
【🎦31 2024/9/14鑑賞】【20 Golf⛳7 out59/in61 浜松カントリークラブ】 雪の降る田舎町。ホッケーが苦手なきつ音の少年タクヤは、ドビュッシーの曲「月の光」に合わせてフィギュアスケートを練習する少女さくらに心を奪われる。ある日、さくらのコーチを務める元フィギュアスケート選手の荒川は、ホッケー靴のままフィギュアのステップを真似して何度も転ぶタクヤの姿を目にする。タクヤの恋を応援しようと決めた荒川は、彼にフィギュア用のスケート靴を貸して練習につきあうことに。やがて荒川の提案で、タクヤとさくらはペアでアイスダンスの練習を始めることになり……。

第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞した奥山大史が監督・脚本・撮影・編集を手がけ、池松壮亮を主演に迎えて撮りあげた商業映画デビュー作。
奥山大史監督、1996年(平成8年)生まれの弱冠28歳、2019年、映画美学校の卒業制作として初めて手掛けた長編映画「僕はイエス様が嫌い」がスペインのサンセバスチャン国際映画祭に出品され、史上最年少で最優秀新人監督賞を受賞したそうで、この映画は監督・脚本2作目、しかしこの完成度には驚かされた。

北国を舞台にしたものすごくミニマムな恋の話だ。
メインの二人を演じる越山敬達と中原希亜良がみずみずしく、その二人を受け止める池松壮亮がまた抜群に巧い。

一冬の物語で、季節感の出し方が美しく、そして光のあやつり方が芸術的。
見終わってすぐには感想が出てこなかったが、そのあとにジワジワといつまでも感動が広がっていく、そんな映画だった。
春になってタクヤがサクラに伝えた言葉は、なんだったのだろう…。
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