労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

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「産業雇用安定助成金」を活用するところも増えてきているようだ。親会社と子会社の間の出向については要件が緩和された。

2021-03-04 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run2-17 5.04km 30:15 湘南海岸公園】【4 💪部屋2-14 BentOverRaw40kg DSwing15kg Crunch】
 新型コロナウィルス感染症の影響が長引く中、うちの組織内でも、「産業雇用安定助成金」を活用して、在籍型出向により労働者の雇用を維持することを検討するところもあるようなので、うちのホームページにも、関連する資料を参照出来るようにした。(組合員でない人が閲覧出来るところからも参照出来る。と言ってもそこからは該当の厚生労働省のURLへ飛ぶだけやが)


 産業雇用安定助成金については、

◇助成金の対象となる「出向」
■対象:雇用調整を目的とする出向(新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図ることを目的に行う出向)が対象。
■前提:雇用維持を図るための助成のため、出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことが前提。
[その他要件]
・出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的・経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること
・出向先で別の人を離職させるなど、玉突き出向を行っていないこと などの要件があります。

◇対象事業主
① 新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされたため、労働者の雇用維持を目的として出向により労働者(雇用保険被保険者)を送り出す事業主(出向元事業主)
② 当該労働者を受け入れる事業主(出向先事業主)

◇助成率・助成額
○出向運営経費
 出向元事業主および出向先事業主が負担する賃金、教育訓練および労務管理に関する調整経費など、出向中に要する経費の一部を助成します。
 出向元が労働者の解雇などを行っていない場合 中小企業9/10 中小企業以外3/4
 出向元が労働者の解雇などを行っている場合 中小企業4/5 中小企業以外2/3
 上限額(出向元・先の計) 12,000円/日
○出向初期経費
 就業規則や出向契約書の整備費用、出向元事業主が出向に際してあらかじめ行う教育訓練、出向先事業主が出向者を受け入れるための機器や備品の整備などの出向の成立に要する措置を行った場合に助成します。
 助成額各10万円/1人当たり(定額)
 加算額各5万円※/1人当たり(定額)
 ※出向元事業主が雇用過剰業種の企業や生産性指標要件が一定程度悪化した企業である場合、出向先事業主が労働者を異業種から受け入れる場合について、助成額の加算を行います。


 グループ内出向については、若干の緩和がされての実施となった。
対象の「その他の要件」は、(案)の段階では、「出向元と出向先が、親子・グループ関係にないなど、資本的、経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること」となっていたが、正式に実施される際には、「出向元と出向先が、親会社と子会社の間の出向でないことや代表取締役が同一人物である企業間の出向でないことなど、資本的・経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められること」と変わっている。

 この点について、支給要綱(0300 支給要件 0301 支給対象事業主)では、次のようにされている。
出向元事業主について、
(ロ) 次のいずれかに該当する場合その他の資本的、経済的、組織的関連性等からみて、助成金の支給において出向先事業主との独立性を認めることが適当でないと判断される事業主でないこと。
a 他の事業主の総株主又は総社員の議決権の過半数を有する事業主を親会社、当該他の事業主を子会社とする場合における、親会社又は子会社であること。
b 取締役会の構成員について、代表取締役が同一人物であること、又は取締役を兼務しているものがいずれかの取締役会の過半数を占めていること。

出向先事業主について
(イ) 次のいずれかに該当する場合その他の資本的、経済的、組織的関連性等からみて、助成金の支給において出向元事業主との独立性を認めることが適当でないと判断される事業主でないこと。
a 他の事業主の総株主又は総社員の議決権の過半数を有する事業主を親会社、当該他の事業主を子会社とする場合における、親会社又は子会社であること。
b 取締役会の構成員について、代表取締役が同一人物であること、又は取締役を兼務しているものがいずれかの取締役会の過半数を占めていること。


 親子・グループ関係であっても(連結決算対象会社であっても)、議決権の過半数を有していない親子関係やグループ会社間の出向はこの助成金の対象となるということだ。
ただし、個別の事案については、最終的には地方労働局で判断するということになるため、事前に局と打ち合わせを十分しておくことが重要かもしれない。

「産業雇用安定助成金リーフレット」(令和3年2月5日)
「産業雇用安定助成金ガイドブック」(令和3年2月5日)
「産業雇用安定助成金支給要領」(令和3年2月5日)
「産業雇用安定助成金FAQ」(令和3年3月2日)

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「コロナ恐慌後も生き残るための 労働条件変更・人員整理の実務」を読んだ…経営者や専門家の実務書であるが、労働組合の立場でも勉強になる。

2020-12-24 | 書記長社労士 労務管理

 雇用調整助成金の特例措置終了後、会社の存続と労働者の雇用維持のために何ができるのか、何をしてはいけないのか悩んでいる経営者と外部専門家はぜひお読みください。

 一月ほど前になるが、「コロナ恐慌後も生き残るための 労働条件変更・人員整理の実務 岡崎 教行, 髙津 陽介, 小池 史織 (共著)」を、岡崎弁護士が献本してくれた。

 今、雇用調整助成金の特例措置を活用しながら、雇用を守りなんとか経営を維持している会社は多い。
しかし、政府は、
「雇用調整助成金の特例措置等は、 現行措置を来年2月末まで延長のうえ、3月以降、段階的に縮減し、5~6月にリーマンショック時並みの特例とすることを基本の想定としつつ、感染状況や雇用情勢を踏まえ柔軟に対応する。具体的には、1月末及び3月末時点で、それぞれ 、感染状況や雇用情勢を見極め、休業者数・失業者数が急増するなど雇用情勢が大きく悪化している場合、感染が拡大している地域・特に業況が厳しい企業について特例を設けることとする。」 (国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策について 令和2年12月8日閣議決定)
としており、
〇1月末⇒特例の部分をどうするか、どの特例をどのように段階的に縮減するか判断
〇3月末⇒6月にリーマンショック時並みの特例とすることができるか判断
するとみられている。

 この本は、雇用調整助成金の特例措置終了後を想定して、会社の存続と労働者の雇用維持のために、最終的には整理解雇の実施を見据えて行う、各種労働条件の変更および採用内定取消、雇止め、配置転換・出向、転籍、希望退職者募集といった人員整理に関する実務について、解説されている。


 前半の第1章には、「労働条件の変更―賃金・賃金以外」「人員の削減―入る人を減らす・いる人を減らす」として、労働条件変更と人員削減に関する問題を、Q&A形式で、労働契約法や判例を中心とした法理論と留意点について解説。
後半の第2章には、整理解雇を見据えて希望退職者募集を実施することとなった架空の相談対応を例に、「相談の端緒(令和3年2月5日)」「1回目の打合わせ―ヒアリング(令和3年2月20日)」「2回目の打合わせ―スケジュールおよび組織再編プランの確認、希望退職者募集要項の確認(令和3年2月28日)」「3回目の打合わせ―希望退職者募集・個人面談時の説明内容の検討、残ってもらいたい人を選んだ理由の確認(令和3年3月10日)」「4回目の打合わせ―ロールプレイング(令和3年4月5日)」と、具体的な進め方と実務を会話形式で収録。


