー配車サービスでライドシェアではないのです。台湾でも韓国でも一旦上陸した後に撤退しました。世界的にもライドシェアってけっこう「オワコン」なんですね。
世界的な税金逃れの問題もあります。2019年、Uberは世界で58億ドルの営業利益を上げたが、50社以上のトンネル会社を使って46億ドルの営業損失に転換する操作を行ったと報道されました。
バミューダ諸島などのタックスヘイブンも活用し、各国政府に対する税金の支払いをとことん回避する手法です。ライドシェアが仕事をする場所は道路ですが、道路を造り維持する原資は税金です。まともに税金も払わず利益だけをかすめ取る企業をのさばらせていいのでしょうか。
全自交ツイッター 2023.08.23


⑦「得をするのは誰か」
 ずっとシリーズで投稿してきましたが、これが最終回。ライドシェアで働く者も利用者も得なんてしないと伝えてきました。では誰が得をするのか。
ライドシェア導入で得をするのは、運営するプラットフォーマーと、そこに出資している会社です。いま日本でライドシェア推進を掲げている人。代表格の一人が橋下徹さんですね。その主張が掲載された新書のブランド「SB新書」って言います。ソフトバンク系列です。
そういえば、Zホールディングスの川邊健太郎会長。この人もすごいライドシェア言いまくってます。国の会議でも提案しました。で、Zホールディングスもソフトバンクのグループですね。みんな「国民のために」とか言いますね。本当ですかー?なんか気持ち悪く思いませんか。
2016年3月、楽天の三木谷さんは、アメリカのライドシェア「Lyft」に3億ドルを出資し、その翌月に、「新経済連盟」の会長として、政府にライドシェア解禁を要求しました。今起きているのは同じことでは。
ソフトバンクビジョンファンドが東南アジアのライドシェア「grab」やインドの「Ola」など、複数のライドシェアの企業に投資をしているのは周知の事実。詳しく知りたい方は「孫正義の無謀な投資がもたらすもの」で検索してみてください。詳細なレポートがあります。
私たち、ハイヤー・タクシー産業で働く労働者が、ライドシェア阻止を訴えるのは、生活を守り、乗客の命と安全を守り、地域の移動の足を守るためです。いまや菅前首相まで、解禁論を主張し、非常に危うい状況に突入しました。志ある皆さん一緒に闘っていきましょう。
全自交ツイッター 2023.08.24

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ライドシェア解禁論を、いま、改めて考える集会~地域公共交通はこう担う~」をたましんRISURUホール(立川市市民会館)にて開催②

2023-08-07 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!
 交通の安全と労働を考える市民会議~ライドシェアを考える~は、2023年7月31日、「ライドシェア解禁論を、いま、改めて考える集会~地域公共交通はこう担う~」と題して、たましんRISURUホール(立川市市民会館)にて、多摩地区においては6年ぶりにシンポジウムを開催した。
①からの続き


管俊治(弁護士・日本労働弁護団常任幹事)「自由な働き方?~日本においてギグエコノミー・フリーランスで働く者の抱える課題」

ライドシェア解禁論がなぜ始まったのか、なぜ食い止めることが出来ているのか振り返りたい。
ライドシェアのビジネスモデルとは、公共交通を自由市場にし、ダンピングしてシェアを取りに行くというもの。
労働法を適用しないことでコストを抑制し利益を上げるビジネスモデルであるが、そのためにライドシェア事業者は業法(業種ごとの基本的な事業要件を定める法律。)を突破しないといけない。
しかしライドシェアは、日本ではその業法によって阻止できていることが特徴である。
2015年のウーバーの福岡での実証実験では国交省がいち早く業法違反として止め、業界や労働組合が反対運動を展開しロビー活動も功を奏し、行政や政府を巻き込んで、ライドシェアを阻止することが出来ている。
これは諸外国からしても優れたシステムで、私たちが誇ってもいい。
しかしこの成功に安穏としていてはいけない状況もある。
業法に頼っていると別の部分で弱点もある。
特に日本の場合、労働者性の問題に十分にチャレンジしていない、解決していない。
諸外国では、フードデリバリーなど、労働者性の問題について、この数年間に解決している。(労働者性を認めることについて判決を勝ち取っているし立法化も進んでいる)
また日本では、配車アプリ事業者がタクシー事業者の運賃収入を吸い取るシステムが広がっていることにも注意が必要。
そしてアルゴリズムの管理についての規制も、日本は遅れている。
指導や教育などもアプリに移管している、ウェアラブルカメラなどを使って収集した個人情報プロファイルをアルゴリズムと連携し人事考課や雇用管理する。
海外では、個人情報は目的外で使ってはいけない、アルゴリズムは労働条件に影響を与えるのだから情報を開示しろと、個人情報保護法と団体交渉権を使って闘いを始めている。
これはタクシーだけではなくすべての労働者の問題、日本だけでなく世界の問題、運動を広げていく必要がある。

「三多摩地域におけるラストワンマイルの課題」
大和田寛(東京交運労協三多摩ブロック協議会幹事)
神田康裕(東京ハイヤータクシー協会三多摩支部長)


