労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

雇用調整助成金の申請書類が簡素化されたが、事務処理・支給についても迅速にしてくれますように!

2020-04-13 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を拡充するため「雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)」を審議する第148回労働政策審議会職業安定分科会は、やはり持ち回り開催となった。
厚生労働省から説明を受けた際、3月28日に公表されたポンチ絵では、省令改正項目である「休業規模等要件の緩和」が記載されていないので、記載するように要望した。
そして労側委員としては、諮問は「妥当」としつつも、以下の通りの意見を付した。
・スピード感のある対応が求められており、雇用調整助成金の手続きの簡素化などを含めた対応をお願いしたい。
・雇用調整助成金は、労働者に対する直接の給付ではないことを含め、誤解が生じないよう十分な周知・広報をお願いしたい。


ということで4月10日に公布された「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を拡充します」⇒https://www.mhlw.go.jp/content/000620879.pdf

 そんなこともあって、手続き面で以下の通りとなったこと、とても助かる!


「雇用調整助成金の申請書類を簡素化します」⇒https://www.mhlw.go.jp/content/000620880.pdf

 新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置に関する申請書類等については、大幅に簡素化し、事業主の申請手続きの負担軽減と支給事務の迅速化を図ります。

〇記載事項を約5割削減73事項→38事項に削減(▲35事項)
• 残業相殺制度を当面停止(残業時間の記載不要に)
• 自動計算機能付き様式の導入により記載事項を大幅に削減
〇記載事項の大幅な簡略化
• 日ごとの休業等の実績は記載不要(合計日数のみで可)
〇添付書類の削減
• 資本額の確認の「履歴事項全部証明書」等を廃止
• 休業協定書の労働者個人ごとの「委任状」を廃止
• 賃金総額の確認のための「確定保険料申告書」を廃止(システムで確認)
〇添付書類は既存書類で可に
• 生産指標→「売上」が分かる既存の書類で可
• 出勤簿や給与台帳でなくても、手書きのシフト表や給与明細でも可
〇計画届は事後提出可能(~6月30日まで)


 なお、雇用調整助成金のコロナに関する特例用のガイドブックが更新されたし(4月10日のはちょっとミスタイプが多かったが修正された版)、FAQも公表された。
「雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)令和2年4月13日現在」
「雇用調整助成金FAQ」

 Facebookに「全国社会保険労務士FB会」というプライベートグループがあって、3322名の社労士が参加している。
最近はやはり雇用調整助成金に関するやりとりが多く、とても参考になるし、課題や問題点も浮き彫りになっている。(なんととても実務的なQ&Aを公表してくれた先生も!)
今後も、この社労士の先生方のやりとりでいろいろ勉強しながら、制度政策改善に役立てていきたいな。

 新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金・支援金の延長について、内容の詳細が公表された。⇒https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10772.html

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2020年4月1日からの変更(労働法関係)

2020-03-31 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 今週が始まった昨日の朝は、永田町は議員会館からの仕事始まり、国会は通常通りやっているから…。
と言いながら、先週とは議員会館の様相はガラッと変わっている、陳情団とか議員詣的な団体たちがいない、多くて3人までのグループ、それもいつもここで仕事してますってな感じの人ばっかや。
いつもの通勤電車もさらにがらがらやったし、感染拡大を防ぐために、首都圏の意識が次のモードに至っていることを実感する。

 ところで今日で2019年度が終了で、明日から2020年度(令和2年度)。
今年4月は例年ほど劇的な法改正はないが、労働保険法関係の変更点をメモしておく。

〇時間外労働の上限規制が中小企業にも適用
 1年間猶予されていた中小企業に対しても、時間外労働の上限規制が適用される。
なお、施行期日前(2020年3月31日)を含む期間を定めた36協定については、協定の初日から1年間は従前の法令が適用される。

〇賃金等請求権の消滅時効期間の延長
 民法の改正に合わせて、賃金請求権の消滅時効、付加金の請求期間、賃金台帳等の保存期間が、現行2年から、原則5年、当分の間3年に延長される。
なお、災害補償、年休等(2年)の請求権は、現行の消滅時効期間を維持される。

〇パートタイム・有期雇用労働法の施行(大企業)
・事業主に対して、通常の労働者と、短時間及び有期雇用労働者との間の不合理な待遇差の解消が求められる。
・短時間及び有期雇用労働者から求めがあった場合、待遇差の内容やその理由について、事業主に説明義務が課せられる。

〇派遣労働者の同一労働同一賃金
 派遣労働者と、派遣先の通常の労働者等との間の不合理な待遇差の解消が求められる。

〇雇用保険料率引き下げの暫定措置の延長
 失業等給付に掛かる雇用保険料率を0.2%引き下げる等の暫定措置を2021年度末まで延長(雇用保険料率が据え置かれる)。

〇高年齢被保険者に対する保険料免除が終了
 高年齢被保険者に対する雇用保険料の免除が2019年度末で終了するので、2020年度からはすべての被保険者について保険料の納付が必要となる。

〇短時間の障害者雇用に対する特例給付金
 特に短い時間であれば働くことができる障害者(週所定労働時間が10時間以上20時間未満)である労働者を雇用する事業主に対する支援として、新たに「特例給付金」が支給される。

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新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を追加実施

2020-03-12 | 書記長社労士 法改正 労働関係
【🏃Run2-12 6.00km 34:23 皇居時計回り】 令和2年3月10日(火)、持ち回り審議により第146回労働政策審議会職業安定分科会を開催し議決、省令改正について答申した。
議案は、
(1)雇用保険法施行規則及び建設労働者の雇用の改善等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
(2)雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)


新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を追加実施します。
 雇用調整助成金とは、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練又は出向を行い、労働者の雇用の維持を図った場合に、休業手当、賃金等の一部を助成するものです。
【特例の対象となる事業主】
 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主を対象とします。
【追加の特例措置の内容】(3月中旬より追加予定)
 休業等の初日が、令和2年1月24日から令和2年7月23日までの場合に適用します。
① 新規学卒採用者など、雇用保険被保険者として継続して雇用された期間が6か月未満の労働者についても助成対象とします。
② 過去に雇用調整助成金を受給したことがある事業主について、
ア 前回の支給対象期間の満了日から1年を経過していなくても助成対象とし、
イ 過去の受給日数にかかわらず、今回の特例の対象となった休業等の支給限度日数までの受給を可能とします(支給限度日数から過去の受給日数を差し引きません)。
【既に講じている特例措置の内容】
③ 令和2年1月24日以降の事後提出が、令和2年5月31日まで可能です。
④ 生産指標の確認期間を3か月から1か月に短縮しています。
⑤ 事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象としています。
⑥ 最近3か月の雇用量が対前年比で増加していても助成対象としています。
【新型コロナウイルス感染症の影響に伴う「経済上の理由」とは】
以下のような経営環境の悪化については経済上の理由に当たり、それによって事業活動が縮小して休業等を行った場合は助成対象となります。
(経済上の理由例)
・取引先が新型コロナウイルス感染症の影響を受けて事業活動を縮小した結果、受注量が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
・国や自治体等からの市民活動の自粛要請の影響により、外出等が自粛され客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
・風評被害により観光客の予約のキャンセルが相次ぎ、これに伴い客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
【その他の支給要件】
 その他、雇用保険の適用事業所であること等の支給要件があります。詳細については最寄りの労働局の助成金相談窓口にお尋ねください。
 https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000606427.pdf


◆その他の主な支給要件◆
 雇用保険適用事業所の事業主であること。
 支給のための審査に協力すること。
① 審査に必要な書類等を整備・保管していること
② 審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること
③ 管轄労働局等の実地調査を受け入れること 等
 労使間の協定により休業等をおこなうこと。
 休業手当の支払いが労働基準法第26条の規定に違反していないものであること。
 判定基礎期間における対象労働者に係る休業等の実施日の延日数が、対象労働者に係る所定労働延日数の1/20(大企業の場合は1/15)以上となるものであること。
 同一事業主に引き続き雇用保険被保険者として雇用された期間が6か月以上の者の休業等が支給対象。

雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱
第一 雇用調整助成金制度について、今般の新型コロナウイルス感染症に伴う経済上の理由により、急激に事業活動の縮小を余儀なくされた事業主に対して、令和二年一月二十四日から起算して六月が経過する日までの間、次の特例措置を講じるものとすること。
(一)過去三年以内に休業等に係る雇用調整助成金の支給を受けたことがある場合について、当該雇用調整助成金の支給に係る日数を休業等に係る雇用調整助成金の支給を受けようとする場合の受給可能日数から減じないこと。
(二)本特例措置の対象として雇用調整助成金が支給された休業等の日数は、後に別途受給する場合の雇用調整助成金に係る受給可能日数から減じることとされている過去の受給日数には含めないこと。
(三)継続して雇用された期間が六箇月未満の雇用保険の被保険者の休業等について、助成対象とすること。
(四)過去に受給した雇用調整助成金の支給対象期間の満了の日の翌日から起算して一年を経過していない場合について、助成対象とすること。
(五)新型コロナウイルス感染症に際し厚生労働大臣の指定する地域の区域内に所在する事業所における厚生労働大臣が定める期間中の休業に係る助成率を二分の一から三分の二(中小企業事業主にあっては、三分の二から五分の四)に引き上げること。
第二 この省令は、公布の日から施行し、この省令による改正後の雇用保険法施行規則の規定は、令和二年一月二十四日以降に開始した同令第百二条の三第一項第二号イに規定する休業等について適用するものとすること。

コロナの影響を受けている顧問先の事業主様へ①~雇用調整助成金活用の方法


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小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援がプレスリリースされたが、さて…

2020-03-03 | 書記長社労士 法改正 労働関係
 安倍総理が専門家にも政府にも自民党にも国会にも相談せんと、「やってる感」出すために唐突に決めて、日本中で大混乱をもたらせた、新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業。
とりあえず、今日から一斉休業してしまった教育現場が多く、発表されてから今日までの土日を挟んでの数日間、「どうしたらええねん💢」ってなっている家庭や職場に対して、厚生労働省から新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)についてをようやく発表した。【厚生労働省プレスリリース⇒https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09869.html?fbclid=IwAR38zmJZdP7FRNib0gKnT--dHLR0sUNYWzdZrgndpvwWOVHa42HOf9-179s
どうしても仕事が休めない、休ませてもらえない親たちにとっては、なんの対策にはなっていないが…。
しかし休むと賃金が減って生活が成り立たないって不安に思っている親にとって、また、子育てしている労働者に対して休ませたときの賃金補償についての経営者の悩みを、一定、解消出来るとすれば、と思うととりあえずいいとしよう。


【小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度の創設) 】
 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規を問わず、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給の休暇を取得させた企業に対する助成金を創設。

●事業主
①又は②の子の世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給(※))の休暇を取得させた事業主。
※ 年次有給休暇の場合と同様

① 新型コロナウイルス感染拡大防止策として、臨時休業した小学校等(※)に通う子
※小学校等:小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
② 風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子

●支給額:休暇中に支払った賃金相当額× 10/10
※ 支給額は8,330円を日額上限とする。
※ 大企業、中小企業ともに同様。

●適用日:令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇
※雇用保険被保険者に対しては、労働保険特会から支給、それ以外は一般会計から支給


❶「①又は②の子の世話を行うことが必要となった労働者に対し」ってなっていて、「親」となっていないので、介護休暇と同様の範囲であって、孫のために休業した祖父母、扶養中の同居の祖父母、兄弟姉妹なども対象となればいいのだが。
しかし「子」となっているので、育児介護休業法による育児関係で対象となる「子」の範囲は、「法律上の親子関係がある子(養子を含む)のほか、特別養子縁組のための試験的な養育期間にある子、養子縁組里親に委託されている子、当該労働者を養子縁組里親として委託することが適当と認められているにもかかわらず、実親等が反対したことにより、当該労働者を養育里親として委託された子も含む」となっているので、こっちになると父母がいる場合の祖父母などは排除されてしまう。
後者の判断かな…。
3月9日に公表された「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金【詳細版】」によると
⇒③対象となる保護者
・親権者、未成年後見人、その他の者(里親、祖父母等)であって、子どもを現に監護する者が対象となります。
・上記のほか、各事業主が有給休暇の対象とする場合は、子どもの世話を一時的に補助する親族も含みます。


❷「労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主」となっていて、注釈で「年次有給休暇の場合と同様」となっているので、
①通常の賃金を支払う方法
②平均賃金を支払う方法
③健康保険法の標準報酬日額を支払う方法(労使協定を締結した場合に限り例外的に認められる)
の3つの計算方法となるが、「年次有給休暇の場合と同様」という注釈が付いていると言うことで、週の所定労働日数が少なかったり、入社月数が短かいなどで、年次有給休暇が付与されない労働者も対象とされるのだろう。
ただし、「有給(賃金全額支給)」となっているので、年次有給休暇の計算法によって算出される金額を下回る金額で支給した場合は、そもそも対象外になってしまうと思われる。
一方「有給休暇なんて都市伝説じゃ~」なんて言って憚らないブラック企業は対象とならないねんな…。(この記事を読んで、うちは関係ないなんて言うような会社で働いている方は、ぜひ働き方について相談に乗ってくれるところに相談すべきです)
3月9日に公表された「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金【詳細版】」によると
⇒○労働者に対して支払う賃金の額
・年次有給休暇を取得した場合に支払う賃金の額を支払うことが必要です。


❸「支給額:休暇中に支払った賃金相当額× 10/10」となっているが、「※ 支給額は8,330円を日額上限とする。」となっている。
仮に8時間の労働時間だとすると、1,041円25銭、全国で最も高額である東京の最低賃金「1,013円」を上回っている。
ただし、❷の関係から言うと、年次有給休暇の計算法によって算出される金額が、8,330円を上回る場合、その差額は事業主の負担となる。

❹「大企業、中小企業ともに同様」というのは思い切ったな!

❺「適用日:令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇」について、2月27日(木)まで対象期間としたことは評価。
かつ、「小学校等の臨時休業に伴う保護者の休暇取得」ということで、そもそも学校が休みである土日祝についての休業であっても、要件を満たせば支給対象になると思われる。
3月9日に公表された「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金【詳細版】」によると
⇒④対象となる有給の休暇の範囲
○春休み、土日・祝日に取得した休暇の扱い
「(1)の臨時休業等をした小学校等に通う子ども」に係る休暇の対象は以下のとおりです。
・学校:学校の元々の休日以外の日(※春休みや日曜日など元々休みの日は対象外)
・その他の施設(放課後児童クラブ等):本来施設が利用可能な日
「(2)新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子ども」に係る休暇の対象は以下のとおりです。
・学校の春休みなどにかかわらず、令和2年2月27日から同年3月31日までの間は対象
○半日単位の休暇、時間単位の休暇の扱い
・対象となります。
なお、勤務時間短縮は所定労働時間自体の短縮措置であり、休暇とは異なるため対象外となります。
○就業規則等における規定の有無
・休暇制度について就業規則や社内規定の整備を行うことが望ましいですが、就業規則等が整備されていない場合でも要件に該当する休暇を付与した場合は対象となります。


❻「※雇用保険被保険者に対しては、労働保険特会から支給、それ以外は一般会計から支給」という点については、ちょっと納得がいかんねんけど。

【なお、これは、2020年3月2日22時30分に書いた記事であり、解釈はその時点のものです。厚生労働省は「さらなる詳細については、速やかに検討を進め、公表いたします。」としていますので、わたしの解釈が間違っていましても、責任は負いません。
自分自身も、3月3日に厚生労働省の人に会う予定がありますので、いろいろ詳細聞いてみたいと思っていますが。】

3月9日に公表された「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金【詳細版】」によると
⇒◎申請の受付はまだ開始していません。申請期間や手続が決まり次第、早急にお知らせします。
◎制度の詳しい支給要件や申請書類等についても、詳細が固まり次第、厚生労働省HPや都道府県労働局を通じてお知らせします。


 ちなみに経済産業省でも以下のような企業に対する支援策が示されている。(一部抜粋)

支援策パンフレット
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様にご活用いただける支援策をパンフレットにまとめました。
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ(PDF形式:583KB)PDFファイル

各支援策の問い合わせ先一覧
最寄りの信用保証協会外部リンクhttps://www.zenshinhoren.or.jp/others/nearest.html
新型コロナウイルスに関する経営相談窓口一覧https://www.meti.go.jp/covid-19/sodan_madoguchi.html
雇用調整助成金に関する主な問い合わせ先一覧(厚生労働省HP:PDF形式)外部リンク
輸出入手続きの緩和等に関する問合せ窓口(PDF形式:152KB)PDFファイルhttps://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200214010/20200214010-1.pdf

資金繰り支援(貸付・保証)
 新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けている事業者の方々への資金繰りを支援します。
セーフティネット保証4号・5号
4号:⾃治体からの要請に基づき、 別枠(最⼤2.8億円)で100%保証。(売上高が前年同期比▲20%以上減少の場合)
5号:重⼤な影響が⽣じている業種に、 別枠(最⼤2.8億円)で80%保証。(売上高が前年同期比▲5%以上減少の場合)
制度の概要、問い合わせ先はこちら 外部リンク

セーフティネット貸付
日本政策金融公庫が新型コロナウイルスに関する特別相談窓口を開設し、セーフティネット貸付の要件を緩和しますhttps://www.meti.go.jp/press/2019/02/20200214012/20200214012.html


 その他について
日本政策金融公庫 新型コロナウイルスに関する相談窓口
経営を安定させるために必要な運転資金について https://www.jfc.go.jp/n/finance/saftynet/covid_19.html


厚生労働省
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例を実施します
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09477.html
https://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000595853.pdf

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の対象事業主の範囲の拡大について(20年2月28日)
https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=U62Xidymb7ZvRsbBY
新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置の拡大について(20年3月4日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09941.html

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労働基準法の一部を改正する法律案の概要 未だにまったく納得いかない!💢

2020-02-19 | 書記長社労士 法改正 労働関係

【💪NAS7-11 Crunch BallLegRaize BallPlank LatPullDown61kg MigRow61kg】 そもそも明治29年に民法の「使用人の給料に係る短期消滅時効」が1年というのは、労働者にとって厳しいでしょうってことで、労働者の保護と取引の安全の観点から、この民法に定められている消滅時効の特則として、賃金等請求権の消滅時効期間の特例「2年」が定められているのに。
労働基準法は労働の最低基準を定めた労働者保護のための特別法であるというのに。
それが、民法を下回るように改定するってのは、ずっと「賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会」などでの議論をウォッチしてきたとしても、未だにまったく納得いかない!💢
ま、「災害補償、年休等(2年)の請求権は、現行の消滅時効期間を維持」ってのは、「年休権が発生した年の中で確実に取得することが要請されているもの」などや、「業務起因性を明らかにする必要があるが、時間の経過とともにその立証は労使双方にとって困難となることから、早期に権利を確定させて労働者救済を図ることが制度の本質的な要請である」などについては、合理性はあるとは思うのだが。

民法の一部を改正する法律(平成29年6月2日公布)
 社会経済情勢の変化に鑑み、消滅時効の期間の統一化等の時効に関する規定の整備、法定利率を変動させる規定の新設等を行うもの。消滅時効については、① 民法における職業別の短期消滅時効(1年の消滅時効とされる「月又はこれより短い時期によって定めた使用人の給料に係る債権」も含む)を廃止し、② 一般債権については、i)債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないときii)権利を行使することができる時から10年間行使しないときに時効によって消滅することと整理。(施行日は、平成32年4月1日。)
⇒民法の消滅時効の規定が整理されることに伴い、当該規定の特例である労働基準法115条の賃金債権等に係る消滅時効についても、その在り方の検討を行う必要がある。

労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)(抄)(時効)第115条 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。

労働基準法の一部を改正する法律案要綱

第一 労働者名簿等の書類の保存期間の延長
 労働者名簿、賃金台帳及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類(以下「労働者名簿等」という。)の保存期間について、五年間に延長することとすること。(第百九条関係)

第二 付加金の請求を行うことができる期間の延長
 付加金の請求を行うことができる期間について、違反があった時から五年に延長することとすること。(第百十四条関係)

第三 賃金請求権の消滅時効期間の見直し等
 賃金(退職手当を除く。)の請求権の消滅時効期間を五年間に延長するとともに、消滅時効の起算点について、請求権を行使することができる時であることを明確化することとすること。(第百十五条関係)

第四 経過措置
 第一から第三までによる改正後の労働基準法第百九条、第百十四条及び第百十五条の規定の適用について、労働者名簿等の保存期間、付加金の請求を行うことができる期間及び賃金(退職手当を除く。)の請求権の消滅時効期間は、当分の間、三年間とすることとすること。(第百四十三条関係)

第五 施行期日等
一 施行期日
 この法律は、民法の一部を改正する法律の施行の日(令和二年四月一日)から施行すること。(附則第一条関係)
二 経過措置
 この法律の施行前に労働基準法第百十四条に規定する違反があった場合の付加金の請求期間及び賃金(退職手当を除く。)の支払期日が到来した場合の当該賃金の請求権の消滅時効の期間については、なお従前の例によることとすること。(附則第二条関係)
三 検討
 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定について、その施行の状況を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。(附則第三条関係)
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第144回労働政策審議会職業安定分科会で出された「雇用保険法等の一部を改正する法律案要綱」

2020-01-24 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 昨日は京成電鉄労組の「委員講座」で、社会保障について90分間講演させてもらったが、その際にも触れた、1月8日の第144回労働政策審議会職業安定分科会で出された「雇用保険法等の一部を改正する法律案要綱」の内容。
縦書きで読みにくいから横書きにして、特にうちらとこに関係の深いところをマーカーして作って、今日の会議で報告した。
そのついでに、こちらのブログにも掲載しておこう。

第一 雇用保険法の一部改正
一 目的の改正【施行期日 令和2年4月1日】
 労働者が子を養育するための休業をした場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図ることを雇用保険の目的として追加するものとすること。

二 育児休業給付の新しい給付の体系への位置付け【施行期日 令和2年4月1日】
1 育児休業給付金について、失業等給付の雇用継続給付から削除するとともに、失業等給付とは別の章として育児休業給付の章を新設するものとすること。
2 現行の育児休業給付金に係る規定を削除するとともに、1で新設する章に同内容を規定するものとすること。
3 失業等給付で措置されている未支給の失業等給付、返還命令等、受給権の保護及び公課の禁止の規定について、育児休業給付金について準用するものとすること。
4 国庫は、育児休業給付について、当該育児休業給付に要する費用の八分の一を負担するものとすること。
5 一般保険料徴収額に育児休業給付率(千分の四の率を雇用保険率で除して得た率をいう。以下同じ。)を乗じて得た額は、育児休業給付に要する費用に充てるものとすること。

三 高年齢被保険者の特例【施行期日 令和4年1月1日】
1 次に掲げる要件のいずれにも該当する者が、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に申し出た場合には、高年齢被保険者となることができるものとすること。
(一)一の事業主における一週間の所定労働時間が二十時間未満であること。
(二)二以上の事業主の適用事業に雇用される六十五歳以上の者であること。
(三)二の事業主の適用事業(申出を行う労働者の一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間数(注1)以上であるものに限る。)における一週間の所定労働時間の合計が二十時間以上であること。
(注1)五時間とする予定〔省令〕。

2 事業主は、労働者が1の申出をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないものとすること。

四 被保険者期間の計算方法の改正【施行期日 令和2年8月1日】
 被保険者期間が十二箇月(特定理由離職者及び特定受給資格者にあっては六箇月)に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった日数が十一日以上であるもの又は賃金の支払の基礎となった時間が八十時間以上であるものを一箇月として計算するものとすること。

五 高年齢雇用継続給付の改正【施行期日 令和7年4月1日】
高年齢雇用継続基本給付金の改正
 高年齢雇用継続基本給付金の額は、各支給対象月に支払われた賃金の額に百分の十
(当該賃金の額が、みなし賃金日額に三十を乗じて得た額の百分の六十四に相当する額以上であるときは、みなし賃金日額に三十を乗じて得た額に対する当該賃金の額の割合が逓増する程度に応じ、百分の十から一定の割合で逓減するように厚生労働省令で定める率)を乗じて得た額とするものとすること。
2 高年齢再就職給付金の改正
 高年齢再就職給付金の額は、1と同様の方法により算定して得た額とするものとすること。

六 雇用安定事業の改正【施行期日 令和3年4月1日】
 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づく高年齢者就業確保措置の導入等により高年齢者の雇用を延長する事業主に対して、必要な助成及び援助を行うことについて、雇用安定事業として行うことができるものとすること。

七 会計法の特例【施行期日 令和2年4月1日】
 年度の平均給与額が修正されたことにより、厚生労働大臣が自動変更対象額、控除額又は支給限度額を変更した場合において、当該変更に伴いその額が再び算定された失業等給付又は育児休業給付があるときは、これらに係る未支給の失業等給付又は育児休業給付の支給を受ける権利については、会計法第三十一条第一項の規定を適用しないものとすること。

八 報告徴収及び立入検査の対象の追加【施行期日 令和2年4月1日】
 報告徴収及び立入検査の対象に、被保険者と認められる者を雇用し、又は雇用していた事業主を追加するものとすること。

九 国庫負担の改正【施行期日 令和2年4月1日】
1 令和二年度及び令和三年度の各年度における失業等給付等に要する費用に係る国庫の負担額については、国庫が負担すべきこととされている額の百分の十に相当する額とするものとすること。
2 雇用保険の国庫負担については、引き続き検討を行い、令和四年四月一日以降できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で雇用保険法附則第十三条に規定する国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとすること。

十 その他
 その他所要の改正を行うこと。

第二 労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部改正
一 労災保険率の算定方法の改正【施行期日 交付の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日】
  第六の二及び三に伴い、事業主が同一人でない二以上の事業に使用される労働者(以下「複数事業労働者」という。)の場合における労災保険率の算定方法について規定するものとすること。

二 雇用保険率の弾力的変更の算定方法の改正【施行期日 令和2年4月1日】
 労働保険特別会計の雇用勘定の積立金の状況による雇用保険率の変更に係る算定において、教育訓練給付の額と雇用継続給付の額を除いて算定するとともに、算定で用いる国庫の負担額から育児休業給付に要する費用に係る国庫の負担額を除き、算定で用いる徴収保険料額から一般保険料徴収額に育児休業給付率を乗じて得た額を新たに除くものとすること。

三 二事業率の弾力的変更の範囲の改正【施行期日 令和3年4月1日】
 労働保険特別会計の雇用勘定の雇用安定資金の状況による雇用保険率の変更が行われた場合において、厚生労働大臣は、雇用安定資金の状況に鑑み、必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見を聴いて、一年以内の期間を定め、雇用保険率を当該変更された率から千分の〇・五の率を控除した率に変更できるものとすること。

四 雇用保険率の改正【施行期日 令和2年4月1日】
 令和二年度及び令和三年度の各年度における雇用保険率については、千分の十三・五(うち失業等給付に係る率千分の六(注2))(農林水産業及び清酒製造業については千分の十五・五(同千分の八)、建設業については千分の十六・五(同千分の八))とするものとすること。
(注2)令和二年度における失業等給付に係る雇用保険率については弾力条項の規定(労働保険の保険料の徴収等に関する法律第十二条第五項)に基づき、千分の二とする予定〔告示〕。

五 その他
 その他所要の改正を行うこと。

第三 特別会計に関する法律の一部改正【施行期日 令和2年4月1日】
一 育児休業給付資金の創設
1 雇用勘定に育児休業給付資金を置き、同勘定からの繰入金及び3による組入金をもってこれに充てるものとすること。
2 1の雇用勘定からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとすること。
3 雇用勘定において、毎会計年度の育児休業給付費充当歳入額から当該年度の育児休業給付費充当歳出額を控除して残余がある場合には、当該残余のうち、育児休業給付費に充てるために必要な金額を、育児休業給付資金に組み入れるものとすること。
4 雇用勘定において、毎会計年度の育児休業給付費充当歳入額から当該年度の育児休業給付費充当歳出額を控除して不足がある場合その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、育児休業給付資金から補足するものとすること。
5 育児休業給付資金は、育児休業給付費及び特別会計に関する法律第百二条第三項の規定による雇用勘定からの徴収勘定への繰入金(労働保険料の返還金の財源に充てるための額に相当する額の繰入金に限る。)を支弁するために必要がある場合には、予算で定めるところにより、使用することができるものとすること。
6 育児休業給付資金の受払いは、財務大臣の定めるところにより、雇用勘定の歳入歳出外として経理するものとすること。

二 繰替使用の改正
 雇用勘定においては、同勘定の積立金、育児休業給付資金又は雇用安定資金に属する現金をそれぞれ繰り替えて使用することができるものとすること。

三 その他
 その他所要の改正を行うこと。

第四 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部改正【施行期日 令和3年4月1日】
一 高年齢者就業確保措置
定年(六十五歳以上七十歳未満のものに限る。以下同じ。)の定めをしている事業主等は、次に掲げる措置のいずれかを講ずることにより、現に雇用している高年齢者等の六十五歳から七十歳までの安定した雇用を確保するよう努めなければならないものとすること。ただし、当該事業主が、創業支援等措置を講ずることにより、当該高年齢者の六十五歳から七十歳までの安定した就業の機会を確保する場合にはこの限りでないものとすること。
(一)当該定年の引上げ
(二)六十五歳以上継続雇用制度(現に雇用している高年齢者等が希望するときは、当該高年齢者をその定年後等に引き続いて雇用する制度をいう。3及び4において同じ。)の導入
(三)当該定年の定めの廃止

1に規定する創業支援等措置は、次に掲げる制度であって労働者の過半数を代表する者等の同意を厚生労働省令で定めるところにより得た上で導入されるものをいうものとすること。
(一)現に雇用している高年齢者等が希望するときは、当該高年齢者が定年後等に引き続いて新たに事業を開始する場合等に、事業主が、当該高年齢者等との間で、当該事業に係る委託契約等(労働契約を除き、当該委託契約に基づき当該事業主が当該高年齢者等に金銭を支払うものに限る。)を締結する制度
(二)現に雇用している高年齢者等が希望するときは、当該高年齢者等が定年後等に引き続いて次に掲げる事業(当該事業を実施する者と当該高年齢者が、当該事業に係る委託契約等(労働契約を除き、当該委託契約に基づき当該事業を実施する者が当該高年齢者に金銭を支払うものに限る。)を締結するものに限る。)であって不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与することを目的とするものに係る業務に従事できる制度。ただし、ロ又はハの事業に係る業務に従事できる制度については、事業主と当該事業を実施する者との間で、当該者が、当該高年齢者が当該業務に従事する機会を提供する契約を締結するものに限る。
イ 事業主が実施する事業
ロ 事業主が団体に委託する事業
ハ 事業主が事業の円滑な実施に必要な資金の提供その他の援助を行う団体が実施する当該事業
3 六十五歳以上継続雇用制度には、事業主が他の事業主との間で、当該事業主が現に雇用している高年齢者等であって定年後等に雇用されることを希望するものを、定年後等に当該他の事業主が引き続いて雇用することを約する契約を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の雇用を確保する制度が含まれるものとすること。
4 厚生労働大臣は、1に掲げる措置及び創業支援等措置(5において「高年齢者就業確保措置」という。)の実施及び運用(心身の故障のため業務の遂行に堪えない者等の六十五歳以上継続雇用制度及び創業支援等措置における取扱いを含む。)に関する指針を定めるものとすること。
5 厚生労働大臣は、高年齢者等職業安定対策基本方針に照らして、高年齢者の六十五歳から七十歳までの安定した雇用の確保その他就業機会の確保のため必要があると認めるとき等に、事業主に対し、高年齢者就業確保措置の実施について必要な指導及び助言をすること並びに高年齢者就業確保措置の実施に関する計画の作成を勧告すること等ができることとすること。
6 事業主による厚生労働大臣への報告事項に、創業支援等措置等に関する状況を加えるものとすること。

二 その他
 その他所要の改正を行うこと。

第五 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律の一部改正【施行期日 令和3年4月1日】
一 国の施策
国が総合的に取り組まなければならない事項として、次に掲げるものを規定するものとすること。
1 労働者の職業選択に資するよう、職場に関する事項又は職業に関する事項の情報の提供のために必要な施策を充実すること。
2 高年齢者の職業の安定を図るため、高年齢者雇用確保措置等の円滑な実施の促進のために必要な施策を充実すること。

二 中途採用に関する情報の公表を促進するための措置等
1 常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、雇い入れた通常の労働者等に占める中途採用により雇い入れられた者の割合を定期的に公表しなければならないものとすること。

2 国は、1の割合その他の中途採用に関する情報の自主的な公表が促進されるよう、必要な支援を講ずるものとすること。

三 その他
その他所要の改正を行うこと。

第六 労働者災害補償保険法の一部改正
一 目的の改正【施行期日 交付の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日】
複数事業労働者の複数事業の業務を要因とする事由に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、複数事業労働者の複数事業の業務を要因とする事由により負傷し、又は疾病にかかった労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを、労働者災害補償保険の目的として追加することとすること。

二 複数事業労働者に対する新たな保険給付の創設【施行期日 交付の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日】
 業務災害に関する保険給付及び通勤災害に関する保険給付と並び、複数事業労働者の複数事業の業務を要因とした負傷、疾病、障害又は死亡に関する保険給付を創設するものとすること。

三 給付基礎日額の算定方法の特例【施行期日 交付の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日】
 複数事業労働者の業務上の事由、複数事業労働者の複数事業の業務を要因とした事由又は通勤による負傷、疾病、障害又は死亡により保険給付を行う場合は、当該複数事業労働者を使用する事業ごとに算定した給付基礎日額に相当する額を合算した額を基礎として、厚生労働省令で定めるところによって政府が算定する額を給付基礎日額とするものとすること。

四 会計法の特例
 年度の平均給与額等が修正されたことにより、厚生労働大臣が労働者災害補償保険法第八条の二第一項第二号に規定する厚生労働大臣が定める率、同法第八条の三第一項第二号に規定する厚生労働大臣が定める率等を変更した場合において、当該変更に伴いその額が再び算定された保険給付があるときは、当該保険給付に係る未支給の保険給付の支給を受ける権利については、会計法第三十一条第一項の規定を適用しないものとすること。

五 その他
 その他所要の改正を行うこと。

第七 施行期日等
一 施行期日
 この法律は、令和二年四月一日から施行すること。ただし、次に掲げる事項は、それぞれ次に定める日から施行すること。
1 第一の四令和二年八月一日
2 第二の一及び第六の一から三まで公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日
3 第一の六、第二の三、第四及び第五 令和三年四月一日
4 第一の三 令和四年一月一日
5 第一の五 令和七年四月一日

二 検討
 政府は、第一の三の施行後五年を目途として、第一の三の1に基づく適用の状況、これにより高年齢被保険者となった者に対する雇用保険法に基づく給付の支給状況等を勘案し、二以上の事業主の適用事業に雇用される労働者に対する同法の適用等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。

三 経過措置及び関係法律の整備
 この法律の施行に関し必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の規定の整備を行うこと。
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昨年の厚生労働省労働政策審議会職業安定分科会における、自分の発言を議事録から抜粋しました。

2020-01-15 | 書記長社労士 法改正 労働関係
 年末、社労士の友人に労働政策審議会職業安定分科会で「ちゃんと発言しているやん」って言われたので、メモがてら、昨年開催の議事録から自分の発言をメモとして残しておこう。(第141回、第142回は持ち回り開催のために議事録なし)

第140回労働政策審議会職業安定分科会(2019年8月7日) (1)2018年度の評価及び2019年度目標の設定について
○久松委員 2019年度の年度目標について、生涯現役支援窓口でのチーム支援による就職率についてお聞きしたいと思います。生涯現役支援窓口は65歳以上を重点的に支援するものの、55歳以上の方を対象としたサービスであり、これまできめ細かなサービスを提供することで高い就職率を達成してきていると認識しています。その上で2点確認させていただきたいと思います。1点目としては、資料ナンバー1-3にある2019年度の年度目標についてです。先ほどの説明にもありましたが、これまでの55~64歳の就職率から、おおむね60~64歳の就職率に変更されていますが、55~59歳の方についても、引き続き、生涯現役支援窓口の対象であるという理解でいいのかということが1点目です。
 2点目は、55~59歳の方も対象である場合では、55~59歳においても数値目標を設定すべきだと考えますが、今回、目標を立てなかった理由があるのかについて御説明を願いたいと思います。

○阿部分科会長 御質問ですので、事務局にお願いします。
○高齢・障害者雇用開発審議官 今回見直しを行いまして、今、お話いただきました生涯現役支援窓口における対象者の重点化ということを図っておりまして、おおむね60歳以上の方を対象にしたところですが、一方で、55~59歳の方についても、ハローワークにおいて窓口における支援が有効として判断した場合には年齢のみで一律に排除せず、本人の就労ニーズを踏まえて、一般窓口等において提供される正社員就職に向けた各支援も含めまして、当然ハローワークとしてきめ細かく対応していくということですので、一律に排除するわけではないということです。そういう中で私どもとして、やはり窓口のターゲットを絞ったという中で、そこで私どもとしてどれだけの実績を上げられたかというところをしっかり把握していきたいということで、目標を設定させていただいているということです。

第139回労働政策審議会職業安定分科会(2019年3月27日) (1)雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案について(諮問)
○久松委員 よろしくお願いします。2.の65歳超雇用推進助成金について、1点御質問させていただきたいと思います。高年齢者雇用環境整備支援コースを本年度で廃止するということなのですが、昨今の人手不足も相まりまして、中小企業を中心に高齢者雇用が広がりを見せている中で、活用実績が少ないとはいえこうした助成金がなくなることは非常に残念だと思っています。言うまでもなく高齢者は体力や健康面で個人差が大きく、作業負荷の軽減や転倒リスクの軽減が必要でありますし、また、労働災害防止の観点から、職場におけるきめ細かな作業環境の改善や、メンタルヘルス対策などの安全衛生対策の充実が必要だということはあると思います。確認となりますが、厚生労働省において職場環境整備の観点から、今回の助成金に代わる新たな支援策を何か検討しているのかについて教えていただきたいと思います。
○阿部分科会長 御質問ですので、事務局お願いいたします。
○総務課長 現時点で直ちに検討しているということではありませんが、高齢者雇用対策につきましては、昨年秋以降、政府全体として、未来投資会議という場で高齢者雇用対策の新たな展開について議論が行われておりまして、厚生労働省もその中に参加をしているところでございます。御指摘の高齢労働者の安全衛生の問題につきましても、その中の重要な論点の1つであろうと思っております。改めて高齢者雇用対策全体像をこの未来投資会議の場も含めて議論する中で、そういった点も含めて全体を整理し直す必要もあるのだろうと思っておりまして、御指摘の点も、今後高齢者雇用対策全体の検討の中で検討してまいりたいと思います。
○阿部分科会長 久松委員、どうぞ。
○久松委員 そのとおりだと思うのですが、今後も高齢者が安心して働くことができる職場環境づくりがこれまで以上に求められますので、是非そのことを念頭においた政策展開をお願いしたいと思います。以上です。

第138回労働政策審議会職業安定分科会(2019年3月13日) (1)雇用保険制度等について(諮問)
〇久松委員 私のほうから雇用調整助成金について1点質問させて頂きます。雇用調整助成金の趣旨は経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた場合に雇用の維持を図るというものでありますけれども、受給した企業の中には合併や企業譲渡などを行った企業も少なくないのではないかなと思っています。会社を畳んでいる場合は、追加給付の対象外となるということですが、合併や事業譲渡等の場合の取り扱いはどのようになるのか教えて頂きたいと思います。以上です。
〇阿部分科会長 それでは、ご質問ですので、お願い致します。
〇雇用開発企画課長 合併や事業譲渡等の場合につきましては基本的には事業が引き継がれていた場合は、そちらの新しい事業主に追加支給をさせて頂くということになるとふうに考えております。

第137回労働政策審議会職業安定分科会(2019年2月28日) (1)「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」の一部改正案について(諮問)
○久松委員 資料1-2、指針の9、10ページの部分である労働・社会保険の適用等について意見を述べさせていただきます。現在国内では約30万8千人の技能実習生が就労しています。この中で個人経営で農業を営み、常時5人未満の労働者を使用している事業所については、暫定任意適用事業者でありますから、労働保険の加入は任意となっていますが、相当数の技能実習生が就労していると思います。そうした事業所については、労働者の希望に応じて加入申請を行うとありますが、どれだけの実効性があるのかについて疑問が残るという点が1つです。
 また、参考資料1-2の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」には、社会保険の加入促進策として、「法務省から厚生労働省等への情報提供等による社会保険への加入促進」とありますが、いずれにしても絵に描いた餅とならないように、暫定任意適用事業者については農林水産省や受入れ団体とも連携しつつ、周知徹底・啓発をお願いをしたいということで意見とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○阿部分科会長 御意見として承りますが、事務局から何かコメントありますか。
○外国人雇用対策課長 外国人雇用対策課長の古舘でございます。まず冒頭会議室のセッティングが遅れまして大変申し訳ございません。御指摘いただいたとおり外国人の方に対する社会保険の適用は重要な課題だと思います。新しい在留資格の関係については、今御指摘いただいたように法務省と連携を図って、法務省から情報提供をいただいて、加入状況確認しながら適用促進を図るというような新しい仕組みを導入しようと考えております。また、労災保険の関係については、暫定任意適用事業所がありますが、労災保険加入ができていない所については、それに替わる措置を構じることということが法務省令の中で検討されております。そうしたところの周知にも取り組みたいと考えております。また、雇用保険、労災保険いずれも、従業員の過半数や2分の1以上の方の希望があれば加入申請を行うというルールになっておりますので、そうしたところも含めてしっかり周知に取り組んでいきたいと考えております。

第136回労働政策審議会職業安定分科会(2019年2月7日) (3)2018年度の年度目標に係る中間評価について
○久松委員 シルバー人材センターに関して2点、意見させていただきたいと思います。これまでのお話にもあったとおり、企業による70歳までの雇用が進むとシルバー人材センターの会員数自体は今後、減少が続くでしょうし、また平均年齢の上昇も避けられないのではないかと思っています。そうしますと、これまで以上に体に負担の少ない分野を重点的に紹介するといった視点も、必要になってくるのではないかなと思っています。しかし、その点は11ページの分析にもあるとおり、現在は介護分野の派遣開拓を重点的に行っているとあります。介護分野は身体的には非常に負担が大きい仕事ということもありますので、それ以外の分野の開拓も必要となるのではないのかということ、これを1点目の意見とさせていただきます。
 それから2点目ですが、昨今、派遣職業紹介事業の要件緩和によりまして、週20時間から週40時間の就労も可能とするというような自治体が増加していると聞いています。平成30年1月1日時点では、134地域になっているとのことです。シルバー人材センターの適正就業ガイドラインの遵守はもちろんのこと、長時間労働になってくるということも考えていきますと、労災防止や安全衛生の観点から、派遣先、職業紹介先の企業に対して、とりわけ高齢者の作業環境の改善や、安全と健康管理のための配慮事項の整理など、ハード・ソフト両面からの継続的なフォローを行うべきだと思います。また、派遣先、職業紹介先の企業における安全衛生教育の徹底にも働き掛けていただくべきだと思っています。
昨年7月の職業安定分科会でも意見したのですが、そもそも人手不足が深刻で即戦力を求めている企業側のニーズ、それに対して生きがいや地域社会への貢献を主眼に置くシルバー人材センターに登録される方とのニーズは異なり、ミスマッチがあるということを前回にも指摘させていただきました。今後、業務拡大や派遣の仕事を開拓された業種・職種に派遣職業紹介を行う場合については、本人の同意に基づき行うことも併せて徹底していただきたいということ、以上2点、意見を申し述べさせていただきます。よろしくお願いします。

○阿部分科会長 ありがとうございました。御意見として承りますが、事務局から何かあれば。
○高齢者雇用対策課長 1件目につきましては、ここで介護の分野を紹介しておりますが、御指摘のような身体に負担の少ない分野の職域の拡大も含めて、取り組んでまいりたいと考えております。2点目の安全衛生についても、様々な機会を捉えて徹底してまいりたいと考えております。以上です。
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令和元年度地域別最低賃金額答申状況(厚生労働省 2019年8月9日)

2019-08-22 | 書記長社労士 法改正 労働関係

すべての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました ~東京、神奈川で全国初の時間額1,000円超え、全国加重平均額は901円~

【令和元年度 地方最低賃金審議会の答申のポイント】
・東京、神奈川で全国初の時間額1,000円超え(東京都1,013円、神奈川県1,011円)
・改定額の全国加重平均額は901円(昨年度874円)
・全国加重平均額27円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額
・最高額(1,013円)と最低額(790円)の金額差は、223円(昨年度は224円)となり、平成15年以降16年ぶりの改善。また、最高額に対する最低額の比率は、78.0%(昨年度は77.3%)と、5年連続の改善
・東北、九州などを中心に全国で中央最低賃金審議会の目安額を超える引上げ額が19県 (昨年度は23県。目安額を3円上回る引上げ(鹿児島県)は、6年ぶり。)


 ちなみに、月給に換算すると(173時間働くとして)、最高額の東京で17万5249円、最低額の790円の場合、13万6670円。(790円は青森・岩手・秋田・山形・鳥取・島根・愛媛・高知・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄)
社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険など)や税(取得税・住民税)が控除されたら、残りは…、生活出来るか!?
そしてこの最高額と最低額の差、3万8579円をどう見るか。
今年の夏の参院選では、自民党が最低賃金1000円、立憲民主党が1300円、共産党が1500円を掲げたが。

 ちなみに10年前の2009年度は、東京が791円、最低が630円、金額差は161円。
20年前の1999年度は、東京が698円、最低が595円、103円。
30年前の1989年度は、東京が525円、最低が446円、79円。
40年前の1979年度は、東京が382円、最低が297円、85円だった。

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50人以上の職場では「衛生委員会」の設置と月一回の開催が義務付けられているけど、やってます?

2019-05-13 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 いわゆる「働き方改革」で、いろいろな制度が今年の4月から順次実施されているが、その中に、安全衛生法の改正で「産業医の機能強化」がある。
いろいろ大きく変わっているが、そのなかの1つに「産業医の活動と衛生委員会との関係を強化」というのがあるのだが、そもそもこの「衛生委員会」が設置されていない、設置されていても開催されていない職場が、残念ながら多い。

 衛生委員会って、常時使用する労働者が50人以上の事業場で設置しなければならない、もちろん全業種でだ。
常時使用する労働者ってことで、アルバイトやパート、嘱託者などももちろん含まれるんだが、あなたの職場では設置されています?

 委員会の委員の構成は、
1 総括安全衛生管理者又は事業の実施を統括管理する者等(1名)
2 衛生管理者
3 産業医
4 労働者(衛生に関する経験を有する者)
となっていて、1以外の委員については、事業者が委員を指名することとされている。
なお、この内の半数については、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合(過半数で組織する労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)の推薦に基づき指名しなければならない。
ということで、「労使中立」の委員会であるという点は重要。

 あと、押さえておかないといけない点は、次の3点。
① 毎月一回以上開催すること。
② 委員会における議事の概要を労働者に周知すること。
③ 委員会における議事で重要なものに係る記録を作成し、これを3年間保存すること。

 で、設置していない・開催していない事業場では、労働基準監督署が調査に入った際対策で、この③の記録を、適当に作っているところもあるようだ。

 長時間労働やメンタルヘルス不調などにより、健康リスクが高い状況である労働者を見逃さないために、産業保健機能を強化したのが、今回の法改正の趣旨。
これまで曖昧であった産業医の在り方や職務、権限、事業者・事業場への関わり方などについて、産業医の在り方の見直しが行われた。
だから、それ以前に、規定されている「衛生委員会」(安全委員会も)がしっかり機能していなければどうしようもないのでね。
設置されているか、設置されているのならちゃんと毎月開催されているか、職場で点検を。

 ちなみに50人未満の職場では、努力義務規定だが、以下のように規定されている。
〇労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識を有する医師その他厚生労働省令で定める者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせるように努めなければならない。(労働安全衛生法第13条の2)
〇安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための機会を設けるようにしなければならない。(労働安全衛生規則第23条の2)
その他厚生労働省令で定める者は「労働者の健康管理等を行うのに必要な知識を有する保健師」のこと。

 しかし、産業医や産業保健師でももちろんいいけど、地域産業保健センター(独立行政法人労働者健康安全機構が運営するおおむね監督署管轄区域に設置されている、産業保健総合支援センター地域窓口)の利用がお勧め。
労働者数50人未満の小規模事業者やそこで働く方を対象として、法令上医師が行うことが求められている、労働安全衛生法で定められた保健指導などの産業保健サービスを無料で提供している。

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年休5日取得の義務化はもうはじまっています!

2019-04-22 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 今年の4月1日から、労働基準法が改正され、事業所規模の大小を問わず、10日以上の年次有給休暇が付与された社員には、5日間の取得が義務化された。
会社は、5日間の年休取得をしない社員には、時期を指定して休ませなければならず、年5日の取得ができなかった労働者が管理監督者も含め1人でもいたら法違反として扱われることになる。
違反した場合、従業員1人あたり最大30万円の罰金が企業に科され、人数が増えればその人数分倍増される。
年休を5日以上取得させないと罰金30万円ということは、1日あたり6万円を失うことになるのだ。
また、「行為者処罰主義」なので管理責任者(工場長、営業所長など)が罪に問われ、「両罰規定」ではその管理責任者の管理を行うべき事業主もともに処分される。

実際に年休付与違反となるのは、従業員からの労働基準監督署への相談や通報を端緒にした立ち入り調査ということになるが、労基署の定期監督などでも発覚するので、「従業員が休んでくれない、従業員は納得している」は通用しない。

 労働組合としては、まずは年休の完全取得を目指すべきなのは言うまでもないが、今回の法改正によって気をつけておきたい点を書いておく。

 使用者が年休を時期指定して取得させる場合、使用者による意見聴取義務が課せられている。
しかし、会社がそれを怠って(またはその意見を無視して)一方的に年休を取得させることがないように気を付けたい。
その上で、時季指定に当たって使用者が不利益変更を行ってくるケースも想定できるので注意が必要。
たとえば、
・会社が独自に設けている有給休暇制度(夏季休暇や年末年始休暇)を年休に振り替えて時季指定するような行為
・週休2日の会社で土曜日を年休に当てさせるような行為
今回の改正の趣旨は年休取得の促進なので、このような休日を減らすような対応は不利益変更に当たると言えるので、裁判になったら違法とされる可能性が高いので、労働組合としては拒否していかなくてはならない。
使用者がある時季を一方的に指定して、一斉に年休を取得させようとする行為は、意見聴取をしていないことでその時季指定が無効になると考えられる。

 また、使用者が時季指定を行ったにもかかわらず、労働者が自分の判断で出勤してしまった場合、労働者は、年休を取得したことにはならないので、使用者はあらためて年休を指定し直す必要があるが、一方で、労働者の立場では業務命令違反に当たり懲戒の対象になる可能性もあるので注意が必要。
また、使用者が年休日に労働者に業務命令を出して、労働者がその日の一部を労働した場合は、労働者は年休を取得したことにならないため、使用者は労働者に別の日に年休を取得してもらう必要がある。
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雇用関係助成金の不正受給対策の強化(不正を行った社会保険労務士などにも適用)

2019-03-29 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 一昨日開催された「第139回労働政策審議会職業安定分科会」。
議題は、雇用関係助成金の見直し、国外の職業紹介事業者・取次事業者への対応、毎月堅牢統計の不正統計に関する追加給付などであったが、その中で特に記録しておきたいのが、「雇用関係助成金の不正受給対策の強化(不正を行った社会保険労務士などにも適用)」について。


二、雇用関係助成金の不正受給対策の強化(雇用保険法施行規則の一部改正、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則の一部改正、建設労働者の雇用の改善等に関する法律施行規則の一部改正関係)

1.不正受給の抑止強化
 不正受給の返還に際し、現在、元本と延滞金を請求しているところ、新たに不正受給額の20%に相当する額以下の金額納付を命ずることができることとする。

2.不支給期間の延長・対象の拡大
 現在3年間としている不正受給を行った事業主に対する不支給期間を5年間に延長するとともに、不正受給を行った事業主の役員等(不正受給に関与した者に限る。)が他の事業主の役員等となっている場合は、当該他の事業主に対しても、5年間雇用関係助成金を支給しないこととする。

3.不正を行った社会保険労務士、代理人及び職業訓練実施者への対応
・ 現在は不正受給を行った事業主に対してのみ返還請求できるところ、不正に関与した社会保険労務士、代理人又は職業訓練実施者を連帯債務者として設定し、返還請求を行う。
・ 雇用関係助成金について、過去5年以内に不正に関与した社会保険労務士又は代理人により申請された場合は、支給対象外とする。
・ 雇用関係助成金について、過去5年以内に不正に関与した職業訓練実施者により訓練を実施された場合は、支給対象外とする。
・ 不正に関与した社会保険労務士、代理人又は訓練実施者については公表を行う。


 この点については、連合としても、これまで社労士会(連合会)とも協議してきたことを踏まえ、労働側委員から(自分ではないが)、「現在でも不正受給を行っている事業者は年間で百数十件あり、中でも社労士が架空台帳の作成を指南するなどの悪質なケースがあると聞いているが、今回の改正により社労士も対象とした点については評価したい。」との発言があった。
で、分科会としては、議題1の「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案について(諮問)」は「厚生労働省案は妥当と認める」と報告することになった。

 「不正受給を行っている事業者は年間で百数十件」という数字に対して実際に社労士が関わっている件数はもっと少ないだろうし、その関わっている社労士というのは、一部の悪徳な社労士が複数件関わっているのだが…。
しかし、うっかり関与してしまうとたいへんなことになってしまうので、今後、助成金を扱うのは、相当、慎重にならざるを得ないのであろう。
(SNS上でも、「今後は助成金をあつかわない」「少なくともスポットでは受注しない」などの発言を見た。)

 ところで、省令案要綱では「雇用調整助成金等の支給に関する手続を代理して行う者(以下「代理人等」という)」となっていて、「社会保険労務士」とは具体的に書いていないし、「代理して行う者」には「等」が付いていないのに、「以下「代理人等」という」の代理人には「等」が付いていたりする。
で、ポンチ絵の方では、「社会保険労務士、代理人」となっているのだが…。
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労働者の1か月の時間外労働と使用者(事業者)が講じる措置

2019-03-07 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 昨日は、日本労働組合総連合会(連合)が制定した「36(サブロク)の日」。
「36(サブロク)の日」とは労働基準法第36条に規定されている「時間外・休日労働に関する協定」が「36(サブロク)協定」と呼ばれていることから名付けられたもので、全ての職場でより良い働き方を実現するために、長時間労働の是正に向けた機運をはかり、多くの人に「働き方」や「働くこと」について考えてもらうのが目的。
で、昨日にこの記事を上げておけばタイミング良かったのだけど、そこを微妙にはずしてしまうのが自分…(ーー;)

 社会保険労務士会の機関誌「月刊社労士」に掲載されていたのが、とってもよく整理されていたので、こっちにメモ。

労働者の1か月の時間外労働と使用者(事業者)が講じる措置

【月45時間(1年単位の変更労働時間制を採用している事業者の場合42時間】
〇36協定で定めた「臨時的に限度時間を超えて労働させることができる場合」該当するか確認する(労基法36条第5項)
〇当該労働者に限度時間を超えて労働させた月数が、36協定で定めた月数(年6か月が上限)を超えていないかを確認する(労基法第36条5項)
〇36協定で定めた「限度時間を超えて労働させる場合における手続き」を行う。労使当事者間で手続きを行われた場合はその時期、内容、相手方等を書面で明らかにしておく(労基則第17条第1項第7号・通達平成30年基発0907第1号)
〇36協定で定めた「健康確保措置」を実施する。健康確保措置の実施事項は記録し、36協定の有効期間及び期間満了後3年間は保存しなければならない(労基則第17条第1項第5号・第2項)
〇限度時間を超えた労働にかかる割増賃金率を別に定めている場合は、以後の時間外労働に適用する(労基則第17条第1項第6号)

【月60時間】
〇以後の時間外労働は50%以上の割増賃金率を適用する(労基法第37条第1項ただし書・労基法第138条削除) ※中小企業は2023年4月施行
〇当該労働者の休日労働が月20時間に迫る場合は、時間外労働・休日労働あわせて2~6か月平均80時間以内の上限に留意する(労基法第36条第6項第3号)
〇当該労働者の休日労働が月40時間に迫る場合は、時間外労働・休日労働あわせて月100時間未満の上限に留意する(労基法第36条第6項第2号)

【月80時間】
〇当該労働者の時間外労働・休日労働あわせて2~6か月平均80時間を超えないように留意する(労基法第36条第6項第3号)
〇当該労働者の休日労働が月20時間に迫る場合は、時間外労働・休日労働あわせて月100時間未満の上限に留意する(労基法第36条第6項第2号)
〇当該労働者に対して時間外労働が月80時間を超えたことを速やかに通知する(安衛則第52条の2第3項)
〇産業医等に対して時間外労働が月80時間を超えた労働者の情報を速やかに提供する(安衛法第13条第4項及び安衛則第14条の2第1項)
〇当該労働者から申し出があった場合は、医師の面接指導及びその結果に基づく就業上の措置を実施する(安衛法第66条の8)

【月80時間~100時間】
〇時間外労働・休日労働あわせて月100時間未満の上限を超えないように、時間外労働・休日労働をさせないようにする(労基法第36条第6項第2号)
〇当該労働者が時間外労働・休日労働があわせて2~6か月平均月80時間以内の上限を超えないようにするため、翌日の時間外労働・休日労働はあわせて60時間~80時間未満が上限となるように留意する(労基法第36条第6項第3号)
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タクシー職場における「年次有給休暇の5日以上の取得が義務化」

2019-01-24 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 昨日は、経団連会館にて、全国ハイヤータクシー連合会の新年賀詞交歓会。
「国民の安全を脅かし、地域公共交通の存続を危うくする白タク行為の断固阻止!」、写真は来賓として挨拶をする、辻元清美立憲民主党国対委員長。


 2019年4月から年次有給休暇の5日以上の取得が義務化されることになる。
タクシーの職場では、歩合給中心の賃金体系が多いことから、「年休取ったら賃金が減るから休みたくない」という声を多く聴いている。
基本的に今回の「義務化」は、企業が従業員に5日以上の年休を取らせることの義務化であって、労働者が5日休まなければならないという「義務化」ではないし、休まさなくて罰則が適用されるのはあくまでも企業。

 タクシー職場で年休を取るとなぜ賃金が下がるのかというと

・歩合給の足切りが固定されているから。
・累進歩合なので(改善告示違反だけどね)、上のステップに到達できなくなるから。
・臨時給(ボーナス、賞与)が、半期(または臨級の査定期間)の総売上で歩合率が累進的に算定されるから、など。
(あと、年次有給休暇手当の計算方法によるものがあるが、これは逆に増える場合もあるので)

 これらを解決し、年次有給休暇が消化しやすいように、

・足切りの起点引き=年休によって減った乗務数によって足切りの額を引き下げて支払われる歩合給が同額となるようにする。
・仮想営収=休まなかった場合に稼げたであろう営業収入を水揚げに加算する。
・累進歩合制度を廃止する。

 累進歩合制度が、自動車運転者の労務改善基準告示で禁止されているのは、一つは、上のステップに到達するため長時間労働やスピード違反などをさせる結果になりやすい、ということだが、もう一つに、累進歩合制度が労働者の年次有給休暇の取得を抑制する効果が大きいことに鑑みられている、ということ。

 今回の労働基準法の改正を機に、ぜひ、賃金制度の改善、累進歩合の廃止を、タクシーの労働組合には取り組んで欲しい。
「改善してくれなかったら、年休、取ってやんないよ~!(`_´)」って姿勢で!

タクシー運転者の労働時間等の改善基準のポイント

 
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定年再雇用の場合 短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針

2019-01-23 | 書記長社労士 法改正 労働関係
 「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」の中で、定年再雇用の場合については次の通りとなっている。

 さらに、有期雇用労働者が定年に達した後に継続雇用された者であることは、通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理と認められるか否かを判断するに当たり、短時間・有期雇用労働法第8条のその他の事情として考慮される事情に当たりうる。定年に達した後に有期雇用労働者として継続雇用する場合の待遇について、様々な事情が総合的に考慮されて、通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理と認められるか否かが判断されるものと考えられる。したがって、当該有期雇用労働者が定年に達した後に継続雇用された者であることのみをもって、直ちに通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理ではないと認められるものではない。

 この部分は、2016年12月、法改正に先立って公表された同一労働同一賃金ガイドライン(案)では次のようになっていた。

 なお、定年後の継続雇用において、退職一時金及び企業年金・公的年金の支給、定年後の継続雇用における給与の減額に対応した公的給付がなされていることを勘案することが許容されるか否かについては、今後の法改正の検討過程を含め、検討を行う。

 ちょうど、様々な均等・均衡待遇に関する訴訟が係争中であって、特に定年再雇用に関しては「長澤運輸事件」がまさにその裁判だったので、裁判所の判断に影響を与えてはいけないし、判決如何によって指針に齟齬が生じてしまうことから、先送りされていた。
しかし差遣の6月に判決が出、その後に、働き方改革関連法が成立したことから、正式に発出される指針(ガイドライン)ではその判決を考慮した内容とされた。
実は、昨年8月30日の労働政策審議会職業安定分科会・雇用環境・均等分科会同一労働同一賃金部会に示されたたたき台は、次の通りとなっていた。

 さらに、定年制の下における通常の労働者の賃金体系は、当該労働者が定年に達するまで長期間雇用することを前提に定められたものであることが少なくないと解される。これに対し、事業主が定年に達した者を有期雇用労働者として継続雇用する場合、当該者を長期間雇用することは通常予定されていない。また、定年に達した後に継続雇用される有期雇用労働者は、定年に達するまでの間、通常の労働者として賃金の支給を受けてきた者であり、一定の要件を満たせば老齢厚生年金の支給を受けることが予定されている。そして、このような事情は、定年に達した後に継続雇用される有期雇用労働者の賃金体系の在り方を検討するに当たって、その基礎になるものであるということができる。そうすると、有期雇用労働者が定年に達した後に継続雇用された者であることは、通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理であるか否かを判断するに当たり、短時間・有期雇用労働法第八条における「その他の事情」として考慮される事情に当たりうる。また、定年に達した後に引き続き有期雇用労働者として雇用する場合の待遇について、例えば、労働組合等との交渉を経て、当該有期雇用労働者に配慮したものとしたことや、待遇の性質及び目的を踏まえつつ他の待遇の内容を考慮すると、通常の労働者との間の差が一定の範囲にとどまっていること、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給が開始されるまでの間、一定の上乗せが行われること、定年退職に関連して退職一時金や企業年金の支給を受けていることなどの様々な事情が総合考慮されて、通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理であるか否かが判断されるものと考えられる。したがって、当該有期雇用労働者が定年に達した後に継続雇用される者であることのみをもって、直ちに通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理ではないとされるものではない。

 長い、ほぼほぼ長澤運輸事件の最高裁判決文のまま。
要約すると、
「一般的に」①定年再雇用者には長期間雇用することは通常予定されていない、②定年に達するまでの間、通常の労働者として賃金の支給を受けてきた者であり、一定の要件を満たせば老齢厚生年金の支給を受けることが予定されている。
 ↓
この「一般的に」については、定年再雇用者のの賃金体系の在り方を検討するに当たって、その基礎になるものである。
 ↓
よって、待遇の相違が不合理であるか否かを判断するに当たり、短時間・有期雇用労働法第八条における「その他の事情」として考慮される事情に当たりうる。
 ↓
たとえば、
・労働組合等との交渉を経て、当該有期雇用労働者に配慮したものとしたこと
・待遇の性質及び目的を踏まえつつ他の待遇の内容を考慮すると、通常の労働者との間の差が一定の範囲にとどまっていること
・老齢厚生年金の報酬比例部分の支給が開始されるまでの間、一定の上乗せが行われること
・定年退職に関連して退職一時金や企業年金の支給を受けていること
などの様々な事情が総合考慮されて、
 ↓
通常の労働者と当該有期雇用労働者との間の待遇の相違が不合理であるか否かが判断される。
 ↓
だから、定年再雇用者だからといって、直ちに、通常の労働者との間の待遇の相違が不合理ではないとはされない。

 要約になっていない…、要するにって言って話が短くなった人を見たことないのと一緒やん…( ̄0 ̄)
この長澤運輸事件の背景や、裁判経過を知っていて、判決文を読むことにちょっと慣れている人なら解るかも知れないが、普通、とってもわかりにくい。(少なくとも長澤運輸という会社では、この「たとえば」をすべて行っていた)

 同一労働同一賃金部会でも、
・長澤運輸事件の最高裁判決も6月1日に出されたばかりで、解釈、評釈も様々あります。その中で、ここまで注書きで長く記載することは適当なのかというと、労使にとってそれほどプラスではないのではないか
・定年後再雇用の労働者についても労働契約法第20条、今回のパート・有期法では第8条が適用されるのだということは明確に言っておけばいいのではないか
・長澤運輸事件は労働契約法第20条の事件判決でもあって、今度のパート・有期法8条の判断ではないというところについても十分考慮して、解釈例規の記載は留意しておくべきだ
・定年後再雇用者については、8条9条の適用があるという事実だけを簡潔に記載することが適当である
・最高裁の判決文のなかでも、後の裁判を拘束するような一般論の部分と、個別の事例に応じ判断が分かれる個別の判示部分は明確に分けていかないといけない
 などの意見があって、結果、「待遇の相違が不合理と認められるか否かを判断するに当たっては、様々な事情を総合的に考慮しなけれあならないので、定年再雇用者だからといって、直ちに、通常の労働者との間の待遇の相違が不合理ではないとはされない。」という趣旨の、冒頭の文章になった。

 もう一度書くけど、少なくとも長澤運輸という会社では、この「たとえば」をすべて行っていたんやけど、そんな会社はきっとほとんどないだろうから、あの判決文はそのままではちっとも参考にならないもんね…。
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年5日の年次有給休暇の確実な取得と時間外労働の上限規制に関するQ&A

2019-01-07 | 書記長社労士 法改正 労働関係

 私鉄総連2019年新春旗開き。
来賓として、神津連合会長、枝野立憲民主党代表、玉木国民民主党代表、吉川社会民主党幹事長にご挨拶をいただいた。
加えて、京都より直接駆けつけてくれた、福山立憲民主党幹事長からもご挨拶をいただき、もりやたかし、捲土重来に向け、意思統一した!

 厚生労働省から、「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」というのと、「時間外労働の上限規制 わかりやすい解説」というのが発出されている。
その中のQ&Aで、これまで、各地で説明した時によく質問された事項が掲載されていたので、ここに書き写しておく。
特に、時期指定すべき5日間の年次有給休暇は、新規支給分の年休からしか控除出来ないのか、という疑問があって、そうなるなら、就業規則などで明示しなくてはならないなという問題があったが、そこはどっちでもいいってことで、すっきり!
 ↓
Q5 前年度からの繰り越し分の年次有給休暇を取得した場合には、その日数分を使用者が時季を指定すべき年5日の年次有給休暇から控除することができますか。
A 労働者が実際に取得した年次有給休暇が前年度からの繰り越し分の年次有給休暇であるか当年度の基準日に付与された年次有給休暇であるかについては問わないものであり、ご質問のような取扱いも可能です。

Q6 法定の年次有給休暇に加えて、会社独自に法定外の有給の特別休暇を設けている場合には、その取得日数を5日から控除することはできますか。
A 法定の年次有給休暇とは別に設けられた特別休暇(たとえば、労働基準法第115条の時効が経過した後においても、取得の事由及び時季を限定せず、法定の年次有給休暇日数を引き続き取得可能としている場合のように、法定の年次有給休暇日数を上乗せするものとして付与されるものを除く。以下同じ。)を取得した日数分については、 控除することはできません。
 なお、当該特別休暇について、今回の改正を契機に廃止し、年次有給休暇に振り替えることは、法改正の趣旨に沿わないものであるとともに、労働者と合意をすることなく就業規則を変更することにより特別休暇を年次有給休暇に振り替えた後の要件・効果が労働者にとって不利益と認められる場合は、就業規則の不利益変更法理に照らして合理的なものである必要があります。
 ↑
 これを機に特別休暇(冠婚葬祭などの)を廃止し年休消化してもらおうと考えていた事業者があって、それは趣旨が違うでしょと自分も同様の答えをしておいた。
そしてさらに、こんなことを相談してきた事業者もあって、驚いたこともあった、みなさん、いろんな手を考えるね~。
しかしその事業者は1か月単位の変形労働時間制を使っているので、結局、矛盾が生じてしまい諦めていたが。
 ↓
Q7 今回の法改正を契機に、法定休日ではない所定休日を労働日に変更し、当該労働日について、使用者が年次有給休暇として時季指定することはできますか。
A ご質問のような手法は、実質的に年次有給休暇の取得の促進につながっておらず、望ましくないものです。

 以下の3つの質問は、多かったです。(特にQ11が悩ましい、実際にそんな人がいそうな会社です。)
 ↓
Q9 年5日の取得ができなかった労働者が1名でもいたら、罰則が科されるのでしょうか。
A 法違反として取り扱うこととなりますが、労働基準監督署の監督指導において、法違反が認められた場合は、原則としてその是正に向けて丁寧に指導し、改善を図っていただくこととしています。

Q10 使用者が年次有給休暇の時季指定をするだけでは足りず、実際に取得させることまで必要なのでしょうか。
A 使用者が5日分の年次有給休暇の時季指定をしただけでは足りず、実際に基準日から1年以内に年次有給休暇を5日取得していなければ、法違反として取り扱うことになります。

Q11 年次有給休暇の取得を労働者本人が希望せず、使用者が時季指定を行っても休むことを拒否した場合には、使用者側の責任はどこまで問われるのでしょうか。
A 使用者が時季指定をしたにもかかわらず、労働者がこれに従わず、自らの判断で出勤し、使用者がその労働を受領した場合には、年次有給休暇を取得したことにならないため、法違反を問われることになります。
ただし、労働基準監督署の監督指導において、法違反が認められた場合は、原則としてその是正に向けて丁寧に指導し、改善を図っていただくこととしています。

 次の2つも何度かあった疑問で、特に育児休業明けの労働者には注意が必要だ。Q13の例は当たり前でしょって感じだけど、しかし休職明けであって、8割以上出勤していなくても年次有給休暇を10日以上支給しているというふうに労働基準法より上回る取り扱いを行っている場合はQ14と同様の扱いになる。
 ↓
Q13 休職している労働者についても、年5日の年次有給休暇を確実に取得させる必要がありますか。
A 例えば、基準日からの1年間について、それ以前から休職しており、期間中に一度も復職しなかった場合など、使用者にとって義務の履行が不可能な場合には、法違反を問うものではありません。

Q14 年度の途中に育児休業から復帰した労働者等についても、年5日の年次有給休暇を確実に取得させる必要があるのでしょうか。
A 年度の途中に育児休業から復帰した労働者等についても、年5日の年次有給休暇を確実に取得していただく必要があります。ただし、残りの期間における労働日が、使用者が時季指定すべき年次有給休暇の残日数より少なく、5日の年次有給休暇を取得させることが不可能な場合には、その限りではありません。

Q17 管理監督者にも年5日の年次有給休暇を確実に取得させる必要があるのでしょうか。
A あります。管理監督者も義務の対象となります。
 ↑
 なお改正労働安全衛生法により、労働時間の労働時間の状況の把握義務は、労働基準法で割増賃金の対象とならない「管理監督者」や「裁量労働者」も、対象となることに留意が必要。
改正労働安全衛生法 第66条の8の3 事業者は、第66条の8第1項又は前条第1項の規定による面接指導を実施するため、厚生労働省令で定める方法により、労働者(次条第1項に規定する者を除く。)の労働時間の状況を把握しなければならない。


時間外労働の上限規制 わかりやすい解説のQ&Aの抜粋。

Q6 時間外労働と休日労働の合計が、2~6か月間のいずれの平均でも月80時間以内とされていますが、この2~6か月は、36協定の対象期間となる1年間についてのみ計算すればよいのでしょうか。
A 時間外労働と休日労働の合計時間について2~6か月の平均で80時間以内とする規制については、36協定の対象期間にかかわらず計算する必要があります。なお、上限規制が適用される前の36協定の対象期間については計算する必要はありません。

Q8 どのような場合に、法律に違反してしまうのでしょうか。
A 労働基準法においては、時間外労働を行わせるためには、36協定の締結・届出が必要です。したがって、36協定を締結せずに時間外労働をさせた場合や、36協定で定めた時間を超えて時間外労働をさせた場合には、労働基準法第32条違反となります。(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)
 今回の法改正では、この36協定で定める時間数について、上限が設けられました。また、36協定で定めた時間数にかかわらず、
・時間外労働と休日労働の合計時間が月100時間以上となった場合
・時間外労働と休日労働の合計時間について、2~6か月の平均のいずれかが80時間を超えた場合には、労働基準法第36条第6項違反となります。(6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金)
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