 自分は、岡崎弁護士のお勧めの通り、まずは第2章のストーリー部分を読んでから、その後、第1章のQ&Aを読んだ(その方がより理解が深まる、と言うことだったので)。
Q&Aが、まず検討すること、そして最終的な手段として人員削減、整理解雇と進んでいくので、確かに、第2章のストーリーでの希望退職者募集の実施を行う会社との打ち合わせがリアルに書かれている部分を読んでおくと、イメージだけでなく留意点が、リアルにずっしりと理解出来てしまう。

 私どもの加盟労組でも、コロナ禍のなか、今まで経験したことがないほどの厳しさがあって、実際に会社から様々な提案があって、協議をせざるを得ない状況の労組もある。
この本は入門書というレベルではなく、ある程度の法律的知識や実務経験がないと読み切れない専門的な実務書であるし、経営者や専門家が読むようなものである。
しかし、労働組合の立場でも、今よりより厳しい状況になったときに、経営側からどのような提案があるのか、その提案があった際に、どう対処するか、拒否すべきか、残念ながら受け入れるとしたらどのような留意点があるのか、または他の選択肢を逆提案するのか、など、交渉の際の下地となる知識が得られるので、ちょっと難しい本ではあるが、お勧めしたい。

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公務員に対する懲戒処分と公務員以外の労働者に対する懲戒処分の妥当性に違いがあるということを知った

2020-09-23 | 書記長社労士 労務管理
 東京社労士会の2020年9月号の会報に「地方公共団体職員の迷惑行為に係る懲戒処分に関する事例」が取り上げられていた。
「 地方公共団体の男性職員が勤務時間中に訪れた店舗の女性従業員にわいせつな行為等をしたことを理由とする停職6月の懲戒処分に裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法があるとした原審の判断に違法があるとされた事例【加古川事件 最小判平30・11・6】」という判例だ。

 公務員に対する懲戒処分は、大阪市警視庁警部補の懲戒処分事件【最小判昭32・5・10】を引用して「当該公務員の職務上の義務違反、その他、単なる労使関係の見地においてではなく、国民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務することをその本質的な内容とする勤務関係の見地において、公務員としてふさわしくない非行がある場合に、その責任を確認し、公務員関係の秩序を維持するため、科せられる制裁である。」として、「裁量権の範囲を逸脱する等した場合に違法と判断される」としている。

 これに対し、「公務委員以外の労働者に対する懲戒については労働契約法15条の規制が及び、企業秩序に支障をきたしたか否かが重視され、公務員に対する懲戒規制と異なる規制がされている。」と解説。
よって、「公務員以外の労働者に対する懲戒処分を検討する際、公務員に対する懲戒の裁判例を調査することもあると思われるが、公務員に対する懲戒の規定は民間と異なっていることを念頭に置いて裁判例を確認する必要がある。」と指摘されている。

 これを読んで、自分はこれまでどちらかというと「公務員に対する懲戒処分の適否」判断に近い立場で、組合員の懲戒処分を検討してきたことに気付いた。

 私たちの、鉄道・軌道、バス、タクシーは公共交通であって、公務員ではないものの公共性の高い事業であり、地域の利用者、地方公共団体、所轄警察などとの密接な関係もあって、経営側も「公務員に対する懲戒処分の適否」判断をベースに懲戒処分の妥当性を主張する場合が多いこと。
そして、労働組合側としても、意識の底に「公共性」がベースとなっている部分が少なからずあることから、そのような立場になってきたのかと思われる。

 しかし、それはそれ、として、ややもすれば組合員の人生をも左右してしまう懲戒処分であるので、正確な判断基準で、懲戒の内容を検討する必要があると思い知った。

加古川事件【最小判平30・11・6】
  地方公共団体の男性職員が勤務時間中に訪れた店舗の女性従業員にわいせつな行為等をしたことを理由とする停職6月の懲戒処分に裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用した違法があるとした原審の判断に違法があるとされた事例
《裁判要旨》 地方公共団体の男性職員が勤務時間中に訪れた店舗においてその女性従業員の手を自らの下半身に接触させようとするなどのわいせつな行為等をしたことを理由とする停職6月の懲戒処分がされた場合において,次の(1)~(5)など判示の事情の下では,上記処分に裁量権の範囲を逸脱し,又はこれを濫用した違法があるとした原審の判断には,懲戒権者の裁量権に関する法令の解釈適用を誤った違法がある。
(1) 上記行為は,上記職員と上記従業員が客と店員の関係にあって拒絶が困難であることに乗じて行われた。
(2) 上記行為は,勤務時間中に市の制服を着用してされたものである上,複数の新聞で報道されるなどしており,上記地方公共団体の公務一般に対する住民の信頼を大きく損なうものであった。
(3) 上記職員は,以前から上記店舗の従業員らを不快に思わせる不適切な言動をしており,これを理由の一つとして退職した女性従業員もいた。
(4) 上記(1)の従業員が終始笑顔で行動し,上記職員から手や腕を絡められるという身体的接触に抵抗を示さなかったとしても,それは客との間のトラブルを避けるためのものであったとみる余地がある。
(5) 上記従業員及び上記店舗のオーナーが上記職員の処罰を望まないとしても,それは事情聴取の負担や上記店舗の営業への悪影響等を懸念したことによるものとも解される。

大阪市警視庁警部補の懲戒処分事件【最小判昭32・5・10】
 行政庁における公務員に対する懲戒処分は所属公務員の勤務についての秩序を保持し、綱紀を粛正して公務員としての義務を全からしめるため、その者の職務上の義務違反その他公務員としてふさわしくない非行に対して科する所謂特別権力関係に基く行政監督権の作用であつて、懲戒権者が懲戒処分を発動するかどうか、懲戒処分のうちいずれの処分を選ぶべきかを決定することは、その処分が全く事実上の根拠に基かないと認められる場合であるか、もしくは社会観念上著しく妥当を欠き懲戒権者に任された裁量権の範囲を超えるものと認められる場合を除き、懲戒権者の裁量に任されているものと解するのが相当である。

労働契約法第15条 使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。


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退職時の残った年次有給休暇には、消化や買取、諦めて消滅などいくつかの選択肢がある。

2020-09-16 | 書記長社労士 労務管理
 退職時の残った年次有給休暇には、消化や買取、諦めて消滅などいくつかの選択肢がある。

 そもそも年次有給休暇は一定期間働いた労働者の権利なので、その取得は、労働者の自由だ。
理由も問われないし、いつ使うかも、労働者の都合で決めていいと法律で決められている。(時季指定権)
ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、会社は他の時季にこれを与えることができる。(時季変更権)
事業の正常な運営を妨げるような場合に限られるので、単に「忙しいから」とか漠然とした理由は駄目で、また、あくまでも時季の変更なので、他の時季に取ってねとお願いしつつ、有給休暇を取得させなければならない。

労働基準法 第39条
5 使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。


 さて、退職前に残っている年次有給休暇は、退職までに使い切ることが普通。
退職前に年次有給休暇をまとめて取って消化してしまう場合は、一般的に最終の出勤日以降に年休消化をして退職(雇用終了)となる。
でも、退職までに年休消化をされてしまうと業務の都合上、困る場合に、「事業の正常な運営を妨げる場合」として、前述の「時季変更権」は行使出来るのかということについては、それは出来ないと、厚生労働省の通達では指摘されている。

 年次有給休暇の権利が労働基準法に基づくものである限り、その労働者の解雇予定日を超えての時季変更権行使は行えないものと解する(昭49.1.11 基収5554)

 だから、会社の都合で、引き継ぎや人員補充、シフトの関係など、どうしても休まれては困る場合は、退職日を変更して貰う(退職日を後ろ倒ししてその間に消化して貰う)ようにお願いするしかない。

 または、休まれたら困る場合に年次有給休暇の残ってしまう日数分を買い取るという金銭解決でお願いするという方法も考えられる。
本来、「年次有給休暇の買上げを予約し、これに基づいて労基法39条の規定により請求しうる年次有給休暇の日数を減じ、ないし請求された日数を与えないことは同条違反である(昭和30年11.30基収4718号)」とされているので、年休の買い取りは違法なのだが、退職時の買い取りについては、裁判例があり、「従業員の退職時において、会社が未消化分の有給休暇を買い取ることは違法ではない」と判断している(聖心女子学院事件(神戸地方裁判所 昭和29年3月19日判決))。
ただ、「1日あたり、いくらの金額で買い取るか」については、法律上の決まり(計算方法)はないので、それはお互いの交渉となる。
なお、退職時に有給休暇を買い取る場合、所得税法第30条第1項における「退職所得」として取り扱う必要がある。

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雇用調整助成金に関して二つの朗報っ❗❗

2020-08-26 | 書記長社労士 労務管理

 雇用調整助成金に関して二つの朗報っ❗❗

①職場からもたくさん問い合わせがあったのだが、6月30日までに判定基礎期間の初日がある休業等については、8月31日までの申請期限が期限が、一ヶ月延びました。

(事業主の方へ)
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業主に対する雇用調整助成金等の申請期限を延長しました

 雇用調整助成金及び緊急雇用安定助成金の支給申請について、通常は、判定基礎期間の末日の翌日から起算して2か月以内に支給申請を行う必要がありますが、令和2年1月24日(※)から6月30日までに判定基礎期間の初日がある休業等については、令和2年9月30日まで申請ができるようになりました。
(※)緊急雇用安定助成金については、令和2年4月1日


②雇用調整助成金の助成率と上限額などの特例が、9月30日から、本年12月31日まで延長される模様。

雇用調整助成金の特例措置、現行のまま年末まで延長へ
  新型コロナウイルス対策で拡充している雇用調整助成金の特例措置について、政府は25日、現行の助成率や上限額のまま12月末まで延長する方針を固めた。9月末までとしてきた期限が迫る中、与野党から延長を求める声が上がっていた。
 雇用調整助成金は、仕事がない時に雇用を維持して働き手を休ませた企業に対し、働き手に払う休業手当の費用を支援するもの。4~9月は、中小企業向けの助成率を最大100%に、1日あたりの上限額を1万5千円に引き上げている。新型コロナが収束に向かわず、さらなる雇用情勢の悪化も見込まれているため、今回は特例を縮小できないと判断した。ただ、来年1月以降は縮小する方向だ。
 厚生労働省によると、新型コロナの影響が出始めた3月から今月21日時点までの支給額は9941億円。7月以降は週1千億円超のペースで支給されている。


 今日の夕方に「連合」も延長について要請する予定だったし、うちの産別労組も、立憲民主党に緊急要請を考えていて、その要請文草案を起草したのが今日の午前中やったが、お昼頃にこの延長するという情報が入った。
ホッと胸をなで下ろしている。
が、いずれにしても財源の問題がある。
そもそも雇用保険二事業が雇用安定事業として実施している助成金で、事業主の保険料(雇用者の賃金総額の0.3%分)のみを原資としていて国庫負担はない(税金は投入されていない)。
しかし本来の上限8330円と特例の15000円の差額は国の一般会計から繰入されているので、二事業の積立金残高とどこまで一般会計からの投入ができるかということだ。
ちゅーても、アベノマスクや、電通など中抜き利権事業者の懐を肥やしている金を、この雇用調整助成金や、医療機関などに投入すれば、財源は充分に償えるとは思うけどな…💢

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新型コロナウイルス感染症による対応としての、「標準報酬月額の特例改定」と、「家族の介護」と「母性健康管理措置として休業」に関する助成金

2020-06-29 | 書記長社労士 労務管理

【標準報酬月額の特例改定について】
 新型コロナウイルス感染症の影響により休業した方で、休業により報酬が著しく下がった方について、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定可能となりました。

 標準報酬月額の特例改定は、次の3つの条件を全て満たす場合に行うことが可能です。
(1)事業主が新型コロナウイルス感染症の影響により休業(時間単位を含む)させたことにより、急減月(令和2年4月から7月までの間の1か月であって、休業により報酬が著しく低下した月として事業主が届け出た月)が生じた方
(2)急減月に支払われた報酬の総額(1か月分)に該当する標準報酬月額が、既に設定されている標準報酬月額に比べて、2等級以上下がった方
※ 固定的賃金(基本給、日給等単価等)の変動がない場合も対象となります。
(3)特例による改定を行うことについて、本人が書面により同意している方
※ 被保険者本人の十分な理解に基づく事前の同意が必要となります。(改定後の標準報酬月額に基づき、傷病手当金、出産手当金及び年金の額が算出されることへの同意を含みます。)
※ 本特例措置は、同一の被保険者について複数回申請を行うことはできません。

「リーフレット(標準報酬月額の特例改定について)」 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/0625.files/01.pdf
新規ウインドウで開きます。「標準報酬月額の特例改定についての詳細説明」 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/0625.files/02.pdf

 それから 「新型コロナウイルス感染症による雇用調整助成金の助成額の上限額引き上げと緊急対応期間の延長」や、「小学校休業等対応助成金・支援金の上限額などの引き上げと対象期間の延長」については、このブログでも取り上げたが、その他の助成金についても、メモとして残しておく。


【両立支援等助成金介護離職防止支援コース「新型コロナウイルス感染症対応特例」】
 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症への対応として、介護のための有給の休暇制度を設け、ご家族の介護を行う労働者が休みやすい環境を整備した中小企業事業主を支援します。

 対象となる労働者は以下のとおりです。
① 介護が必要な家族(以下「対象家族」)が通常利用している、または利用しようとしている介護サービスが、新型コロナウイルス感染症による休業などにより利用できなくなった場合
② 対象家族が通常利用している、または利用しようとしている介護サービスについて、新型コロナウイルス感染症への対応のため利用を控える場合
③ 対象家族を通常介護している方が、新型コロナウイルス感染症の影響により対象家族を介護することができなくなった場合

 【支給要件】
① 新型コロナウイルス感染症への対応として利用できる介護のための有給休暇制度(※)を設け、この制度を含めて仕事と介護の両立支援制度の内容を社内に周知すること。
※ 所定労働日の20日以上取得できる制度
※ 法定の介護休業、介護休暇、年次有給休暇とは別の休暇制度であることが必要です。
② 新型コロナウイルス感染症の影響により対象家族の介護のために仕事を休まざるを得ない労働者が、①の休暇を合計5日以上取得(※)すること
※ 対象となる休暇の取得期間は、令和2年4月1日から令和3年3月31日までです。

【申請手続き・お問い合わせ】
(1)申請期限:支給要件を満たした翌日から起算して2か月以内
※ 令和2年6月15日から受付開始
(なお、令和2年6月15日より前に支給要件を満たしていた場合は、8月15日が申請期限となります)
(2)申請書の提出先:各都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)

【リーフレット】 https://www.mhlw.go.jp/content/000639624.pdf
【助成金概要や申請様式、申請方法などはこちら】両立支援等助成金ホームページ https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=5&n=110


【新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金】
 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置として休業が必要とされた妊娠中の女性労働者が、安心して休暇を取得して出産し、出産後も継続して活躍できる職場環境を整備するための支援を行っています。
 該当する女性労働者のために、有給の休暇制度を設けて取得させた事業主を助成します。事業主の皆さま、この助成金の活用についてご検討ください。

【助成対象】 以下①~③の全ての条件を満たす事業主が対象となります。

令和2年5月7日から同年9月30日までの間に、
①新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置として、医師または助産師の指導により、休業が必要とされた妊娠中の女性労働者が取得できる有給休暇制度(年次有給休暇を除き、年次有給休暇の賃金相当額の6割以上が支払われるものに限る)を整備した事業主であること。
②該当する有給休暇制度の内容を、新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置の内容とあわせて労働者に周知した事業主であること。

令和2年5月7日から令和3年1月31日までの間に、
③この休暇を合計して5日以上取得させた事業主であること。

【リーフレット】 https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000639253.pdf
【助成金概要や申請様式、申請方法はこちら】 https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=8&n=110
【参考:新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置とは】https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=9&n=110
【申請手続き・お問い合わせ】 都道府県労働局雇用環境・均等部(室) https://mhlw.lisaplusk.jp/jump.cgi?p=10&n=110

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傷病手当金、コロナ特例で、感染疑いでの自宅待機の期間も含まれるし、医療機関を受診できず医師の意見書がない場合でも事業主の証明書でOKとなります。

2020-04-28 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run12-29 8.47km 51:26 柳島】 厚生労働省 生活を支えるための支援のご案内
 新型コロナウィルスに感染し会社から出勤するなと言われたり、発熱などがあり感染疑いもあって会社に出勤出来ない場合で、その休業について、会社から給料などの支払いがない場合、健康保険の「傷病手当金」という制度を利用する。
新型コロナウィルスに感染し会社から出勤するなと言われたら、「それは業務命令であって『使用者の責めに帰すべき事由』ではないのか?休業手当を会社が支払う必要がある飲んじゃないのか!」って疑問を持つかも知れないけど、実は感染者に対して就業制限を課すのは都道府県知事であって、事業者ではないので、使用者の責めに帰すべき事由に該当しないってのが一般的な解釈になってる。

 で、傷病手当金というのは、「被保険者が業務災害(いわゆる労災)以外の病気やケガのために会社を休み、事業主から報酬が受けられない場合に健康保険から 所得保障を行う制度。
療養のために労務に服することができなくなった日(休業した日)から起算して3日を経過した日から、直近12カ月の平均の標準報酬日額の3分の2に相当する金額が、傷病手当金として支給される。

 この制度を活用しようとすれば、本来だと、医師の「労務に就けない(休む必要がある)」という証明が必要。
でも今のご時世、「もしかして新型コロナに感染した?」となってもなかなか病院に行けないし、診てくれない。
そこで、コロナ特例により、労務に服することが出来なかった期間には、発熱などの症状があるため自宅療養を行った期間も含まれることに。
また、やむを得ず医療機関を受診できず、医師の意見書がない場合においても、事業主の証明書により、保険者において労務不能と認められるようになっている。
事業主の皆さん、よろしくお願いします。
新型コロナウイルスに関するQ&A(労働者の方向け) 問1 新型コロナウイルスに感染したため会社を休む場合、傷病手当金は支払われますか。

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「雇用調整助成金のさらなる拡充について」と「テレワークや在宅勤務でも、労災の適用はある!」について

2020-04-26 | 書記長社労士 労務管理

 金曜に、労働政策審議会職業安定分科会について、事務局から「厚生労働省より、来週中に職業安定分科会(持ち回り)を開催したい旨の連絡がありました。
以下、2点ご連絡となります。
・議題は、雇用調整助成金のさらなる拡充について(休業手当60%超の部分の助成率を10/10に拡充など)
・スケジュールとしては、4月30日までに分科会の了承を得たい(現時点では5月1日省令改正の予定)」
というメールが来た。
4月25日に報道発表された「新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大について」のことだ。
上限8,330円は据え置き。


 ところで、現在、新型コロナウイルス感染症対策として多くの企業が在宅勤務を実施している。
で、先日、友人から、「在宅勤務中に怪我をしたら、それって労災として認められるのだろうか?」と聞かれた。
家では、ネット環境がない、とか、家族がいて仕事がしにくい、とかでカラオケボックスやビジネスホテルのテレワークプランを利用する際に事故に遭ったりしたら通勤災害になるのだろうかってな疑問もあるかも。

 もちろん、在宅勤務中に生じた災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となる。
モバイルワークや施設利用型勤務では、通勤災害が認められる場合もある。

 以下を参照してください。
事業者の皆さん、よろしくお願いします。

厚生労働省「テレワーク導入のための労務管理等Q&A集」
Q3-4 テレワーク時にも労災保険は適用されますか?
 どのような形態のテレワークにおいても、テレワーカーが労働者である以上、通常の就業者と同様に労働者災害補償保険法の適用を受け、業務災害または通勤災害に関する保険給付を受けることができます。
 業務災害とは、労働者が業務を原因として被った負傷、疾病または死亡(以下「傷病等」という。)であって、業務災害と認められるためには、業務と傷病等との間に一定の因果関係があることが必要であるため、労働者が、私用(私的行為)または業務を逸脱する恣意的行為を行ったこと等による傷病等は、業務災害とは認められません。
 通勤災害とは、労働者が就業に関し、住居と就業の場所の往復等を合理的な経路及び方法で行うこと等によって被った傷病等をいい、モバイルワーク(※1)や施設利用型勤務(※2)では、通勤災害が認められる場合も考えられます。
 なお、個別の判断については所轄の労働基準監督署が行いますが、具体的にテレワークで労災が認定されたケースとしては、以下のような事例があります。
(※1)顧客先や移動中など、あらかじめ定められた勤務場所(オフィスなど)以外の場所を中心にICTを活用して仕事をする働き方のこと。
(※2)サテライトオフィスやテレワークセンター等、勤務先以外のオフィススペースで、ICTを活用して仕事をする働き方のこと。

<事例>自宅で所定労働時間にパソコン業務を行っていたが、トイレに行くため作業場所を離席した後、作業場所に戻り椅子に座ろうとして転倒した事案。これは、業務行為に付随する行為に起因して災害が発生しており、私的行為によるものとも認められないため、業務災害と認められる。



厚生労働省「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」
2-(5)労働災害の補償に関する留意点
「テレワークを行う労働者については、事業場における勤務と同様、労働基準法に基づき、使用者が労働災害に対する補償責任を負うことから、労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じたテレワークにおける災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となる。ただし、私的行為等業務以外が原因であるものについては、業務上の災害とは認められない。
 在宅勤務を行っている労働者等、テレワークを行う労働者については、この点を十分理解していない可能性もあるため、使用者はこの点を十分周知することが望ましい。」


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「小学校休業等対応助成金・支援金(4月以降分)の申請受付を開始/厚労省 新型コロナウイルス感染症関連」 うちの妻も娘達もこれを使って休ませてもらえないか相談しなければならない状況に。

2020-04-18 | 書記長社労士 労務管理
【🏃Run6-25 4.34km 25:30 須賀漁港】 自分の娘たち、長女ところは孫1号(小一)の学童保育が原則受け入れしないことになったので、長女と妻が仕事をやりくりして子守しなければならなくなるとのこと。
長女の仕事は休みにくいが、妻は仕事も減っていて休ませてもらえそうなので、妻が会社に「小学校休業等対応助成金」を使っての休業を相談することにしたそうだ。(祖母も使えるので)
長女もお店のスタッフ共々、この制度を使って、交代に休めないかオーナーと検討するとのこと。
次女は、自分の勤務先の保育園も、孫2号(2歳)の預け先の保育園も、極力保育を減らすとのことで、仕事が減る&預けられないから仕事に行けないことになるとのこと。
次女の場合は、短時間の勤務なので雇用保険の被保険者ではないが、収入が減ることになるので、同じく園に「小学校休業等対応助成金」を使っての休業にしてもらえないか相談してみるらしい。
皆さんや、皆さんの周りの方も、国のこういった制度を上手く使って、家族のケア、経営者の皆さんには従業員の子育てのフォローと経営・雇用の維持を、ぜひ、頑張って欲しい。


 厚生労働省は15日から、小学校休業等対応助成金・支援金(4月以降分)の申請受付を開始した。同省のHPでは、制度の概要や申請書の記載方法等を解説した動画も掲載されている。申請期限は9月30日まで。3月以前の休暇分についても、期限を同日まで延長。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10849.html
(助成金HP)
lhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_00002.htm
(支援金HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10231.html

(企業向け) 【4月17日更新】新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金 紹介ビデオ

 社会保険労務士の小磯優子先生が解説してくださっているが、ちょっと噛みすぎか~(笑)
この映像の中で、「出来れば申請は1回にして欲しい」と言及されているが、でも月ごとの申請でも大丈夫ですので!(運転資金確保のために一にでも早く助成金が入り用な事業者があるよね)

●妊娠中の女性労働者等への配慮について要請/厚労省 新型コロナウイルス感染症関連

 厚生労働省は15日、経済団体(日本経済団体連合会、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会)及び労働団体(日本労働組合総連合会)に対して、妊娠中の女性労働者等への配慮について要請した。今回の要請は、1日に同省から各団体に要請した「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた妊娠中の女性労働者等への配慮について」の内容に加え、企業向けのリーフレットも活用し、休みやすい環境整備、テレワークや時差通勤の活用促進等について、各企業における取組が促進されるよう、改めて協力を求めたもの。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10856.html
リーフレット(企業の皆さまへ)
https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000620757.pdf
リーフレット(企業の方が活用できる助成金制度)
https://www.mhlw.go.jp/content/000621003.pdf
リーフレット(妊婦の方々へ)
https://www.mhlw.go.jp/content/11911000/000621866.pdf

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国土交通省は、ロイヤルリムジンの不当解雇のこと、たいへん怒っているようだ!真っ向から否定するQ&Aも公開

2020-04-17 | 書記長社労士 労務管理
 東京の「ロイヤルリムジン」というタクシー会社が600人以上の従業員を解雇した問題について、このブログでも書いたが(東京のタクシー会社「ロイヤルリムジン」の従業員全員解雇が美談のように取り上げられているが、違う!)、グループ会社の労働組合は不当解雇だと闘っているし、元々労組のなかった会社の従業員が労働組合に加入して、声を上げている。
また、「タクシー会社600人解雇「やり方ひどい」 運転手、地位確認申し立て」などの報道もある。

 そんな中、国土交通省が、事業者団体である「一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会長」に、国土交通省自動車局旅客課長名で「新型コロナウイルス 感染症に関する雇用調整助成金の活用 について 周知 依頼)」という事務連絡を、4月13日におこなった。

 新型コロナウイ ルスの影響により、タクシー 事業に ついては、 緊急事態宣言の発令を受けた対象地域を含め 、外出自粛要請等により輸送人員が急減 しており 、大変厳しい経営環境下におかれているものと認識しております。
 それに伴い、令和2年4月10日に厚生労働省より、新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置の拡大についての詳細が公表され、 その中のひとつに 「教育訓練が必要な被保険者に対する教育訓練」の加算額が 引き上げられておりますので、周知致します。
 併せて、別添1に記載のとおり、各種支援措置をご活用いただき、雇用の維持に向けて取り組んでいただくようお願い致します。
つきましては、上記の雇用調整助成金の特例の拡充について、 各都道府県タクシー協会等を通じて傘下会員へ確実にお知らせいただき 、雇用の維持と事業の継続のためご活用いただきますようお願い申し上げます。


 そして「別添1 :タクシー事業者の皆様へ」として、以下のように書かれている。

雇用調整助成金の活用について
〇今般の新型コロナウイルス感染症により影響を受ける事業主を支援するため、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主を対象に雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大が行われました。
※ 緊急対応期間(令和2年4月1日~6月30日)において、助成率を中小企業4/5、大企業2/3(解雇等を行わない場合、中小企業9/10、大企業3/4)に引き上げ
※ 残業相殺の停止、支給迅速化のため事務処理体制の強化、手続きの簡素化
※ 教育訓練の加算額について、中小企業については1,200円から2,400円へ、大企業については1,200円から1,800円に引き上げ

〇事業の継続のためにも雇用の維持が重要ですので、雇用調整助成金を活用して、雇用の維持に努めてください。 なお、 雇用調整助成金の助成額は、前年度に雇用していた全ての被保険者に係る賃金総額(歩合制賃金も含む)を基に算定しており、直近の賃金額の減少は助成額に影響しない仕組みになっています。まして 、 休業手当を支給する事業主を支援する雇用調整助成金が 「歩合制のため受けられない」というのは誤りです。

〇詳しくは、以下をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

 解雇して失業給付を受けた方が従業員にとってメリットがあるという判断をした事業者があるとの報道がありますが、その方が従業員にとってメリットがあるのでしょうか?

〇従業員は、休業の場合は休業手当、解雇された場合は雇用保険の基本手当を受けることになりますが、 休業手当は「休業前3か月の平均賃金」を、雇用保険の基本手当は「離職前6か月の平均賃金」 を基礎として算定され 、 足下の業績悪化の賃金への影響の程度や個々の運転者の 年齢や収入等によるため、 雇用保険の基本手当を受ける方が従業員にとってメリットがあるという判断は必ずしも正しくありません
解雇の場合、 国民健康保険 ・国民年金加入に伴う手続上の負担の発生や、 将来受給できる 報酬比例部分の年金額の減少など、解雇にともないデメリットが生じることもあります。また、 雇用保険の基本手当の受給を目的として再雇用を前提とした解雇を行う場合は 、 支給対象とならないおそれもあります。

〇また、現在、緊急対応期間における雇用調整助成金の大幅な助成率の引上げをはじめ、雇用調整助成金を活用した雇用維持の支援に政府を挙げて取り組んでいるところです。まず、労働局又はハローワークなどに御相談ください。

〇解雇については 、客観的に合理的な理由を欠き、 社会通念上相当と認められない場合には、 解雇が無効になることとされているほか、やむを得ず解雇をする場合であっても、原則として、少なくとも30日前に解雇の予告をするか、解雇予告手当(30日分以上の平均賃金)を支払うこととが必要です。

〇さらに、恒常的な人手不足に直面しているタクシー業界において、安易な解雇に言及することは、業界や企業に対する信頼を損ね、一層問題を深刻化させることが強く懸念されます。

〇このため、まずは、雇用調整助成金を活用し、雇用継続の努力が十分になされることが大変要要です。


 「さらに、恒常的な人手不足に直面しているタクシー業界において、安易な解雇に言及することは、業界や企業に対する信頼を損ね、一層問題を深刻化させることが強く懸念されます。」って、国土交通省、そうとう怒っている!

 その上、国土交通省のサイトに「タクシー事業者の皆様へ(新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた事業の継続と雇用の維持に向けた適切な対応に係るQ&A)」として、このロイヤルリムジンを真っ向から否定するQ&Aも公開している。⇒http://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001340714.pdf

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国際自動車残業代請求事件 最高裁で3つの事件とも労働者側が勝訴!そらそうやろ!!

2020-04-01 | 書記長社労士 労務管理

 3月30日、国際自動車残業代請求事件に関する3つの訴訟の最高裁判決の期日で、傍聴しに行った。
自分のブログでも過去に取り上げたことがあった裁判(歩合給の算定に当たり割増賃金相当額を控除する旨の規定の有効性 2016-03-23)、この自分のブログ記事では、一番最初の裁判の判決が労働側勝利で「そらそうだ!」という趣旨で書いた。


 が、しかし、なぜか最高裁で差し戻しにされ、他の2つの同様の事件と共に、会社側が勝利し続け、「なんでやねん!」ってなっていたのだ。


 傍聴券は18枚、新型コロナ感染対策で、傍聴席を一つおきに使うために席が少ない。
傍聴希望者は60名ほどなので、ほぼ3倍の確率だったが、なんとか当選を果たし、代理人の一人である菅俊治弁護士とガッツポーズ。
ということで、とにかくとても注目しており、どんな判決になるかと心配していたが、さすがに当たり前の判決が出て、労働者が全部の裁判で勝利した!

 タクシー大手・国際自動車(kmタクシー)では、ドライバーに対し、基本給や残業代のほか、売上高に応じた歩合給が支払われていた。しかし、歩合給を計算するとき、残業代相当額などが差し引かれ、「実質残業代ゼロ」の状態になっていた。
この制度はドライバーの約95%が加入する最大組合が了承したうえで導入されていたが、別の少数組合のドライバーが違法だとして提訴していた。

 高裁判決では、法令違反などがない限り、賃金をどのように定めるかは自由としたうえで、名目上は法定の金額を下回らない残業代が出ていることなどから、制度を合法としていた。

 一方、今回の最高裁判決では、手当の名称や算定方法だけでなく、労働者に対する補償や使用者に残業抑止の動機付けをさせるという労基法37条の趣旨を踏まえ、賃金体系全体における位置付けなどにも留意すべきだとした。
そのうえで、歩合給から残業代相当額を引く仕組みは、元来は歩合給として支払うことが予定されている賃金を名目のみを残業代に置き換えて支払うものだと指摘している。
労基法37条では残業代計算のベースとなる「通常の労働時間の賃金」と「割増賃金(残業代)」を判別できることが求められているが、残業代の中に歩合給(通常の労働時間の賃金)が相当程度含まれていることになるため、判別ができないとして、残業代が払われたことにはならないと判断した。
今後は、歩合給からは残業代は引けないという前提で、高裁で未払いになっている金額を審理することになる。

 歩合給中心の賃金体系(いわゆるオール歩合賃金やB型賃金)が多くなっているタクシー業界ながら、固定給を中心とした賃金体系(いわゆるA型賃金)を採用している事業者も多数あり、それらの割増賃金の計算や、賃金制度にも悪影響を与えかねないこれまでの下級審の判決だっただけに、この最高裁判決で、ほんと、胸をなで下ろした。

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残業相殺が停止!これでタクシーやバス職場で使える!「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大について」

2020-03-30 | 書記長社労士 労務管理

【🏃Run9-19 8.69km 51:00 Adidas東京タワー六本木コース】 3月28日に発表された「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大について」
 今般の新型コロナウイルス感染症により影響を受ける事業主を支援するため、雇用調整助成金の特例措置の更なる拡大を今後行う予定です。
その概要は、別紙のとおりです。別紙の緊急対応期間は本年4月1日から6月30 日までとし、詳細については、あらためて公表いたします。
【公表資料】新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置の拡大 ・・・ 別紙 https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000614800.pdf 

<学校等休業助成金・支援金、雇用調整助成金、個人向け緊急小口資金相談コールセンター>
0120-60-3999 受付時間  9:00~21:00(土日・祝日含む)


 拡大された特例措置の内容は、
❶緊急対応期間(4月1日から6月30日まで) 感染拡大防止のため、この期間中は全国で特例措置を実施。
❷生産指標要件緩和(1か月5%以上低下)。
❸雇用保険被保険者でない労働者の休業も助成金の対象に含める。
❹助成率 4/5(中小)、2/3(大企業)(解雇等を行わない場合は9/10(中小)、3/4(大企業))
❺計画届の事後提出を認める(1月24日~6月30日まで)。
❻支給限度日数 1年100日、3年150日+上記対象期間
❼短時間一斉休業の要件緩和。
❽残業相殺の停止。
❾支給迅速化のため事務処理体制の強化、手続きの簡素化も行う。
❿教育訓練が必要な被保険者について、教育訓練の内容に応じて、加算額を引上げる措置を別途講じる。
⑪休業等規模要件の緩和 対象労働者に係る所定労働延日数の40分の1 (大企業の場合は30分の1 )以上【4月6日追記】

 雇用調整助成金のいわゆる「コロナ特例」は、①計画届の事後提出を認める、②クーリング期間の撤廃、③被保険者期間要件の撤廃、の3つ。

 「残業相殺」とは、休業等をさせる一方で「所定外労働等」(所定外労働又は所定休日における労働。)があった場合は、「休業等延べ日数」の算定に当たり、その「所定外労働等」に該当する時間分を控除するという仕組み。
雇用調整助成金は、経済的理由により事業所の業務量が減少した状況下において、事業主が労働者を解雇せずに、休業等によって雇用を維持した場合に助成を行うものだが、労働者を休業等させる一方で残業や休日出勤をさせた場合、それが突発的・一時的なものであったとしても、労働者
を休業等させずに働かせる必要性が新たに発生したことになるので、助成の対象となる休業等の延べ日数から、その残業や休日出勤をさせた分を控除するという理屈。

 これについて、かねてから私は、「時間外労働の上限規制については自動車運転者は5年間猶予されたが、それはタクシー・バス・トラックの自動車運転の事業は時間外労働があって成り立っている現状があるからだ。雇用調整助成金については、残業相殺という仕組みがあって、社員を休ませても一方で稼働している社員に時間外労働があるとその時間分、助成金が減額されてしまう。製造業なら、一方でラインを止めて、稼働しているラインでは残業させているのはおかしいでしょうということで残業相殺についての理屈が解るが、例えばタクシーでは、最後のお客さんが遠方で残業になる場合もあるし、バスなどでは路線のダイヤを遣り繰りするために残業が必要になる場合もある。その場合に助成金が減額されると、我々の事業ではこの助成金は使えないものになってしまう。残業相殺は、タクシー・バスなど業種による弾力的な適用を早急に検討してもらいたい。」と、行政や国会議員の皆さんに要望してきた。
なので、「残業相殺の停止」が実施されることはたいへんに喜ばしい。

 判定基礎期間における対象労働者に係る休業又は教育訓練の実施日の延日数が、対象労働者に係る所定労働延日数の20分の1 (大企業の場合は15分の1 )以上となるものであること、という「休業等規模要件」というものがある。
雇用調整助成金は、事業所単位(会社全体)で見るものなので、一部の事業場で雇用調整が必要となっても、全体で休業規模要件を上回らないと対象とならない。
実はこれもちょっと困っているが、とはいえ、これは難しいかな…、でもなんとか事業場(営業所とか車庫とか)で計算してもらえないもんかな。


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【2020年2月25日時点の記事】先日、新型コロナウィルスに関する休業について質問されたが…

2020-02-25 | 書記長社労士 労務管理
 先日、「新型コロナウィルスなどの感染症で休業した場合、これは会社都合の休業ではないのか?」という質問があった。
当然の疑問だと思う。
しかしながら、答えは「会社都合の休業ではない」なのだ、残念ながら。
でも、感染症を「持ち込まない・感染させない・拡散させない」ためにも、また安心して休むことが出来るよう、労使で、賃金や休み方などについてぜひ話し合って欲しい。
この質問のあった当該労組では、無給ではあるが、欠勤扱いにならない「特別休暇」にしている。

 質問を、もう少し法律的に書き直すと、
「新型コロナウィルスなどの感染症で休業した場合、労働安全衛生法第68条に基づく『病者の就業禁止の措置』に該当し、会社が休業を指示するのなら、労働基準法第26条に定める『使用者の責に帰すべき事由による休業』に該当し、会社は休業手当を支払う必要があるのではないか?」
ということになる。

労働安全衛生法(病者の就業禁止)第68条 事業者は、伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものにかかつた労働者については、厚生労働省令で定めるところにより、その就業を禁止しなければならない。

労働基準法(休業手当)第26条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。


 しかしながらこの場合、旧の伝染病予防法、現行の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」によって、法律により就業制限が課せられているのであって、会社が就業制限を指示しているわけではない、ということになり、休業を指示(就労制限)をしているのは、都道府県知事といいうことになるという理屈なのだ。

 このことは、厚生労働省の新型コロナの企業向けQ&A(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.htmlにも、以下のように書かれているが(日々更新されているのでリンクや内容が変わっているかも知れません)、ただし感染症法により休業する根拠
、感染症法によらず、関連して休ませる場合、感染症法により休業する場合、発熱などがある方の自主休業、事業の休止に伴う休業、年次有給休暇と病気休暇の取り扱い、など前提をしっかり押さえて読む必要があるので、注意が必要だ。

 労働問題に詳しい、向井蘭弁護士はこのように書かれているし(⇒https://www.facebook.com/ran.mukai1?__tn__=%2CdK-R-R&eid=ARCS6RpaDFZQQGjJM3sHkR-d5UOswFnSN5JBKF5AAZzcbZZ2B1LZgOlmig10zL7JRqrKv0N4Dga_fCNz&fref=mentions)、倉重公太朗弁護士はこのように書かれています(⇒https://news.yahoo.co.jp/byline/kurashigekotaro/20200225-00164465/?fbclid=IwAR1DfLg3KTWIEfkzTlRAfMi7ibnjJVpLmf_9I1GNSzqm_CSWU54Qtk0QYuc)が、厚労省よりこちらの方がとっても有用ですよ!
あと、この東京大学の文責:黒田玲子氏が個人的とした上であげられたこの資料(https://drive.google.com/file/d/1RgkfFd7c8gfdm0GH3ajPjEvNqVhC3nS4/view?fbclid=IwAR0GYKvOcNETG0EXYE3H-lr0I6zu2r-KPPLahb_8VfEBk0wHzEaCKilySDI)もとっても参考になると思います。

 なお、伝染病予防法は1998年(平成10年)10月2日に感染症法が制定されたことにより、1999年(平成11年)4月1日に廃止された。その内容は現在、感染症法へ引き継がれている。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の該当する条文は「第18条」⇒https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=410AC0000000114#260
どのような疾病の時にどのような職種に就業制限が指示されるのかと、その期間は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則の「第11条」⇒https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=410M50000100099#220に書かれているのでリンクを参照ください。
【この記事は2020年2月25日時点で書いたものなので、それ以降の状況の変化には対応いたしておりません】

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残業税っ!(爆) めっちゃタイムリーな小説やと思ったら2015年8月初版の書き下ろしやねん、驚きや!

2019-10-18 | 書記長社労士 労務管理
残業税 (光文社文庫)
小前 亮
光文社

 残業をすればするほど取られる税金が増える「時間外労働税」が導入された。残業時間は劇的に減って、社会のありようは変わりつつあった。だが、もっと働かせたい企業も残業したい労働者も多く、サービス残業という「脱税」は絶えないのだが…。根っから真面目な残業税調査官と熱血労働基準監督官が働く人たちのために奮闘する、リアルすぎるお仕事ミステリー!

 「残業税、長時間労働を是正するために導入された新税で、法定外時間外労働した場合に支払われる残業手当に、所得税など以外に課せられる。
税率は、40時間まで20%、40時間を超えると40%、80時間超はなんと80%、これは事業主負担では無くて労使折半、だから残業をさせたのに残業手当を支払わなかった場合は、労働基準法違反だけでなく、脱税にもなる。
ただし脱税を告発した場合は、労働者は免除されその分は事業主負担となる。
残業税調査官はマルサならぬ『マルザ』と呼ばれ恐れられ、彼ら調査官は労働基準監督官とバディを組んで、臨検・税務調査に入る。」という架空の設定。
エピソードとしては、居酒屋ワタミの入社2ヶ月女性社員の自殺、マクドナルドの偽装店長、エステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」不払い残業・マタハラ、冠婚葬祭大手「ベルコ」で今まさに問題となっている「個別請負」「請負契約」という偽装請負、問題だらけの外国人技能実習生の働き方のなどをベースにして、様々な不払い残業隠蔽工作の手法を織り交ぜて、物語にしているので、とってもリアルで、身につまされる。
長時間労働を強いること、さらにサービス残業・不払い残業ってのは、従業員の賃金だけでなく、人生・時間・やる気・健康(命)の搾取であって、この世から絶対になくさなくてはならない。
それで、今年4月から労働基準法が改正されて時間外労働の上限規制適用となったのだけど(中小は来年4月から)、それを踏まえて書かれた小説かと思いきや、なんと2015年8月初版の書き下ろしなのに驚いた、4年前の出版とは思えず、とっても旬な物語だ。
充分に作り込まれているので、お話にも引き込まれるし、泣かせる台詞もいっぱいあるのよ。
いや、まさか、労働問題をこんなふうにエンタメ感たっぷりなお話に仕上げられるとは!
あ、そういえば「ダンダリン一〇一 (モーニングコミックス)ってコミックがあって、これはドラマにもなったな。
ぜひこの小説も、今、ドラマ化して欲しいなあ。(小説には続編が2冊あるようなので、ぜひ読んでみよう!)

残業禁止 (角川文庫)
荒木 源
KADOKAWA

 成瀬和正46歳、ゼネコン「ヤマジュウ建設」の現場事務所長。15階建てのホテル建設現場を取り仕切る成瀬のもとに、残業時間上限規制の指示が舞い込む。ただし納期は延ばせないという。無理難題に挑むのは、保育園の迎えがあり残業できないイクメン社員に、史上最高に使えない新人。綱渡りのスケジュールをこなすチームに容赦なく降りかかる理不尽な仕様変更、近隣住民のクレーム―。残業せずに、果たしてホテルは建つのか?

 そしてその「残業税 (光文社文庫)」を出先で読み終わってしまって、慌てて本屋に駆け込んで見つけたのがこの「残業禁止 (角川文庫)」、タイトルはこうなんだが帯には「でも、納期は延びません!?」ってのが書かれていて、それだけで爆笑、お話に期待感が上がった。
こちらは、無理な受注で現場は長時間労働で疲弊している状況なのに、会社は労働基準監督署が怖いからって時間労働の削減を徹底させようとするが、人員配置の改善も業務内容の見直しも一切行わないという、まさに現場の悲鳴がテーマ。
現場では、残業時間の誤魔化し・隠蔽に四苦八苦するが、逆に作業では様々な問題が顕在化、余計に労働時間が延びるという悪循環…。
これもとってもリアルで、読んでて背中に変な汗がじんわり流れそうな薄ら寒さを感じてしまう。

 経営者にとってとっても怖い「労働基準監督署」、なんせ警察署・税務署と同じように「署」が付いている(署がついてる役所の出先機関はこの3つだけ)。
なんせ、労働基準監督官には司法警察員の職務があり、具体的には、監督指導を通じて覚知した上記労働基準関係法令違反の被疑事件の一部や告訴・告発を受けた事件について、警察等の他の捜査機関と同様に、刑事訴訟法による捜査を行い、事件を検察庁へ送致・送付、刑事訴訟法上の権限は警察法の定める一般の警察と変わるところはなく、強制の処分である捜索・検証・差押のほか、被疑者を逮捕・勾留することも可能なのだ。
(警察官・自衛隊警務官・海上保安官以外の司法警察員は、そのほかに、麻薬取締官、麻薬取締員、刑務官など)
労働基準法第102条 労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う。
これも、今、ドラマ化したら、ぜったいに共感が沸いて、成功するものになると思うけどな~。

   
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体系的に理論武装するために、および自分のところの就業規則点検・整備するために、読んで欲しい!「改訂版 使用者側弁護士からみた 標準 中小企業のモデル就業規則策定マニュアル」

2019-10-02 | 書記長社労士 労務管理

 改訂版 使用者側弁護士からみた 標準 中小企業のモデル就業規則策定マニュアル
中小企業の就業規則には、「分不相応の規定」がしばしば見受けられますが、このような運用の実態にそぐわない規定があると、無用なトラブルを引き起こす可能性があります。
本書は、逐条解説形式でそうした留意点を指摘しながら、自社の体力に見合った就業規則とするための策定例を、わかりやすく、簡潔に例示。
改訂版では、働き方改革関連法により新たに規定すべきこととなった「年休の確実な取得」「勤務間インターバル制度の導入」「労働時間状況の把握」に関する規定のほか、改正労働契約法、改正パート労働法に対応した無期転換等に関する規定等を盛り込んで内容を刷新。



 以前このブログでも紹介した「使用者側弁護士からみた 標準 中小企業のモデル就業規則策定マニュアル」(「ここまできちっとした就業規則を備えられてしまうと、つっこみどころ・突きどころ、なくなるやん!」2015-12-05)の改訂版が発売された。
この本は、就業規則について、一条ごとに、「書くべきこと」「書いてはいけないこと」「どうしても書きたいなら気を付けなくてはいけないこと」を、具体的事例などを交え解りやすく解説してあるのだが、改訂版では、最近の法改正などの内容が反映されている。
具体的には、「過半数代表者の選任手続き」(労政審の建議・国会の附帯決議を踏まえて)、「副業・兼業」(ガイドラインに対して)、「労働時間の状況の把握義務」(安衛法改正を踏まえて)、「フレックスタイム制」(法改正)、「勤務間インターバル」(動向を踏まえて)、「時間外労働の上限規制」「高度プロフェッショナル制度」「年休の時期指定義務」(法改正)、「労働契約法20条・パート有期法・無期転換」(最近の判例・法改正などを踏まえて)についてだ。
通常、「働き方改革関連法」について解説すると、軽くこの本1冊分くらいのページ数が必要なのに、少ない文字数で留意すべきポイントを的確にまとめているのはさすがだ。


 初版の紹介の際には「ここまできちっとした就業規則を備えられてしまうと、労働組合の自分としては「つっこみどころ・突きどころ、なくなるやん!かなりのハイレベルの就業規則マニュアル、事業者や人事・労務管理者の皆さん、読まないで下さい。」と書いたが、是非是非、労働組合の皆さんにも、体系的に理論武装するために、および自分のところの就業規則点検・整備するために、読んで欲しい!
労働組合もしっかり勉強しておかないと、こんな怖い使用者側弁護士が来て、ビシビシやられるよ!
お勧めです!

  



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