住野敏彦(全国交通運輸産業労働組合協議会(交運労協)議長)「ラストワンマイル・モビリティ/自動車DX・GXに関する検討会について」

ライドシェアについてはもちろん反対ではあるが、ライドシェアがなくてもタクシーはじめ公共交通でいかに持続可能な交通を確保していくのかが重要である。
国交省の委員会や検討会で、わたしは働く者を代表する立場で参加し意見を言っている。
国鉄の民営化以降、すべての交通モードが規制緩和されてきたが、一番の問題は需給調整規制の撤廃から、運賃を上げていけない状況になり、少子高齢化での利用者減も相まって、成長できない産業になっていること。
JRの廃線や交通事業者の廃業もあり、また運転者不足によってバス・タクシーを動かせず、地方・観光地では移動の足が確保できない現状があって、またぞろライドシェアを解禁してはどうかという声が上がってきた。
どういった形で交通を復活していくか、どう持続可能なものとしていくのか、という問題意識で、検討会で議論してきた。

ラストワンマイル・モビリティを守るための検討の理念は5つ。
・地域住民が行きたいときに行きたい場所へ自由に移動できる環境を整備する必要。
・担い手不足が深刻化し、交通サービスが提供されておらず、供給力の回復・強化による地域ニーズに即した交通サービスの確保が急務。
・賃上げにつながる運賃改定や、快適な職場環境の整備により採用力を向上させ、制度の見直しや運用の弾力化により地域住民が交通サービスの選択肢を吟味・選択できる環境を整備。
・交通分野におけるDX/GXは交通サービスの生産性・効率性・利便性の向上を可能としており、これらを駆使して供給力の強化を図ることが重要。
・地域公共交通活性化再生法(地域交通法)に基づく関係者における連携・協働を通じて、持続的で利便性の高い交通サービスにリ・デザインしていく。

基本的な考え方として3つ
〇地域公共交通のあり方
・地域が主体性をもってデザインしていくことが重要。
・地域公共交通会議等において、サービスのあり方について議論を重ねていくことが重要(ラストワンマイル・モビリティについては特に実質的な議論や積極的な取組が必要)。
・交通事業者(緑ナンバー)による持続的で利便性の高い交通サービスを第一に検討・模索するとともに、交通事業者は旅客運送のプロとして、その実現に協力することが重要。不十分な場合には、自家用有償旅客運送も組み合わせることができる。
〇交通不便地域における公共交通サービスの維持・確保
・社会インフラであり、「地域の財産」として位置付け、最大限活用することが重要。
・担い手不足が深刻化するとともに、移動ニーズが小口化・多様化しており、これらに対応できる持続可能で利便性の高いサービス形態が求められる。
・タクシー及び乗合タクシーについて、「供給力の強化」や「地域実情に即した多様なサービスの提供」を実現するための制度の見直しや運用の弾力化により、地域公共交通会議等において様々な交通サービスの選択肢を吟味・選択できる環境を整備することが必要。
〇自家用有償旅客運送制度の活用
・自家用有償旅客運送は、バス・タクシーを補完する交通手段であり、交通事業者が深刻な担い手不足に陥る中、地方公共団体や住民が主体となって、交通サービスを供給する手段として活用されている。
・他方、非営利の取組であるため、持続可能性を向上させるための基盤の強化が必要。また、サービスの円滑な導入のための方策を講じることが必要。

そして12の改善策が出てきた。
(1)タクシー事業者の供給力の強化のための制度・運用の改善
【施策①】 営業所ごとのタクシー車両の最低車両台数の緩和
【施策②】 営業所等の施設設置要件の緩和
【施策③】 運行管理のDX の推進
【施策④】 地方部にU ターン等した個人タクシー事業の経験者の活用
(2)多様なサービスの提供の検討を可能とする制度・運用の改善
【施策⑤】 タクシー事業者による乗合タクシー展開にあたっての法令試験免除
【施策⑥】タクシーと乗合タクシーの事業用車両の併用の柔軟化
【施策⑦】 乗合タクシー事業における補完的な自家用車の活用
(3)自家用有償旅客運送の円滑な導入や持続可能性の向上のための制度・運用の改善
【施策⑧】 事業者協力型自家用有償旅客運送の活用促進
【施策⑨】 「交通空白地」に係る目安の設定及び「地域交通の把握に関するマニュアル」の活用促進
【施策⑩】「地域交通の検討プロセスガイドライン」の活用促進
【施策⑪】 自家用有償旅客運送に係る「運送の対価」の目安の適正化
【施策⑫】 自家用有償旅客運送に係る更新登録手続の簡素化

いくら制度改正してもそこで働く人がいなければどうしようもない。
ほとんど事業者が努力をして交通を維持してきたが、文教費や社会制度費も使って支え行く必要もあるのではないか。
税を使って地域の交通を支えていくというものにしていくのが本来の公共交通のあり方ではないかと思っている。

山口広弁護士
雇用社会は社会の安定の基盤であるはずながら雇用の基盤を壊すのは、社会基盤を壊す。
二種免許が安全の基盤でありながら、それを壊すと利用者や市民の安全の基盤を壊す。
私たちはこれらの二つの重要な基盤への、ライドシェアがもたらす弊害について、運動を展開していく。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする