労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

4月以降の雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容と雇調金の不正受給対策【労働政策審議会 176回職業安定分科会・第168回雇用保険部会合同会議】

2022-02-25 | 書記長社労士 労務管理

 本日18時からオンラインで労働政策審議会第176回職業安定分科会・第168回雇用保険部会合同会議が開催された。
議題は「雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(案)について」だが、これについては2022年3月の特例措置の内容が、6月末まで維持されることとなり、本日、厚生労働省よりプレスリリースされた。⇒令和4年4月以降の雇用調整助成金の特例措置等について

 注意点が一点。
業況特例について、令和4年1月以降は、生産指標が最近3か月の月平均で前年、前々年又は3年前同期比 30%以上減少の全国の事業主が対象となるが、令和3年12月までに業況の確認を行っている事業主については、令和4年1月1日以降に判定基礎期間の初日を迎える事業者については、その段階で業況を再確認するとされていて、現在はそう処理されている。
で、令和4年4月以降は毎月業況を確認するとされ、申請も処理も当然煩雑になるが、支給を厳格化したいとのこと。

 ところで、業況特例について。
貸切バスやタクシーについて(おそらく飲食や旅行・宿泊などもそうかもしれないが)、第5波の収束によって昨年9月30日に緊急事態宣言などが解除されて、人流が大賑わいになったおかげでそれなりに売り上げが上がった。
しかし年が明けてオミクロン株の感染拡大で第6波で、一気に売り上げは⤵️、また休業を余儀なくされている。
結果、再び(いや、何たび?)、雇用調整助成金を活用しなければならなくなったが、1月1日以降の判定基礎期間については、その昨年の10~12月の業況によって、生産指標最近3か月の月平均が 30%以上減少していないとなってしまって、業況特例に当てはまらないことになり、年が明けてからの6波の厳しい状況で、助成上限額・助成率の低い原則的な特例措置となっているところが少なからずあって非常に困っている。


 その他では、「雇用調整助成金等の不正受給対策について(案)」について説明があった。

 取り巻く情勢として「雇用調整助成金は、コロナ禍において特例による手厚い措置で雇用を支えてきたが、支給決定額5兆3470 億円、決定件数579万件(令和4年2月11日時点)という分量を迅速に処理するために、申請手続の簡素化にも取り組んできたが、申請件数が依然として高水準で推移する中、書類審査において不正申請が見つけにくくなる側面もあった。
不正受給の状況を見ると、令和2年9月~ 3年12月末で、不正受給261件約323億円、うち回収額(一部返還含む)218件約215億円となっており、不正受給への対応強化が強く求められる局面となっている。
不正事案の最近の動向としては、不正受給を扱う報道を見て、従業員等からの通報情報提供が増加しており、かなり具体的な情報が実名で寄せられている。
また、不正が疑われるもの含む事案の複雑化・巧妙化による調査の長期化も傾向としてある(管轄をまたぐ虚偽申請、指南役の存在、犯罪グループの関与、社労士による不正申請など)一方、事業主からの自主返納の動きも増加している。
(雇用関係のない者を雇用関係があることとした例、休業の実態がないのに休業を行ったこととした例、休業手当を支払った事実がないのに支払ったこととした例 等)
会計検査院からも対応方策の検討を求められている 。

 対応の方向性としては、
〇抑止力アップ、情報収集ー企業名等の積極的な公表 等
〇積極的・効果的な調査、体制強化ー事前予告なしの現地調査 等
〇捜査機関との連携強化


 都道府県労働局に対する指示(昨年秋に指示済み)
引き続き「迅速支給」 の一方で、あわせて「不正受給対応」を強化する 。
①不正が疑われる事業主への積極的な調査実施
②不正受給に対応するチームの編成(東京都では専属の班を編制、人員上、班編制が無理な局でも担当者は専従とする)
③労働局間での不正手口等の共有(聴取書の閲覧共有・不正が発覚した端緒の共有など)
④警察等関係機関との連携

 「雇調金不正受給の対応を厳格化する」というリーフレットを作成する。

1)事業所名等の積極的な公表、予告なしの現地調査
◆不正受給を行った事業所名等を積極的に公表します
◆都道府県労働局による事前予告なしの現地調査(事業所訪問・立入検査)を行います
 ※雇用保険法第79条に基づく検査。また、支給決定から5年間は現地調査を行う場合があるため、申請事業主は提出書類の保存が必要です。
 (事務代理を行っている社労士も調査・確認の対象とする。)
◆不正“指南役”の氏名等も公表の対象となる場合があります
2)返還請求(ペナルティ付き)
◆「不正発生日を含む期間以降の全額」+「不正受給額の2割相当額」(ペナルティ)+「延滞金」の合計額を返還請求します
 (不正発生日後、適正な申請がされていたとしても、「不正発生日を含む期間以降の全額」が返還対象となる)
3)5年間の不支給措置
◆雇用調整助成金のみならず、他の雇用関係助成金も5年間の不支給措置となります
◆不正受給は、あなたの会社や従業員の生活に深刻な影響を及ぼす結果を招きます
4)捜査機関との連携強化
◆都道府県労働局は、不正受給対応について都道府県警察本部との連携を強化します(情報提供・相談)
◆悪質な場合、捜査機関に対し刑事告発を行います

 なお、この件について、労働側委員からは「今後も迅速に支給決定ができることを担保しつつ、不正受給の通報者の保護には細心の注意を払いながら、資料で示していただいたとおり不正受給対応を強化していただきたい。」という趣旨の意見を述べた。

議事次第
【資料1】雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容(案)について
【資料2】雇用調整助成金等の不正受給対策について
参考資料

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SOGI(性的指向や性自認)に関して「男女に設置されている別施設の利用」についてのメモ

2022-02-16 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run4-10 6.28km 37:21 馬入ふれあい公園】 LGBTについて、昨今、ダイバーーシティをどうしていくのかの課題が注目されているが、実は自分の出身職場ではずいぶん以前に労務管理上で悩んだことがあった。
このブログでは2009-03-12に「Gender Identity Disorder」を書いたことがある
(その他ではこの記事⇒「2019-05-22 LGBTの方が働きやすい職場作りに関してのメモ」)

 今では、当時に比較して、現場からの相談や、労組幹部達との雑談では、話題に上がることが顕著に増えている。
その中でもっとも多い相談が「男女に設置されている別施設の利用」についてだ。(うちの鉄道・バス・タクシーという職種的なこともあるかも知れない)。
で、その問題について、東京社会保険労務士会の機関誌2022年1月号にとてもわかりやすい記事があった。
なので、以下にメモ📝。

 男女に設置されている別施設の利用
〇職場のトイレ・休養室・仮眠室について、法令で男女別に設けなくてはならないという設定基準(事務所衛生基準規則 第17条「便所」、第21条「休養室」、第20条「睡眠又は仮眠の設備」、労働安全衛生規則 第616条「睡眠又は仮眠の施設」)が設けられている一方、利用に関しては法令による明確な基準はない。
〇施設利用については、「労働者が本人の希望する施設を利用する権利」と「事業主が施設管理者として利用を制限する権利」のどちらが優先されるべきかという問題がある。
〇本人の性自認を他者から受容されることや、性自認に基づいた社会生活は法律上保護される利益であり、男女別施設の利用についても、基本的にはその法的利益は保護されるべきと考えられる。
〇その上で、本人性自認や本人の希望に沿った利用を認めるのが難しい事情があれば、利用する施設や利用方法等を調整していく必要がある。
〇したがって、本人の希望を無条件に認めることも、本人の事情に関わらず画一的な基準を設けて利用を制限することも、どちらも適切ではない。
〇裁判例などはまだないものの、大浴場など外性器を露出する特殊な施設については「外性器の形状により利用資格を分けることも容認されうる」という見解もある。( Web日本評論 特集/LGBTQ・性的マイノリティと法――トランスジェンダーの諸問題「(第1回)男女別施設・サービスとトランスジェンダーをめぐる問題(立石結夏・河本みま乃)」

・本人が希望する利用の仕方
・どの程度身体のプライベートゾーンを露出する施設か
・どの程度不特定多数が出入りする施設か
・利用する本人の性自認と生活上の性別にどの程度開きがあるか
・周囲の認識と理解度
・社内の設備等の状況
などの要素を整理した上で、総合的に判断するというプロセスが必要。


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小学校休業等対応助成金「会社が今回の助成金の対象になるような特別休暇を設けてくれません。どうすればよいですか。」…困ったなぁ。

2022-01-28 | 書記長社労士 労務管理

 オミクロン株によるたいへんな感染拡大で、これまでになく子供達の感染が広がっている今、保育園・幼稚園・小学校で休校や学級閉鎖が多くなっており、それに伴って、親などの保護者が仕事に行けない状況が広がっている。
そんな中で、今朝、めざましテレビでも取り上げられていた「小学校休業等対応助成金」(19時のNHKのニュースでも取り上げられていた⇒休校休園で仕事休む保護者の支援相談窓口 体制強化検討 厚労省)。

 令和3年8月1日から令和4年3月31日までの間に、以下の子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者に対し、有給(賃金全額支給)の休暇(労働基準法上の年次有給休暇を除く)を取得させた事業主を支援される。
1.新型コロナウイルス感染症に関する対応として、ガイドラインなどに基づき、臨時休業などをした小学校など(保育所等を含みます)に通う子ども
2.新型コロナウイルスに感染した子どもなど、小学校などを休む必要がある子ども

※ 小学校などとなっているがその範囲は次の通りでけっこう広い
〇小学校、義務教育学校の前期課程、各種学校(幼稚園又は小学校の課程に類する課程を置くものに限る。)、特別支援学校(全ての部)
※障害のある子どもについては、中学校、義務教育学校の後期課程、高等学校、中等教育学校、高等専門学校(第1学年から第3学年まで)、専修学校(高等課程に限る。)、各種学校(高校までの課程に類する課程)等も含む。
〇放課後児童クラブ、放課後等デイサービス
〇幼稚園、保育所、認定こども園、認可外保育施設、家庭的保育事業等(保育ママ等)、一時預かり等を行う事業、障害児の通所支援を行う施設等
※ 保護者についてもその範囲はけっこう広い
 保護者 親権を行う者、未成年後見人その他の者で、子どもを現に監護する者のほか、事業主が有給休暇を取得させた場合は、子どもの世話を一時的に補助する親族(6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族をいう。)も含む。

 厚生労働用も注意喚起しているが
労働者の方へ
 本助成金の申請者は事業主です。まずは、事業主に有給の休暇の取得についてご相談ください。
事業主の方へ
 事業主の皆さまには、この助成金を活用して有給の休暇制度を設けていただき、年休の有無にかかわらず利用できるようにすることで、保護者が希望に応じて休暇を取得できる環境を整えていただけるようお願いします。
対象者に係るQ&Aはこちら

 ということで、お勤めの人は、自分では直接申請できなくて、勤務先がこの「有給(賃金全額支給)の休暇(労働基準法上の年次有給休暇を除く)」の制度を作った上で、賃金を保証して貰い、その上で会社が助成金を申請してくれないといけない。
これでは実際に子供の学校などが休校・休園になって休まざるを得ないのに、会社が制度を作ってくれなくて、この助成金の対象から外れてしまう人が(無給で休まざるを得ない保護者などが)多くいるということになってしまい、それが問題になっている。
特にシフトで働いている方たち(立場の弱い非正規労働者(パートや有期)が多い…)

 厚生労働省の「小学校休業等対応助成金Q&A」では以下の記載。

Q13-01 会社が今回の助成金の対象になるような特別休暇を設けてくれません。どうすればよいですか。

 事業主が労働者に助成金の対象となるような有給の特別休暇を設けることは義務ではありませんが、政府としては、子どもの世話をする労働者の方々が希望に応じて有給の休暇を取得できるよう、本助成金制度の周知、活用促進に努めております。御質問のような場合には、本助成金のリーフレット等をご活用いただきながら、再度、労使で十分話し合いをしていただくことが考えられます。また、「小学校休業等対応助成金に関する特別相談窓口」を全国の都道府県労働局に設置し、労働者からの「(企業に)この助成金を利用してもらいたい」等のご相談内容に応じて、事業主への特別休暇制度導入・助成金の活用の働きかけを行います。都道府県労働局では「企業が有給の特別休暇制度を導入してくれない」等の相談に応じていますので、お勤めの事業場を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に御相談ください。(都道府県労働局雇用環境・均等部(室)の連絡先は以下URL参照)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21202.html


 「労働者からのご相談内容に応じて、事業主への特別休暇制度導入・助成金の活用の働きかけを行います。」って、これで間に合うのか❕❔

 で、一応、労働局からの本助成金の活用の働きかけに事業主が応じてくれない場合には、小学校休業等対応助成金「個人申請分」という方法もある。(令和4年3月31日までこれについても延長されている)
しかしこれも、事業主の協力と同意が必要な手続きがあって、これがなかなかハードルが高いようだ。(労働局に相談したことを持って不利益を被るのではないかと、立場の弱い労働者は当然恐れる)

【対象】
 以下を満たすことを前提に、上記①②の期間に応じて、各制度の支給要件を満たす場合に、各制度の支給対象となります。
・助成金について労働局に労働者から相談があり、労働局から事業主に助成金活用・有給の休暇付与の働きかけを行ったものの、事業主がそれに応じなかったこと。
・小学校等の臨時休業等のために仕事を休み、その休んだ日時について、通常通りの賃金等が支払われていない部分があること。
・小学校休業等対応助成金(個人申請分)及び新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請に当たって、事業主記載欄の記載や証明書類の提供について、事業主の協力が得られること。また、休業支援金・給付金の申請に当たっては、当該労働者を休業させたとする扱いに事業主が同意すること。


 なんとか改善できないものか…。

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締め切りに注意❗ コロナでシフトが減ってお給料が減ったシフト制アルバイト、パート、学生アルバイトも🆗な、国からもらえる支援金

2021-12-23 | 書記長社労士 労務管理
 シフト制で働いていて、しかしコロナのせいでシフトに入れてもらえなくて…バイト料や給料が減った皆さん。
「シフトに入れてないだけで、休ませてるわけではないので休業手当なんて払わないし❗」ってな職場で働いている人を助けるための、国の支援金。
それが「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」。
2020-07-07⇒会社が休業手当を支払ってくれない人のために 「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」について本日公開された
2021-01-28⇒#休業支援金を申請してください シフト制アルバイト、パート、学生アルバイトも🆗
締め切りに注意❗

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の対象となる休業期間及び申請期限について
 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金について、今般、対象となる休業期間を令和4年3月までに延長することと併せ、申請期限を下記のとおり延長することとしましたのでお知らせします。
 なお、令和3年3月以前の休業期間に対する申請については、これまでのご案内のとおり12月末までが申請期限となりますので、期限までに申請いただきますようお願いいたします。



(1)令和2年 10 月 30 日公表のリーフレットの対象となる方 (下記のいずれかに該当する方)
・いわゆるシフト制、日々雇用、登録型派遣で働かれている方
・ショッピングセンターの休館に起因するような外的な事業運営環境の変化に起因する休業の場合
・上記以外の方で労働条件通知書等により所定労働日が明確(「週〇日勤務」など)であり、かつ、労働者の都合による休業ではないにもかかわらず、労使で休業の事実について認識が一致しない場合
(2)労働契約上、労働日が明確でない方(シフト制、日々雇用、登録型派遣)
郵送申請の場合、日本郵便株式会社京都中央郵便局留あて申請期限必着、オンライン申請の場合、申請期限内に申請内容を送信いただく必要がありますので、ご注意ください。  
その他の詳しい情報については、厚生労働省の休業支援金・給付金のHPをご覧下さい。
(参考)休業支援金・給付金HP⇒https://www.mhlw.go.jp/stf/kyugyoshienkin.html


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「ボーナスの支給日在籍要件の有効性に関する事案」ってのが東京社労士会の会報11月号に掲載されていた

2021-11-29 | 書記長社労士 労務管理

 ボーナスの「支給日在籍要件」とは、給与規定などで、労働者が賞与(臨時給、ボーナス)支給に在籍することを支給要件として定めることによって、使用者は、支給日前に退職した労働者に、賞与を支給しないことができるという制度のこと。
そもそも賞与は、賃金の後払い的性格を持っているとともに、生活保障的意味、将来の労働への意欲向上など、多様な性格をもっており、そもそも支給対象期間における勤務を対象として支給がされているのが現状。
では、「支給対象期間における勤務を対象として支給」されるのだとしたら、支給日に在籍していないことをもって支給しないという、「支給日在籍要件」が有効かどうか、ってのはしばしば争いになっている。

 実は「支給日在籍要件」について、自分がまだ労働組合本部に専従になる前、職場の中央委員だった時代(30年ほど前だ)。
当時、当社では60歳以降の継続勤務として、①通常継続勤務(フルタイム、基本給+各種手当て+賞与有り)、②短時間継続勤務(健保・厚年未加入のパートタイム勤務、完全歩合給のみ、賞与無し)だった。
定年退職した先輩が②を選び、「支給対象期間」は正社員の時に全期間在籍したが、賞与支給日は賞与無しのパートタイム勤務で、ボーナスの支給がなかったことが問題となった。
①を選んでいたら、賞与支給に在籍していれば、「支給対象期間」のうち、正社員期間と通常継続勤務期間によって、賞与規定に則り、支給額が按分されるという内規があったが、そもそも②短時間継続勤務には賞与を支給しないのだから、その内規が適用されない。
先輩に、そういうルールだといくら説明しても納得してもらえず、会社の制度であるにも関わらず、自分の賞与が支給されないのは「自分の味方をしない中央委員のせいだ」と逆恨みされてしまった。
それまでとっても可愛がってもらっていたのに、これを機にめっちゃ関係が悪くなって、そのままギスギスしたまま先輩の退職まで(いや、退職後まで)、無視され、非難を吹聴されてしまうことに至ってしまったという痛恨の思い出がある。
なかなか人望のある先輩だったので、職場全体でも、職場をぎくしゃくさせた私に対する風当たりが強くめっちゃ困惑した。
自分としては、会社の制度の問題で、労働組合の支部の一委員である自分ではどうしようもないことなのに、先輩は会社に対してその怒りを持って行くわけでなく、なんで自分に八つ当たりするのだと、どうしても納得出来なくて、ふてくされていて、自分から関係修復することもなく、突っ張り倒したという若気の至りもあって…。

 東京社労士会の会報では、支給日要件の判例について、4つの類型に分けて紹介されていた。
【定年退職者】
JR東日本事件 東京地判 平29.6.28 ⇒ 当該企業の経営上の裁量に関する事項として合理性が認められるとした事例

【退職日を自ら選択した者(任意退職】
大和銀行事件 最小判 昭57.10.7 ⇒ 支給日在籍要件を有効と判断し、退職者からの請求を認めなかった事例

【有期契約が期間満了により終了した者】
京都新聞事件 最小判 昭60.11.28 ⇒ 定年退職者と同様に退職者を自ら選択することが出来ない有期雇用労働者についても、支給日在籍要件を有効とした事例

【整理解雇された者】
リーマンブラザース証券事件 東京地判 平24.4.10 ⇒ 整理解雇は、労働者自身の帰責事由がないにもかかわらず使用者側の事情により解雇されるものである上、定年退職等のケースと異なりその退職時期を予測できるものでない以上、このような場合にまで一律に支給日在籍要件の適用を及ぼすことは、合理的な理由を乱すことが出来ないとし、自己都合退職、定年退職の場合については、支給日在籍要件は有効であるが、整理解雇の場合については退職時期を予測できないため、無効であると判断した事例


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歩合給がある場合の雇用調整助成金の助成額算定方法が令和3年9月1日以降の休業から変わります。

2021-09-02 | 書記長社労士 労務管理

 歩合給がある場合の雇用調整助成金の助成額算定方法が令和3年9月1日以降の休業から変更された。⇒「歩合給がある場合の雇用調整助成金の助成額算定方法が令和3年9月1日以降の休業から変わります。

 2021.4.18のダイヤモンドオンラインで、西武ホールディングス(HD)傘下の西武ハイヤーが雇用調整助成金(雇調金)を不適切に受給した疑いがあることが報じられた。
2021.4.18 ダイヤモンドオンライン「西武グループで雇調金「不適切受給」疑惑!手口の全貌【スクープ】
2021.4.19 NHK「西武ハイヤー 雇用調整助成金の一部 会社の特別利益として計上
西武ハイヤーは、去年4月以降、休業した従業員には労使協定に基づいて基本給の全額か、直近3か月の平均賃金の6割のうち、高いほうを支払っていたそうで、この間、受給を受けた4億1,500万円のうち、実際に従業員に支払った金額は受給額の約60%に相当する2億5,200万円に過ぎなかったと報道にある。

 雇用調整助成金の支給申請の際、雇用調整助成金助成額算定書の「労働者毎に休業手当等の支払い率」を記入する蘭があるが、ここには、記載例では
「労働者毎に休業手当等の支払い率が異なる場合、適用される労働者の数が最も多い支払い率としてください。
もしくは、
各支払い率の単純平均または 各支払い率が適用される労働者数により加重平均をした支払い率でも可です 。」

とされている。
西部ハイヤーは、単純平均や加重平均を使うことなく、適用される労働者が多くないのにも関わらず、「基本給の全額か、直近3か月の平均賃金の6割」のうち、率の高い方の支給率「100%」を記入していたが、実際にはほとんどの労働者が直近3か月の平均賃金の6割が高かったということであろう。
おそらく西部ハイヤーは、基本給+歩合給+各種手当という賃金体系なんだろうが、基本給に対して歩合給や時間外・深夜手当などの比率が多くて、平均賃金の6割の方が、基本給全額より多くなったのだ。(タクシー事業では多いケース)

 しかしね、国から貰った助成金、会社が取り込むんではなく、ちゃんと申請通り全額を労働者に支払える労使協定を結んで、支払えばいい話やのにね。
不正かどうかはさておき。

 で、このケースがあって、今回の「助成額算定方法」の変更。

 労働者毎に休業手当等の支払い率について、【当該月の休業手当支払額の総額】÷【平均賃金額】(※1)×【月間休業延日数】(※2)となる。
※1 雇用調整助成金助成額算定書の「(4)平均賃金額」に記載している額(変更の必要はありません)
※2 雇用調整助成金助成額算定書の「(8)月間休業等延日数」の①と②の合計日数(変更の必要はありません)
これで、実際に支払った率に近くなる。

 西部ハイヤーのことが、話題になったとき、タクシー業界には激震が走った。
そして今回の制度変更でも、業界は頭を抱えているようだ。
全国ハイヤータクシー連合会の副会長兼労務委員長は、タクシー業界誌の取材に対し「最賃上昇と相まってダブルパンチに」とコメント。
また、神戸市域の事業者は「事実上、国の過払い部分が無くなるもの」と嘆いているようだ。

 ちゃうやろ!
ちゃんと払えよ!!

 今日、「名代富士そば」運営会社 雇用調整助成金を不正受給というニュースもあったが、ちなみに、雇用調整助成金の不正受給に関しては、4月の時点でそれまでに確認できただけで44件、金額にして2億7468万円に上っているそうだ。
▽実際には働いていた従業員を書類上は休ませたとの虚偽申請
▽実在しない従業員を休業させたと申請して助成金を不正に受け取り

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本日、自分の出身会社の親会社による職域摂取でCovid-19ワクチン(モデルナ)を1回目摂取💉してきた。

2021-07-21 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run8-47 5.46km 32:10 大阪城】昨夜に大阪に戻り、21時過ぎにホテル京阪 京橋グランデにチェックイン。
もう外で呑むことができない時間なので、仲間にうちの部屋に来て貰って軽く🍺を付き合ってもらってからの今日。
持ち時間45分で、直近1年間の社会保障関係の法改正の解説と、今後の法改正の内容からの職場対応課題を示唆。
本題だけで話せば45分できれいに収まっているはずながら、冒頭のつかみの話が長くなって、さらに今自分が問題意識を持っているコロナ労災の問題を長々と喋ってしまった10分間が、そのまま持ち時間オーバー😅
みなさん、いつもいつもすみません…。


 本日、自分の出身会社の親会社による職域摂取でCovid-19ワクチン(モデルナ)を1回目摂取💉してきた。
これまでの日本国内感染者数が累計 839,842人。(濃厚接触者の認定が緩いし、そもそも検査はしたくないという政府の意向があって、この数字は無症状感染者を追いきれていないので疑問があるが)
そのうち、15,074人が亡くなっている。(大阪維新や吉村府知事と松井大阪市長が牛耳っている大阪より検査数は多いし、隠蔽工作はしていないけれど)
その感染者のうち、15,074人の方がお亡くなりになっているので、感染すれば、1.8%の確率で死んでしまうとすれば、ワクチンの副反応が自分にあったとしても、受け入れるべきリスクやろ思っている。



 14時にワクチン接種したあと、15時半からの先輩との「ニューミュンヘン 曽根崎店」🍺では控えめに…。
生大4と生中4ってな程度で、ちゃんと控えたった❕

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「産業雇用安定助成金」を活用するところも増えてきているようだ。親会社と子会社の間の出向については要件が緩和された。

2021-03-04 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run2-17 5.04km 30:15 湘南海岸公園】【4 💪部屋2-14 BentOverRaw40kg DSwing15kg Crunch】
 新型コロナウィルス感染症の影響が長引く中、うちの組織内でも、「産業雇用安定助成金」を活用して、在籍型出向により労働者の雇用を維持することを検討するところもあるようなので、うちのホームページにも、関連する資料を参照出来るようにした。(組合員でない人が閲覧出来るところからも参照出来る。と言ってもそこからは該当の厚生労働省のURLへ飛ぶだけやが)


 産業雇用安定助成金については、

◇助成金の対象となる「出向」
■対象:雇用調整を目的とする出向(新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図ることを目的に行う出向)が対象。
■前提:雇用維持を図るための助成のため、出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことが前提。
[その他要件]
・出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的・経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること
・出向先で別の人を離職させるなど、玉突き出向を行っていないこと などの要件があります。

◇対象事業主
① 新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされたため、労働者の雇用維持を目的として出向により労働者(雇用保険被保険者)を送り出す事業主(出向元事業主)
② 当該労働者を受け入れる事業主(出向先事業主)

◇助成率・助成額
○出向運営経費
 出向元事業主および出向先事業主が負担する賃金、教育訓練および労務管理に関する調整経費など、出向中に要する経費の一部を助成します。
 出向元が労働者の解雇などを行っていない場合 中小企業9/10 中小企業以外3/4
 出向元が労働者の解雇などを行っている場合 中小企業4/5 中小企業以外2/3
 上限額(出向元・先の計) 12,000円/日
○出向初期経費
 就業規則や出向契約書の整備費用、出向元事業主が出向に際してあらかじめ行う教育訓練、出向先事業主が出向者を受け入れるための機器や備品の整備などの出向の成立に要する措置を行った場合に助成します。
 助成額各10万円/1人当たり(定額)
 加算額各5万円※/1人当たり(定額)
 ※出向元事業主が雇用過剰業種の企業や生産性指標要件が一定程度悪化した企業である場合、出向先事業主が労働者を異業種から受け入れる場合について、助成額の加算を行います。


 グループ内出向については、若干の緩和がされての実施となった。
対象の「その他の要件」は、(案)の段階では、「出向元と出向先が、親子・グループ関係にないなど、資本的、経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること」となっていたが、正式に実施される際には、「出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的・経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること」と変わっている。

 この点について、支給要綱(0300 支給要件 0301 支給対象事業主)では、次のようにされている。
出向元事業主について、
(ロ) 次のいずれかに該当する場合その他の資本的、経済的、組織的関連性等からみて、助成金の支給において出向先事業主との独立性を認めることが適当でないと判断される事業主でないこと。
a 他の事業主の総株主又は総社員の議決権の過半数を有する事業主を親会社、当該他の事業主を子会社とする場合における、親会社又は子会社であること。
b 取締役会の構成員について、代表取締役が同一人物であること、又は取締役を兼務しているものがいずれかの取締役会の過半数を占めていること。

出向先事業主について
(イ) 次のいずれかに該当する場合その他の資本的、経済的、組織的関連性等からみて、助成金の支給において出向元事業主との独立性を認めることが適当でないと判断される事業主でないこと。
a 他の事業主の総株主又は総社員の議決権の過半数を有する事業主を親会社、当該他の事業主を子会社とする場合における、親会社又は子会社であること。
b 取締役会の構成員について、代表取締役が同一人物であること、又は取締役を兼務しているものがいずれかの取締役会の過半数を占めていること。


 親子・グループ関係であっても(連結決算対象会社であっても)、議決権の過半数を有していない親子関係やグループ会社間の出向はこの助成金の対象となるということだ。
ただし、個別の事案については、最終的には地方労働局で判断するということになるため、事前に局と打ち合わせを十分しておくことが重要かもしれない。

「産業雇用安定助成金リーフレット」(令和3年2月5日)
「産業雇用安定助成金ガイドブック」(令和3年2月5日)
「産業雇用安定助成金支給要領」(令和3年2月5日)
「産業雇用安定助成金FAQ」(令和3年3月2日)

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「コロナ恐慌後も生き残るための 労働条件変更・人員整理の実務」を読んだ…経営者や専門家の実務書であるが、労働組合の立場でも勉強になる。

2020-12-24 | 書記長社労士 労務管理

 雇用調整助成金の特例措置終了後、会社の存続と労働者の雇用維持のために何ができるのか、何をしてはいけないのか悩んでいる経営者と外部専門家はぜひお読みください。

 一月ほど前になるが、「コロナ恐慌後も生き残るための 労働条件変更・人員整理の実務 岡崎 教行, 髙津 陽介, 小池 史織 (共著)」を、岡崎弁護士が献本してくれた。

 今、雇用調整助成金の特例措置を活用しながら、雇用を守りなんとか経営を維持している会社は多い。
しかし、政府は、
「雇用調整助成金の特例措置等は、 現行措置を来年2月末まで延長のうえ、3月以降、段階的に縮減し、5~6月にリーマンショック時並みの特例とすることを基本の想定としつつ、感染状況や雇用情勢を踏まえ柔軟に対応する。具体的には、1月末及び3月末時点で、それぞれ 、感染状況や雇用情勢を見極め、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化している場合、感染が拡大している地域・特に業況が厳しい企業について特例を設けることとする。」 (国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策について 令和2年12月8日閣議決定)
としており、
〇1月末⇒特例の部分をどうするか、どの特例をどのように段階的に縮減するか判断
〇3月末⇒6月にリーマンショック時並みの特例とすることができるか判断
するとみられている。

 この本は、雇用調整助成金の特例措置終了後を想定して、会社の存続と労働者の雇用維持のために、最終的には整理解雇の実施を見据えて行う、各種労働条件の変更および採用内定取消、雇止め、配置転換・出向、転籍、希望退職者募集といった人員整理に関する実務について、解説されている。


 前半の第1章には、「労働条件の変更―賃金・賃金以外」「人員の削減―入る人を減らす・いる人を減らす」として、労働条件変更と人員削減に関する問題を、Q&A形式で、労働契約法や判例を中心とした法理論と留意点について解説。
後半の第2章には、整理解雇を見据えて希望退職者募集を実施することとなった架空の相談対応を例に、「相談の端緒(令和3年2月5日)」「1回目の打合わせ―ヒアリング(令和3年2月20日)」「2回目の打合わせ―スケジュールおよび組織再編プランの確認、希望退職者募集要項の確認(令和3年2月28日)」「3回目の打合わせ―希望退職者募集・個人面談時の説明内容の検討、残ってもらいたい人を選んだ理由の確認(令和3年3月10日)」「4回目の打合わせ―ロールプレイング(令和3年4月5日)」と、具体的な進め方と実務を会話形式で収録。


 自分は、岡崎弁護士のお勧めの通り、まずは第2章のストーリー部分を読んでから、その後、第1章のQ&Aを読んだ(その方がより理解が深まる、と言うことだったので)。
Q&Aが、まず検討すること、そして最終的な手段として人員削減、整理解雇と進んでいくので、確かに、第2章のストーリーでの希望退職者募集の実施を行う会社との打ち合わせがリアルに書かれている部分を読んでおくと、イメージだけでなく留意点が、リアルにずっしりと理解出来てしまう。

 私どもの加盟労組でも、コロナ禍のなか、今まで経験したことがないほどの厳しさがあって、実際に会社から様々な提案があって、協議をせざるを得ない状況の労組もある。
この本は入門書というレベルではなく、ある程度の法律的知識や実務経験がないと読み切れない専門的な実務書であるし、経営者や専門家が読むようなものである。
しかし、労働組合の立場でも、今よりより厳しい状況になったときに、経営側からどのような提案があるのか、その提案があった際に、どう対処するか、拒否すべきか、残念ながら受け入れるとしたらどのような留意点があるのか、または他の選択肢を逆提案するのか、など、交渉の際の下地となる知識が得られるので、ちょっと難しい本ではあるが、お勧めしたい。

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公務員に対する懲戒処分と公務員以外の労働者に対する懲戒処分の妥当性に違いがあるということを知った

2020-09-23 | 書記長社労士 労務管理
 東京社労士会の2020年9月号の会報に「地方公共団体職員の迷惑行為に係る懲戒処分に関する事例」が取り上げられていた。
「 地方公共団体の男性職員が勤務時間中に訪れた店舗の女性従業員にわいせつな行為等をしたことを理由とする停職6月の懲戒処分に裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法があるとした原審の判断に違法があるとされた事例【加古川事件 最小判平30・11・6】」という判例だ。

 公務員に対する懲戒処分は、大阪市警視庁警部補の懲戒処分事件【最小判昭32・5・10】を引用して「当該公務員の職務上の義務違反、その他、単なる労使関係の見地においてではなく、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務することをその本質的な内容とする勤務関係の見地において、公務員としてふさわしくない非行がある場合に、その責任を確認し、公務員関係の秩序を維持するため、科せられる制裁である。」として、「裁量権の範囲を逸脱する等した場合に違法と判断される」としている。

 これに対し、「公務委員以外の労働者に対する懲戒については労働契約法15条の規制が及び、企業秩序に支障をきたしたか否かが重視され、公務員に対する懲戒規制と異なる規制がされている。」と解説。
よって、「公務員以外の労働者に対する懲戒処分を検討する際、公務員に対する懲戒の裁判例を調査することもあると思われるが、公務員に対する懲戒の規定は民間と異なっていることを念頭に置いて裁判例を確認する必要がある。」と指摘されている。

 これを読んで、自分はこれまでどちらかというと「公務員に対する懲戒処分の適否」判断に近い立場で、組合員の懲戒処分を検討してきたことに気付いた。

 私たちの、鉄道・軌道、バス、タクシーは公共交通であって、公務員ではないものの公共性の高い事業であり、地域の利用者、地方公共団体、所轄警察などとの密接な関係もあって、経営側も「公務員に対する懲戒処分の適否」判断をベースに懲戒処分の妥当性を主張する場合が多いこと。
そして、労働組合側としても、意識の底に「公共性」がベースとなっている部分が少なからずあることから、そのような立場になってきたのかと思われる。

 しかし、それはそれ、として、ややもすれば組合員の人生をも左右してしまう懲戒処分であるので、正確な判断基準で、懲戒の内容を検討する必要があると思い知った。

加古川事件【最小判平30・11・6】
  地方公共団体の男性職員が勤務時間中に訪れた店舗の女性従業員にわいせつな行為等をしたことを理由とする停職6月の懲戒処分に裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法があるとした原審の判断に違法があるとされた事例
《裁判要旨》 地方公共団体の男性職員が勤務時間中に訪れた店舗においてその女性従業員の手を自らの下半身に接触させようとするなどのわいせつな行為等をしたことを理由とする停職6月の懲戒処分がされた場合において,次の(1)~(5)など判示の事情の下では,上記処分に裁量権の範囲を逸脱し,又はこれを濫用した違法があるとした原審の判断には,懲戒権者の裁量権に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。
(1) 上記行為は,上記職員と上記従業員が客と店員の関係にあって拒絶が困難であることに乗じて行われた。
(2) 上記行為は,勤務時間中に市の制服を着用してされたものである上,複数の新聞で報道されるなどしており,上記地方公共団体の公務一般に対する住民の信頼を大きく損なうものであった。
(3) 上記職員は,以前から上記店舗の従業員らを不快に思わせる不適切な言動をしており,これを理由の一つとして退職した女性従業員もいた。
(4) 上記(1)の従業員が終始笑顔で行動し,上記職員から手や腕を絡められるという身体的接触に抵抗を示さなかったとしても,それは客との間のトラブルを避けるためのものであったとみる余地がある。
(5) 上記従業員及び上記店舗のオーナーが上記職員の処罰を望まないとしても,それは事情聴取の負担や上記店舗の営業への悪影響等を懸念したことによるものとも解される。

大阪市警視庁警部補の懲戒処分事件【最小判昭32・5・10】
 行政庁における公務員に対する懲戒処分は所属公務員の勤務についての秩序を保持し、綱紀を粛正して公務員としての義務を全からしめるため、その者の職務上の義務違反その他公務員としてふさわしくない非行に対して科する所謂特別権力関係に基く行政監督権の作用であつて、懲戒権者が懲戒処分を発動するかどうか、懲戒処分のうちいずれの処分を選ぶべきかを決定することは、その処分が全く事実上の根拠に基かないと認められる場合であるか、もしくは社会観念上著しく妥当を欠き懲戒権者に任された裁量権の範囲を超えるものと認められる場合を除き、懲戒権者の裁量に任されているものと解するのが相当である。

労働契約法第15条 使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。


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退職時の残った年次有給休暇には、消化や買取、諦めて消滅などいくつかの選択肢がある。

2020-09-16 | 書記長社労士 労務管理
 退職時の残った年次有給休暇には、消化や買取、諦めて消滅などいくつかの選択肢がある。

 そもそも年次有給休暇は一定期間働いた労働者の権利なので、その取得は、労働者の自由だ。
理由も問われないし、いつ使うかも、労働者の都合で決めていいと法律で決められている。(時季指定権)
ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、会社は他の時季にこれを与えることができる。(時季変更権)
事業の正常な運営を妨げるような場合に限られるので、単に「忙しいから」とか漠然とした理由は駄目で、また、あくまでも時季の変更なので、他の時季に取ってねとお願いしつつ、有給休暇を取得させなければならない。

労働基準法 第39条
5 使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。


 さて、退職前に残っている年次有給休暇は、退職までに使い切ることが普通。
退職前に年次有給休暇をまとめて取って消化してしまう場合は、一般的に最終の出勤日以降に年休消化をして退職(雇用終了)となる。
でも、退職までに年休消化をされてしまうと業務の都合上、困る場合に、「事業の正常な運営を妨げる場合」として、前述の「時季変更権」は行使出来るのかということについては、それは出来ないと、厚生労働省の通達では指摘されている。

 年次有給休暇の権利が労働基準法に基づくものである限り、その労働者の解雇予定日を超えての時季変更権行使は行えないものと解する(昭49.1.11 基収5554)

 だから、会社の都合で、引き継ぎや人員補充、シフトの関係など、どうしても休まれては困る場合は、退職日を変更して貰う(退職日を後ろ倒ししてその間に消化して貰う)ようにお願いするしかない。

 または、休まれたら困る場合に年次有給休暇の残ってしまう日数分を買い取るという金銭解決でお願いするという方法も考えられる。
本来、「年次有給休暇の買上げを予約し、これに基づいて労基法39条の規定により請求しうる年次有給休暇の日数を減じ、ないし請求された日数を与えないことは同条違反である(昭和30年11.30基収4718号)」とされているので、年休の買い取りは違法なのだが、退職時の買い取りについては、裁判例があり、「従業員の退職時において、会社が未消化分の有給休暇を買い取ることは違法ではない」と判断している(聖心女子学院事件(神戸地方裁判所 昭和29年3月19日判決))。
ただ、「1日あたり、いくらの金額で買い取るか」については、法律上の決まり(計算方法)はないので、それはお互いの交渉となる。
なお、退職時に有給休暇を買い取る場合、所得税法第30条第1項における「退職所得」として取り扱う必要がある。

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雇用調整助成金に関して二つの朗報っ❗❗

2020-08-26 | 書記長社労士 労務管理

 雇用調整助成金に関して二つの朗報っ❗❗

①職場からもたくさん問い合わせがあったのだが、6月30日までに判定基礎期間の初日がある休業等については、8月31日までの申請期限が期限が、一ヶ月延びました。

(事業主の方へ)
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業主に対する雇用調整助成金等の申請期限を延長しました

 雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金の支給申請について、通常は、判定基礎期間の末日の翌日から起算して2か月以内に支給申請を行う必要がありますが、令和2年1月24日(※)から6月30日までに判定基礎期間の初日がある休業等については、令和2年9月30日まで申請ができるようになりました。
(※)緊急雇用安定助成金については、令和2年4月1日


②雇用調整助成金の助成率と上限額などの特例が、9月30日から、本年12月31日まで延長される模様。

雇用調整助成金の特例措置、現行のまま年末まで延長へ
  新型コロナウイルス対策で拡充している雇用調整助成金の特例措置について、政府は25日、現行の助成率や上限額のまま12月末まで延長する方針を固めた。9月末までとしてきた期限が迫る中、与野党から延長を求める声が上がっていた。
 雇用調整助成金は、仕事がない時に雇用を維持して働き手を休ませた企業に対し、働き手に払う休業手当の費用を支援するもの。4~9月は、中小企業向けの助成率を最大100%に、1日あたりの上限額を1万5千円に引き上げている。新型コロナが収束に向かわず、さらなる雇用情勢の悪化も見込まれているため、今回は特例を縮小できないと判断した。ただ、来年1月以降は縮小する方向だ。
 厚生労働省によると、新型コロナの影響が出始めた3月から今月21日時点までの支給額は9941億円。7月以降は週1千億円超のペースで支給されている。


 今日の夕方に「連合」も延長について要請する予定だったし、うちの産別労組も、立憲民主党に緊急要請を考えていて、その要請文草案を起草したのが今日の午前中やったが、お昼頃にこの延長するという情報が入った。
ホッと胸をなで下ろしている。
が、いずれにしても財源の問題がある。
そもそも雇用保険二事業が雇用安定事業として実施している助成金で、事業主の保険料(雇用者の賃金総額の0.3%分)のみを原資としていて国庫負担はない(税金は投入されていない)。
しかし本来の上限8330円と特例の15000円の差額は国の一般会計から繰入されているので、二事業の積立金残高とどこまで一般会計からの投入ができるかということだ。
ちゅーても、アベノマスクや、電通など中抜き利権事業者の懐を肥やしている金を、この雇用調整助成金や、医療機関などに投入すれば、財源は充分に償えるとは思うけどな…💢

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新型コロナウイルス感染症による対応としての、「標準報酬月額の特例改定」と、「家族の介護」と「母性健康管理措置として休業」に関する助成金

2020-06-29 | 書記長社労士 労務管理

【標準報酬月額の特例改定について】
 新型コロナウイルス感染症の影響により休業した方で、休業により報酬が著しく下がった方について、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定可能となりました。

 標準報酬月額の特例改定は、次の3つの条件を全て満たす場合に行うことが可能です。
(1)事業主が新型コロナウイルス感染症の影響により休業(時間単位を含む)させたことにより、急減月(令和2年4月から7月までの間の1か月であって、休業により報酬が著しく低下した月として事業主が届け出た月)が生じた方
(2)急減月に支払われた報酬の総額(1か月分)に該当する標準報酬月額が、既に設定されている標準報酬月額に比べて、2等級以上下がった方
※ 固定的賃金(基本給、日給等単価等)の変動がない場合も対象となります。
(3)特例による改定を行うことについて、本人が書面により同意している方
※ 被保険者本人の十分な理解に基づく事前の同意が必要となります。(改定後の標準報酬月額に基づき、傷病手当金、出産手当金及び年金の額が算出されることへの同意を含みます。)
※ 本特例措置は、同一の被保険者について複数回申請を行うことはできません。

「リーフレット(標準報酬月額の特例改定について)」 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/0625.files/01.pdf
新規ウインドウで開きます。「標準報酬月額の特例改定についての詳細説明」 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/0625.files/02.pdf

 それから 「新型コロナウイルス感染症による雇用調整助成金の助成額の上限額引き上げと緊急対応期間の延長」や、「小学校休業等対応助成金・支援金の上限額などの引き上げと対象期間の延長」については、このブログでも取り上げたが、その他の助成金についても、メモとして残しておく。


【両立支援等助成金介護離職防止支援コース「新型コロナウイルス感染症対応特例」】
 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症への対応として、介護のための有給の休暇制度を設け、ご家族の介護を行う労働者が休みやすい環境を整備した中小企業事業主を支援します。

 対象となる労働者は以下のとおりです。
① 介護が必要な家族(以下「対象家族」)が通常利用している、または利用しようとしている介護サービスが、新型コロナウイルス感染症による休業などにより利用できなくなった場合
② 対象家族が通常利用している、または利用しようとしている介護サービスについて、新型コロナウイルス感染症への対応のため利用を控える場合
③ 対象家族を通常介護している方が、新型コロナウイルス感染症の影響により対象家族を介護することができなくなった場合

 【支給要件】
① 新型コロナウイルス感染症への対応として利用できる介護のための有給休暇制度(※)を設け、この制度を含めて仕事と介護の両立支援制度の内容を社内に周知すること。
※ 所定労働日の20日以上取得できる制度
※ 法定の介護休業、介護休暇、年次有給休暇とは別の休暇制度であることが必要です。
② 新型コロナウイルス感染症の影響により対象家族の介護のために仕事を休まざるを得ない労働者が、①の休暇を合計5日以上取得(※)すること
※ 対象となる休暇の取得期間は、令和2年4月1日から令和3年3月31日までです。

【申請手続き・お問い合わせ】
(1)申請期限:支給要件を満たした翌日から起算して2か月以内
※ 令和2年6月15日から受付開始
(なお、令和2年6月15日より前に支給要件を満たしていた場合は、8月15日が申請期限となります)
(2)申請書の提出先:各都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)

【リーフレット】 https://www.mhlw.go.jp/content/000639624.pdf
【助成金概要や申請様式、申請方法などはこちら】両立支援等助成金ホームページ https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=5&n=110


【新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金】
 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置として休業が必要とされた妊娠中の女性労働者が、安心して休暇を取得して出産し、出産後も継続して活躍できる職場環境を整備するための支援を行っています。
 該当する女性労働者のために、有給の休暇制度を設けて取得させた事業主を助成します。事業主の皆さま、この助成金の活用についてご検討ください。

【助成対象】 以下①~③の全ての条件を満たす事業主が対象となります。

令和2年5月7日から同年9月30日までの間に、
①新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置として、医師または助産師の指導により、休業が必要とされた妊娠中の女性労働者が取得できる有給休暇制度(年次有給休暇を除き、年次有給休暇の賃金相当額の6割以上が支払われるものに限る)を整備した事業主であること。
②該当する有給休暇制度の内容を、新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置の内容とあわせて労働者に周知した事業主であること。

令和2年5月7日から令和3年1月31日までの間に、
③この休暇を合計して5日以上取得させた事業主であること。

【リーフレット】 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000639253.pdf
【助成金概要や申請様式、申請方法はこちら】 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=8&n=110
【参考:新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置とは】https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=9&n=110
【申請手続き・お問い合わせ】 都道府県労働局雇用環境・均等部(室) https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=10&n=110

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傷病手当金、コロナ特例で、感染疑いでの自宅待機の期間も含まれるし、医療機関を受診できず医師の意見書がない場合でも事業主の証明書でOKとなります。

2020-04-28 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run12-29 8.47km 51:26 柳島】 厚生労働省 生活を支えるための支援のご案内
 新型コロナウィルスに感染し会社から出勤するなと言われたり、発熱などがあり感染疑いもあって会社に出勤出来ない場合で、その休業について、会社から給料などの支払いがない場合、健康保険の「傷病手当金」という制度を利用する。
新型コロナウィルスに感染し会社から出勤するなと言われたら、「それは業務命令であって『使用者の責めに帰すべき事由』ではないのか?休業手当を会社が支払う必要がある飲んじゃないのか!」って疑問を持つかも知れないけど、実は感染者に対して就業制限を課すのは都道府県知事であって、事業者ではないので、使用者の責めに帰すべき事由に該当しないってのが一般的な解釈になってる。

 で、傷病手当金というのは、「被保険者が業務災害(いわゆる労災)以外の病気やケガのために会社を休み、事業主から報酬が受けられない場合に健康保険から 所得保障を行う制度。
療養のために労務に服することができなくなった日(休業した日)から起算して3日を経過した日から、直近12カ月の平均の標準報酬日額の3分の2に相当する金額が、傷病手当金として支給される。

 この制度を活用しようとすれば、本来だと、医師の「労務に就けない(休む必要がある)」という証明が必要。
でも今のご時世、「もしかして新型コロナに感染した?」となってもなかなか病院に行けないし、診てくれない。
そこで、コロナ特例により、労務に服することが出来なかった期間には、発熱などの症状があるため自宅療養を行った期間も含まれることに。
また、やむを得ず医療機関を受診できず、医師の意見書がない場合においても、事業主の証明書により、保険者において労務不能と認められるようになっている。
事業主の皆さん、よろしくお願いします。
新型コロナウイルスに関するQ&A(労働者の方向け) 問1 新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、傷病手当金は支払われますか。

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「雇用調整助成金のさらなる拡充について」と「テレワークや在宅勤務でも、労災の適用はある!」について

2020-04-26 | 書記長社労士 労務管理

 金曜に、労働政策審議会職業安定分科会について、事務局から「厚生労働省より、来週中に職業安定分科会(持ち回り)を開催したい旨の連絡がありました。
以下、2点ご連絡となります。
・議題は、雇用調整助成金のさらなる拡充について(休業手当60%超の部分の助成率を10/10に拡充など)
・スケジュールとしては、4月30日までに分科会の了承を得たい(現時点では5月1日省令改正の予定)」
というメールが来た。
4月25日に報道発表された「新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大について」のことだ。
上限8,330円は据え置き。


 ところで、現在、新型コロナウイルス感染症対策として多くの企業が在宅勤務を実施している。
で、先日、友人から、「在宅勤務中に怪我をしたら、それって労災として認められるのだろうか?」と聞かれた。
家では、ネット環境がない、とか、家族がいて仕事がしにくい、とかでカラオケボックスやビジネスホテルのテレワークプランを利用する際に事故に遭ったりしたら通勤災害になるのだろうかってな疑問もあるかも。

 もちろん、在宅勤務中に生じた災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となる。
モバイルワークや施設利用型勤務では、通勤災害が認められる場合もある。

 以下を参照してください。
事業者の皆さん、よろしくお願いします。

厚生労働省「テレワーク導入のための労務管理等Q&A集」
Q3-4 テレワーク時にも労災保険は適用されますか?
 どのような形態のテレワークにおいても、テレワーカーが労働者である以上、通常の就業者と同様に労働者災害補償保険法の適用を受け、業務災害または通勤災害に関する保険給付を受けることができます。
 業務災害とは、労働者が業務を原因として被った負傷、疾病または死亡(以下「傷病等」という。)であって、業務災害と認められるためには、業務と傷病等との間に一定の因果関係があることが必要であるため、労働者が、私用(私的行為)または業務を逸脱する恣意的行為を行ったこと等による傷病等は、業務災害とは認められません。
 通勤災害とは、労働者が就業に関し、住居と就業の場所の往復等を合理的な経路及び方法で行うこと等によって被った傷病等をいい、モバイルワーク(※1)や施設利用型勤務(※2)では、通勤災害が認められる場合も考えられます。
 なお、個別の判断については所轄の労働基準監督署が行いますが、具体的にテレワークで労災が認定されたケースとしては、以下のような事例があります。
(※1)顧客先や移動中など、あらかじめ定められた勤務場所(オフィスなど)以外の場所を中心にICTを活用して仕事をする働き方のこと。
(※2)サテライトオフィスやテレワークセンター等、勤務先以外のオフィススペースで、ICTを活用して仕事をする働き方のこと。

<事例>自宅で所定労働時間にパソコン業務を行っていたが、トイレに行くため作業場所を離席した後、作業場所に戻り椅子に座ろうとして転倒した事案。これは、業務行為に付随する行為に起因して災害が発生しており、私的行為によるものとも認められないため、業務災害と認められる。



厚生労働省「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」
2-(5)労働災害の補償に関する留意点
「テレワークを行う労働者については、事業場における勤務と同様、労働基準法に基づき、使用者が労働災害に対する補償責任を負うことから、労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じたテレワークにおける災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となる。ただし、私的行為等業務以外が原因であるものについては、業務上の災害とは認められない。
 在宅勤務を行っている労働者等、テレワークを行う労働者については、この点を十分理解していない可能性もあるため、使用者はこの点を十分周知することが望ましい。」


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